第3話 君と永遠に Head Case
脚本/David Grae
監督/Holly Dale
【ストーリー】
リックは郵便物が来たとして喜ぶとマーサは何なのかと尋ねる。
機内用通販カタログの最新号だという。マーサはそんなくだらない
ものは飛行機内で見るだけで十分でしょというが、ここには世界の
最先端のイケている発明品が掲載されているのだという。これは
リモコンに栓抜きが付いているものだという。またスタンフォード大
からも手紙が届いているとし、恐らくアレクシスの合格通知だろう
という。あっという間に大人になってウチを出てしまう。家にいつ
までも留まられても困るとするが、リックは娘なら困らないという。
アレクシスは起きてくると、大学からの手紙なのかと問う。
スタンフォードさんからの手紙だよとして渡すと、結果はどうかと尋ね
る。「不合格だ」というアレクシスは大学のTシャツを買って授業
を選んだのに全部台無しだと嘆く。
ケイトからの電話で事件現場に向かう中、リックはケイトに娘が
不合格だったとして、どうかしていると語る。先日まで離れたくない
と騒いでいたでしょというと、でも落ちろとは願っていないという。
アレクシスも落ち込んでいるのではないかと問うと受け入れていない
のだとし、大学に抗議の電話をしていたという。
現場に路地に到着するとラニが居た。
遺体は何処なのかと問うと、遺体はなくあるのは大量の血痕だけだと
いう。何故遺体が無いのかと尋ねると、推理するのはリックが得意
なんでしょというラニ。ゾンビの仕業か?というリックに呆れる。
遺体は無いが遺体を動かした跡はあるという。
ライアンによると朝7時に白いバンが目撃されていることを語る。
5ブロック圏内の監視カメラ映像を確認するという。またケイトはタイヤ
痕を調べてもらってと語る。
リックは2つの異なるサイズの靴跡に目を付ける。しかも靴底には跡が
ないこと。カバーを付けていたのだろうというラニ。遺体を消し、証拠も
残さないように慎重に素早く正確に殺す専門の集団だというリック。
スパイなのかというライアン。現場はそう物語っているというリック。
ケイトはここに跡があるとし、書類カバンか何かが有ったようだという。
リックは核兵器のコードだろうと。ケイトはライアンにこの模様から
カバンの特定もしてもらってと語る。ライアンは結婚式の準備で模様
という言葉に敏感だった。
一方エスポジートは死因が分かったぞとやってくる。
朝6時40分に銃声がしたそうだという。7時にバンが去るのを見た人が
いるというが・・
ケイトはゲイツに現状を報告する。
カバンが有ったこと。高級ブランドのもので2店舗でしか扱っていない
ものだという。タイヤ痕を解析中で、ライアンは現場カメラ50台分の
映像から目撃されたバンを探してすることを語る。血痕から被害者は
男性だということも分かっているとし、失踪者届けを調べているという。
それだけなのかというゲイツに対して、リックはニューヨークに住む
400万人の女性が捜査から外れるという。市長と仲良しでも任期がある
ことを忘れないでと言われるリック。
遺体が無い殺人事件。普通の殺人は遺体から始まるもの。
過去にも遺体が見つからない殺人ケースがないこともないというケイト。
しかしそういう場合、身元は分かっているのだろうとし、父親が旅行
先で失踪したとか・・・ガレージに血の跡がとか・・。今回はどう
捜査をするのかというリック。
ライアンは目撃証言に合うバンが3台見つかったという。カメラに写って
いた三台はアストロが2台、エコノラインが1台だという。エスポジート
はエコノラインだとして、タイヤ痕が一致したという。ナンバーはと
尋ねられると、バンの登録者はPW倉庫という会社のもので現場近くに
あるという。
早速現場に向かうとバンが駐まっていた。バンには血痕も付着。
倉庫内を調べると一同驚く声を掛ける。一体ここは何の倉庫でこの
カプセルみたいなものには何が入っているのか。
リックは窓を拭いて見て見ると「人間だ」とし、この人凍っているとい
う。SF映画「ボディスナッチャー」の世界だと。ケイトは鑑識に連絡
するというと、人がいる気配がする。自分たちは仕事をしているだけ
で亡くなってから遺体を回収するだけだという。我々の会社は遺体を
冷凍する会社・パッセージウェイ社だという。勿論契約した人だけ
だとすると、どうして遺体があそこにあると分かったのか尋ねる。
契約した人には装置が付いていて脈拍と位置情報を把握出来ているの
だという。顧客が亡くなると連絡が入るとのこと。15分後には回収
出来るようにしてあるという。どうして通報しないのかとし、殺された
のだと語ると、待っては居られないのだとし、冷凍保存は時間との勝負。
脳を活かすには早く処理しないと行けないのだという。
会社の責任者のアリ・ワイスとローゼン弁護士がやってくる。
被害者はレスター・ハミルトン。大学で生物学の教授をしている人だ
という。
■今回の事件の概要
・路地から血痕だけが発見された事件性のある案件。
・遺体が無く血が大量に有り、聞き込みの結果銃声が聞こえたという。
・現場から逃走した白いバン、タイヤ痕、高級カバンが消えていた。
・防犯カメラ映像から現場から立ち去った白いバンはPW倉庫と書かれて
おり、そこは遺体を冷凍保存する会社だということが分かる。
■感想
冒頭から銀河系の光景が映し出されるものが有り、近未来の出来事
を感じさせる技術と融合したSF的事件のエピソードだった。
ドラマとしては皮肉だけど、夫婦が一緒に居たいが為に研究のために
時間を費やして一緒に居る為の時間を浪費してしまっていること。
未来に一緒になれる可能性にかけて、現世ではあまり長い時間を
共に出来ないというところが皮肉で、脳を活かす為に肉体を滅ぼす
のが誰でもない妻だというところがなんともスパイシーな感じでした。
人は悩みを抱くことで、頭と心と体が上手く連動しないみたいな
ことが言われるけどね。この辺は今回のアレクシスの流れと連動して
いるのかな。
■事件
権利の問題が引き合いに出されたけど、殺人事件捜査ってどんな権利
よりも優先されないのだろうか?
経営者の男は
「国の不都合だからと言って永遠の命が欲しいという顧客の希望を
かなえない訳にはいかない」
として遺体の渡しを否定していた。
事件は如何にも被害者のレスター・ハミルトン教授の友人のボイド教授
が怪しいものとして写ったけど、研究者同士、まだ叶わぬ技術を求め
て希望を託すというところがなんとも言えないね。
笑えたのは冷凍保存している会社の社長のワイスの対応。
令状をとって遺体を調べることになると圧力をかけられて、ワイス自身
は、自分勝手に体はいつか再生する技術が生まれるだろうとして、
脳だけを残すという行動に出た。
身勝手な論理の元で決めていたけど、脳だけを生かして置けば将来
なんとかなると思っているところが何とも言えない。
そもそも何を基準にしてこの会社は脳だけを確保しているのかな。
リックが冷凍保存の部屋を見つけた際に「SF/ボディ・スナッチャー」
「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」を例に出していたけど、この映画
面白かった記憶が有るな。またこの作品とは名前が似ているけど、
スナッチャー&サザーランド繋がりで「ブレイン・スナッチャー 恐怖の
洗脳生物」もかなり楽しめる作品だった。
昔レビューを書いた記憶があるのだけど見つからない(+_+
セガサターンで発売されたKONAMIの名作レトロアドベンチャーゲーム
“スナッチャー”も相当面白い。
■無造作過ぎる
冷凍保存の倉庫にしても脳の手術をしていた場所にしても、無菌室
とか作っているのかも知れないけど、ケイトとかリックらが簡単に
施設内に入れるような場所に設置されているところが如何にも胡散臭い。
冷凍化された人を見つけてテッド・ウィリアムズとかジャックフロスト
は居ないの?というリック。
いつの間にか人が遺体となっているところを見ると、「Helix 黒い遺
伝子」っぽいかった。
■アレクシスのピンチ
今までとてもリックなどにも人なつっこい子だったのに、シーズン4で
はこの子が問題を色々と投げかけていく役割を果たしていきそうだ。
良いアドバイザーであるケイトが居るので安心して見て居るところは
有るけれど、落ちるところまで落ちていったりするのだろうか?
一度受験に落ちたからって、また来年受験できない訳ではないだろう
し、そんなに悲しむことなのかって感じ。
今までの人生を全て否定されたみたいだとしていたけれど、実に
大げさに見える。正直そこまで本気だったように見えないからかな。
ケイト先生によると「時間が解決してくれる」とのこと。
■その他
・アンブロシア計画
アンブロシアとはギリシャ神話に出る不死になれる食べ物の名前。
リックはまるでロバート・ラドラムの小説みたいだなと語る。
計画は老化した細胞ではなく若い細胞を薬剤を投与することで再生させ
ていく技術。10年間寿命が延びるというもの。ケイトは100歳生きようが
90歳だろうが変わりないと言っていた。
「オレは不老不死になる。10年後見た目に差が付くぞ」
「一勝成長しないつもり?」
リックが埋め込みという言葉を使ったことで、ケイトは「豊胸のこと?」
として問い返す姿が有った。
・ボー・ランドルフと聞いて思いつくのは?
ケイトがその名前を聞いて「女子大生ポルノ映画を作っている人?」
となにげに知っていたところが笑えた。ケイトって風紀課に居た
ことがあるんだっけ?
リックとか突っ込むかと思ったんだけどね。
「女子大生の枕投げ」出演者の露出度の高さ、衣装の布の少なさに
対してリックが文句を言う珍しい姿が有った。
「娘が大学に進学する。女子大生の敵だ」
・大学でPCが壊された事件
完全にミスリードを誘う流れとして設定されたもの。
エディ・ペックという生徒の指紋が検出されたけれど、指紋が検出され
たとしても壊したものと同意ではない気がするが・・
■使用された曲
・Castle Theme
Written by Robert Duncan
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ (Penny Johnson Jerald) 主任・警部
Dr.アリ・ワイス (William Atherton) パッセージウェイ社・責任者
フィリップ・ボイド (Shaun Toub) レスターの親友、同僚の博士
シンシア・ハミルトン (Judith Hoag) レスターの妻
レスター・ハミルトン (Tod Macofsky) 大学で生物学の教授、被害者
ボー・ランドルフ (Jordan Belfi) ポルノ制作会社、出資者
ジョニー・ローゼン (Andy Umberger) パッセージウェイ社・弁護士
エディ・ペック (Jared Hillman) 生徒
カーラ (Susan Grace) モーテル”130ストリートイン”の管理人
— (Christopher Goodman) Man
— (Keith Lal) Man
モニカ (Tiffany Panhilason)
— (Lynne Alana Delaney) Cryogenic Pod Person
— (Brenda Lee) Frozen Corpse