第9話 スパイの条件
監督/Inaki Mercero 脚本/Susana Lopez、Carlos Montero
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【前回までのあらすじ】
シーラはブラウン夫人を仮縫いで惹き付けている間にマーカスが
ブラウン家に侵入して金庫からロザリンダの夫・ピーターの
約束手形と旅券を手に入れるが、彼は指名手配になる。
シーラはロザリンダにそれを手渡すとどうやって手に入れた
のかと問われるが聞かない方が良いと語る。バスケスはマーカス
が指名手配になったことをシーラに伝える中、マーカスはモロ
ッコを離れる前にシーラと逢うとサヨナラを言いたかったと
いう。また逢えるかと問うが何も約束は出来ないとして立ち去る。
そんな中、戦争は終結する。
しかしそんな中ロザリンダはシーラに対して、スペインのマドリ
ードに行って今と同じ事をして欲しいと頼む。イギリスの秘密
情報機関に協力してくれる人を捜しているとし、シーラみたいな
人が必要だという。
【ストーリー】
1940年8月、モロッコ・タンジール。
シーラはジェイソンの元にいくが、いざ本人に逢うとその名前は
暗号名で本名はアラン・ヒルガースで海軍武官をしているという。
イギリスの秘密情報機関の調整官をしているとのこと。
ここに来たということは依頼した任務を引き受けてくれるという
ことですね?と問うとそうだというシーラ。ベイグベデル大佐と
ロザリンダは現在大変難しい立場にいるという。大佐が大臣を
解任されるのは必至だという。彼を失うのは我が国にとって大きな
痛手で、今2人は有効的とは言えないある組織によって監視され
ているという。それってケジュタポとファランヘ党でしょという。
我々はドイツ人たちが会合を持つ場合、それを事前に知る必要
があるのだという。彼らの妻や女友達を通じてなら誰が誰と
接触して誰と交流を持つのか情報を得られるのだと思っている
のだという。マドリードに戻ったら改めてこの話をしようという。
今は新しい工房を開く事に専念して欲しいとし、マドリードでは
現在物が不足しているので生地はこちらで調達するのだという。
シーラは私がマドリードで訴えられている事件はどうなるのかと
問うと、今から君の名前は”アリーシュ・アゴリウク”だという。
異国風だとするとあなたの名前(Sira Quiroga)を逆さにした
のだと語る。前の旅券は破棄して欲しいとし、いずれにせよ
共和国政府のもので、新しいスペインでは役立たないのだという。
1週間後にまた逢おうと告げる。
バスケスに逢うシーラはマドリードに戻るのでお別れを言いに
来た事を語る。母はここに残ること。シーラのしようとしている
ことに対して上からは口を出すなと言われているのでこれ以上
喜久子とはないという。一つだけ本当にマドリードに戻りたい
と思っているのかと問うと、貴方が大丈夫なのは分かっている
という。シーラはようやく厄介者から解放されますねと告げると
あなたは決して厄介者ではなかったというバスケス。二人は握手
する中名残惜しそうに別れるのだった。
いざ出発の日。
色々と注文のこと、客のことに関してシーラはドローレスに
説明するが、もう何度も聞いて確認したので大丈夫だという。
カンデラリアに対して生地の注文で母は騙されやすいので面倒
を見て欲しいと頼む。何ヶ月かすればすぐに戻ると語る。
シーラはフェリックスに対して母さんに歳半のパリのファッション
を教えて上げて欲しいと頼む。フェリックスはウィスキーを
飲む相手が居なくなったとして寂しがるとシーラは頬にキスを
する。ジャミーラに対しても泣かないでと告げると、母の食事
の件で幾つか語り今までありがとうと感謝を示す。ジャミーラ
も帰りを待っている事を告げる。母に元気でねというと車に乗り
込もうとする。すると母はお前は自慢の娘だと語る。
車に乗り込んだシーラは元々の旅券を切り刻むと空に投げ捨てる
のだった。
1940年9月・スペイン・マドリード。
ホテル・リッツ・マドリードへ到着するシーラ。フロント係から
307号室でメッセージを預かっているという。そこには”カーテン
を閉めて待て”と書かれていた。
シーラは部屋で待っていると暫くすると、アランがやってくる。
アランはシーラの工房はヌニエス・デ・バルボア通りにある
として住まいと工房の鍵を渡す。
数日で準備が整うとし室内装飾を手がけたのはロザリンダだと
いう。ドイツ人は重要な話を社交の席でするものでその席には
夫人も同行するという。調べて欲しいのは彼らが何時、何処に集まる
のかということ。私はドイツ語が話せないとすると、ドイツ生まれ
の二人の少女を手伝わせるという。
情報はモールス信号で・・情報の提出は週に2度で受け渡し場所
は、ロサ・サバクの美容室とリオスロサス通りの博物館だという。
マドリードの上流社会・高級地区以外の場所にはいかないこと。
イギリス国籍の人物であり誰で有れ接触しないこと。それはロザリ
ンダも同様だという。
調べて欲しいのは、エルザ・ブルックマン。ヒトラーの個人的
友人。ペトリーノ女男爵・ルーマニア人で夫はドイツ大使館広報
宣伝部の責任者、グロリア・フォンフェルステンベルク。夫は
亡くなったがドイツ貴族。ソンヒレス・デ・イカサはジャンソン
侯爵夫人。彼女の場合夫ではなく愛人がセラーノ・スニェルだと
いう。フランコ総督の義理の弟だった。またヨハネス・フランツ
ベルンハルトだという。
シーラの傍に突くのはドーラとマルティーヤだった。
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シーラは親友のロザリンダとベイグベルグが政権内に於いて
イギリス寄りのベイグブルグを排除する動きがドイツ政権内
にあることが分かり、協力すべくドイツ要人たちの動向を探る
為にイギリス秘密諜報員に力を貸すことになる。
ドイツの上級階級の夫人たちが雑談している会話を聞く為に
スペインのマドリードに行き、仕立て屋をして彼女たちに接近
する。その為に色々と情報を手渡しする為の手順を聞かされ、
シーラはアリーシュ・アゴリウクとして諜報活動に再びスペインの
地に渡る。
少しずつ本格的に諜報活動が始まった。
諜報活動は誰かがしなければならないことだけどシーラがやらねば
いけないことなのか。
母と娘二人の家族(実際には父親はいるけど)なので、そんな娘を
失うかも知れない母親としての心情。仲間がいて居場所が出来た
シーラが折角の安住の地を離れることへの酷な状況。折角母親を
呼び戻したのに今度は自分がそんな危険な地にいかねばならない
という状況がまた色々と酷な状況を物語っている。
現在の彼女が一番求めているのは、親友ロザリンダの安否と同時
にやはり祖国スペイン・マドリードへの思いというものも有る
のかな。
今回のエピソードは1940年8月のモロッコに始まり、1940年9月の
マドリードへと移行していく。
タンジールを去る際に、みんなに挨拶をしていくけれど、この
ドラマは出会いと別れのシーンが多いね。
バスケス署長とシーラが別れ難いような切なさまで演出されたけれ
ど、バスケス署長の年齢が見た目も不詳だし、マーカスとシーラと
の心の繋がりが合ったと思わせる後でのことだったので、どうして
も恋愛とか愛情的関係として見られない部分があるのがちょっぴり
惜しい気がする。
ジャミーラが可愛いなと思って見ていたので、マドリード編になる
ともう出なくなるのかなと思うとちょっぴり寂しいけれど、また
マドリードでシーラの下に付く子たちが可愛らしいので良かった(笑)
ただこの少女たち、ベイグベデルの運転手の娘たちとのこと。
裏切ることはないと思うけど、うっかりとシーラの足を引っ張る
ようなことをしそうな感じがしないでもない。その辺は今回シーラ
がフォローしたようにアドリブ的対応の資質が問われていくところ
が有るのかも。
ケラー夫人宅での対応、工房の少女たちとエルザの鉢合わせ、
招待状を配って新作発表会など上手く切り抜けていく。
「重要なのはどんな人じゃなく、どんな風に見えるのかだ」
ということで、招待状でのシーラの肩書きは国際的デザイナー
とつけていたけど、この時代そんなに情報が精通している訳じゃ
ないだろうし、言ったもの勝ちってところが有りそうだね。
取りあえずこれまでは順調に事が運びすぎているところも気になる
けどね。
顧客を奪われたデザイナーのケラーとしては面白く無いと思うので、
そういうところでもシーラに反撃して来たりするのかな。
得た情報と言えば
1) レンツ夫人の夫はヒトラーとベルリンにいる
2) ヒトラーの愛人・エバ・ブラウンがマドリードに来るがヒトラー
は一緒ではない。
3) エバ・ブラウンはブルックマンの家にいる。
そしてラストはシーラが何者かによって尾行されていた。
■使用された曲
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シーラ・キローガ (Adriana Ugarte) お針子。ドローレスの一人娘
カンデラリア (Mari Carmen Sanchez) モロッコ・テトゥアンの下宿の主人
バスケス (Francesc Garrido) テトゥアンの署長
ジャミーラ (Alba Flores) 下宿で働く
パロマレス (David Venancio Muro) テトゥアンの警部
フェリックス (Carlos Santos) ベルトゥーチの学校の教師
ロザリンダ・フォックス (Hannah New) 客
ドローレス・キローガ (Elvira Minguez) シーラの母
フアン・ルイス・ベイグベデル (Tristan Ulloa) スペイン保護領高等弁務官
ピーター・フォックス (Jimmy Shaw) ロザリンダの夫
ドーラ (Tessa Doniga) シーラの工房の手伝い
マルティーヤ (Valeria Racu) シーラの工房の手伝い
アラン・ヒルガース (Ben Temple) イギリス秘密諜報部
ソンソレス・デ・イカサ (Marta Zuniga) ジャンソン公爵夫人
エルザ・ブネックマン (Julia Moller) ヒトラーの個人的な友人
レンツ夫人 (Julie Vachon) フリースと共にシーラの店へ
フランコ将軍・・反乱軍、ナチスドイツと協力