第18話 決断 Clarity
脚本/Karen Gist 監督/Allison Liddi-Brown
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【前回までのあらすじ】
ルイーズは兄・ライマンがノーランのノートPCをいじってデー
タを盗み出していた事を告げ、崖から落ちた彼の事を押しては
居ないが助けてもしない事を語る。あなたは私に隠し事をしな
い唯一の人なので話したとルイーズはノーランにンタル。
トニーはノーランがバイセクシャルだとし知ってアプローチを
かけようとするが結婚指輪をしていることに気が付いて身を引
こうとすると、ノーランがこれは一般的な結婚とは違うことを
語る。エミリーは私の友達を攻撃していることを告げ、ベンが
その攻撃対象に有った事を語る。ジャックの母で弁護士のステ
ィーヴィーも自分が知るマルゴーとは違う人物である事を語る。
ダニエルの死についてウソを付いたことを恨んでいるから変わ
ってしまったのだという。ダラエル・グレイソン研究所を
設立しようとするヴィクトリアを応援するマルゴー。ダニエル
の名をつけるのに反対の声があることを告げる。ジェームズは
その戦いを終わらせる為に最後の一手を出すべきだという。
エミリーはマルゴーの元にいくと一緒にダニエルの汚名を注ぎ
たい事を語る。ダニエルに何が有ったのか貴方の口から公表
して欲しいとするが、それは影響力が大きくて無理だという。
そんな中マルゴーはタクシーによって轢かれてしまい赤ちゃん
は流産する。マルゴーはヴィクトリアに対してエミリーが突き
飛ばしたとウソをつく。
【ストーリー】
ヴィクトリアは、お手伝いをしているブリジットに対して赤ちゃん
グッズを全て返品するよう語る。マルゴーはベッドから起きて
くると、明日の研究所の起工式は何時からなのかと問う。
ヴィクトリアはマルゴーに出席することはないというが、ダニエル
の名誉回復が私たちの望みであり、研究所はその第一歩だと
いう。こんな時こそ拘りたい事を語る。逢えないまま亡くなった
子を思うと辛いとすると、母だものというと、子供を奪った
エミリーにはバツを受けさせるというヴィクトリア。車道に
突き飛ばすのは殺人未遂であり検察にも話すつもりだとすると、
マルゴーはヴィクトリアが語っていたようにもう争いは沢山だと
語りもう何人も死んでいると語る。あなたに責任はないというが、
マルゴーは何とかしてエミリーの秘密を暴きたいがあまり、ライマン
を使ってノーランのパソコンからデータを盗もうとしたのだという。
受け取る前にライマンが亡くなったことは私のせいだとし、忠告通り
復讐は辞めて置けば良かったと語る。
朝エミリーの元に父・デビッドがやってくる。新聞を読んで心配
してきたというデビッド。そろそろ来る頃かと思ってコーヒーを
用意していたというが、一度マルゴーと話そうと思うが何を言った
ら良いか分からないという。起工式が有るので慰めになると良い
というが・・。そなに中、部屋からベンがやってくると、今日から
彼は刑事になるのだという。昇格試験が合格した為のものだった。
デビッドは気を使ってこれから一日中船の修理をすることを語る
とまた明日来ると語る。
ベンはエミリーに対して兄貴からのメールで俺が刑事になった
というお祝いのパーティーに来るという。セクシーな彼女に
逢いたいと言っている事を語る。
ルイーズはノーランの元に帰宅する。
エリス家のお葬式は泣いたり叫いたり凄いドラマのようだった
としストレスで3日食べ続けたという。棺の兄を見て辛かったと
いう。それよりもママはマーガレット・ミッチェルに捧げるような
弔辞を読み上げた際には吐き気が訪れたという。一人でも大丈夫
と言ったがやっぱりノーランに来てもらえば良かったかも知れない
と語る。欲しいものは何かあるかというノーランに対して、2つ
あるというルイーズ。
1) 派手なパーティーを開きたい。
2) 赤ちゃんが欲しいので養子をもらわないかということ。
私たち家族として立派に育てられるとし親達の失敗を繰り返すことは
ないという。しかしノーランは今夜のことを話したのに大事な
話になったことに驚く。それを知りルイーズも急ぎすぎたことを
告げそれでも考えて欲しいと語る。
ダニエル・グレイソン研究所の理事会。
理事長のアレクサンダーは、”病院に収賄容疑、グレイソンが提供”
とする記事をみんなに見せる。ヴィクトリアは記事は読んだが
起工式には問題がないハズだと言う。貴方は4千万ドルの寄付を
前提としていたのでしょと嫌みをいうが女性団体から暴力の肯定
だとして非難されているし、優秀な研究者も辞めているのだと
いう。選択の余地はないとして研究所にご子息の名前をつけるのは
不可能だという。ヴィクトリアはルマルシャルメディアがついて
居る事を告げ、反論なら2時間以内に出来ると語る。息子が死んだ
時のことも歪んで伝わっているのだとしてエミリーを見ながら話す。
ドナは被害者の前で失礼だとしてエミリーを庇うが、エミリーは
今回賛成票を入れたのはダニエルを許しているからだと語る。あの
ことだけで彼を否定して欲しくないという。しかしアレクサンダー
は既に決まったことだと告げると、ヴィクトリアは寄付を取り下げ
ると脅す。すると既に代替の寄付のアテはあるのだという。
ヴィクトリアはエミリーに対して大した演技だと語る。被害者
ぶっていること。真実を言えばいいのに・・という彼女に対して
みんなで決めた事でしょうと語る。私だって辛いのだとすると、
心にないことを語っているとし、息子ばかりか孫の命を奪ったと
して非難するのだった。
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マルゴーはエミリーと会話している最中にタクシーによって
轢かれてしまい妊娠していたダニエルとの赤ちゃんを流産して
しまう。マルゴーは失意のあまり、エミリーが車道に突き飛ばした
ことをヴィクトリアに語ると、彼女はなんとかして復讐すると
いう。そんな中、ヴィクトリアが巨額の資金を寄付したダニエル
グレイソン研究所の件で理事会では、一度はその名前で施設が
建設されるハズだったが、マスコミはサウスハンプトン医療セン
ターがグレイソン家から収賄容疑が合ったとして情報が公表された
ことで、理事長のアレクサンダーは名称を使うことは禁止にすると
言い出す。
いよいよドラマとしても全ての流れの回収作業に入ったという
ところでしょうか。
殺人事件としては得てしてこんな動機が発端になるのだけど、
金持ち同士が嫉妬心を持ち出すと面倒臭せーって感じで、
実に回り道した格好で長年の間、人生をかけて復讐し合ってきた
ものだった。分かってみるとその発端となった原因は、ヴィクトリア
を巡る争いだったこと。コンラッドと結婚していたヴィクトリア
と不倫していたデビッドに対してコンラッドが怒ったことから
復讐劇は始まっており、スティヴィーはそのことを責めていたけど、
ここまで大きくなってしまうと何が原因なのか分からなくなる。
戦争に於ける論理と似たところも合ってその原因が実は意外と
大したことがないのに何十万・何百万の人が殺し合う構図が合った
りするんだよね。
冒頭ではマルゴーが赤ちゃんを失ったことで正気を失っていたけど
意外とすぐに正気に戻る姿が有る。マルゴーの嘘の証言によって
ヴィクトリアが敵意を燃やしてしまうという流れを見ると、
エミリーたちがダニエルの死をウソの証言によって結果的に
陥れた流れと連動していて、同じ事をしようとしていることが
分かるが、マルゴーは冷静になってルイーズの兄を死に至らし
めてしまった原因を自らの責任として受け止める姿が有った。
前回まではその死の原因もエミリーだ!みたいにして全ての原因
をぶつけていたんだけどね。
一方でエミリーとしても本格的に過去の清算をする為に、まず必要
なのはマルゴーをおかしくしてしまったとするダニエルの死に
関する供述を覆して、名誉の回復に努めるヴィクトリアやマルゴー
の流れに加勢しようとするものだった。
一度失った信頼関係を戻すことは難しいし、ヴィクトリアとマルゴー
からの信頼を得られないのも分かるけど、今回のエミリーの行動
は味方であるハズのジャックやノーランからの支持も得られずに
難しい姿が有る。
ドラマとして面白くさせるのであれば、マルゴーとしては
不本意な形で、発動しているエミリー殺害計画が止められないと
いう流れを作り、マルゴーがついたウソによってエミリーが犠牲に
なるという構図をつくることで、残り火が消せない流れということを
演出するところにもあるような感じはする。スッキリする為に
その辺はネチネチとせずに綺麗な形で終わらせるのか、それとも
リベンジのリベンジはリベンジであるという、リンカーンの演説
みたいな状況を作ってこのドラマらしく、ネチっ子さを延々と繰り返す
ところに繋げるのかは好みの分かれるところかも。
ダニエルの件はジャックが絡まってくることで実に厄介で微妙な
問題になっているなと思う。ジャックとしては歯切れが悪いけど、
確かにあの時のジャックに非はなく正当防衛だったんだよね。
ジャックは悪くないのだけど、どうもジャックがこの件を否定し
続けるという状況が、どうしても彼の性格に合わないところで
不誠実に見えてしまう感じがするんだよね。
ノーランとルイーズの関係もかなり微妙になってしまったけれど、
ノーランとジャックが語り合う中で、ルイーズはノーランの優しさ
に触れて関係を精算するのかな。
ルイーズはプールに入っていた。Elena Satineさんは凄いボディ
の持ち主なので、早くプールから出ろ出ろ!と見守っていたけど
残念ながらプールから出るには至らず(笑)
大人なんだから足は付くというルイーズの言葉が象徴するように
して、デビッドとスティービーも語っていたけど、子供の問題に
何処まで口を挟んでいくのか。子供のケンカを金持ちが行った
豪華版だったという皮肉な展開として描かれているドラマだったね。
Courtney Loveがホワイト・ゴールドという怪しげな殺し屋として
登場。全く殺し屋に見えないところが凄い(笑)
この人の流れを止められるのかどうか。
マルコム・ブラックという悪人が居たので、今度はホワイトでゴー
ルドですかって感じのネーミングがアホっぽい気がするけど、
取りあえずは最後にエミリーの大暴露でいよいよどうなっていく
のか予想出来ない状況になってきたな。まぁ大抵は問題を作った
人が最後に死んで終了みたいに収まるのだろうけどね。
■検索用キーワード
■使用された曲
・End Credits Theme
Written by Fil Eisler
・Mid Dream by Mike Sempert
・Pray to God (feat. HAIM) by Calvin Harris
・The Headwinds by The Family Crest
ヴィクトリア・グレイソン (Madeleine Stowe) 母親・女王
エミリー・ソーン (Emily VanCamp) アマンダ・クラーク、娘
ノーラン・ロス (Gabriel Mann) IT長者、エミリーの父に恩
ジャック・ポーター (Nick Wechsler) 酒場の息子、”アマンダ”を思う
デビッド・クラーク (James Tupper) エミリーとシャーロットの父
マルゴー・ルマルシャル (Karine Vanasse) ダニエルの幼なじみ・フランス人
ベン・ハンター (Brian Hallisay) サフォーク郡警察警察官
ルイーズ・エリス (Elena Satine) 金持ち?ヴィクトリアと精神病院
ホワイト・ゴールド (Courtney Love) 殺し屋?
スティービー・グレイソン (Gail O’Grady) 弁護士、ジャックの母
トニー・ヒューズ (Josh Pence) ソーシャルワーカー、ゲイ
ジェームズ・アレン (Ed Quinn) パスカルが頼りにしたフィクサー
コカメ (Eltony Williams) 捜査官
ケヴィン・ハンター (Christopher Wiehl) ベンの兄
アレクサンダー・ストーン (Tim Powell) 理事会
ブリジット (Helen Sadler) ヴィクトリア家お手伝い
ドナ (M.J. Karmi) 理事会