第22話 叶わなかった未来 Renewal
脚本/Warren Leight、Jacquelyn Reingold
監督/Norberto Barba
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【ストーリー】
「金を寄越せ!!」銃を持つ男が雑貨店に押し入り店長に向けて
銃口を向ける。なかなか金を払わない店長に対して近くに居た
女性と子供を人質に金を迫る中、同じ店内にいたアジア系の
新人警察官・ケニー・リーは自分が人質になるのでその子たち
を離すよう告げる。そしてその隙を突いてケニーは銃を取り上
げると、犯人の男を逮捕する。
その頃、ローガンは一人デスクワークをしていた。
ケニーはWNTYのインタビュワーからの質問を受け、この偉業を
称えられる。警察として当然のことをしたまでだけというケニー。
レポーターもすぐに精鋭の刑事入りだろうとして彼のことを称える
中、そんなケニーのことを耳打ちするものがいた。
一方ローガンは一人帰宅する中、マービンという犬を散歩させて
いる女性とぶつかりそうになる。
その頃ケニーは顔を殴られアザが出来ている中、一緒に同居して
いるブロンド女性にキスをして出かけようとする。
ローガンは帰宅すると家の新聞の中にハリー・キャンベル宛に
配られた新聞が混ざっていることが分かる。先ほどの犬の散歩の
女性のもので、彼女はローガンが家主に否定的立場だと知るし、
自分はホリー・ローンだと名乗る。ローガンは又貸しで住んでいる
のだろうとして、このアパートは大抵そうだと語る。ローガンは
自分はマイク・ローガンだとしてタイムズは読まないと語る。
駐車係に男は文句を語る。ボンネットに血の跡が付いていた為
だった。上に停車している車のトランクの中から滴り落ちている
ことが分かり、中にはケニーの遺体が入っていた。
ローガンとウィーラーは現場へとやってくると、アグネス捜査官か
ら事情を聞く。
被害者はケニー・リー(22歳)、見習いの警察官で市長に表彰
される予定の英雄だったという。遺体はトランクに入って居た
が窒息死ではないという。駐車係の男に車の運転手を尋ねるが
混雑する時間帯なので覚えて居ないという。コメカミに一発
撃たれているが目にアザもついていた。例の事件で怪我をした
のだろうとする中、強盗犯の復讐かも知れないという。ケニー
は後ろ手に手錠をされていた。研修生と書かれたIDが入って
いるのを見て、ローガンはまだ青いシャツも見ないうちに・・と
呟く。
店を襲った男に刑務所まで話を聞きに行く。
既に3日が経過しただけで前歯を折られていた。俺は誰にも
頼らないとすると、店に入ったのも弾が入って居ない銃を使った
事を語る。警察がいたので失敗したことを告げると、
今その警察官は亡くなったとして写真を見せるローガン。俺は
関係ないとすると、ウィーラーはあまりに対応が幼いために、
初めての強盗だったのかと問うと、悪党への洗礼式だという。
あなたの仲間が殺したのではないかとして近くにいた人物の
ことを指摘するとあれは兄だとして銃は持っていないという。
最近俺たちはこの町にきたので箔をつけるために強盗を起こした
ことを告げ、もう刑務所内には戻さないでくれと訴える。
ローガンはギャングのコネはないようだと語る。
そんな中、ウィーラーは突然昔の潜入捜査の件をローガンに
語る。あの娼婦役をしていたやつのか?と問うと、不審点が
見つかったので再捜査を行うのだという。そのために私に監督
しろといわれていること。しかも海外でだという。ローガンは
俺は一人になるのかとすると少しの間だけだと語るウィーラー。
夕方に会議があるけど、その後話をしようとつげ、あなたの
好きな店で奢るからと約束するウィーラー。
ケニーは市長宅の表彰式に4人の出席者を申告しているという。
兄で同居人のアルビンは携帯の販売員をしているとのこと。
両親のリー夫婦は式のために香港から来ていること。それが
まさか葬式になるとはね・・と。あとは謎の招待客のベル・ダ
フィという人物だった。住所がケニーと同じなので恋人なのか。
でも連絡がないという。そんな中、ベルは15歳の時から失踪中
だと語る。
アルビンから話しを聞くと、ベルのことはほとんど知らないと
いう。彼女は住み込みで子守をしているとし、週末だけケニー
の元にきていたという。俺は賭け事をしていたので留守にして
いたとのこと。彼女の歯ブラシや薬などはないかと問うと、
彼女専用の引き出しがあるという。食料など俺は月曜日に残り
ものをもらっていたという。交際期間は数ヶ月だとするが、
写真がまるでなかった。どんな子か聞いたら長いブロンド美人
だと言っていたという。このパンは?と尋ねると、彼女が買った
ものでその店のパンが好きらしいという。
トライベッカの店のもの。そこで子守をしていたのだろうという
ローガン。遊び場所は一カ所しかないわねというウィーラー。
ローガンはウィーラーと待ち合わせしている店に居たが
彼女が来る様子がなかった。待ちぼうけを食らっているとそこ
に偶然昨日会った隣人のホリーがやってくる。奢るので一緒に
一杯やらないかと告げると、スコッチをご馳走する。
“ハリー・キャンベルに乾杯”とすると、本名はホリー・ローンだ
と語る。ローガンは服装が黒ずくめではないのでニューヨークに
来てまだ2ヶ月目くらいかと問い、中西部出身だろうと語る。
ホリーはミネソタだとすると凄いと語る。ローガンは見えないだ
ろうが俺は掲示だという。すると彼女は知っていると答え、
重大事件捜査班として働いている謎の隣人のことをネットで調べ
たことを語る。そんな人が隣人だなんて心強いという彼女。
ローガンは捕まえた強盗犯のことを話す。必死に助けを求めて
いたが無理だったこと。彼女は死んだ者の幻に悩まされること
はあるのかと問うと、今はないとし、夢も見ないという。ただ
レニーの夢はよく見ていたこと。レニーとは昔の相棒だとし、
彼はいつも夢の中でこういうのだという。「俺は生きている」
「死んでいないむと。しかし目覚めると死んだままだという。
しかしホリーはそれでも夢の中で生きてるわと。母から私は
世界は失望するものだと教わったと語ると、ローガンは君は
アイルランド人かと告げる。なのに母は私ら幸せかと聞くんだ
という。難しい質問だとすると、幸せとは何かしらという彼女。
俺は知っているよというローガンは、12歳の時に従兄弟が
GTOに乗っていたこと。”ゴート”・69年式のオープンカーで
ある雪の降る一月の夜、屋根を前回にして中心街へ行ったこと。
毛布をかぶり酒を浴びて何も気にしなかったんだと語ると、
二人は幸せに乾杯する。
ローガンたちの住むアパートはエレベーターが壊れていたために
二人は酔いながら階段で上がっていく。あとで大家にエレベーター
を直させるとし、拒否すればおれがぶち込んでやるという。
俺の初めての重大事件だと。二人は別れ難い雰囲気になるが、
ローガンは自制すると、明日は早いので帰るという。おやすみ・・と
いうが、ホリーに明日も会えるかと問うとキスするのだった。
会えてよかったとすると、明日7時に今日の店で会おうと。
翌日、ローガンとウィーラーは公園で聞き込みしていると
ベルの雇い主の女性を見つける。
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銃を持った男による強盗事件が発生し、見習い警察官のケニー
は勇敢にも強盗を捕まえてメディアでも取り上げられる。
それに乗じて市長もケニーを表彰しようとするが、翌日ケニー
は車のトランクの中からドラッグを打たれて殺されていたこと
が判明する。
そんな捜査の中、ゴーレンはウィーラーが過去の事件に関連して
潜入捜査の指導役として海外にしばらくいくことを語る。
相棒を失い寂しさにくれる中、ゴーレンは町中で犬の散歩して
いる女性ホリーと出会う。実は隣人として住んでいることを知り、
更にはウィーラーからすっぽかされた場にも偶然現れたために、
彼女との親交を深めていく。
ケニーの件を調べていく中、彼には謎の恋人がいたことが判明し、
その人物の足取りを探していくと彼女は失踪人として届け出が
出ていることが判明。オハイオ州から両親が一晩かけて署に
やってくる中、両親は6年間ずっと祈っていたという。
しかし子守をしている人物を調べると、ベルではなく指紋の
一部からベルの失踪を知っている誰かが彼女になりすましている
として、判明するのだった。
いよいよクリミナルインテントのシーズン6の最終話。
ゴーレンサイドとは違ってちょっぴりローガンの中の男気感と
色っぽさと切なさなんかをテーストに乗せて描かれたエピソードで、
ローガンに漂う孤独感をニューヨークという都会の喧噪の寂しい
一面とタイアップさせて描いたものだった。
隣人が誰かも知らない相手だったり、一緒にいる人物の素性など
知らずに生活しているところはいかにも都会の人だし、そもそも
ニューヨーカーも元を正せば地方から出てきている人も多いのだろう
ということで、いろんな国籍の人物・いろんな事情を抱えた人物が登場
した感じだった。
ローガンとホリーの出会いから恋心に発展している流れなどを
みると、80年代・90年代テイストの男女の出会いの構図だし、
一方が問題を抱えていることもつゆ知らずに一晩だけの楽しみを
味わい、これからの可能性をにおわせたところで殺されてしまう
というあたりがまた、よりローガンの中への孤独感を加速させ、
怒りみたいなものを潜在意識の中に植え込んでいる感じがするところ。
しかし最終的には、心の中にその人となりの思い出は生きているもの
だということで、大事な人の死に関して、ちょっぴりローガンの
キャラにはない精細さを含んでいた感じのする流れも合った。
ホリー演じるのは、「ライ・トゥ・ミー 嘘は真実を語る」
でカル博士に散々振り回された共同研究者のジリアン役を演じていた
Kelli Williams。とてもきれいな方で、魅惑的だったけど、ローガン
に対してもっと助けを求めても良かったのではないかという気がする。
かつて別の刑事ドラマで、ナンパする時に刑事だと名乗れば相手は
逃げるとして素性を隠しているやりとりを目にしたことがあるけど、
ローガンはホリーに対して最初から刑事だと名乗っていたし、
そんな彼の素性を調べていた彼女から頼もしいとしていたところからも
刑事としてのつきあいを求めていたのか、それ以上のつきあいを
望んでいたのか。
あの晩二人で過ごせばそんな事情なんかも判明して、ローガンとして
も助けることができただろうか。
興味深いのは都会の持つ特徴をうまく交えて構成したところだろうか。
匿名でも偽名でもそれなりに生活できてしまうところがNYであり、喧噪
に紛れて個人を特定させないとする別の意味を持つ二人の女性の物語
で、一方は加害者で一方は被害者という構図も緻密に演出された内容
だった。
ベルに扮していた女性は、犯罪学の学校に通っていて、法心理学の
勉強をしていて教授によると助手にしたいというくらいに優秀な
女性だったようだ。
どうすれば正体を隠して寄生していけるのかということも熟知して
いて、住み込みのベビーシッターをしていて、見習い警察の彼氏と
つきあっていたのも、情報を得るためのものなんだろうけど、
そこまで研究し尽くしている彼女はなぜそんな人物になってしまった
んだろうね。過去に起きたホームレスの事件に何らかの関係があるのか
それとも継父との関係において何か問題があるのか。
またホリーの事件に関して、結果的には自殺で間違いなかったのだけど、
その課程に於いては、ローガンは当事者でも合ったために、杜撰に捜査
する他の部署のバリーやジムに対して文句を言っては捜査することを
求めていた。ジムは嫌なジョークを使ってローガンを怒らせていたけど、
彼もまた日々忙しく捜査するあまり、気が立っているところも有るのだろう
。
ただそれにしてもあまりに憎たらしい人物だったけどね。
一方の事件が警察官が殺されたということでそちらの方の捜査に警察
すべてが集中していたのかもしれないけど、当事者となるとさすがに
黙って居られない気持ちもわかるところだった。
エイムズさんは豪華な使われ方をしていた。
ゴーレンが喪中でお休み中ということなので、ちょうど良い感じで
エイムズ&ウィーラーという興味深いコンビが見られた。
ウィーラーは結局潜入捜査の指揮官として行ってしまうのか。
その後のネタも多少知っているのだけど、ここでは言及は避けよう。
シーズン7以降も録画してあるので、感想は書いていくつもりですが、
他のドラマとの兼ね合いで定期的な更新になるかどうかは分からない
です。
・Empty
by Ray Lamontagne
played at the beginning of episode
ロバート・ゴーレン (Vincent D’Onofrio) 天才刑事、”ボビー”
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ダニー・ロス (Eric Bogosian) 警部
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
マイク・ローガン (Chris Noth) 刑事
ミーガン・ウィーラー (Julianne Nicholson) 刑事、ローガンの相棒
— (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
ホリー・ローレン / キャサリーン・ショウ (Kelli Williams) 元歌手、DV夫
ベル・ダフィ (Brooke Tansley) 謎の女性、本名:パティ・トレベイ、22歳、子守
Mr.ダフィ (Gus Kaikkonen) ベルの父
Mrs.ダフィ (Bonnie Black) ベルの母
ボイド (Erik Jensen) 盗撮
— (John Wojda) NYSOC Professor
Mrs.トレベイ (Leslie Lyles) ベルの母
ジュリアン・ショウ (Alec Von Bargen) ホリーの元夫
ジム・フライ (Joe Forbrich) 捜査官、ローガンに憎まれ口
ブルース・コムスタ (Avery Glymph) 捜査官、ジムの相棒
アルヴィン・リー (Kenneth Lee) ケニーの兄、携帯の販売員
ケニー・リー (Telly Leung) 見習いの警察官、22歳
Mrs.リー (Jo Yang) ケニーの母
アグネス・ファレイ (Traci Godfrey) 捜査官
カール・ハーレラ (Isaac Cruz)
ランス・モレイン (Ian Brennan) ベルから小切手
キャスパー (Sam Breslin Wright) 断酒会、ベルに声を掛けられる
ジャニン (Eva Kaminsky) ベルに子守を依頼
ピート (Patrick Noonan) ローガン常連のバーの店主
デリア (Tiffani Barbour) 私書箱サービス店員
ジョーイ (James Villani) 強盗
ディー (Chandra Thomas) インタビュワー
— (Laura Lynn Berrios) Legal Aide
— (Jason Cale) Baby Faced Butcher