第22話 ベルリン(後編)
脚本/Richard D’Ovidio
監督/Michael W. Watkins
【ストーリー】
謎の飛行機はアメリカの空軍によって撃墜され数名は生きてその場を
後にする。ニュースでもニューヨークのイーストリバーの河原に
飛行機が墜落したと報道され、戦闘機に撃墜された可能性を語る。
市民は決して近づかずに緊急車両を優先させるよう協力を求める。
現場にいた3人をFBIも捕らえて尋問する。
パイロットがいきなり人を撃ったこと。副操縦士を撃ったんだとし
フードを被った男で、制服を着た捜査官に手錠で繋がれていたのだ
という。そして墜落時に手を切り落としていたこと。どの人物も
共通してそのように証言する。
連邦秘密基地、ニューヨーク。
レッドはCIAのウォルターによって連れて行かれると、免責特権は忘れ
ろとし檻の中に入れられる。裁判は受けられずただ世界から消えるだけ
だという。そんな姿になるほどリズに勝ちがあるのかというウォルター。
レッドは髪の毛につけているのはブリルクリームかとしてオレのオヤジ
の臭いがすると語る。その後レッドはウォルターが立ち去る際に彼女
には価値があると語る。
リズはクーパーに対してレッドのことを語る。今回の墜落は確実に
ベルリンが関係していること。レッドの情報が必要だとするが、
クーパーはもうどうにもならないと語る。部署は解体されるのかと問う
と、事件が終わればレッドに関わりたくないと言ったのは君だぞと
語る。もう終わったのだという。
そんな中囚人の護送機で8人が死亡したというアラム。機内は人を
拘束できるように改造して有ったというミーラ。身元の分からない2名
に手錠がかけられていたこと。生存者は何名か不明だという。
逃走したとされる囚人を目撃したのはミッドタウンから南だとすると
クーパーは乗客名簿は無いのかと問う。不正フライトであり、コロン
ビア発のチャーター便で4時53分にレーダーから消えて無線も途切れて
いるという。提示されたフライトプランはデタラメであり、3000フィート
より低空を飛び管轄の境目を飛んでいたこと。レーダーの死角をついて
アメリカ領空に侵入したのだというミーラ。
レスラーは市内で車を奪った2人を逮捕したと報告される。
逃げたのは囚人でブラジルに武器を密輸していたチェチェンのギャング
とコロンビアのドラッグディーラーだという。彼らは突然飛行機に
浚われたと言っていること。ベルリンなんて知らないとし、背のデカイ
ヤツがフードを被って護送係と手錠で繋がっていたという。飛行機が
高度を下げたらその男がパイロットに指示を出していたという。
コロンビア人、セルビア人、ロシア人が乗っていたとし、ロシア人
好みのタトゥーをしていたという。
トムは男性に会いに行くと他に誰か生き残ったのかと問う。
男はリストはどうしたのかとしてトムに求めるとそれで全員だという。
計画は続行するのか?と。そのリストにはリズ、レスラー、ミーラ、
クーパー、アラムの名前が書かれていた。
リズはリッドに遭わせてくれとし、情報を持っているのだという。
ウォルターは二人が逃亡する可能性を問うが、あの男は私の父を殺した
のだとし、それでも我々の追っているベルリンはレッドを追っている
のだとし、私の目的は唯一ベルリンの逮捕だという。
レッドの元にフィッチがやってくる。
私は情報収集専門だが例の飛行機の出発地、木手敵地、そして誰も持ち物
なのかまるで分からずお手上げだという。君が言っていた敵と関係して
いるのかとすると、レッドは私の申し入れ受けていればこんなことに
はなっていなかったという。あんたは大失態を演じたのだとすると、
確かに仲間の決断は間違いだったと認める。君を穴蔵に入れても役に
立たないことを語る。私はチャンスを与えるのが精一杯で身柄を移す
という。君は生き延びると信じていたが今回は自信がないという。
君と仲間がターゲットだとし、幸運を祈ると。
ウォルターはフィッチの命令でやるだけだとし、しくじって死ぬ事を
祈ると語る。わざとレッドを逃がすウォルター。
レッドはすぐにリズに電話すると君たち全員が危険だとし、チームを
退避させるのだという。
その頃レスラーとミーラは囚人が逃げたとするクラブへと向かっていた。
■今回のシナリオ
・アメリカの管制塔のレーダーの死角をついてアメリカ領空に侵入
してきたものたち。
・全ての人物は囚人なり犯罪者で、そこに乗せられた人物たちも、
乗せた人物のことについては何も分からず、三人の生き残りのもの
たちから話を聞くが、みんなが同じ証言をしていたのであながち
ウソの情報ではなさそうだった。
・一度はレッドを闇に葬ろうとしていたものたちも、ベルリンがまだ
生きて居るということで、レッドにも表向き逃走したことにして、
捜査に加わってもらう。
・レッドはベルリンたちにトムを経由してリストが回っているので、
FBIの箱の中にいた特殊メンバーは危険だとして、逃走するよう告げる。
・任務中のミーラとレスラーのウチ、ミーラは襲われ、更にクーパー
もまた襲われる。ミーラは喉を切られて即死だが、クーパーは
かろうじてICUで生きて居た。
■感想
いよいよベルリンの正体が明らかにされるってことで、楽しみにして
いたシーズン1のラスト。
ただこの世の中、悪い事をする組織自体は至るところに存在している
ので、ブラックリストがベルリンだけを中心にしたものだということ
だけではなさそうだね。
問題はベルリンが誰なのかということと、その目的。
またリズとレッドの関係なんかも気になるものとして存在している。
FBIの中に内通者が居ると思っていたが、それがミーラではないかと
する思いもあったし、クラブでのレスラーとの捜査に於いてはなんだか
不審な行動を取っているのかなと思ったけど、結局ミーラは敵によって
殺された。
しかしトムは味方でさえも殺していた経緯があるので、ミーラの存在が
邪魔になって消した可能性も否定は出来ないかなと。
■あの飛行機撃墜で生きて居るものたち
また行き当たりばったりの計画だね。
正直あんまり頭の良い組織に見えない。
墜落の段階で何人か死んでいる訳だし、撃墜されて生きて居られる
可能性は無いのに強引にアメリカにねじ込んできた。
ベルリンの正体は、なんと「プリズン・ブレイク」のアブルッチ役の
Peter Stormareだった。
とはいえ、トム同様にヒゲを剃って自分がベルリンだとは名乗り出て
いないので、まだその正体が何処まで判明しているのか。
レッドは自分たちはベルリンが死んだと思い込んだ風を装い、これから
劣勢に立った振りして追いつめていく作戦なのかな。
■ベルリンとロシア政府の関係
ロシア情報局が関係しているとし、ロシアは逃亡犯をこっそり国内に
運んでいた。ディミトリの証言からその辺の事情が明らかになった。
彼はロシアで指名手配になりベネズエラに逃亡していたところに捕まり
大勢が乗った飛行機に乗せられたとしていた。
ベルリンについて護送係に話しを聞くが、彼も彼らまつわる話だけを
知って居た。
男は旧ソ連からKGBに入り、捕まえたものたちをシベリア収容所に送る
仕事をしていたこと。冷戦後に男の娘が反乱分子の男と恋に落ちた
という噂が流れた為に娘は拘禁され、男は地位を利用して娘を脱獄させ
る。クレムリンはそれを知ると男を見せしめにしようと考えて、彼を
敵だらけのシベリアに放り込んだという。噂では毎晩男の祈る声が聞こえ
る。「逃げた娘が見つからないように」と。ある日男の元に荷物が届く
ようになり、最初は娘に与えた懐中時計で、中には娘の写真が入っていた
ものだった。その後次々と娘のものだと思われるバラバラの遺体が
届けられ、男は娘の骨でナイフを作り、自分を閉じ込めた連中を皆殺し
にして姿を消したのだという。それ以来娘を殺した連中を捜して彷徨って
いるとのこと。
■レスラーが選んだ道
容疑者からベルリンの正体を聞き出す際に、レスラーは自分が婚約者
を殺された後に犯人を捕まえたいがルールが邪魔になったという。
そこに分かれ道が存在し、自分が選んだのはルールの無い道だとして
問い詰めていく。
ミロシェ・パヴェル・キンスキーがベルリン。
ロシア国籍で元特殊部隊(スペツナズ)の戦闘員でKGB支局でも訓練を
受けた人物だという。
■レッドが選んだ道
ミロシェ・パヴェル・キンスキーがベルリンであることはレッドや
フィッチにも伝わった。
しかしレッド何故彼をそこまで怒らせたのかが分からないという。
レッドはフィッチに人工衛星で記録してる情報で彼を捜して欲しいと
頼む。レッドはその後は自分で処分するという約束で協力することに。
レッドはリズに対して真実から君を守る必要が有ったことを語る。
誰の娘なのかということ。リズの記憶の中で本物の父親は、火事の中
から助けてくれたことで、手にはウサギの人形とか持っていたね。
ラストでレッドが着替える際にヤケドしていた跡が有ったので、
やはりレッドの娘ということになるのかな。
レッドが一人で敵のアジトに乗り込んでいくところは凄かったね。
ベルリンではなかった。
ベルリンではないと気がついたのは、ニセベルリンは2010年のベイル
ートをきっかけに攻撃を始めたとしていたけど、実際にはそれ以前
からレッドに攻撃が加えられていたという事実があるようだ。
レスリーは名簿以外に11人目の囚人がいたことを何処からともなく
(ディミトリ?)情報を掴んできていた。
しかしベルリンは自分の腕を切り取って手錠から外れたみたいだけど、
くっつける手術を受けたんだっけ?
■トム
トムが精通していたのはニセのベルリンなのか、それともそのニセの
ベルリンは本物とも精通しているのか。
まぁ演じているくらいなので、本物が依頼したのだろうけど、トムは
そのトリックを知っていたのかな。
トムは殺したかと思ったけど、現場検証の際に遺体は無かったよね。
ただそこでレッドがベルリンを殺したと思わせる為にトムを逃がす
必要が有ったのかも知れないし、その辺の事情は分からないな。
最後だと思ったトムがリズに耳打ちしたことは、「お父さんは生きて
居る」ということ。
■#79
最後にレッドが女の子の写真を見ていた。
名前も書かれていたみたいだけど、レッドの指が邪魔して見えない(笑)
懐中時計の写真と同一人物みたいだけど、#79なんて書かれていると
このドラマってサブタイトルにナンバーが振り分けられているので
誰なのか分かってしまうんだよね。
因みにこのリストNOって何番まであるんでしょうか。
2016年現在シーズン3終了時では161番のシチューメーカーが一番大きい
数字。そして一番小さいナンバーは7番。ネタバレになるけどトム・キ
ーンの番号ですね。
■使用された曲
・The Blacklist Opening Theme
Written by Dave Porter
・Just Breathe by Pearl Jam
・Rush (Original Mix) by Arty
■出演者
レンモンド・レディントン (James Spader) “レッド”
エリザベス・キーン (Megan Boone) FBI新人プロファイラー”リズ”
ドナルド・レスラー (Diego Klattenhoff) FBI捜査官
トム・キーン (Ryan Eggold) リズの夫、教師
ミーラ・マリク (Parminder Nagra) CIA捜査官
ハロルド・クーパー (Harry Lennix) テロ対策本部長
デンベ・ズマ (Hisham Tawfiq) 南スーダン解放軍元兵士
アラム・モジタバイ (Amir Arison) FBIのコンピューター専門家
アラン・フィッチ (Alan Alda) レッドと持ちつ持たれつの偉い人
ミロ (Andrew Howard) ベルリンの身代わりになっていた男
ミロシェ・”ベルリン”・カーチョフ (Peter Stormare) 本命の敵
ウォルター・ゲイリー・マーティン (Jason Butler Harner) CIA、D.C支局
シーサー・ビコ (Juan Carlos Hernandez)
ディミトリ (John Sharian) クラブで捕まえた男
— (Misha Kuznetsov) Russian Ambassador
— (Roman Blat) Serbian
— (John Celentano) SWAT
— (Erik Frandsen) Chechen
— (Yevgeniy Dekhtyar) 操縦士
— (Moti Margolin) 副操縦士
— (Katie Kocik) Park Goer / Mom with stroller
— (Matt Lauer) アンカー
— (Joe Loffreno) レストランのビジネスマン
— (Nurit Monacelli) 医者
— (Loren Omer) 看護師
— (William Popp) Garrote Man
— (Eyas Younis) シリア人
— (Keith Mackler) Russian Clubgoer
コメント
詳しいのだけれど、倒置法多用で凄く分かりづらい。非常に読みにくく、続けて読む気にならない(文章も所々、おかしい)
楽曲等も取り上げられ、構成が良いだけに文章だけが残念。
☆STELLA☆さん、書き込みありがとうございます。
倒置法多用か。癖になっていてなかなか直らす、
敬体とか常体なども混在していて変な文章だという所は多数あるかと
思いますが、意識して直す方向で努力していきますので、
(いや直らないかも知れないな)また興味が有ればよろしくお願いします。