第9話 新たな秘密 Gratis
監督/Larry Teng 脚本/Daniel Shattuck
【前回までのあらすじ】
フアンとブリッグスが会話しているテープをエド・サラザールは
聞いてしまう。ビリーはアンバーにチャーリーを紹介する。
チャーリーはアンバーに二人で貸金庫を襲うよう持ちかけると
仲間は4人は必要だという。作戦はアンバーに任せるとのこと。
スラはリナに暴力を振るう中、カリートはFBIの存在を知り逃亡
した為に施設運営は中途になる。ペイジは今すぐに踏み込もうと
マイクに告げるが、あの施設はソラノと彼を守った内通者を繋げる
最後の糸口なんだと語る。あの施設には必ず戻って潰すことを
約束する。するとスラを押さえずにリナたちを助ける方法がある
というペイジは、あの施設の女性たちを買うのだという。
マイクはスラの元にいくと25万ドルを手付け金として払うので、
購入を予約したいと語る。その際の条件として自分もあの施設内
に留まるという。ルシアは銃を購入にした二人組に人質にされる
がシモンによって助けられるが、三人が死ぬ。そしてルシアが
指名手配される中、ジョニーかメキシコに帰るのだとし、そこならば
安全だという。君の実家に行こうと告げる。
【ストーリー】
メキシコ・テステ。
ルシアはジョニーに着いたことを語る。車を駐めてくるとすると
ジョニーは置き去りにするのかという。カリートは帰宅したのを
知りすぐにジョニーの元に近寄ってくる。お前が来ると聞いたのに
眠れるハズがないというカリート。あの時はもう二度と会えない
かと思ったという。俺が突然消えてお前も混乱しただろうというと
ジョニーはあの夜何が有ったのかと問う。長旅で疲れているだろう
として特別な部屋を用意したとして案内する。凄く会いたかった
として関係を迫ってくるカリートに、お父さんにばれたら殺される
というジョニー。昔はオヤジは瞬きの音も聞こえて、翌朝の朝食も
分かり、壁も透視していると思ったが、今はみうオヤジは怖くない
という。お前は?という彼に怖いよと語る。ルシアがやってくると、
父さんが起きてても平気なのかと告げ、ジョニーは疲れているのだ
から休ませてあげてという。カリートは時間はたっぱりあるとして
部屋から出て行く。ルシアはジョニーに手が早いのねと語ると、
俺の魅力だよと語る。あなたはどうかしているとし、欲しいものが
有れば何でも言ってというルシア。
スラの施設内。
マイクは細工して盗聴器を仕掛ける。
暗くなった夜の施設内でスラがいる場所へと向かう。
すると彼は女性の数を数えているとし、時々逃げだそうとする女がいる
のだという。随分と夜更かしだなというスラは味見でもするのか
と問うとそれはマズイという。メキシコからの連絡で少女達を送る
と言っているとのこと。全部あんたのものになると語る。マイクは
輸送はどうやるのかと問うとクルーズ船がどうとか言っていたという
スラ。
マイクはペイジと遭うと中の音声はどうかと尋ねる。聞こえるけど
聞こえる範囲が狭いので建物全体に仕込んでくれというペイジ。
カリートが商売を再開するとしクルーズ船のようだという。
ペイジがあまりに冷たい為にマイクはボクだって終わらせたいのだ
として理解を求める。
ペイジはジョニーに電話するとクルーズ船で輸送することをソラノは
想定していることを語る。
そんな中ジョニーは家族で食事をしている現場へとやってくる。
カルロスはジョニーに対して突然泣いたのかと問う。娘を捕まえて
脅した連中だという。殺すとした時に泣いたのかと問うと、片を
つけてくれたのはシモンだったという。カルロスはいい男だったとし、
子供の面倒もよく見てくれたという。カリートは俺がエステバンを
撃った時に傍に居たのがジョニーでその場を仕切ったという。エステバ
ンの命を救ったのだと語る。ルシアは楽しい経験ではなかったとして
カリートに文句を告げる。逃亡者を匿うのは賢いことなのかという
カルロスはこのご時世だという。しかしルシアは義理堅いのが一番だと
言っていたのは父さんだと語る。これから車で西に行こうかと思って
いるというジョニー。ティファナかというと、半島の南部の方です
と語る。小さい頃から家族でクルーズ船に乗って観光に行ったのだ
という。ロスからプエルトパジャルタまでいったが楽しかったという。
クルーズ船と聞いて顔色を変えるカリートとカルロス。カルロスは
クルーズ船には何度くらい乗ったのかと尋ねると10回くらいだという。
従兄弟が旅行会社にいること。何かマズイことを言ったのかという
ジョニー。クルーズ船は甘いというのは本当なのかと問うと、調べる
ことなく素通りだと聞いたという。俺の経験とは違うとし検問は本気で
検査をしていたとし、船を調べる間、客は部屋に待機されて犬やX線
を使っていたという。それが何なのかというジョニー。
カリートとカルロスはスペイン語を使って二人で会話する。彼は
観光客だから何も知らないだけだというカリート。しかしお前よりも
詳しそうだぞというカルロス。
■感想
終盤に来て少し停滞感が気になる今日この頃。
なんだかみんなが色んなところでそれぞれの役割を果たしているのだ
けど、一本の細い糸で結ばれているところも有って、なんとも心細い
部分も有る。
一番興味深かったのは、何と言っても例の殺人テープが警察に渡った
というところだろうか。そして形は違えどブリッグスとマイクが
似たような形で”遺体を隠す”という行為に及ばざるを得なくなった
ことで、今までブリッグスばかりに批難の目を向けてきた流れも
これで少しは彼の気持ちにも触れるということに繋がるのだろうか。
■各捜査官たちの動き
■ブリッグス
今回はシドもアーチーも登場しなかったので、ブリッグス自体の
活躍も少ないかと思われたけれど、チャーリーの潜入の流れの
補佐に回った感じ。今回は意外とこのパターンは多い感じがする。
チャーリーたちが貸金庫の金を狙うチームを作る中で、運転手役
であるグレッグ・ダイソンは、過去にチャーリーと手を組んだことが
有り、彼が仲間に加わればチャーリーの正体がばれるということで
それを阻止しようとするもの。
駐車場でのブリッグスとグレッグのカーチェイスシーンは相当凄かっ
た。あんなところでドリフトするなんてのはホントゲームの世界
だな。「トランスポーター ザ・シリーズ」のフランクならば出来
そう。流石のブリッグスも車ではまかれたけれど、立体駐車場なので、
入り口で待っていれば必ず車は出てくる。そんなこんなで上手い
こと入り口の所に立ち、凄い勢いで突っ込んでくるグレッグの車に
銃弾を浴びせて止めさせた。
それ以外の流れでは、何と言ってもフアンとブリッグスが争い
殺害してしまった時の殺人テープの存在が警察の手に渡ったこと。
刑事のマクギンティが受け取ったけれど、そのテープの存在を
誰に話すのかによって、これがもみ消しになる流れにも繋がるのか
な。ブリッグスが捕まったらドラマとしても面白みに欠けてしまう
ところも有るしね。
■チャーリー
一緒に貸金庫を狙うアンバーと今回は随分と親密になって行ったね。
またここで感情移入していく流れが存在するのか。
フアンの妻の件でもチャーリーは相当心病んでいたところがあるので
少々心配だ。しかも朝、歯磨きしようとしていたところ、妊娠したの
か気分が悪くなり嘔吐している姿が有った。
その後ブリッグスとの距離を作ろうとしていたみたいだけど、この
ドラマに於ける人間関係の距離感というのは難しいところだよね。
アンバーは貸金庫の型枠を作っていたけど、どうやってこじ開ける
つもりなのかな。地下からぶち破るみたいな感じだったけど、
CSIやBONESよろしくとばかりに、あの型枠は爆薬の調整の為の実験
なのかと思ったけど、後に運び出すような口ぶりだったので、丸ごと
持ち帰るのかも知れないけどどうやるのかな。
アンバーのスキルは親に教わったもので、現在その父は刑務所みたい
だ。チャーリーも父親は刑務所だとしたことからも互いに好感を
持ったのかな。アンバーがチャーリーに対して男好きか女好きかを
問われた際には、ジョニー=カリートパターンのおホモ達に陥るのか
と思ったけど、そういう意味ではないようなので良かった・・・
のか?(笑)
■ジョニー
いよいよルシアと共にメキシコ入り。
ソラノカルテルのドンでルシアとカリートの父のカルロスと彼らの
実家で遭うことになる。
裏庭には歴史的建造物/フランシスコ会の教会があるという程の
豪華な邸宅。庭や建造物も趣があって凄かったな。
ジョニーがカリートからのおホモ達行為をどう回避するのかが
ちょっとした見所になったか。
カリートとルシア、二人と寝ている訳だし、なんとも複雑。
しかもカリートの心の闇は、父親に認められたいが為の行動で、
父親はカリートがゲイだということを知っているみたいだね。
カリートが考案したフェリーで運ぶ流れを、ジョニーがさりげなく
潰した格好だった。
朝食の席でも家族でそんな話をしていたのだろうから、突然フェリー
の話をし始めたジョニーに不信を感じるのも当然かも。
カリートはようやく父親に認められると思っていたのにジョニーが
邪魔したことで怒り心頭。邪魔したら凄い勢いで殺すという剣幕さ
加減を見せられた。
ジョニーはそんな危険を背負いつつもカルロスに対して、輸送機で
の「タンポポの綿毛」のようにして下ろして回収させる方法を
提案する。カリートにジョニーが夜に呼び出された時はいよいよ
ピンチかと思い、ルシアがジョニーを助ける為にカリートを殺す
のかなと思ったけど、カリートが死んでしまうと逮捕出来ないからね。
■DJ
今回はチャーリーの流れを通して運転手グレッグの変わりの運転手
になるということでDJが選ばれた。前回は飛行機を購入していた
し、今回は車を調達するのか。バンを使って運ぶという彼の計画。
アンバーからは信用されるかどうかの試験のような形で質問を
されていたけれど、最近はもっぱら気質の生活でハリウッドで運転手
をしていたとし「ドライビングmissデイジー」みたいにと語る。
それに反応したのはチャーリーで、今のは人種差別の皮肉が混ざって
いたことを指摘し、ケンカするような仲良さを演出したことで
アンバーも彼を信用したようだ。
■ペイジ
相変わらず施設に拘っている彼女。リナを助けることを約束していた
し、潜入することになった時には目の前で一人の少女を亡くして
いるのを目にしているからね。
マイクがなかなか施設閉鎖をしないことに対して、最近では上下関係
が逆転したかのように、ペイジ主導でこの作戦が行われている感じに。
マイクのしていることも分かるので、ペイジが強引にマイクに命令調
で語ると、何処かムカっとくるけど、今回はペイジが懸念していた事
が現実に起きてしまったことも有り、これが判明するとマイクとして
も立場がない。「出来ない約束はするな」とは刑事としてのお約束
ごとだろうけど、まさにマイクもペイジも約束を守れなくなってしまっ
た。ただペイジのエゴはリナだけを助ければ良いと思っているところ
で、他にも少女たちは居るんだよね。
■マイク
マイクは地味に施設内に盗聴器を仕掛けていたが、有るときリナの
叫び声を聞く。スラがリナとHしようとしていたことを知り、マイクが
一度は止めたのは良かったけれど、マイクがデコピンのようにして
スラにひっぱたかれた。
その後マイクは強引にリナを外に連れ出そうとしたら、スラによって
何度も刺されてしまった。
スラに金をちらつかせていたが、結局リナは犠牲になり、マイクの
信用も失った。ただ殺される事態だけは避けられたようだ。
ペイジに自分の落ち度で殺されたということを知らせたくない為に
マイクはリナは自分を殴って逃げたことにし、室内にある焼却施設
で遺体を焼くことになる。
その際自分を工具で殴っていたけれど、マイクの体は元々リナの
傷での血が凄かったので、そこまでしなくてもごまかせていた感じ
はする。しかしブリッグスが遺体を処分したようにして、マイクも
リナが死んだことを悟られないようにする流れが出来てしまい、
辛い立場に追い込まれてしまった。
■使用された曲
・
■出演者
マイク・ウォーレン (Aaron Tveit) “リーバイ”、FBI特別捜査官
ジョー・タトゥーロ (Manny Montana) “ジョニー” FBI特別捜査官
ポール・ブリッグス (Daniel Sunjata) FBI特別捜査官
デイル・ジェイクス (Brandon Jay McLaren) “DJ”、税関
ペイジ・アルキン (Serinda Swan) DEA捜査官
キャサリン・デマルコ (Vanessa Ferlito) “チャーリー”DEA捜査官
カルロス・ソラーノSr.(Nestor Serrano) カリートの父
スラ・フリッツ (Jon Sklaroff) 人身売買
ルシア・ソラーノ (Jamie Gray Hyder) カリートの姉
カリート・ソラーノ (Erik Valdez) カルロスの息子、麻薬
アンバー (Brit Morgan) 技術班、ビリーの仲間、爆薬のプロ
リナ (Marina Shtelen) 人身売買の被害者
エディ(エド)・サラザール (Demi Castro) カセットテープを届ける
ディエゴ (Alex Livinalli) スラの部下
イアン・マクギンティ (Derek Roberts) 刑事、テープを受け取る
グレッグ・ダイソン (Jonathan Branam) 運転手役
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