第9話 過ちの正し方 No Good Deed
脚本/Eddie Serrano 監督/Charlotte Sieling
【前回までのあらすじ】
アマンダはピーターをタイホ。あなたには黙秘権があるという。
ニールはヘイガンから取引され、バークを釈放させる変わり
にウェールズ産の金貨を盗むよう求める。モジーはニールの
父・ジェームズの声っぽく加工は出来るという。
法廷で「テレンス・プラットを撃ち殺したのは私だ」「ピーター
の銃で殺した」とジェームズの声を聞かせる。アンドリュー
検事はこの証拠がある以上ピーターの容疑は取り下げるという。
ピーターの軒で検事買収したことをニールは知る。しかしヘイ
ゲンの狙いはモスコーニ・コデックスだった。これを盗んで
欲しいとのこと。原本はヘイゲンに渡すが、コピーを残して
置いたニールたちはレベッカやモジーと共にコデックスの謎
を探る。これは教会の窓だと分かるがそれと同時にヘイゲン
も窓だと知り、ヘイゲンはオレのために盗もうとしているのだ
ろうと告げる。ニールはレベッカに対して自分はFBIではなく
元犯罪者であることを告白する。
【ストーリー】
レベッカとニールはベッドで朝を迎える。
モロッコに行きたい事を告げるが、レベッカは世界にはまだ
行ったことがない場所が沢山有るという。ニールは世界中を
旅した事を語るが今は半径3kmがオレの全世界だと語る。
私のアパートは圏外ということねと。オレと付き合うのは不安
かと問う。レベッカは犯罪者でもFBIでも関係ないとし、あなた
を好きになったのは頭が良くまぁまぁハンサムでそれにコデッ
クスだという。一つ聞いても良いか?というレベッカは、何の
為に13章を調べているのかと問う。他の犯罪者から頼まれたもの
で友達が窮地だったのをその悪党が助けてくれたのだという。
その見返りに13章を求められて盗んだという。そいつの狙いを
知る為にコピーしたのだという。13章の原本は無事でこの件が
済めば返却も出来るのかと問う。ニールはこれ以上君は関わらない
方が良いとし、13章を渡したヤツはちょっとヤバイやつだという。
そんなニールの部屋にモジーがやってくる。ノックするなんて
珍しいというニールは、ニールとレベッカのことを察して三人分
のコーヒーを買ってきたという。どこまで彼女に打ち明けたのか
と問うと何もかも話したというニール。モジーのことは言って
いないとしヘイガンのことも話していないという。盗みのことは
と問う。そんな中、レベッカはモジーを見てあなたをFBIだと
思ったのがバカみたいだと語るとまた後でとして出て行く。
ジョーンズはピーターの元にいくと、質屋に行ってきたという。
ついにフィギュアのコレクションを売ったのか?というピーター
に対してジョーンズは連絡が来たのだという。金貨を見せると
ピーターはこの日を待っていたと語る。
まさかフリーメイソンの教会から推定90kgのステンドグラスの
窓を盗むとは・・というと二人で大丈夫かというニール。ヘイ
ガンの狙いは分からないし、今は盗むことに集中しようと。
指型のエアガンを使ってモジーはステンドガラスを割る。
この時代のものならば窓を外す為に足場を組むはずであり、
そうなったら行動しようという。
ピーターはニールにウェールズ産の金貨が見つかった事を語る。
旅行代理店の壁越しに盗まれたもの。誰かが売りに来たという。
「待っていれば犯罪者はミスして捕まる」というピーターは、
質屋には注意を呼びかけていた事を語る。拘置所を出て初めて
担当した事件。何としてでも金貨を盗んだヤツを捕まえるという
ピーターにニールは複雑な心境になる。
ジョーンズは容疑者は消防士に化けて壁に穴を開けて金庫から
コインを盗んだこと。180万ドル相当で、金貨はその一部だと
いう。犯人は様子を見ているのではないかと。質屋に売った
人物は?と問うニールに対して、シスター・ミニー・オマリーだ
という。教会の寄付集めの籠からくすねたようだという。この
金貨はカブスの2塁より何度も盗まれているという。先週日曜日
にその教会で寄付した人を調べたらスーザン・バレットという
女性が息子からくすねたもので、息子・エイブは金貨の金の買
い取りショップから盗んだものだった。店のオーナーは被害届
を出さなかったことからして、恐らく故買屋から買ったのだろう
という。ピーターはニールにここに残れとすると、ニールは
FBIが捜査していると知れば隠れてしまうのではないかという。
モジーに故買屋に心当たりがないか聞いてくれというピーター
に対してランチの後で聞くという。
それを聞いたピーターはエリザベスに電話するとランチ前に
オフィスを尋ねても良いかと尋ねる。
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■今回のミッション
・ピーターの殺人の嫌疑を晴らす為・判事を買収する為に
使用した180万ドル分のウェールズ産の金貨は、ニールが消防士
に扮して盗んだものだったけれど、その金貨の一枚が質屋から
発見される。
ピーターやジョーンズたちが質屋などに網を張っていた格好で
ようやくその一枚が見つかったということで、そこから
捜査に進展がある。
・モスコーニコデックスの件でもステンドグラスを盗む為に
レベッカが協力することになる。
■大告白大会
今回は実に難しい決断に迫られるシーンが多かった。
シーズン5に於けるターニングポイントの一つになったと言っても
過言ではないのかも。
ニールのしている行動を聞いて、両極端の結論を出す人物に
分かれた。
これ以上ニールの言動にはついて行けないとするものも居れば、
逆にニールについて行こうとするものも居る。
告白と言えば、冒頭でニールがレベッカとHして朝を迎えた際に、GPSの足枷に
対して、居場所だけでなく音声も聞かれているよう
なニュアンスを以て夕べのことはみんなに公開されていた的
恥ずかしさみたいなものを語っていたけど、単にニールがレベッ
カをからかった嘘だったのかな。今までビーコンでの位置情報
以外にニールの行動が筒抜けになったことはないしね。
音声が聞こえていたならば、簡単にニールとモジーのしている
ことはピーターに筒抜けになっていると思うんだけど。
レベッカが本当にニールを裏切る目的で近づいていないかどうか
相変わらず心配しているところがあるな。
■責任は何処に有る? それぞれ自分の責任を問う
ニールのしたことは自らの利益の為ではなく、ピーターを助け
る為の行動だったということで、決して評価することは出来ない
にしても分からない心情では無かった。知らない相手よりも
懇親にしている人を助けることを優先してしまうのは人として
の行動・習性にも思えるし。
ニールは自分のせいでピーターのキャリアが潰れることを
懸念し、しかも全てはニールの父親の非道な裏切りによること
が元凶だとして助ける姿が有った。
エリザベスはニールに対してピーターのことを何とかして
欲しいと頼んだ事実もあり、そこには例え法を犯してでも助けて
欲しいとするニュアンスが込められていたことを語る。
そんな事実を知ってしまったピーターにとっては、例え自分が
不利な状況になろうとも不正は見過ごせないという性格をして
いることは明らかで、FBI捜査官である彼が一つそれを許せば
例え出世しても許せないこととして汚点を残してしまうことに
なるのだろう。
ただニールを元々コンサルタントとして利用しようとしたのは
ピーターであること。
また今回は出てこなかったけれど、一連の事実の流れの中に、
ダイアナ自身がモジーの正体を知りつつも、それを許して、
息子にセオという名前を付けていること。
■信じるものは誰なのか
ピーターとニールはその内こんな形になるのかなと思っていた
けど、今回の流れの中で、ピーターがモジーと逢いたいが為に
エリザベスに頼んでモジーの私的な携帯番号を聞いた事で
モジーとエリザベスの信頼関係は崩れてしまったようにも感じる。
夫婦に秘密はないとすることからも、聞かれればエリザベスが
話すであろうことを考えれば、聞いたこと自体が罪な感じ。
■ニールは必死に証拠を消そうとするが・・
故買屋の存在がバレると、それを売ったドーソン検事にたどり
着き、そしてその検事に金貨を盗んで渡したニールも捕まって
しまうことになる。
故買屋はカール・デッカーであるということが、ニールとピー
ターとも別ルートで同時に発覚してしまうところなど何とも
切ない感じだけど、ピーターが活躍する度に自分の首を絞めて
いるところがまたなんとも言えない。
ニール側に肩入れしているので、どうしてもピーターの意固地な
態度が邪魔くさく感じるのだけど、こういう人が居ないとまた
世の中は都合の良い人たちによって支配されてしまう構図が
成り立ってしまうからね。
故買屋が経営している花店の名前はニューアムステルダム。
看板が三つあって、「黄色」「赤」「ピンク」の出入り口が
有り、そこで面白い心理的駆け引きがあったね。
ピーターはニールに何処から調べるかと問う際に、答えを知って
いるニールは「赤」を選んだ。ピーターとしては頭をフル回転
させてそんなニールの心理の裏を読んだのではないかな。
■ステンドグラス奪取作戦
レベッカはイヤリングを落として2人の職員の気を引いた。
モジーは教会の職員の気を引くために握手すると、その握手の
仕方は、第33支部か?とされていたけど、「我らは平等、そして
誠実」はフリーメイソンの暗号か何かとされているとされている
のだろうか。
■ピーターがニールの優位に立つ
この流れ、ピーターがニールの優位に立つと自滅を意味している
んだけどね。
ジョーンズと共に電話のトリックを使ってニールを陥れるのだ
から今回はピーターが冴えていたな。
■ステンドグラスの謎
ステンドグラスの役割と言えば外の光を遮断すること。
でも光は入ってしまうこと。制御して何かを浮かび上がらせる
のではないかとするも、絵画と金属と技術に詳しいフリーメイ
ソンがいなければ解けないのではないかとされた。
しかし青いガラスが解読レンズとなっていた。
しかし原本がないのでどうしようもない。解読レンズとニール
が金貨を盗んだ証拠をヘイゲンと取引出来るのか。
■最後のやりとり
「助けたかったんだ。」(N)
「お前は犯罪者、罪を犯さずには居られない。お前に期待した
俺がバカだった。付き合い方を変えよう。」(Pe)
「潮時だ」(N)
■使用された曲
・
■出演者
ニール・キャフリー (Matt Bomer) 天才詐欺師
ピーター・バーク (Tim DeKay) FBI知能犯専門チームの捜査官
モジー (Willie Garson) ニールの友人、犯罪者社会との深いコネ
ダイアナ・バリガン (Marsha Thomason) FBIピーターの部下
エリザベス・バーク (Tiffani Thiessen) ピーターの妻
クリントン・ジョーンズ (Sharif Atkins) FBI ホワイト・カラー・ユニット
レベッカ・ロウ (Bridget Regan) 元ガーション美術館員
カール・デッカー (Micah Hauptman) 故買屋、花屋
— (Kevin Brown) Repairman
アンドリュー・ドーソン (Bill Sage) 検事、買収された
— (David Anzuelo) Glass Repairman
— (Jas Anderson) Glass Repairman
— (Brendan Burke) Gun Buyer
シスター・ミニー・オマリー
スーザン・バレット
エイブ・バレット
セオ・バリガン