January 2, 2005
第11話 自由を奪われた天才 Gone
脚本/Rene Balcer、Stephanie Sengupta
監督/Christopher Swartout
——————————————————–
ブラッドは婚約者であるアリソンのことを空港で見送る。
ブラッドの母・レノワは息子でブラッドの弟・ジェレミーに
対して、ブラッドが彼女に合い鍵を渡したというのだから
留守の時に来るかもしれないことを告げ、アリソンは家族になる
のだと語る。ジェレミーは別にお姫様が来る訳ではないとし、
どうせ二人は遠くに住むのだろうと語る。
アリソンは飛行機の中で新婚旅行に行くパンフレットに目を
通していた。新婚旅行はバレやシンガポールに行くとして、
“オーキッドホテル”に泊まることを客室乗務員(以後C.A)に
語る。アリソンはC.Aに対してブルックリンにはハイヤーで
いくのかと問うと、私たちは普段はバスでいくという。
すると隣の座席に座っていた無精髭の男性はハイヤーは200ドル
以上かかって高いのでタクシーで行けば30ドル以下で済むと
語る。贅沢は新婚旅行ですれば良いとしてアドバイスをする。
ソニーは電話で会話する。
829便、ミルウォーキー発、JFK行き。
そんな中ソニーの彼女のカーリーはこの仕事はなんだか不安だ
と語る。
アリソンは電話しながら現在ブラッドの自宅に向かっていると
職場の彼に電話していた。しかし混雑していてなかなか到着
しないという。パークウェイを通るべきなのになんで高速道路
なんかを通って来たのかとして渋滞は明らかだという。
そんな中アリソンが5時間前に到着しているハズなのに家に
来ていないことを不審に感じる。
料理店のシェフたちはゴミを外に捨てに行くと、携帯電話が
ゴミ箱内で鳴っていることに気が付き、ゴミ箱内でアリソンの
遺体が有るのを発見する。
エイムズとゴーレンは現場にいく。
捜査官のクローズらから事情を聞く中、被害者は婚約者の実家
の前までタクシーで来ていることを告げる。既に運転手も
特定しておりハイダーという人物を連れて来ているとのこと。
ゴーレンはゴミ箱内にあるアリソンの遺体を調べる。
頭部を殴られ、目の周りの損傷が酷いという。しかし死後の
傷だろうとのこと。性的暴行を受けた形跡は無く、指輪も取ら
れていないことから物盗りの犯行ではなく殺人目的だったの
だろう事を告げる。しかも凶器に使われた石が現場に落ちていた。
ハイダーから事情を聞くと、ラッシュアワーなのにアリソンから
は高速を使えと言われたこと。道が通れず手前で下ろした事を
告げ、工事で当時は両方の道が通行止めの状態になっていたのだと
いう。ゴーレンは石の形状を見ると角が削られていることから
舗装用の石だろうと告げる。
工事現場の責任者のモラレスから話を聞くと、確かに午後3時
まで昨日は工事をしていたが片方の道は通れるようにして有った
という。被害者を歩かせる為に細工をしたであろうことを
ゴーレンは語る。つまり待ち伏せしていたのだろうとのこと。
10月6日(木)・ブラッドの実家(ジャレット&レノア・ワイクリフ家)。
ブラッドから話を聞くと、彼女は電話で家が見えると話していた
事を語る。母のレノアは仕事中だったので留守にしていたという。
アリソンには鍵を渡していたので入れるハズだという。
彼女は空港から高速道路を通ってここまで来ていることを尋ねる
と、誰かにそのルートを通るよう聞いたみたいだという。
電話ではハネムーンのパンフレットを見ていると言っていたとの
こと。
ゴーレンは黙って居る弟のジャレットから話を聞く。
害虫駆除の会社に勤めているのかと問うと、父が作った会社で
現在母が経営しているのだという。兄は別の仕事をしているとのこと。
昨日の夕方のアリバイを尋ねると突然俺はアリソンを殺していない
という。兄夫婦は遠くに住もうとしていたので、この近くに
説得しようとしてタクシーを探したが、現場では青いリンカーン
を見ただけで、待ちくたびれて眠ってしまったのだという。
ゴーレンたちはアリソンの荷物を調べる。
すると何故か縫い目を割いていることが分かる。
荷物の中から何かを探していたであろうこと。彼女のことを
麻薬の運び屋と勘違いしたのか?と疑う。しかし普通は赤の他人
に行き先などは教えないだろうとし、もしかすると機内で
隣り合って座っていた人がブラッドとの会話を聞いていたの
ではないかという。
10月6日(木)・ナショナル航空
アリソンの隣に座っていたのはオースティン在住のレオナルド・
パッサンテだという。ミルウォーキーからニューヨークに来た
のかと問うと、記録では同じ日にオースティンからシアトルへ向
かい、更にセントルイスとミルウォーキーを経由してきている
という。エイムズは格安フライトなのかと問うと、全フライト
を最後列の窓側の席を取っているとのこと。何か迷信でも有った
のか。背後に人がいないということ・・・まるで何かから逃亡
していたみたいだという。
そんな中、ソニーとカーリーの元に電話が鳴り、”しまえ”と
指示された事を語る。カーリーが手にしていたカツラのこと
だった。カーリーはこの仕事は無理だとするが、ソニーは
目の前にいるあの男(ジェレミー)が俺たちの金づるになるのだ
という。
ゴーレンたちの元にはパッサンテの似顔絵が届く。
白人で50代男性。中肉中背だという。偽ものの免許証を使い現金
でチケットを購入しているとのこと。アリソンの経歴に至っては
ごく普通の人物だという。リンカーンの敷物の繊維が彼女の服に
付いていたことが判明する。弟のジャレットが目撃した車だろう
とのことだった。
ディーキンスは青いリンカーンを借りた人物を捜せという。
10月10日(月)・ジェレミー・ストックトンの事務所
10月12日(水)・カジノ教室
10月12日(水)・ルース・ストックトン(ジェレミーの実家)
——————————————————–
結婚式したアリソンとブラッドは同棲を考え、そして新婚旅行
をしようとしていた。アリソンがブラッドの実家に来る
為にニューヨークに出てきた際に何者かによって
殺害される。まるで計画していたかのようにして彼女が
帰宅するまでのルートを誘導していた流れがあり、
容疑者はかなり用心深く周到に計画していることからも
難儀を極める事件かに思われた。
しかし少しずつゴーレンとエイムズはアリソンに近づいた
人物をヒックアップしていき、関係者を洗い出して、殺人者
を特定していく。
チェスマスターとゴーレンの策士同士の対決ということで
どちらが勝利するのか実に興味深い流れとなった。
犯罪者の計画がチェスの駒に例えられている所は、
如何にも刑事ドラマにはありがちな内容だけど、今回の元チェ
スマスターのディヴィッドと同じくしてゴーレンという二人の
天才が頭脳合戦を行い、攻防を繰り広げるところは面白かったと思う。
人生はチェスの盤面とは違う訳で、より複雑な事情が
絡んでくるとなると狭義の中で育ってきたディヴィッド
が勝てるハズもないとは思うのだけどね。
彼の不幸は18歳でチェスのグランドマスターになるも、
当時の政治情勢から、キューバとアメリカの間に有る通商禁止法違反
によって1982年以後、国外逃亡を余儀なくされていること。理由は
キューバでチェスの試合を行ったことで、そこで100万ドルの
優勝賞金を手にした訳だけど、時代のせいでも有りちょっぴり
気の毒な感じもする。
彼がアメリカ政府に対して懐疑的な視線を持たなく成らざるを
得なかった事情に触れられているし、逃亡生活を余儀なくされ
ている。
アリソンを殺害したのは、彼女が持っていた新婚旅行のパンフ
が自分が泊まっているシンガポールのホテルの近くだったこと
で政府関係者とでも思ったのだろうか?
天才同士、ゴーレンとデイビッドはわかり合えるものが有る
のだろうし、最後のルーズベルトの青少年センターで
彼を追い詰める際に、少しずつ警察官が彼を角に追い詰めて
行く姿がまさにチェスでの対決を具現化していたような流れ
が有ったので興味深く見守ることが出来た。
ただデイビッドがおかしくなった原因は本当に国同士のものに
起因しているのかどうかは謎だ。12歳にチェスのチャンピオンに
なった際に人生最高の時を過ごしたとしているけど、少しずつ
彼の様子がおかしくなった原因には、天才故の孤独感なり、
ちょっとした精神的疾患が有ったようにも感じる。
今回は美人さんが多かった。
登場記録を調べてくれる航空会社の女性はとても綺麗な方だったし、
ソニーと共に犯罪を繰り返しているカーリーは色仕掛けで
美人局のようなことをしている人物だったけど、それも納得という
感じの美貌を兼ね備えていた。
ゴーレン&エイムズネタでは、シンガポールに潜伏していた
デイビッドの心理分析を行うゴーレンに対して、エイムズが
“得意の心理分析か?”として尋ねている姿が有り、ゴーレンは最近
勉強していることを口にしていたけど、シーズン1の初回から
ゴーレンはその程度の心理分析をするくらいの能力は兼ね備えて
いたと思うんだよね。
またエイムズの携帯を借りてデイビッドの姉の家の置物を撮影
する際に、思わず”私の甥の写真を削除しているわ”として、小姑が
新郎を虐めているような構図と化している雰囲気が有り、
ゴーレン調教しているのかと思わせると同時にゴーレンさんは
意外とコンピュータなり電化製品を使うことには慣れていない
のかと思わせるところも有る。
ロバート・ゴーレン (Vincent D’Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
— (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
ディヴィッド・ブレイク / ロジャー・ウィザース (Robert Carradine) チェス
ソニー・ブライトビル (Michael Greyeyes) 売春斡旋、カジノ教室
ルース・ストックトン (Leslie Ayvazian) 姉
ジェレミー・ストックトン (Peter Benson) 弁護士、ルースの息子
カーリー (Amanda Loncar) ソニーの彼女
アリソン・ジェンキンス (Michelle Federer) 新婚、被害者
レノア・ワイクリフ (Kathryn Grody) ブラッドらの母
ブラッド・ワイクリフ (Jeff Biehl) 長男、アリソンと結婚
ジャレッド・ワイクリフ (Grant Varjas) 次男、害虫駆除会社
Mrs.ミラー (Elaine Bromka) 弁護士事務所受付
サンタヌ・サイン (Rizwan Manji) “ハイダー”
セルゲイ (Edward Furs) レッカー・保管所
モラレス (Al Roffe) 工事現場
ウェンデイ (Lisa Masters) ナショナル航空職員
ロズリン (Hope Singsen) ナショナル航空職員
ミゲル (Jason Flores)
ロイ (J. Salome Martinez)
クローズ (Joe Bacino) 捜査官
ズルキー (Bill Tangradi) 捜査官
— (Jeff Goldstein) Instructor
ワイン (Gino Lucci)
— (Priscilla Moley) Chess Girl
— (Benjamin Ross Kaplan) Chess Boy