第7話 銀行強盗 Cops & Robbers
脚本/Terence Paul Winter
監督/Bryan Spicer
【ストーリー】
マーサは銀行へと融資の相談に行く。支店長のダヴェンポートに対して
あまりに高い金利故にここは高利貸しなのかと噛みつく。連帯保証人が
息子さんならば容易に貸すことは出来るとするが、修理するのは私の
稽古場であり彼のものではないという。一緒に同行したリックは、自分
が連帯保証人になるし、自分が金を出すというが、私は立派ビジネス
ウーマンだと語るマーサ。この稽古場には既に100万ドルを使っている
こと。リックはケイトに電話し、「オレが必要だと言ってくれ」と語る。
どういうことかと問われると、母がローンを組むので銀行に来ている
が退屈で死にそうだという。何処かで殺人事件は起きていないのかと
問うと、それなら書類作りを手伝ってよと語る。犯人を捕まえる時は
相棒でこういう時には居てくれないのかと問う。
そんな中リックはケイトに銀行強盗が起きるみたいだと語る。
怪しげな男女がいて2人とも医者のオペ服を着ていること。上着に何か
隠し持っているふくらみがあるという。推理作家の想像力による妄想ね
とされるが、ハウザー、クイン、ハクスタブルは銀行の窓口で銃器を
取り出して金を要求し始める。電話口で異変に気がついたケイト。
リックはここはレキシントンのニューアムステルダム銀行だとして
やはり強盗が発生した事を語る。
ケイトはライアンにエスポジートに連絡して現場に向かうよう告げる。
銀行強盗が発生したという。しかしライアンは俺たち殺人課の案件では
ないのではないかとするが、その銀行にリックがいるのだという。犯人
は全員オペ服を着て一人(クイン)が金を集めて、1人は支店長を
捕まえているという。鍵を奪っていることを犯人は三人だというが、
リックは後ろからもう一人の犯人・トラッパー・ジョンに銃口を向けられ
4人居ると語る。
ケイトはリックに犯人と携帯で話をさせる様告げる。
ケイトはこのまま何もせずに帰った方が良いとしそれが賢明だと語る。
逆らうなら地獄だとすると、今辞めれば新聞の片隅にちょっと載る
だけだという。しかし犯人は打ち合わせの通りだとしてやることは分かる
なと語る。
ピーターソン警部とモンフリーズ捜査官は現場へとやってきて銀行を
取り囲む。SWATに分析と状況報告する様告げ、建物の図面を5分で用意
したと語る。
ケイトはピーターソンの元へやってくると、銀行内に相棒がいることを
語る。電話中に事件が発生し犯人は4人居て、みんな医者のオペ服を
着ていると語る。ケイトは手伝わせて欲しいとするが、相棒を助けたい
なら邪魔するなと言われる。
ハウスタウブは人質たちに簡単なルールを教えるという。
動いたら殺す、逆らわねば大丈夫だという。
ケイトはライアンたちと合流すると殺人課は用無しだと追い出された
事を語る。エスポジートは緊急部隊に友人がいるのでしょうとし、
情報を集めてくれと語る。ライアンには似たような手口の事件がない
か調べて欲しいという。そんな中ケイトのことをピーターソン警部が
呼んでいると言われる。
警部によると犯人から電話が有り、向こうからの指名でさっきの女性
刑事としか話さないとし、あのエロい声が聞きたいと言っていると
言われる。ケイトは人質交渉の訓練は受けていないとすると、
殺人課で学んだ事の逆をやれば良いのだとし、怒鳴ったり威圧的な
ことは御法度で、犯人をとにかく落ち着かせるのだという。そして
話を長引かせて関係を築くのだという。会話している間は人質にも手出し
は出来ないという。
ケイトはトラッパーと会話する。名前がトラッパーだと聞いて
映画「M★A★S★H マッシュ」の登場人物ねと語る。そんなケイトに
対してトラッパーは、刺激するなとでも言われたのか、相手を落ち着か
せて信頼関係を築き情報を聞き出せと言われたのかと問われる。
ルールは単純でウソを付けば人質を殺す。舐めたマネすれば人蜂を殺す、
突入すれば人質を殺す。最初に殺すのは君の恋人だという。
犯人は無計画の馬鹿ではないなというピーターソン。
我々のマニュアルを分かっているという。
防犯カメラ映像は見られそうかと問うが、銀行本店のスーザン・クレイ
グから電話で見られないとのこと。訳も分からず動けば災難が起きるとし
犯人に考える時間をやってまた電話するのだというピーターソン。
人質の一人・サルはリックが警察を呼んだからこんな風になったのだ
と語る。犯人は警察が来なければ人質を取らずに逃げていただろうと。
シモーヌという銀行の窓口の女性はどっちにしろ警察は来ていたことを
語る。犯人はキャッシャーの一番下にある紙幣まで抜き取っているので
自動的に無音の警報がなるのだという。シモーヌは妊娠9ヶ月だった。
人質のグレースは妊婦を人質にするなんて故土井という。エイブは人質
を解放するハズはないとし、この手の映画の結末は全員死ぬと語る。
しかしリックは絶対に大丈夫だとし、自分は警察で働いていること。
相棒が助けてくれるという。
リックは犯人の動きが変なことに気がつく。
支店長にあっちには何が有るのかと尋ねるとトイレと休憩室、そして
貸金庫だという。先ほど取られた鍵は?と問うと貸金庫の鍵だという。
何で貸金庫の方にいくのか。そこの金には一切手を付けていないこと。
妙なことを起こそうとしていると語る。ケイトは絶対に上手く行くとし
映画「ダイ・ハード」でも成功していたという。トイレに行かせて欲しい
としてリックは立ち上がる。ハウザーというのは「天才少年ドギー・
ハウザー」から名付けたのかと問う。医療ドラマは他にあるとし、
「Dr.ハウス」とか「グレイズ・アナトミー」とか・・と。
■今回の事件の概要
・リックとマーサが訪れた銀行で強盗事件が発生する。
ケイトに電話している途中で発生した事件。
・殺人課の案件ではないためになかなか関わることも難しかったが
犯人がケイトを指名したことも有り、関わるようになる。
・リックは犯人が金には目をくれずに貸金庫を狙っていることに違和感
を覚えて犯人の意図を探っていく。
開けようとしている貸金庫の中には何が入っているのか。そもそも
それは誰の貸金庫なのか。
■感想
金よりも大事なものがあるということを伝えたかったのか。
正直人質のサルは100%犯人だなと思っていたので(少なくとも人質の中に
犯人が一人紛れ込んでコントロールしている)、リックが容易に犯人の
行動を語ることにちょっぴり違和感と緊張感を持って見て居た感じ。
そんなサル・マルティーノは、民間軍事派遣会社の社長をしているので
確実にFBIのデータベースには引っかかるような気がするんだけど、
なんですり抜けられたんだろうね。
訓練されている傭兵ならば、寧ろ目立つような服装をしたりする
だろうか。時間を稼ぎたいと思っているのは警察側だけでなく、犯人側
も一緒。目的は貸金庫を開ける為のものだった。
傭兵達は社長の命令だとしても、自分たちがどのように逃走するのか
計算していたのだろうか?
■銀行強盗・立てこもり事件
人質誘拐同様に、立てこもり事件はどのようにして逃走していくのか
という事は犯罪ドラマでは一つのポイントとなっている。
傭兵ならば逃走経路は確保しているハズなので、C-4爆弾を使って
どういうことをしようとしていたのか気になる。
まさか社長の為に自分のその身を犠牲にして逃がすだけっていうのも
考えられないしね。
凄いのはあれだけの金を前にしているのに一切彼らの中に金を狙おう
とする人物が居なかったことか。これが並の犯罪者ならば目先の金を
狙って仲間割れの要素となりえるのに、その辺は軍隊式の傭兵たちが
銀行を襲ったところで説明が付くのかな。
■相棒としての役割
銀行内にいるリックが頭を使って外にいるケイトたちに連絡を取ろうと
する。しかし初期の段階であれだけあからさまに電話をかけて会話して
いればあっさりと電話を取り上げられて封印されるよなぁ。
電話を何処かに隠して置いてそれで連絡を取れるようにしておく知恵
くらいありそうだけど・・・
外と中で連絡を取ったのはモールス信号でSDB120(セーフディポジット
ボックス120番/貸金庫120番)という事と、発作を起こしたという
サラを連れ出す際にC-4爆薬があるという紙を渡したことだけ。
相手を出し抜くことはまるで出来ず、ただ用意をみる他なかった感じ。
■アレクシスパニック!
ちょっとここの所アレクシスにとっては辛いことが多いので精神的に
不安定になっている感じがする。今回は父と祖母が銀行の人質になって
いたこと。しかも助けを求めるアシュリーがロクに電話も出ないと
いうことも有って、結局彼とは別れることになった。
「もう付き合うのは無理。別れよう」
「今日はもう無理、でも明日は平気よ」
「ダック・ア・ロランジュの用意をして」
とマーサがアレクシスに頼んでいたけど、最近見て居る
「マイ・ライフ ~私をステキに生きた方法~」のブレナとサラの
ような関係を、アレクシスとマーサの中に見ることが出来るな。
シーズン1の最終話で感謝祭の為に鳥をオーブンで焼くけどゴムみたい
だと語るシーンが有るよね。
■相棒
ケイトとリックのコンビを際立たせる格好の内容だった。
家族の食事にケイトを自宅に招いたこと。
リックはケイトにオレは君を9回助けて、君はオレを8回助けたとして
意地の張り合いになっていた。刑事ドラマの相棒って時々こういう
細かい数字を持ち出して優位性を発揮しようとするよね。
しかし今回はよりケイトとリックが互いに必要としている関係だという
ことが見えた感じ。
■使用された曲
・Castle Theme
Written by Robert Duncan
・Too Deep by J Mascis
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ (Penny Johnson Jerald) 主任・警部
ジョン・デーヴィス (Dean Norris) 警部
トラッパー・ジョン (Darren Pettie) 強盗A
サル・マルティーノ (Ian Kahn) 人質、民間軍事派遣会社
Mr.ダベンポート(Jack Laufer) 支店長
Dr.ハクスタブル (Ty Upshaw) 強盗B
Dr.クイン (Noa Dori) 強盗C
Dr,ハウザー (Jonah Wharton) 強盗D
シモーヌ・ジェンキンス (Dawn-Lyen Gardner) 人質、妊婦9ヶ月
エイプ (Barry Livingston) 人質
グレース (Aimee Parker) 人質
マキャスキー (Frank Birney) 神父、セント・アビゲイル教会
モンフリーズ (Matt Medrano) 捜査官
ビルエプス (Tatum Shank) 捜査官
ターニャ・ブランド (Holly Daniels) サルの元妻、DVを受けて逃走
コナー (Quinn Friedman) サルの息子
アグネス () ターニャの母
ギデオン () アグネスの夫
ロン・ブラント巡査部長