情熱のシーラ El tiempo entre costuras 第11話 マドリードの涙

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第11話 マドリードの涙

監督/Inaki Mercero 脚本/Susana Lopez、Carlos Montero
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【前回までのあらすじ】
ベイグベデルは失脚する直前にシーラの元を尋ねてくると、ロザ
リンダへの手紙を何とかリスボンに居る彼女に届けて欲しいと
頼む。ヒルガースから周りに居る怪しげな人物には特に注意する
ように警戒し、準備するよう言われる。
イグナシオがシーラの前に現れると、自分は今内務省の治安局に
勤めていてマドリードに定住する外国人を監視していることを
語る。ベングベデルとはどんな関係なのか?と問われる。
社交界デビューが決まったドイツの高官の娘・アルバのドレス
の手直しをすることになり、見事に信頼を勝ち取ったシーラは
アルバの母からは是非舞踏会に来て欲しいと言われる。
シーラはマヌエルの家にいくと、工房で一緒に暮らさないかと
問う。二人でも快適に住めるというが、悪いけどそれは出来ない
という。他にも誰か居るのかと問うと、隠し部屋の中にパキータ
の姿が有った。パキータの夫のエミリオは戦争で亡くなった事。
彼らは共産党員だった為に、エミリオの兄に子供を托したが
返してくれないのだという。子供を諦めないと警察に密告する
と言われているという。シーラは力になると約束する。

【ストーリー】
喫茶店にいくシーラはバッグを右手から左手に持ち替えす。
緊急用にヒルガースと取り決めしたこと。奧の部屋にヒルガースの
姿が有ったが、なかなか自分の姿を見てくれなかった。何度も
行き来している中、ヒルガースは持ち替えるのは一度で十分だという。
あなたから逢いたいと言ってきたのは初めてだとし、どうかしたのか
と問われる。昨日いつもの方法でメッセージを送ったばかりだが
例の政府高官の奥さんから舞踏会に招待されたという。ヒルガース
は喜ばしいことだが、でも今回その件で来たのが本題ではないで
しょうと勘づかれる。個人的なことだというシーラは知り逢いが
困っているという。貴方の過去を知る人とは接触はしないように言っ
たハズだとすると、この件では力になれないという。せめて
助言が欲しいとするが、任務以外の事に一切関わらないでくれという。
私の頼みも一つくらい聞いてくれても良いのではないかというと、
ヒルガースはあなたが工房で集める情報は多くの人たちにとって重要
でありあなたのように協力者のお陰で多くの命を救っているし、
ヨーロッパの運命も変えられるかも知れない事を語る。しかし
あなたの為に我々が築いて来た全てを危険にさらすことは許されない
のだという。よく考えれば納得出来るハズだという。指示を与える
ので舞踏会の当日に逢おうと告げる。それを聞いてシーラは涙する。

メルセデスとエドゥアルドの元にシーラは尋ねる。
エミリオの友人だったものだとし、亡くなったと聞いてお悔やみ
に来たとし、パキータとも友人だったという。エリーアスという
子供も室内にはいた。二人が前線で戦う間に世話を頼まれたこと
を語り、これは家族の問題だという。パキータは二人に逢うのを
恐れているとし、警察に密告すると脅したのでしょと。子供は
母親と居るべきではないかとすると、あの子の両親は共産党員として
戦ったのだとし、その過去がそう簡単に消せると思うのかという。
政府がパキータに報いをウケさせようとしたらエリーアスはどう
なるのかと問うと、あの子を母親に返す方が無責任だと判断した
のだという。

シーラはイグナシオを喫茶店に呼びだす。
一体何の用かと不機嫌そうなイグナシオ。まずは貴方に謝りたい
として先日の態度を謝罪する。君がどんな面倒に関わっているのか
離してくれればお互いに時間が節約出来るのだという。シーラは
私は何もしていないとし仕立ての工房をしているだけだという。
それならば何故僕を呼んだのかと問うとある人のことで助けが
いるのだという。共産党員の経歴を消せないかという。
イグナシオはそうやって僕に助けを求める人ばかりで、言う事も
みんな同じだという。僕が官庁に勤めているというだけで頼って
くるという。体制側の人でしょというと、僕は命令に従っているだ
けでそれも家族を養うために必死で働いているだけだという。
シーラは家族がいるとは知らなかったというと、妻のアマリオと
息子のイグナシオとミゲルの二人の子持ちだという。正直言うと
君を愛した程妻を愛したことはなく、妻は君みたいに腰を振って
歩いたりはしないという。だけど辛い時も微笑んでくれて、夢に
魘されれば抱きしめてくれるという。誰の為に助けが居るのかと
問うとラミーロかと問う。彼は私を捨てて暫く経って死んだのだと
いう。それならば他の男の為なのかと問うと、シーラはこれまで
言ったことは忘れて欲しいという。あなたを信用出来ると思った
のが間違いだという。僕は君を逮捕してモロッコの旅券を無効に
してスペインから追放することも出来るのだという。友達の
ベイグベデルはもうただの人だぞと。
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シーラは旧友であるパキータの夫・エミリオが戦地で亡くなって
おり、パキータは戦争中に共産党員として前線で戦う間に
義兄夫婦に息子のエリーアスに預けていたが、内戦が終わった後
も、彼女が共産党員だったということを理由に子供を返してもら
えず、彼女自身もマヌエラ家に隠れている状況だった。
シーラはなんとかして自分が出来る限りのことをしてパキータを
息子に引き合わせたいと考えるが、イギリス諜報員の連絡係の
ヒルガースは任務以外のことに手を出す事は許されないとして
協力を否定され、シーラを敵視するイグナシオにも恥を忍んで
頼んでいくが・・・

今回は日本の放送上のカット割りの関係で妙に短く感じられる
話だった。放送時間も普段は50分くらいあるのに、アメリカ
ナイズドされたような放送時間だったな。

ドラマでは数々のピンチなシーンを迎えるのだけど、正直あんまり
緊迫感は感じない。
この辺はテレビドラマ用にカスタマイズされすぎているのかな。
映画なんかでこの手の諜報活動ものを見ると相当ハラハラ・ドキドキ
する内容になることは必至なんだけどね。

当然スパイとなった以上はリスクある行動は取れない状況の中で、
シーラはスパイに見えない素人だからこその利点が有るけれど、
今回は友達に対する誠実さが弱点だとして指摘されることで、
今後何処かでその弱点が彼女を危機的状況に追い込むことが予想
される。

その状況は正直マヌエラが持ち込むのかなと思っていた。
シーラが彼女に正直に話すことで、何らかの不利な状況に追い込ま
れていくことも考えたのだけど、マヌエラはシーラが事実を語った
後にも手伝う様なことを口にしていたので、取りあえず信用しても
良いのかな。

あとシーラの友達として残っているのはロザリンダとかモロッコ
時代の旧友しかいないので、彼らと何処かで逢う機会が有り、
そこからピンチを迎えるのかな。シーラの父方の流れも気になる
けどね。

これまで忠実に尽くしてきたシーラとしては、ヒルガースの
非協力的態度に憤りを感じるところだろうけど、個人を助けて
大義を忘れてしまうようだと大変なことになってしまうので当然
のこと。

イグナシオとの関係は未だに遺恨として存在していたけれど、
今回はその関係もなんとか修復とまではいかないもの、シーラの
謝罪は受け取られた様だ。
確かに4年前のシーラの態度は子供のようで先のことを考えていない
軽率さは有ったけど、人生は選択の連続だし、間違うことで
学んでいくことで人は成長していくのだろうね。

舞踏会では友人を取るか、諜報活動としての任務を取るかの選択
に迫られていたけれど、シーラはなんと諜報活動の方を取っていた。
上手い事解決出来そうなところで、そのチャンスを取り逃がして
いくという苦々しさを繰り返し感じる内容だったけど、チャンス
とピンチが上手い事混在し、最終的には人の繋がりが実を結んだ
格好で良かったと思う。

しかしこれまでイグナシオが尾行させていたと思っていたシーラ
に張り付く男性は、実際にはイグナシオは関与していないという
ことで、一体誰の差し金なのか。必ずしも敵ではないと思うけど、
ちょっとシーラは容姿的にも目立ち過ぎるところがあるような
感じは受ける。

■使用された曲

・The Enchanted Ball
Written by Daryl Griffith
・Skater’s Waltz
Written by Waldtfufel
Arranged by Jon Kull (as Jon A. Kull)

■検索用キーワード

シーラ・キローガ (Adriana Ugarte) お針子。ドローレスの一人娘
ロザリンダ・フォックス (Hannah New) 客
ドローレス・キローガ (Elvira Minguez) シーラの母
フアン・ルイス・ベイグベデル (Tristan Ulloa) スペイン保護領高等弁務官

ドーラ (Tessa Doniga) シーラの工房の手伝い
マルティーヤ (Valeria Racu) シーラの工房の手伝い
アラン・ヒルガース (Ben Temple) イギリス秘密諜報部
マヌエラ (Elena Irureta) 工房の元女主人
パキータ (Pepa Rus) シーラの幼なじみ
イグナシオ (Raul Arevalo) 内務省の治安局
アルバ (Laia Costa) 社交界デビュー
アルバの母 (Eva Martin)
アルバの夫 (Gonzalo Hilario) 司法省の高官
エドゥアルド (Oscar Zafra) エミリオの兄
メルセデス (Eliana Sanchez) エミリオの妻
エルビラ (Maite Gil) キローガを探していると
エリーアス (Gabriel Angel Delgado) パキータの息子
— (Fernando Ustarroz) 舞踏会の司会者
— (Puchi Lagarde) シーラの客
アレマナ (Emilia Uutinen) シーラの客

エミリオ () パキータの元夫
アマリオ () イグナシオの妻
イグナシオ () イグナシオの息子
ミゲル () イグナシオの息子
フランコ将軍・・反乱軍、ナチスドイツと協力
セラーノ・スニェル・・・フランコの義弟
マヌエル・ダ・シルバ () ポルトガルの実業家

アルバ・マリーナ・モレイラ・アリアス・デヴィ・ジェーナ () 社交界
イングリット・フォン・ゲーテ () 社交界デビュー
エレナ・ブラシア () 社交界
サマンス=ロペス・ラローチャ () 社交界
デジレ・フレザーバラ () 社交界

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