第20話 ドラッグ・カルテル Bombshell
脚本/Warren Leight、Julie Martin
監督/Darnell Martin
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【ストーリー】
ジャスティンはカメラの前でオモチャを買いにいく。母・ロー
レライ・メイラーに子供・エイヴァが生まれた為で、ジャステ
ィンにとては妹だった。ジャスティンたちにカメラが回っている
のは、ローレライ・メイラー家の事情を放送するリアリティシ
ョーのクルーが同行している為で、24時間密着状態だった。
プロデューサーをしているロニー兼ローレライのマネージャー
であり自称夫は、ジャスティンが風邪を引いているらしいこと
を目にして気にして風邪薬を渡す。このまま撮影を続けても
良い事を語ると、リアリティ番組なのだからという。しかし母
は今回の主役はあんたでもエイヴァのテレビデビューなのだ
という。
ジャスティンについての評判を聞いて回ると、リンゼイたちは
ジャスティンは最高に優しく威張らないし誠実だという。
そんな中ジャスティンはアリーナと共にやってくると、彼女の
言う事は信用するなとして俺は悪い奴だとしておちゃらける。
そんな中パーティーが開かれ、そこでジャスティンは女性と
いるところで突然泡を吐いて倒れてしまう。
検視をするエリザベスによると、パーティー中に強直間代発作
だとし、私有の救急車内し死亡した事を語る。ローガンは豪遊病
だろうとして何故捜査をするのかとすると、彼はローレライ・
メイラーの息子だという。90歳の富豪とストリッパーの子だという
こと。富豪の遺族は認めないと騒いでいるという。死因は何かと
尋ねると、ヘロイン中毒の治療薬のメタドンの使用が問題だと
いう。でも彼はヘロイン常用者ではなく抗うつ剤のSSRIを飲んで
いたという。涙液からはコカインとMDMAと覚醒剤も検出されて
いるとのこと。血液からは出ていないというと、2週間はそれら
薬物に手を出していないということだというウィーラー。ドラッグ
は死因とは無関係なのかというローガンに対して、SSRI常用者
ならばメタドンは避けるものだというウィーラー。実技主義ね
というエリザベスに対して暗殺かもというウィーラー。妄想では
ないかというローガン。エリザベスに、これは事故なのか自殺なの
か、殺人なのかと尋ねると判断は警察に任せるという。
ローレライの愛息子・ジャスティンの急死で多くの励ましが寄せら
れているとして報道が行われていた。彼の母は女児を出産し、
病院には出版王のジョージ・メリットの姿も有るという。
彼女の為に祈りを捧げてきたとマスコミの前で語るメリット。
ロスはローレライはB旧タレントなのに何故息子の薬物死のこと
がみんな大ニュースになるのかと問うと、老爺ホーランドと結婚した
時にスターになったのだという。炭鉱町から5番街のペントハウス
へ来たシンデレラ物語だというウィーラー。このメリットとの
関係は何かと問うと、彼の雑誌で「今週のハニー」に選ばれた
ことがあるのだという。ホーランドは雑誌の愛読者だったという
ことなのか。電撃結婚の8ヶ月後に長男が生まれ、遺産相続になったとい
う。そして新たに娘を生んだ二ヶ月後、長男は死亡したという。
ロスはジャスティンの48時間を調べろというと、映像に残っている
というローガン。番組撮影中に死亡したのだとすると、制作者に
話を聞けという。
ジャスティンのローレライは親子というよりも姉弟のようだった
というメリット。ドラッグは以前常用していたが、今回の
リアリティショーに出演に当たり条件にして禁じたのだという。
リサに倒れた時のVTRを再生してもらうと、スタッフは密着して
いるのでドラッグをやる場面など映っていないという。トイレ
以外はカメラが回っていたとすると、トイレから出てくる場面
を再生してもらう。するとジャスティンとアリーナ・コルシコワ
という売り出し中のモデルが一緒に出てきた際に、アリーナが
鼻を相当いじっているのが目につく。トイレの中で二人でドラッグ
をしていたのではないかと疑う。ウィーラーはこの女性と話したい
と語る。彼女は息子を利用し、ローレライの薬も勝手に利用して
いたのかも知れないという。
ローレライの自宅にいくと、ロニーが対応に出る。ローレライ
は息子の死を相当落ち込んでいて、まだ病院にいるという。
ジャスティンとは病院で逢ったのが最後で薬づけではないという。
そんな中ジョリーンに対して犬が邪魔なので外に出すようロニー
は命じる。老犬で下の緩くなった年寄り犬だという。
ウィーラーたちはジャスティンの部屋を調べさせて欲しいと語る。
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リアリティ番組を撮影中にジャスティンが突然泡を吹いて倒れて
亡くなる。ローガンは捜査する必要が有るのかとするが、
彼は時の人・ローレライ・メイラーの息子で、90歳の富豪と
ストリッパーの間に生まれた息子だという。富豪によって疎まれて
いたことには間違い無く、エリザベスによると死因はヘロイン
の治療薬に使用されるメタドンを誤用したことだろうという。
彼はヘロイン常用者ではなく、抗うつ剤のSSRIを飲んで居たこと
が判明し、SSRI常用者ならばメタドンとの併用・副作用のことを
知っていたハズだという。他殺として捜査に乗り出すことになる。
サブタイトルがBombshellだったので、マリリン・モンローを
ネタにしたミュージカルドラマの「SMASH」を彷彿とさせるなと
思ったけど、今回登場するローレライ本人もマリリンのことを
意識しているようで、薬の処方箋として医師から処方される際
の患者名にはノーマ・モーテンソンという名前が使われていた。
息子の死によって精神的に不安定になるところなど、実在の
マリリンのことを意識しての演出も有りそうだけど、正直あんまり
詳しくエピソードを拾っていなかったのでよく分からなかった。
金とか遺産が絡んでいるということで、やはり殺人は発生するもの
なんだなと思う所が有るし、なんと言っても今回は全体的に見て
冒頭では人物の相関図が分からず、血縁関係などどういう事情が
存在しているのか、DNAレベルでないと分からないところも有って
色々と奔走させられる。
どう見てもハゲたロニーが必死になっている姿が有ったので、
「君犯人じゃないよね?」(c)要潤って感じの視線しかなかった
けれど、遺産との兼ね合いで、血縁関係が判明しないとなかなか
その犯行を立証することも真の動機を見つけるのも難しいところが
有ったのかも。ロニーが冒頭から自分は弁護士だとか、エイヴァ
の父は自分とか、ローレライとは愛していたなど色々と嘘が
含まれていたことも有るので、最も信用出来ない人物だったけどね。
ドラマのテーマとしては、「依存」「共存」、そしてそれに反する
排他的な立場というのが含まれていたのかな。
誰が誰に依存しているのか気になるものとして存在していて、
付き人のようにしているジョリーンがローレライの妹だとする
ところに驚きが有ったし、ジョリーンが姉に依存しているのかと
思ったけど、実際には逆の立場で、今のローレライにとってジョリ
ーンは居なくてはならない人物だということで、このドラマらしい
七転八倒な展開の流れがある。
金持ちにぶら下がってコバンザメのようにして生きるロニーの様な
人物だけでなく、出版王の周りに女性モデルたちが何人も自ら売れ
たくて付き添っている姿を見ると、今回ホーランド家を訪れた際に
屋敷の中に居た多くのネコの存在を彷彿とさせるし、
ローガンが何故かネコによって相当気に入られる姿が有ったシーン
と対比するものが有って面白い演出だった。
またネコは9回生まれ変わるという迷信が有るけれど、ローガンは
ローレライが何度も発作から立ち直ってくる姿を称して、
「彼女には命が9つある」と語っていた。
ジョリーンは献身的な人物かと思ったけれど、実際には不要な
ものはあっさりと切り捨てるという性格をしていた。
この子は姉の影で陽の目を見ないのでその妬みから何かやらかして
いる可能性を考えていたけど、結局のところ、息子を殺害したのは
ロニーとジョリーンは実の姉が自殺するのをそのまんま止めもせず
に望みを叶えるようにしていた様子。
ロニーとジョリーンを対面させた時には、実はロニーは無実で、
ローガンたちがジョリーンに罪の告白をさせる為に誘導しようと
している流れがあるのかと思ったのだけど、実際には額面通りの
ところでドラマが動いていた感じだった。
それにしてもローガンが自販機でスナックを買うシーンが多い。
今回はウィーラーにその袋を差し出すと彼女はそれを手にする
シーンが有った。
捜査とはいえ、ウィーラーがロニーのことを調べる際に、彼は
前立腺がんの手術をしていて勃起不全で無精子症だと報告して
バイアグラは必要ないとしていたけれど、そんなセリフを童顔の
ウィーラーに語らせるという辺りがなんだか気の毒というか
ちょっと言葉責め的萌え要素があるのかと思わせるシーンだった。
しかし90歳の老人の精子を使って出産した子とか、凍結した精子
を受精させたのか知らないけれど、ちょっと無理がないかって
状況設定も有ったな。
・Ooh La La by Goldfrapp
・Rock-a-Bye Baby
Sung by Ever Carradine
ロバート・ゴーレン (Vincent D’Onofrio) 天才刑事、”ボビー”
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ダニー・ロス (Eric Bogosian) 警部
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
マイク・ローガン (Chris Noth) 刑事
ミーガン・ウィーラー (Julianne Nicholson) 刑事、ローガンの相棒
— (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
ロニー・チェイス (David Cross) マネージャー、ローレライの自称夫
ジョリーン (Ever Carradine) ローレライの妹、モデル
ベッシー・ホーランド (Kathleen Chalfant) 姉、父親が金持ち
クララ・ホーランド (Jill Larson) 妹
ジャスティン・ホーランド (Michael Ellison) ローレライの息子
Dr.ホルグリーン (Peter Appel) ローレライに処方箋を出していた
ジョージ・メリット (Peter Bogdanovich) 出版王、雑誌”男の特権”
ローレライ・メイラー (Kristy Swanson) モデル、億万長者と結婚
リサ・ウィリアムズ (Ashlie Atkinson) 撮影スタッフ
アリーナ・コールシコワ (Larissa Drekonja) ジャスティンと一緒にモデル
ホバート (Chris Henry Coffey) アリーナの弁護士
ジョシュア・シモンズ (Ean Sheehy) 遺産を計算する刑事
リンゼイ (Kathleen Mealia) ジャスティンの友
ザーバー (Kenny Morris) Therber
スタートレット (Nicole LaLiberte)
— (David C. Roehm Sr.) Mailer’s Husband
ヴェロニカ・ウィルケス (Natalie Williams)
— (Mandy Lynn) Playboy Model
— (Rachael Robbins) Model
J.E.ホーランド