第6話 救われぬ者 The Unlucky One
監督/Russell Lee Fine 脚本/William Rotko
【前回までのあらすじ】
ティンカーベルの少女がバスに乗ってくる事と麻薬にソラノカルテル
関係しているのか。DJは少女そのものが商品になっているのだという。
ペイジはこれを持ってシルマーに行って必ず見つけると語る。
ペイジはDJに対して人身売買の捜査を手伝わないかと誘う。
ペイジは118番の車に乗るとティンカーベルの少女を捜す。アニカ
という少女に声を掛けると、計画は分かっているとしヘロインを
飲んでいるのでしょと語る。私が守るとするが、彼女は飲み込んだ
ヘロインの風船の一つを割りトイレに駆け込むが亡くなってしまう。
ペイジは外で監視してくれているであろうDJに向けて私が代わりに
潜入するので付いてきて欲しいと語る。しかしDJは警察によって
接近禁止命令違反で逮捕されていた。カリートは何者かからの情報
によって現場から遠ざかってしまう。仕方ないとしてこの捜査に
加わるものたちは証拠を確保しろと命じられるが、マイクはジェシカ
に対してカリートが来ることはさっき発表したばかりだとし、内部から
の漏洩であることを語る。誰も信用出来ないというマイク。
【ストーリー】
マイクはローレンスを個人的に捕まえてある民家に連れて来ていた。
ここは犯罪現場で持ち主は服役中の場所。警察や捜査官はこの家を
一切監視していないとローレンスに語る。ここにいれば安全だとするが、
ローレンスは安全だなんて「あの連中」を分かっていないと語る。
マイクはあの連中とは誰かとすると、最初から詳細に話すよう告げる。
「バスのからくりは?」・・バスは2台で本物の118番とソラノカルテル
が作ったソックリのバスが有り、偽の118番の方は密輸用に改造したもの
だという。ウチはメキシコで積まれたブツを下ろしてバスを送り返して
いたこと。マズイ状況になったに普通のバスに戻すのだという。
「少女たちは?密輸にどう関係しているのか?」・・・カリートに聞け
というローレンスはオレは名にも知らないという。マイクはあんたの
味方はボクだけだとし何故昨日手入れがあることを知っていたのか
と問う。電話が有って爆破しろと言われたこと。電話の相手は分からない
が声だけだったという。捜査機関の中に内通者がいるのか・・何処に
所属しているのか?と問うが、連中は必要な情報だけしか知らせない
とし、オレはそういうヤツがいると聞いただけだという。
アンヘル・コストディオ(守り神)と呼ばれていること。摘発阻止をして
いる以上、頼れるのはあなただけだとして、続きはまた今度にしよう
と語ると、マイクはローレンスに手錠をかけて外に出て行く。
スラはペイジに対して風船が一個足りないことに疑問に感じる。
割れていたら死んでいるハズ。最後の一つが残っているのだろうと
するが、もう8時間経過しているのに出ないという。ペイジに対して
何故風船が一個足りないのかと問うとこれで全部だと語る。何か隠して
しているのかというスラ。するとブロンドの女性(レイシル)は、
メキシコが誤魔化したのだろうという。しかしスラは連中は裏切らない
としカリートに連絡するという。しかしカリートは電話に出ず何処か
に逃げていた。
スラはペイジを別室に連れて行くと、服を脱げという。従わないヤツ
には×を与えるとし国籍もお預けだという。さっさと服を脱げという
と仕方なく服を脱ぐと彼は写真を撮るのだった。
その後少女たちが過ごしている場所に連れて行かれる。
みんな精気を失われたようにして生活している中、そこにかつての
女性・リナの姿が有った。
ジェシカはマイクの元にやってくると、大手柄ねと語る。
しかしマイクは冗談は止せとするとジェシカは巨大密輸ルートを潰せた
のだという。マイクは本気でそう思うのかと問うと、証拠がなく全て
燃やされたのだという。しかし薬物が燃える瞬間やバスの写真は
残っているとし、上層部もこの活躍は放って置かないという。出世は
間違いないという事かというマイク。私と一緒にD.Cに凱旋しましょう
というジェシカ。しかしマイクは身内にソラノの内通者がいること。
捜査関係者は何人いたのかと問うとジェシカは32人だという。我々
捜査機関とロス市警、戦術部隊・・・。マイクは全員を調査すると語る。
ジェシカはそんなのは別の人が引き継げば良いとして帰りましょうと
語るがマイクは考えておくという。
チャーリーはグレイスランドにかかってきた電話に出るとDJからだった。
現在拘置所にいるとし、ペイジから連絡は有ったかと問う。
ジョニーは何でDJは捕まったのかとチャーリーに問うが、何も言わない
のだという。ペイジも電話に出なく居なくなってしまったこと。マイク
は捜索隊を手配して彼女の行方を捜そうというが、ブリッグスは
辞めておけという。ペイジはプロだとし、隠しマイクを持っていたの
で、受信機が車にあるという。ブリッグスはマイクに少し落ち着くんだ
と語ると、お前は冷静ではないので車はオレとチャーリーに任せろとし
ジョニーと共にDJの釈放に行ってくれと語る。
■感想
うーん、ここの所このドラマ以上に凄惨なドラマを見て居る為か、
潜入捜査のシナリオの一連の詰めの甘さとか、拷問に対するマイクの
態度、そしてワシントンとの絡みはイマイチ面白みに欠ける。
正直この程度の事で感情的になるのであれば、それぞれの捜査官は
この任務に向いていないと思うし、チーム内で恋愛を禁止に
しているというのも、こういうところで感情的な状況が発生して
しまって冷静な対処が出来なくなるからではないのか。
今回もやっぱりDJ憎しの展開として描かれた感じ。
この人が身勝手に子供と接触したことも有って、招いた事態である
ことは明らかだし、子供が自転車に乗って来たのであれば、母親に
一言話を通しておくべきことだったんだよな。勿論ペイジが許可
されていない中での捜査をしたり、ジェシカが捜査官の増員を認め
ないとする流れなんかも存在するけど・・・
そんなDJの安易な行動によってペイジの命を危険にさらすだけでなく、
何よりも人身売買の拠点を見つけることが出来なかったのは痛い。
しかし一連の捜査に失敗したことで、新たな巨悪の存在が発覚し
捜査官の中に情報漏洩している人物がいるということで、ドラマと
しての興味もまた別の方向性を持って描かれて行く。
最近どうしてもブリッグスの存在感が薄いので、彼にバス修理会社の
男のローレンスの拷問を彼に頼むマイクの構図があったけど、
元々マイクって顔が幼い感じがするので、何かする時の足枷になる
場合が多いな。
例えばローレンスとの取り調べに於いても、マイクが話を聞き出そうと
しても迫力にかけて相手は舐めてかかるだろうし、今回の人身売買に
彼自身が売人を装い一人で潜入していくという流れにしても、正直
マイクが女性を買うような人物に見えないところが有るんだよね。
更に裏の世界のことで相手が慎重ならば、既にバスステーションの
トイレでの女性の遺体の件も気がついているのではないかという感じ
がしないでもない。
ペイジが少女に成りすまして潜入する流れは、失礼ながら年齢が高い
のではないかと思っていたけど、意外とあの中にハマっていた感じは
する。
しかし人身売買に於いて、あんなにも簡単に女性の売り買いを
しているものなのか?当初売春だけかと思ったけど、本当に人身売買
をしている。特に女性を買った顧客の方には縛るような制約もなく
女性が逃げて助けを求めたらどうなるのかな。国籍が無いので捜査機関
には駆け込むことはないと考えているのか。
カリートを捕まえる為には、あの施設を泳がせて置かねばならず、
カリートとの繋がりを何とかあの施設によって見つけ出したい思いが
有るようで、マイクとペイジとの間でも意見が割れてしまった。
「リナを救い施設を押さえると絶対に約束する」(Mike)
「最低ね」(Paige)
そこまでマイクも言われたくないって感じだけど、今までこの人たち、
潜入捜査をしたことがないのかってくらい個人的感情だけで人助けを
して、大局的に物事を見ていないな。
さて事件はローレンスが殺害されたことで、本格的に内部の情報漏洩者
探しになる。
ローレンスの自宅を訪ねたマイクの前にはシド・マーカムというLAPD
の警部補で、組織犯罪対策部長という人物が訪れた。
恐らくカルテルによる犯行であること。マイクがシドにどのカルテルの
やり方なのかと尋ねると、ソラノ・カルテルだろうとのこと。
なんとシド役には「CSI:NY」のダニー・メッサーを演じたCarmine
Giovinazzo。
一連の捜査に参加した捜査官は全部で32名。その中にはシドの補佐
をしているアーチー・ギャレットがマイクの前に居たということで
今後はシドを含めたLAPDとの対決になっていきそうだ。
舞台は「クローザー」のフリッツィーとチーム・ブレンダみたいな
状況だけど、殺伐としていくのかな。
■使用された曲
・
■出演者
マイク・ウォーレン (Aaron Tveit) “リーバイ”、FBI特別捜査官
ジョー・タトゥーロ (Manny Montana) “ジョニー” FBI特別捜査官
ポール・ブリッグス (Daniel Sunjata) FBI特別捜査官
デイル・ジェイクス (Brandon Jay McLaren) “DJ”、税関
ペイジ・アルキン (Serinda Swan) DEA捜査官
キャサリン・デマルコ (Vanessa Ferlito) “チャーリー”DEA捜査官
ジェシカ・フォスター (Emily Rose) マイクの恋人、D.CのFBI本部
カリート・ソラーノ (Erik Valdez) カルロスの息子、麻薬
ローレンス (Brianna Brown) 旅客バス CAL COAST 経営者
シド・マーカム (Carmine Giovinazzo) LAPD
スラ・フリッツ (Jon Sklaroff) 人身売買
リナ (Marina Shtelen) 人身売買の少女
レイシル (Christy Antonio) 人身売買
マイルズ (Matthew Chizever) 麻薬の運び屋
— (David Danello) 警察官
ルシア・ソラーノ (Jamie Gray Hyder) カリートの姉
— (Andrea Deanne Kirkham) 欧州系の女性
— (Joey Stevens) Gang Task Force
— (Loren Ferguson) ロス市警
— (Frenchi Firecracker) Observer
— (Christina Rodriguez) Tac Team Agent