第13話 ドッグショー殺人事件 An Embarrassment of Bitches
脚本/Rob Hanning
監督/Thomas J. Wright
【ストーリー】
サンフェアドッグショー。
世界的ドッグトレーナーのフランシスコ・ピラーが最終選考の犬を
再確認するという。今年のベスト・イン・ショーはどの犬なのか。
リアリティショーでおなじみのケイ・カップチオとマネージャーで
恋人のレジーも来ていた。インタビュワーはレジーたちにいつ
結婚するのかと問う。しかしケイはカメラを向けられると、来月
私がプロデュースした香水が発売されるとして宣伝する。
ケイのギルティプレジャーだとし、これで彼氏を夢中にさせてという。
そんな中いよいよベスト・イン・ショーが発表される。
リックはアレクシスからボタンという友達が出来たとし、彼とは
共にスタンフォード大に落ちて気が合うのだという。他にも受ける
大学がかぶっているので今週末に一緒に車で大学巡りをするという。
リックはそれを聞くと、何処に泊まるのか、誰の運転なのか、
保護者はと尋ねる。パパのフェラーリを借りるとし、ネットで知り合
った男の子たちと一緒にいくという。笑えないぞというリック。
ボタンの母が付いていくというが、子供のあだ名のセンスの悪い人
なので信用できないという。しかも名字はダットンだと聞くと、
リックはボタン・ダットンなのかとして笑う。パパをラッセルと
呼ぶようなもので変だという。ハッスル・キャッスルとか・・と。
そんな中ケイトから電話が鳴る。
被害者はドッグショーの審査員のフランシスコ・ピラー。
控え室で死んでいたという。金や携帯、カードキーなど持ち物は盗ま
れてはいないというエスポジート。凶器は犬用のリードで首を絞めら
れたことによる窒息死。死亡推定時刻はと尋ねると、エスポジートが
語ろうとするが、ラニが突然あなたはいつから検死官になったのか
とし、医学部を卒業したのか?と皮肉られつつ、エスポシードに
ドクターに話を続けてと語る。彼が最後に目撃されたのは食事を
取るためこの部屋に出た時で、午後5時15分。その20分後にグリーン
が遺体を発見しているのだという。
ドッグショーの主催者、アダム・グリーンから話を聞く。
ピラーには20年近く審査を頼んでいたという。彼に家族は居るのかと
問うと犬のロイヤルだけだという。犬づきあいは得意だが、人付き合い
の苦手な人だったとのこと。飼い主とのトラブルは有ったのかと問うと
発表の30分後に殺されたのでショーと関係があるかも知れないことを
語る。出場者は人を殺したりしないというが、でも誰かが殺している
ことを語ると、この部屋に入れた人のリストを作って欲しいと頼む。
犬のロイヤルが変な動きをしていることに気がつく。
床を掘り返すような動きだった。遺体を見つけたときにもこんな
動きをしていたという。自分の主人を誰かに襲われたら犬は守ろうと
しないかというリック。それなら犯人のDNAや証拠が犬に付着している
可能性があるとしてケイトは調べてもらうという。
ライアンは手がかりを見つけたとして、ピーターの判定を不服に思って
いた人の中で一人、デビッド・ヘルナンドは相当怒っていたのだと
いう。ドックショー命の男だということ。
デビッドから話を聞くと、僕の犬(マックス)を選ぶべきだったという。
5時15分から35分の間どこに居たのかと問うと、ここで異議申請を
書いていたという。あんなヤバイことをしていれば自業自得だという。
ヤバイこととは何かと問うと、噂だが賄賂をもらっていたようだという。
ドッグショー賭博はビッグビジネスだと。怪しい連中と一緒だったと
し、ラスベガス絡みのものだという。ベスト・イン・ショーに選ばれた
犬はただの雑種犬だと語り、不正は明らかだと語る。
ホントに賭博なんて有ったのか。
エスポジートは女性・ケリーを連れて来る。
大会のあとにピラーの控え室から女性が出てくるのを見たという。携帯
で動画を撮影したとのこと。フードを被ってサングラスをしていたが
あれはケイ・カップチオだという。動画は5時27分に現場の控え室から
出てくるものだった。
しかしケイが殺したとして動機は何なのか。
ケイトは分からないのは、何であんな子が自分の香水をプロデュース
出来て、自宅にパパラッチが集まり、ツイッターにはフォロワーが
大勢いて、多くの雑誌の表紙を飾っているのかということだという。
才能も何もないと。リックは何であの子はいつもこんなポーズを
撮るのかというと、パパラッチたちはリックを見て撮影し出す。
しかしジェイソン・ベイトマンじゃないのかとして勘違いだったと
カメラマンたちは一斉に手を引く。また間違えられたとウンザリする。
■今回の事件の概要
・ドッグショーの控え室で殺人事件が発生する。
殺されたのは世界的に有名なドッグトレーナーのフランシスコ・ピラー。
・現場からは死亡推定時刻周辺に女性が逃げた目撃が有り、その
人物はリアリティショーで有名なケイ・カップチオだと判明する。
・ケイは人気者でとても忙しい人物だった。ピラーとの関係を尋ねる
と2週間前に彼女の犬(ロリータ)の気性の荒さを直したい為に躾を
頼んだが昨日の朝、途中で返されたという。どうして躾を断ったのか
を聞きたかった為に控え室を訪れたが、その時にはもう亡くなっていた
とのことだった。
■感想
ワンコたちが可愛いエピソード。
リックとケイトが互いに寂しい生活を送る中、殺されたピラー
の犬・ロイヤルを巡ってどちらが預かるかで争いになるところが面白
かった。
時間で割り振ったり、曜日で割り振ったりするところなど、まるで
子供の親権争いをしている夫婦の構図みたい。
ジャンケンが決定権を握るというシーンが二度にわたって行われて、
ライアン、エスポジート、リックの間で、ロイヤルのエサを取りに行く
ジャンケン対決では、ライアンが圧倒的に弱く、リックとケイトの
間では、ケイトが圧倒的にジャンケンに強かった。
今回はゲイツも出なかったので、安心して見て居られたな。
■恋愛ネタ
エスポジートとラニって仲が戻ったのかなと思ったけど、今回検視を
巡った会話ではちょっと殺伐としていたところが有ったね。
そんな中で訪れたケイ・カップチオ。
彼女は派手なショウビズ界の女性だけど、エスポジートの前で見せる
素顔というのがまたなんとも言えず、彼が彼女に肩入れしたくなる
というのも分からないでも無い。
服を見ただけで着ている日が分かる。これって女性の特性っぽいところ
が有りそう。男性じゃそんなにその日の服に拘らないだろうしね。
ラストでケイからキスされていたエスポジートだけど、ラニに見られて
いたら殺されていなかったのかな。
ケイトはケイが何故マスコミに取り上げられる人物か分からずに
いる。まさにアメリカでは何をしているのか分からない人がマスコミ
の前で賑わせていることが多いよな。
また犬を巡る争いの中でケイトとリックの間では、犬の撫で方を
巡りリックがケイトの手に触れてそのやり方を教える辺りの流れが
自然で良かったけど、自制心を発揮してしまった。
■イメージが大事
前回の市長のエピソードでもイメージが大事だという流れが有って、
事件の容疑がかかっていることを公表すること自体に懸念を見せて
いたけれど、今回のケイも遺体を発見したにも関わらず、部屋から
出て車に乗った後に通報した。カメラに如何に写るかが勝負の世界
で有っても遺体と一緒に撮られた写真だけは宣伝にならないという。
今時のショウビズ界のセックススキャンダルの如く、ケイの犬にも
盗聴器が仕掛けられていた。
署に来た時に偶然にもその証拠が近くに遭って反応したこと。
殺されたピラーは結果として麻薬探知犬をトレーニングしていて
麻薬を探していた訳だけど、盗撮装置まで見つけてしまうという
二つの良い事をしていたね。
■事件の顛末
被害者のことを調べているとGPSが役に立つ。
何故彼は倉庫街に行っていたのか。
倉庫を管理していたジャックは新種のデザイナードッグを作って
いたとしていた。ピラーレトリバーという犬種。
今回のケイもまた香水をプロデュースして作っており、その二つの
流れが次第に上手く融合していく。
実はジャックの本名はワイザーで税関職員。ピラーには麻薬探知犬の
訓練をしてもらっていたとのこと。
南米アルゼンチンの麻薬カルテルのヴァスケスの捜査情報の為に
最後までワイザーは名乗り出ることが出来なかった。
盗撮犬は、ケイを盗撮していたものではなく、ピラーがどのように
して訓練しているのかを探る流れが有り、その犬の首輪を付けた
のが誰かということになる。
犬に近づける人物で、ヴァスケスとの繋がりもある人物。
ケイも一時期疑われるも、結局犯人はレジーだった。
如何にも胡散臭い人物だったよね。
・ケイ・カップシオ役のHilarie Burton
今回は変な名前の人が多かった。カップシオ(Kay Cappuccio)という
名前からするとイタリア系??
演じている彼女は「One Tree Hill」のペイトン役、
「ホワイト・カラー」ではニールの恋人のサラ・エリス役で登場して
いた。
このドラマで彼女の声を当てていたのは「ゴシップガール」で
Leighton Meester役のブレアの声を当てていた弓場沙織さんだった。
・レジー役のJustin Hartley
「溺れる女たち ~ミストレス~」のアメリカリメイク版で、ジョスリン
と恋愛関係に有った整形外科医のスコット役に登場、
「ヤング・スーパーマン」ではグリーンアロー/オリバー・クイーン役
に出演している。
この人身長がもの凄く高くて、エスポジートよりも一回り大きかった
よなぁ。
■使用された曲
・Castle Theme
Written by Robert Duncan
・Lilly by Pink Martini
・Watch Me Move by Fefe Dobson
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ (Penny Johnson Jerald) 主任・警部
ケイ・カプッシオ (Hilarie Burton) リアリティショーに出演
レジー・スター (Justin Hartley) ケイのマネージャー兼恋人
Dr.パティ・バーカー (Nana Visitor) 獣医カウンセラー
ジャック・パターソン / テディ・ワイザー (Kevin E. West) 麻薬取締局
マーカス・ハイアット (Tommy Savas) パパラッチ、写真を売る
デビッド・ヘルナンド (Scott Lowell) ドッグショー命の男
アダム・グリーン (Jim Abele) ドックジョー主催
フィービー (Tiffany Lowery) ケイのアシスタント
フランシスコ・ピラー (Ed Francis Martin) ドックトレーナー
ケリー・ガンター (Dale Waddington) 控え室から女性が出て来たと証言
— (Robin Sachs) アナウンサー
— (Charles Carpenter) レポーター
— (Andre Ing) 写真家
— (Diane Modafferi) 制服警官
— (Corinne Blanchon) 犬の飼い主