第8話 ラッド将軍“General Ludd(No.109)”
脚本/Amanda Kate Shuman
監督/Stephen Surjik
【ストーリー】
マイクとボビーの親子はフットボールを使ってキャッチボールして
遊ぶ。何処がで爆発音が聞こえた二人。マイクはそろそろ帰ろうと
して息子を諭す中、突然空から空中分解した飛行機の破片が降って
くる。現場近くのものを次々と破壊していく。
マスクをしたものは嵐が来たことを口にすると、死と破壊の波が
富を独占するものたちを襲うとし、欲深い人間を流し去るのだと
告げ、ウッド将軍に感謝せよと語る。
ベスはランニングから戻るとシャワーを浴びようとする。トムがまだ
自宅にいたことに驚くが、今日は遅くても大丈夫だという。二人は
一緒にシャワーを浴びる。それをリンゴ男が監視していた。
テレビを見て居たトムはロサンゼルス行きの貨物便がワシントンの
空港を離陸した90秒後に爆発し墜落した事故が有ったとする報道を
目にしてリズに事件のことを告げる。爆弾だった可能性がある
こと。
しかしリズの元に父・サムから電話が鳴る。元気なのかと問うと、
今からガンの専門医という小娘に検査されるという。リズは病院
に居るのかと問うと、今すぐにそちらに向かうというが、ここには
医者や看護師が沢山するので来る事はないとし、検査するだけだ
という。医者が酒を飲み終えたら検査するというと、リズのことを
サムは”バターボール”と呼ぶ。検査が終わったら電話してと告げ
娘に変な気を遣わないでと語る。愛しているとして電話を切る中、
看護師からはサムに娘さえには真実を話すべきではないかと助言され
る。
レッドはクーパーの元に行くとデータベースへのアクセスを求める。
しかしクーパーはダメだとすると、レッドはキーンと話すのもレスラー
で遊ぶのも断るという。私は任意の犯罪者を渡すが君たちから指定
はするなとし、私に取って利益がないことには興味がないという。
私の要求は筋が通っているハズだとし、君は契約外のことを頼もうと
しているのだという。協力するのは良いがそれなりの報酬がいると
いう。私が凶悪犯データベースにアクセスしても君に害はないと語る。
リズはレッドに今回の飛行機爆破事件の犯人を知っているのかと問うと
レッドは今朝のは個人ではなくもっと大きな組織が関与していること
を語る。
リズはみんなにレッドから聞き出したことを報告する。
犯人は”ラッド将軍”の犯行であること。ラッド将軍とは19世紀産業
資本主義に反旗を翻したフッダイト運動の指導者。それを組織名
にしているのだという。彼らは97年にスイスで自動車爆弾を使い
国際経済会議を攻撃し死者9名のウチ、2名が欧州の金融大臣だったこと。
2005年も株主を守るためのソースコードを公開して市場では数億ドル
の被害が出たというミーラ。損したのは金の亡者たちだろうという
レスター。彼らは組織力が高く、メンバーは一人として特定できて
いないという。レッドによると組織の創設者はナサニエル・ウルフ
で彼が墜落させたとしているとし唯一の写真だという。クーパー
はその写真の人物を見つけて逮捕しろと語る。それまでは不眠不休だ
と。
飛行機墜落現場へ。
これは絶対に爆弾によるものだろうという。現場のFBI捜査官による
と、容疑者は2名で爆弾は国内で作られたものだという。貨物の運搬
係が荷物として機内へ運んだとし、運搬係の容疑者ロジャー・ガード
と、もう一人は昨夜肥料工場で従業員の一人が倉庫から化学薬品を
盗んでいるアーサー・デニングだという。
その頃、パソコンに装置を設置するアジアン女性と男性の姿が有った。
アーサーは3ヶ月前から肥料工場で勤務しているとし監視カメラ映像を
手に入れたという。午前2時16分に倉庫へ侵入していた。
ロジャーの写真も手に入ったとして、二人の写真を並べてみると
どう見ても同一人物だった。ウルフの写真を出してくれとすると、彼
だけは違う人物に思えた。そんな中、次のウルフは次の飛行機は1143便
だとしてパソコンを手渡されるのだった。
■今回のシナリオ
・飛行機に持ち込まれた荷物が爆弾で墜落
・ラッド将軍という組織の犯行声明
・エリザベスが養女だったという事実と養父の死亡、そしてレッドの関係
・組織の正体をFBIや国際機関は誰も掴んでいない
■爆破テロの正体
なんだか色んな理由付けがして有ってよく分からなかった。
一見すれば元々の理念として存在していたラッド将軍という人物が
行っていた産業資本主義に対するフッダイト運動を引き継いでいる
ような流れがある。民衆たちはその指導者だとされるナサニエル・
ウルフによって踊らされていたのだろうか。
しかし個人的なウルフのことを調べると、父親は航空会社の整備士
をしていて6歳の時に買収され、その際に組合として会社と戦った
が、破れて以降父親はアル中になり、妻子は出て行き家庭崩壊。
その為に航空会社に恨みを抱いていること。
ただ後の話では航空会社を経営していたみたいな話にもなっていたし、
何が何だかよく分からない。
ウォール街の連中によって会社を潰された為に株価暴落させて、
復讐しようとしているかと思うと、最後になって現金輸送ルート
を空路ではなく陸路に向けようとしていたことが判明する。
■レッドと仲間の偽札の流れはスルー?
マリーという女性が偽札を作っていたけど、この流れと今回の
トラックに積み込まれていた5億ドルの現金と共にHDDには新100ドル札
のデータ情報が詰め込まれていたということで、レッドとしては
これが欲しかった為に、ウルフのことにも精通していたのだろうか?
ただ結局FBIが回収していたみたい。
ドラマでは見せ方の問題でもあり、現在起きている状況から見ると、
常に犯人を追う先遣隊がリズとレスラーだけという状況そのもの
が不自然。今回の件など、テロリストとしてNSAや国家規模のテロ対策
班が乗り出しても良いはずなのに、まるで単なる強盗事件みたいな
扱いになっていた。
■事件捜査が行き詰まるとまたレッドか・・
主犯格のウルフはロジャー・ガードにもアーサー・デニングにも
化けていた。顔は変わっても指紋は変えられないということで、
ガードやデニングの隠れ家を捜索した際に指紋はウルフのものだと
判明する。ただここでどう捜査していいのか分からず、結局レッド
頼みの捜査。何のためにリズがいるのかまるで捜査に於ける存在感
が感じられない。
ただ彼の顔の整形外科医がマイアミにいると知った際に、リズが
レッドのメンツを潰して「私はFBI捜査官でレッドは情報提供者だ」
とした際にアドリブ的な流れで処理したのか、この流れの主導権
を整形外科医のマルツから途端にレッドに持って行った流れは
面白かった。
■リズの養父・サムが亡くなる
リズが養女だったことも知らなかった。彼はリズのことをバターボール
(butterball)と称していたけど、一体どんな意味があるのだろうか。
父親はネブラスカというアメリカのちょうど中央部に住んでいる様だ。
リズの本当の父親はやはりレッドだった。
サムはレッドとの会話の中で
「余命6週間だ。何をする?医者のオモチャになるか?6時間ならば
良かった。そして医者に言ってやる。こんな機械は外せ。生きる望み
のあるヤツを診ろ」と。
リズに真実を話すべきだというサムに対して、レッドは枕を押しつけて
殺害してしまった。余命6週間のことを口にしていたので、延命して
苦しめさせたくなかったのか、それとも本当のことを喋られると
まずいと思って殺したのか。
■トムとレッドは初対面?
過去にはまだ逢っていないのだっけか?
病院の外で二人がコーヒーを手にしながら会話するシーンが有った。
互いに互いのことをどう見ているのか気になる瞬間。
トムのレッドを見つめる目もちょっと怪しいな。
そして冒頭ではシャワーシーンを監視しているリンゴ男。相変わらず
どんな意図があるのか分からない。
■レッドは凶悪犯データベース(ViCAP)にアクセス
今回の件に協力してまで調べたい人物って誰なのか?
ケースID:042983。住所はフルトン。
名前はLUCY BROOKS、別名KATHERINE HAYNE。年齢30歳。
青い目をしたブラウン髪の白人女性。
それ以外にもMOLLY PAPLOW、KARA LEWIS、ERIN LISSELという
偽名を使っているのかな。備考欄にそんな感じの名前が出ていた。
整形話が出ていた事を考えると、彼女がエリザベスなんてことが
有るのかなとか思っていたけど、別に記憶とか失ってはいないよね(笑)
■使用された曲
・Welcome Home by Radical Face
・Somebody Sweet to Talk To by She & Him
■出演者
レンモンド・レディントン (James Spader) “レッド”
エリザベス・キーン (Megan Boone) FBI新人プロファイラー”リズ”
ドナルド・レスラー (Diego Klattenhoff) FBI捜査官
トム・キーン (Ryan Eggold) リズの夫、教師
ミーラ・マリク (Parminder Nagra) CIA捜査官
ハロルド・クーパー (Harry Lennix) テロ対策本部長
デンベ (Hisham Tawfiq) 南スーダン解放軍元兵士
ルリ・ザン (Deborah S. Craig) 経済学博士、レッドの金庫番
アラム・モジタバイ (Amir Arison) FBIのコンピューター専門家
ナサニエル・ウルフ (Justin Kirk) “ラッド将軍”
サム・ミルホーン (William Sadler) エリザベスの育ての親
— (Graeme Malcolm)
マリー (Kelly Deadmon) 偽造の得意、9歳の息子・ケイレブ
— (Richard Bekins) Gold Club Member / ヘッジファンド
エイブラハム・マルツ (Andrew Dice Clay) マイアミの整形外科医
ソフィー (Katie Paxton) 空港スタッフ
ヘラー (Royce Johnson) 捜査官
— (Reza Salazar) Young Man / PCに爆弾
— (Emilie Miller) 看護師 / トムに声を掛けられる
— (Kendra Mylnechuk) 腫瘍学者・医師
— (Dana Shiraki) 信奉者 / PCに爆弾
マイク・ホッブス (Samuel Ray Gates) 父親
ボビー・ホッブス (Morgan Priester) 少年
— (Jim Vance) リポーター
— (Mauricio Alexander) Armored Truck Guard
— (Teena Byrd) Protestor
— (Chetna Goel) Gold Club Member
— (Doris McCarthy) Funeral Attendee
— (Gail Yudain) Hospital Visitor