[E] BONES 骨は語る シーズン9 第24話 陰謀の影 The Recluse in the Recliner

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第24話 陰謀の影 The Recluse in the Recliner

脚本/Stephen Nathan
Jonathan Collier
監督/David Boreanaz

【前回までのあらすじ】

連続殺人犯が居ると思っているのかとブース。ペラントが居ると言った
からか?とスイーツ。彼女はゴーストキラーの被害者だというブレナン。
ドイツの新しいオフィスに責任者を送り込む事になるのかとスイーツ。
それじゃあ単なる昇進じゃなく、名誉な事だというブレナン。
ホッジンズはトレント・マクナマラは最低の男だと語る。
姉のステファニーだとし、父親が検視官を買収してラナ殺しを隠蔽した
証拠が出たというスイーツ。ステファニーがゴーストキラーだという
ブレナン。ゴーストキラーの被害者の検視報告書にサインした人は
同じ人だとし、ジャイルズが買収した検視官だというホッジンズ。
副長官がオレの昇進を決めたが下院の承認がいると語るブース。
マクナマラの写真を葬った・・捜査官関係者にマクナマラの手下が
居たのだというブース。FBIの誰かがマクナマラをかばっていた
という。副長官に言ったのでしょというブレナン。副長官はブース
のこの件の捜査の全件を任せるとして黒幕を挙げろという。黒幕のせい
で9人が命を落としているというブレナン。

【ストーリー】

木曜日午後9時23分。看護師はこの患者が先だとしてカートで運んで
くる。ヒンション医師を手術室に呼んでくれという。彼はICUに運ぶのだ
と。ブレナンは病院にやってくるとブースは何処かと尋ねる。オペ室
に入ったところだとすると、私は妻なのに救急車に入れてもらえなかった
という。待合室で待っていてくださいと看護師に言われる。

2日前。
朝、ブレナンはブースにドイツ語で語りかける。
しかしブースはオレが知りたいのは”トイレは何処か”ということだけ
だという。ベルリンに不妊するならトイレ以外の話も出来なきゃダメ
だという。ブースはまだ決定した訳ではないのだとし、下院の小委員会
をパスしないといけないのだと。赴任したくないのかというブレナン。
この家は最高だから今の生活に満足している事を語る。

そんな中ブースの緊急機密回線に電話が鳴る。
男性からのもので、僕らは知り合いではないがあなたと今すぐに会いた
いとし二人きりでと語る。これは機密回線だとし何処で番号を手に入れた
のかと問う。男はマクナマラ家とFBIの件だと語ると、ブースはサティ
コイ&メープルに3時だと語る。ブレナンはゴーストキラーなのかと
問うがFBIの関係についてだという。待ち合わせまでに番号を追跡するの
で心配するなと語る。何か遭ったら必ず連絡するというと、”ダンケシ
ェン”と言って出て行く。それはありがとうでしょとブレナン。

スイーツは追跡したがプリペイド携帯だったとし位置情報だけは
分かったという。現在消防隊が現地入りし発信元は全焼だという。
遺体が出たとのことだった。

ブースは現地入りすると既にジェファソニアンのものたちが燃えた
キャンピングカーを調べていた。消防局はタバコを吸いながら
寝た為に出火した事故だと見て居るという。体が爆発しているとし
遺体の肉片が車内に散乱していた。ビニールに張り付いているとし
これごとラボに運ばないといけないというカム。
ブレナンは頬骨突起から見て白人だという。ブースに対してブレナン
は待ち合わせしていた人なのかと問うと、そうだろうと語る。
ボディアートしているとしタトゥーの一部の皮膚片だというカム。
ホッジンズは骨で天井に付着しているとしてブレナンに渡すと
胸骨の一部だという。胃が爆発したみたいだが硫酸塩は見あたらない
という。火元は分からないと。トレーラー内に飛び散った軟部組織
と骨を全部そぎ落とす必要がありそうだというブレナン。酒好き
だったみたいだというホッジンズ。トレーラーの発火温度が370度だ
とすると1.5リットルのアルコールで十分に爆発するという。
ブレーカーがオフの状態で溶けているとし、真っ暗な中、自分が爆発
するのを待っていたとは考えにくいという。普通ブレーカーは落とさない
と。この人が電話して来た人ならば口封じで殺したんだというブレナン。

ラボにトレーラーが運ばれてくる。
フィッシャーは爆発が胃で起き爆風はそのまま一番通り易い道を抜けて
いるという。食道を上り口蓋後方、鼻腔へと続いているというブレナン。
ブレナンは熱によって生じた骨折と死因となりうる他の骨折の見分け
の作業を行うとしてフィッシャーに語る。
フィッシャーは恥骨結合面から見て被害者の年齢は30代半ばだという。
アンジェラは登録情報と一致するとしてトレーラーのオーナーは
ウェスリー・フォスターだという。しかしそれが本人かどうかはまだ
分からないというカム。頭蓋骨と写真で比較が出来るかというブレナン
にアンジェラは今やっているところだという。ブレナンはモニタを
見て眼窩の特徴は一致しているとし、頬骨突起も下顎・上顎も一致だ
という。フォスターで間違いないと。カムは肺の組織は使えそうだ
とし、死因の解明に役立つという。ホッジンズは中の組織片がどっさり
有って大変だと語る。カムは軟部組織から毒物検査が出来るとし、
気管支内に殆ど微粒子はついていないので、この人は火が回る前に
亡くなっていたという。彼が言おうとしていたことを犯人は知っていた
のだと。

スイーツは、フォスターはクロニクルの記者だったとし、5年前に
キャリアを失っていること。そして妻に逃げられてそれ以降は陰謀
を訴える偏執的な記事をブログに書いていたという。マクナマラ家の
ことも何千回も投稿し、FBIのことも描かれているという。しかし
彼は情緒不安定でブログは人気がないというスイーツ。全貌が掴める
まではフォスターを調べていることは誰にも内緒だというブース。
スタークとキャロリンがブースたちの元にやってくる。
マクナマラ事件が再浮上したそうだなという。捜査は順調だとし、情報
から見ると無害な変人の事件だという。スタークはそれでも殺人事件
だとすると君は公聴会に出るのでマクナマラ事件は厄介だろうとして
私達が捜査するかというが、ブースは任せて欲しいと語る。
スイーツは副長官にも内緒なのかと問うとFBI内部の陰謀かも知れない
のだから誰にも知られたくないと語る。

■今回の事件と流れ

・ブースの昇進話がほぼ既成事実となっていく中で、突然朝に
ブースに一本の電話が鳴る。FBIやマクナマラ家の関係のことで
二人で話がしたいというもの。その電話はなんと決して一般人が
知り得ない機密回線にかかってきたものだった。
・誰から電話が鳴ったのか調べるが、電話の発信が有った場所から
火災の知らせが入り遺体が出たとのこと。
・トレーラーの中で30代白人男性の遺体が体内から爆発させられる
ようにして殺されたというものだった。
・FBIに内通者がいることは明らか。ブースは誰にも言わずに調査
を開始する。
・被害者はウェスリー・フォルダー。彼は元記者であり、フォスター
の荷物からパソコンのHDDが盗まれていることが分かる。彼は
死ぬ前の最後の仕事としてクライアス警備の夜警をしていて、
それを所有するのはマクナマラ家の会社だと判明する。

■感想

いよいよシーズン9の最終話。
シーズン9も最後お堅いだけのドラマとなってしまった印象だけど、
この最終話に至っては流石に最終話だけ有って、次なるシーズンに
向けた期待すべきピリリとした流れとして描かれている。

ブース役のDavid Boreanazが監督した今回の作品。
このドラマではおなじみで今回は8度目の監督エピソードだ。

ブースの昇進話は良いとしても、彼がドイツに渡るというのは流石に
現実味が無かった。David Boreanazは確かにドイツ系っぽい顔つき
をしているけど、Bioを見るとイタリアンとスロバキア系の血が流れ
ているっぽい感じだね。

彼らが昇進と称してワシントンD.C.にあるジェファソニアン法医学
研究所から離れてしまえばドラマとして成立しなくなってしまうので、
どのようにしてその流れを寸断させるのかというところに自然に目が
向いてしまうところが視聴者の中には有るようにも思う。

かつてイギリスに渡ったエピソードが有ったけど、スポット的に
参戦するって流れならば良いんだけどね。まぁそれでも管轄が有る
ので幾らブースがFBIでブレナンが法医学者としての権威でも
難しいものがあるようには思うけど・・・

■事件

まだゴースト・キラー事件の犯人は生きて居るのかと一瞬思わせる
冒頭でのダイジェストカット。
流石にゴーストというだけ有って、正体の見えない敵の意味合いが
高く、解決しても尚、その余韻・余波を引きずっているという姿が
不気味である。
見方を変えればゴースト・キラーの本性は実は殺人鬼であるマクナマラ家
にあらず、アメリカ内部の政治・捜査体制の腐敗に有ったという所
が面白い設定である。

あまり内部と対立することはないドラマだし、政治の問題にはあまり
触れないドラマでは有るけど、今回ばかりはそうも言っていられな
さそうな状況が訪れた。

■内部の精通者探し

ブースはFBIの内部にも精通者がいると考えて誰にも捜査内容を明かさ
ないようにして隠密行動を取る。
ただ令状を取ればすぐに彼らのチームが何を捜査しているのか明らか
なものが有るよな。
それ故に令状を取るとした時点で、捜査は筒抜けになっていると思った
方が良さそうなのに、ブースは隠し通せるものだと考えている辺りが
ちょっと不思議だった。

またジェファソニアンは警備も緩く、スクインツたちが集まっている
割りには容易に侵入者を寄せ付けてしまうところがあるよな。

ただペラントの件で学習したのか、アンジェラはサーバーのセキュリティ
を二重にしてあり敵にシャットダウンされるまで90秒あるとして
証拠書類のコピーを行っていた。そもそものデータ自身は殺された
フォスター同様にオンラインコンピューターからは離して置くという
のが一般的だと思うけどね。

■ブースのスナイパー時代の任務が公に・・

FBI昇進の下院議員が集まる公聴会の中で味方してくれるハズのハドリー
下院議員は突然ダニエル・ジョンソンとはどういう人物かと尋ねて
くる。2002年にパキスタンで暗殺したのではないかとし、ブースは
当時の任務は政府の命令なので話せないことを語る。

「君に法律は適用されないというのか?」
「国外の法執行責任者に君が適任か確認するため集まった。」
「暗殺者を承認したらとんでも無い恥をかく」
「国家の安全を口実にするのか?」

アメリカ軍人って元々こんな感じじゃないのかって気がするんだけど
今更それを言いますか。
沖縄でアメリカの軍人が行う犯罪には日本の法は適用されないし、
昨年アメリカ軍が国境無き医師団の病院施設を破壊して死傷者を出して
も、今回のブースのように実質解雇程度の罪にしか問われなかったしね。

■科学的捜査

・骨に張り付いたビニール

それを剥がす為に過酸化水素と炭酸ナトリウムを使って分解させた。
ドライヤーを使い溶剤の効果を高める。

・乳頭からリング

ボディピアスかと思われたが、ホッジンズは高純度のステンレス鋼が
使われているとしてそれを疑うとメモリーチップであることが判明する。
爆破しているのでかなりの部分損傷はしていた。

メモリーチップ内には極秘の銀行取引、会合の議事録、政府関係者、
実業家、政治活動家、外国の高官のもので、盗んだメールや写真など
も入っていた。写真の中にはブースが麻薬捜査をしていた際に撮影
したウィルビー議員の娘の写真も含まれる。

後にホッジンズはこのチップをより解析するために自販機の冷却剤
として使われているジクロロフルオロエタンの蒸気を集めてそれを
液化装置に通したものをチップの焦げた部分に流してキレイに溶かして
いた。

・死亡時の骨折

フィッシャーが第8・9肋骨と胸骨に骨折を見つけた。ブレナンは同じ
骨折痕を見た事があるとして心肺蘇生をするとこのような状態になる
という。殺したのに行かそうとした行動の矛盾。それは拷問を意味して
いた。

・遺体の歯から上皮細胞

腕がらせん骨折をしていたので上肢を拷問時に捻られたことを意味
していた。遺体の歯から上皮細胞が取れて3人の男性だと判明。
白人2人、アフリカ系1人。DNA照合では該当者はなし。
3人に噛みつくとは大した抵抗ではないか。

後に第三頸椎の骨折痕をフィッシャーが指摘した際には、ブレナンは
イラクで遺体を見た時にも同じ骨折を見たとして、「喉輪攻め」を
かけられた時に出来るものだという。デルタフォースの隊員たちが
使う技。

更に調査が進むとこの頸椎から微粒子が検出され、金属は色々と混ざっ
た合金でデルタフォースが使う腕時計のバンドだと判明。

カムは軍人ならばDNAが登録されているハズで、それが削除されていた
為に、15年で削除された側の人物を捜そうと考える。

・遺体の損傷から犯人像を割り出す

ちょっと神懸かっていたし、必要ない情報にも思えたけど、
被害者の肩峰、肘頭、橈骨粗面の損傷位置から見て2人は右利き、1人は
左利きの人物だとされる。

■ブースとブレナンの城が崩壊

ブースはこの家の住み心地の良さを語っていたけど、最後の銃撃戦に
よって自宅はもうフルボッコの状況だった。

3人のデルタフォース対元レンジャーの男。

どちらかというとブースはスナイパーなので白兵戦はどうなんだろう。
工作員としての訓練は受けているだろうし、地の利を利用して我が家
を犠牲にしての戦いだったけど・・

壊れていく自宅は悲しいものがあった。
まだ思い出は作り始めたばかりなのでこれから新しく作れば良いだけ
だけどね。

「私のことを追い出すなんて大嫌いよ」
というブレナンの言葉が示すように愛の巣だったんだよな。

凄いのはブレナンがショットガンでデルタフォースを撃つところか。

■何処まで操られているのか

黒幕は情報を制して相手のことを脅して従わせていた人物。
三人の判事が令状を却下したのも、ハドリー下院議員がブースに反目
したのも全ては脅されていた為。
まさにペラントのような人物がそれをネタに脅していた感じだろう
けど、それら情報を収集出来る立場にいる人物ってことになりそう
だね。スタークは怪しいのだけど、そこまでアクセス権がある人物
なのかは謎。

■使用された曲

・Wave by: Beck

■出演者

テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、”カム”
ランス・スイーツ (John Francis Daley) FBIの心理学博士

キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事補
コリン・フィッシャー (Joel David Moore) 実習生
クリスティン・ブース (Sunnie Pelant) 娘

ヴィクター・スターク (Sterling Macer Jr.) FBI副長官
エフラン・ハドリー (Peter Mackenzie) 下院議員
マーガレット・パース (Mari Weiss) 下院議員
スーザン・スプラング (Susan Angelo) クライアス警備
Dr.ヒンション (Mark Atteberry) 執刀医
— (Stacey Moseley) Senior ER Nurse
— (Michelle Cates) ER Nurse
— (Segis Avila) CCU Nurse
— (Marisa Chen Moller) Reporter
— (Alex Best) Reporter
— (Ayumi Iizuka) Reporter
— (Troy A. Cephers) Paramedic
ウェズリー・フォスター (Trevor Eyster) FBIや政界の腐敗の証拠に知る
— (Maria Jordan) FBI捜査官
— (Andra Petru) Hot Woman Power Couple
— (Frank Velasco) Congressman Hadley’s Lover
ラボの守衛 (Jason Yorker)

ウィルビー上院議員の娘
ジョン・サーストン () 委員会
テッド () 委員会
ドナルド・シャコビー () 委員会
ダニエル・ジョンソン () 2002年ブースが暗殺した

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