第9話 連続狙撃事件 Kill Shot
脚本/Alexi Hawley
監督/David Barrett
【ストーリー】
ジュリーとサラは結婚式について仕事前に話し合っていた。
植物園で結婚式をやりたいが彼・クリスが高すぎると言って反対して
いるのだという。そんな中、突然町中を歩いていたジュリーに銃弾が
当たって倒れる。サラはパニック状態で助けを求める。
ケイトに電話が鳴る。リックは誰からなのかと問うとプライベートな
電話だと語る。しかしリックは食い下がるとロジャーからだとし、彼は
他の男性が持っていないものを持っているのだという。それって
ジョシュ・グローバンのCDとかフンメル人形とか?。レジスタンスバンド
だとし、筋トレ用のもので理学療法士だと語る。リックはケイトが
撃たれたことも有り、まだトレーニングをしていたのかと語る。
数週間で元通りまで戻せるという。
そんな2人は現場に到着。エスポジートによると被害者はサラ・ヴァスケス
(28歳)。幼稚園の先生。友達とヨガスタジオを出た所で突然撃たれたという。
心臓を撃たれていること。誰も銃声も聞いていないし犯人も見て居なかった。
サイレンサーか流れ弾なのか。リックはポートランドの郵便屋が殺された
記事を見たが、6ブロック離れた場所で空に向かって撃った弾が当たった
ことがあるという。しかしラニはこの弾は空から落ちてきたものではない
とし角度から正面から貫通しているという。被害者は火曜と木曜の朝7時
に仕事前にヨガ教室に通っているとのことだった。
婚約者のクリスから話を聞く。
先月僕たちは婚約したばかりで、犯人には心当たりはないという。
しかしその直後そういえば昨日の夜、彼女は数日前に幼稚園の外で見かけた
人物を火曜日の朝もヨガ教室前で見かけたとしていたという。
ライアンはサラのヨガ通いについてはみんなが知っていたという。
ドレスを着られるように頑張ると言っていたこと。
検視局のラニはサラを撃った弾は308口径、シエラ社のマッチキングシリーズ
168グレイン弾頭・・・ライフル用だという。この弾を使うのは長距離射撃手
だというエスポジート。200mか300mは離れた場所から撃たれていること。
このビルの10階から15階の間から撃たれているという。会話を聞いていた
ケイトは無理して気を遣わなくて良いとラニとエスポジートに語る。
二人はケイトがスナイパーから撃たれたことから、その言葉を敢えて使わない
ようにしていたのである。特殊部隊の射撃手、スナイパーに引けを取らない
腕で動く相手の心臓に当てている事を語る。大抵被害者は犯人と繋がって
いて動機から割り出せるがそうじゃないとしたらどうなるのかというリック。
無差別の可能性だってあるのではないかと。
ケイトは自分の傷跡を見て当時のことを思い出していた。
更に2人目の被害者・ヘンリー・ワイアット(38歳)・弁護士がスナイパーに
よって撃たれる。同じ犯人だろうこと。目撃者もなく今回は頭を撃って
いた。同じ時間だとし、連続狙撃事件の再来かもと。銃弾はコンクリート
で潰れていたというラニは同じ口径だという。急角度で撃っていること。より
高い位置から撃ったということだという。スナイパーなら場所は選んでいる
ハズだというエスポジート。ターゲットまでの距離、角度と風の影響など・・
この旗が風速計の変わりだとして近くに不自然に刺さっていた旗を指さす。
犯人が付けたのであれば防犯カメラに写っているかも知れないという。
そんな中パトカーの音を聞いてケイトは突然咄嗟に身を失せるのだった。
ゲイツに銃撃犯が市民を脅かしているとし24時間で被害者は2人だと報告。
正体も動機も分かっていないこと。ヘンリーは現場から2ブロック離れた
法律事務所の弁護士で散歩好きだったという。行動がサラと同様に予測
出来たという。N.Y市民には大抵日課があるという。
ゲイツはエスポジートに何処から撃ったのか分かったのかを尋ねるが
判明していないという。
ケイトは少し驚いただけだろうというと、突然黙って居て!とケイトは興奮
する。住まいも職場も二人は近所ではないこと。共通の知り合いもなく
2人を繋げる要素も無いと。ケイトは用事だとしてちょっと席を外すと
語る。
ライアンは旗のあった近くに防犯カメラ映像が有ったとして映像がもうすぐ
送られてくると語る。
ケイトは精神科医のバークの元にいく。
ケイトはまともな状態に戻りたいとするが、過覚醒でPTSDだというバーク。
これは止めることは出来ないとして時間をかけて治療しないといけないという。
精神的トラウマは肉体的トラウマと違わないという。メソメソしている暇
はないというケイトに、恐怖の中を歩くのかと問う。薬とか有るでしょという
とバークは今回の捜査からは降りるべきだという。警察は君以外にもいるの
だという。
■今回の事件の概要
・遠距離から結婚を控えた女性・サラが狙撃される。使用されている弾丸
からライフル用の銃弾であり、スナイパーによる犯行が有力視される。
2人目の被害者が出たことで、スナイパーの犯行がほぼ確定される中で、
現場を調べたリックは室内に紙で切り取られた人形があるのを知る。
・またケイトはスナイパーに撃たれた過去のトラウマが蘇り、物や音や光に
敏感に反応するようになっていた。怒りっぽくなりチームとしての雰囲気
を乱す中で、それぞれにケイトに対して経験を伝えて復帰させようとする。
■感想
一話でPTSDが現れて、一話で回復してしまうというところが如何にも
ドラマって感じだな。そんな簡単にPTSDが治れば誰も苦労しないし、世の中
より楽しい世界になるのだろう。
現場で経験したミスは現場で取り戻せ的なノリが有ったけど、ミスと記憶
によるフラッシュバックの問題は全然違うんだよね。
一人で涙しているケイトの姿はちょっぴり可哀想だったし、何よりも痛々しい
銃弾の傷跡を見ると、折角のケイトの黒い下着姿で胸のドアップ映像も
流石に萌え要素という訳にもいかなかった。
ただケイトが動けない時こそ周りのサポートが有り、リックは静かに
ケイトを見守り、エスポジートは自分も同じ経験をして、ライフル銃を持つ
人の気持ちというものに触れさせる。
「これはただの道具であり、鉄の塊だ。魔力もないし、これを使ったヤツは
決して全能の神ではないこと。銃を持ったただの男で今は犯人。イカれた
ヤツだ」。
「弱さを強みにすれば良い。それも君だ。利用しろ」
この辺は軍隊経験のあるエスポジートらしい説得力だった。
■捜査
1人目、サラ。
2人目、ヘンリー。
3人目、エミリー。
がそれぞれ狙われてしまった。三人目のエミリーはグレースポイントタワー
での会議中に撃たれたもので、何故私なのかとしてショックを受ける。
この発言にはケイトもまた何故自分なのかという思いが有ったのかも知れない。
ただ3人も狙うと色々とミスが出てくる。
最初の頃は薬莢が落ちていたことから、犯人のミスリードが有ったけど、
3人が共通するものとして、カフェ・プリモという47丁目の店にみんなが
通い、三人とも最近幸せなことが起きた人物だという事が分かる。
ケイトは一人犯人の気持ちを考えてライフルを持って、何故その現場から
被害者を射殺したのかを考えていた。
その流れから屋上に行かずに発砲したのは行かないのでは無くいけないのだ
と考え、脚に障害がある人物だと察する。
三人目の現場からは複数の人形が発見される。
■捜査2
リックは現場に落ちていた人形に目を付けた。
犯人からのメッセージだろうこと。人形は何かの絵を切り抜いたもので、
それを調べている際にアレクシスが気がつく。
「ルネサンス期に発展した絵画の技法。カラヴァッジョかペルツァーノで
調べて見て」
「学校に高い学費を払った甲斐が有った。」
「ペルツァーノの「王達たちの迫害」だ」
リックは人形は犯行の予告で、最初の人形は「王たちの迫害」の絵。
キング通りでヘンリーが撃たれたこと。
2つ目の現場の人形は「ザ・フォールフロムグレース」。
ブロンクスにはグレース・アベニューが有る。グレース教会も有る。
そんな状況の中でグレース・ポイントタワーで発砲事件が発生した。
3つ目の現場の人形は「草地のライオン」。
セントラルパークだろうとして何らかのグループを狙っていると想定される。
■検索条件
ホームレスでスナイパーで義足という条件で検索すると、これまで207人
という人物だったものが一気に3名まで減った。
エリックとトー・トラヴィスとデショーン。
トラヴィスは海兵隊に1年所属、ひき逃げ事故で右足を無くしていること。
リーは鬱病状態だったが一時メトロポリタン美術館の警備員をしていた。
姉のキャシーは弟はあの事故以来変わってしまい怒りっぽくなったこと。
弟が一ヶ月前に助けを求めてきたのに子供の居る自分のアパートにそんな
状態の弟を住まわせたくないと考えて結局弟ではなく子供を優先したことで
憤る状況を作ってしまった。彼には青のプリムスダスター車をあげたという。
■ケイトがいち早く現場へ
ウェスター高校の祝賀会が行われること。陸上部が週大会で勝利したことを
祝うもので、チーム名はライオンズ。公園の南端にあるグランドアーミープラザ
で生徒を下ろすということで、ビルの何処から狙うのか。
ケイトはいち早く現場に到着したことでトラヴィスを見つけたけれど、
彼によって制圧され、二度目の死の恐怖を味わう。しかし彼女は自分も
撃たれたとして胸の傷をみせて必ず道があることを解いていた。
結果として心を揺り動かされながらもトラヴィスはケイトを殺害しようと
したところで、エスポジートが向かいのビルからトラヴィスを射殺した。
■事件解決の後で・・・
ケイトはリックの元に行くと相棒を待っていることを語る。
「相棒は可愛い子で高いビルもひとっ飛び、世界中の問題が自分の責任だと
思ってて、でもオレのくだらない冗談にも笑ってくれる。」
「大変そうな子ね」
「見かけたらオレにコーヒー100杯奢れと言っておいて」
■ゲイツが使えるようになった
今までただ大きく騒ぐだけの人物だったけど、捜査中にも現状を
正確に把握して口を挟む姿が有る。そして今までリックのことを殆ど信用
していなかったのに、彼の意見にも耳を貸すようになっていた。
■使用された曲
・Castle Theme
Written by Robert Duncan
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ (Penny Johnson Jerald) 主任・警部
Dr.カーター・バーク (Michael Dorn) ケイトの精神科医
リー・トラヴィス (Scott Michael Campbell) 38歳、元海兵隊
マーカス・フォード (Troy Winbush) 元特殊部隊、射撃訓練所経営
キャシー・トラヴィス (Mandy June Turpin) リーの姉
クリス・ヌネス (Tony Elias) サラの婚約者
エミリー・リーズ (Karissa Vacker) グレースポイントタワーで撃たれる
サラ・ヴァスケス (Christina Ferraro) 28歳、幼稚園の先生、被害者
ジュリー (Alexis Carra) サラの友達
アナ (Joy Regullano) カフェ・プリモの客
マリー (Natalie Lander) カフェ・プリモの客
— (Marcus Choi) EMT
— (Mark Nelson) Hot Shot
— (Adam Pilver) マネージャー
— (Cassandra M. Bellantoni) 捜査官
ヘンリー・ワイアット () 38歳、弁護士、2人目の被害者
ロバート () カフェ・プリモの店員
エリック・ハワード () スナイパーで脚に障害
デショーン・ミッチェル () スナイパーで脚に障害