第11話 本能のままに Hungry Like the Wolf
監督/Sarah Price 脚本/Henry Alonso Myers
【ストーリー】
キャリーとセバスチャンは二人でワシントンスクエア公園にデートに
やってくる。この公園は大好きだというキャリー。ブレークダンサー
とドラッグの売人と犬の飼い主が一緒に居るのはここくらいだろうと
いう。セバスチャンはニューヨーク大の学生を忘れていないかと
語り、キャリーがニューヨーク大に願書を出していることを指摘する。
大学は春休みに合格通知を送るなんて酷いことだとし、気が散って
何も出来ないことを語る。セバスチャンはキャリーならば合格すると
語る。
そんな中目の前には人だかりが出来ていた。
オブジェか、スケートボーダーかカンフーのコメディアンなのか。
これを見れば大学の合格通知の件も少しは忘れられそうだとするが、
覗いてみるとなんと鷹がハトを食べているというグロイ光景だった。
ここで吐くべきか写真を撮るべきかというキャリー。
キャリーは自宅に戻るとトムとドリットに、先ほど公園で見て来た
ことを語る。おしゃれで洗練されたニューヨークであんな光景を
目にするなんて・・。動物が他の動物を食べていただけでなく鳥同士
だという。トムは生存競争だとし、ニューヨークではよくあること
で残酷な世界だというと、キャリーはもう70年代じゃないと語る。
サムの息子だって捕まったのだからというキャリーに本当かなという
ドリット。トムはマンハッタンで生きるなら勝ち残る為の闘争本能を
身につけないといけないという。パパもキャッスルベリーでは良い人
だが、ニューヨークで仕事の交渉をする時には別の顔になるという。
殺人マシーンだというと、ドリットは冗談でしょとし誰も信じない
という。
そんな中郵便がドアから入ってくる。
キャリーが待ちに待ったニューヨーク大からの通知も来ていた。
ドリットは落ちた理由が書かれているのかもというが、中を見た
キャリーは合格していることを語りみんなで喜ぶ。お前も本格的に闘争
本能を呼び起こさないといけないと語るが、私は弁護士ではなく
ライティング専攻だとしてクリエーターの世界は思いやり深いもの
だと語る。
ラリッサはベネットからずっと連絡もなく会社にも来ないことに激怒。
もう許せないとして連絡が不通になって5日が経つという。
キャリーは病気かも知れないとし、メールでそう書かれていたと
フォローするが夜通しパーティーに行っているのだろうという。特ダネ
でも掴んでいるのなら別だが、でもあり得ないという。キャリーは
今ベネットは大変な時でウォルトと分かれて昔の彼はエイズに死にかけ
ているので時間が必要だという。ラリッサはそれは分かるとし、自分も
ここ一ヶ月の間に三つの葬式に出たという。だから彼の事も大目に見て
来たがいくら何でも調子に乗りすぎだという。
■感想
都会に生きるものにとっての生き残る為のサバイバル的内容が展開
された。他人を蹴落としてでも成功を収めるべきものなのか。
弱肉強食の世界に於いて情けは命取りになる。
果たして彼女は強者になるのか弱者になるのか。
そういえばキャリーはニューヨーク大に合格。
「ゴシップガール」ではブレアとダンとヴァネッサが合格した大学。
後にブレアはコロンビア大に転入してしまうけどね。
■キャリーとベネット
少しキャリーの見返りを求めるようなお節介ぶりにイラっとするとこ
ろも有るのだけど、全体的に見ればベネットの自業自得だった。
そもそもキャリーが居なければ最初の段階で首になっていたハズ。
延長した中で、それぞれの人となりの性格を見せ合ったり、人生の
色んな価値観や教訓を学んだという感じかな。
キャリーはトムとドリットとの会話の中で、自分は弁護士ではなく
ライティングを専攻するクリエーターの世界の人なので思いが深い
ことを語っていた。
ベネットに求められた「パラシュートパンツの記事」に関して、
キャリーが独断の意思で書いたもの。頼まれてもいないが友達の為。
そして次に求められたのは「シアターバレエ団の公演でプリマの
インタビュー」。
1つ目と2つ目の仕事の間にはやはりキャリーにとってベネットは
やる気がないように見えたのだろ。ベネットはキャリーに感謝を述べて
いたがそれでも足りないという思いが強かった様だし、自分のした
ことが他人の利益になることに違和感が有った様だ。社会では
そんなことは多い様な気がするけど。
ライルによれば20分前に「ダシルヴァーノ」で男の子両手にプロセッコ
を飲んでいたということで、キャリーとしてもこれ以上助ける価値は
ないと思ったのかも知れない。勿論名目はベネットの為に記事を
書くということだった。
ベネットによると自宅で映画「イヴの総て」を見て居たとしたけど
どうなんだろうね。
仕事ではプリマのアメリア・ストロングは17歳だということも有り、
キャリーとは同い年でより互いのことに共感を得ることの出来る
相手だった。かつてキャリーは取材対象である相手と年の差の恋愛に
よって仕事を不意にしたことが有ったので心配したが、今回はより
突っ込んだ取材が出来てラリッサもご満悦。
■マギーとピート
前回マギーが勢いで入隊希望の書類を提出した際に出会った軍人さん。
いつものダイナーでマウスにピートとの関係を相談している中で、
男性とセックスのことに関して達人であるラリッサからアドバイスを
受ける。簡単に関係を持つことへの違和感を唱えられ、失敗しない為
にも相手が愛しているということが分かってから関係を持つべきだと
される。
その為に「お婆ちゃんパンツを履いて足の毛はそらずに行くこと」を
告げられる。彼に逢ってすぐにベッドに直行しない状況を整えて
いくべきだということ。
バス邸に迎えに行くとピートは本格的なデートをしたいとして「ノル
マンディイン」に予約したことを言われ、ドレスコードがあるので
ジーパンでは入れない可能性を示唆するが、マギーはいつものダイナー
に彼を連れて行く。まさに高校生のたまり場のような場所に連れて行か
れてピートとしては相当居心地が悪かっただろうね。
ピートはすぐにマギーは気がないのだろうと感じて、帰りのバス停では
フラれる時は直感で分かるとして、おしゃれもキスもしてくれず
ロマンチックとは無縁のダイナーに連れて行かれたことを指摘。
ただマギーもまさかそういう展開になるとは思わず、正直に語る。
これまでの自分の失敗続きの男性遍歴。
婚約する直前の警察官とゲイのウォルトと付き合っていた訳だからね。
「私、男とすぐ寝ちゃうの。愛されていると勘違いして、ただのセッ
クスも愛だと思ってしまうので何度も傷ついて間違いも犯した」と
語る。
軍人さんの場合、何度も容易に逢える訳じゃないし、本気の関係に
発展しそうもない相手とはあっさり見切るのかな。ただマギーはまだ
未成年ですよ。忘れている様だけど(笑)
■トムとペニーとドリット
トムは良い人すぎて弁護士には基本的に向いていない。
ペニーという敵対する弁護士との交渉に於いて、馬鹿な弁護士の
振りをされ近づかれた所で、トムの持っていた情報を盗まれて
形勢不利な状況に陥ってしまった。
ドリットに話すと、
「女が得意な手口よ。キャリーが泣いて頼んでいるのと同じだよ」
「パパにはその女と同じくらい人を操れる娘がいるのよ。勝ちたいなら
同じ手でいかないと」
「時々お前が怖いよ」
結局ドリットが作戦もなく強引に相手のファイルを取っただけって
感じもしたけどね。
正々堂々戦った後にトムはペニーとオフィスで関係を持つ。
こういうシチュエーション、アメリカのドラマのセックスシーンの
定番だよね。もう今すぐHしたい、我慢出来ねーみたいな勢いで
テーブルの上の荷物を勢いよく飛ばすところにカタルシスを感じる
のだろうか。
■セバスチャンとギャレット
ギャレットはニューヨークのセバスチャンに会いに来るということで
セバスチャンとしても半信半疑。それでも彼は父親を信じたい気持ち
というのは常に持っているんだよね。
案の定ギャレットはセバスチャンの持つ信託財産を狙ってやってきた。
投資に失敗して破産してしまったこと。
「息子に頼るのが簡単だと思うのか?」
というギャレット。確かにプライドからすれば難しいことだろう。
ただ投資信託と言っても額としては大した額ではなかったよな。
この額で立て直す事なんて出来るのかな。
セバスチャンはキャリーに対して
「人の為にするなら見返りは期待するな」と語っていた通り、実践して
見せた格好だった。
■その他
・インコを探すサマンサ
買い主は500ドル出すとして広告を出していたが、サマンサは印刷し
直して50ドルだすとして自分の携帯番号の広告を出していた。
結局捕まえたけど、お金はもらわなかったね。
サマンサはエリオットという男性と知り合い関係を持った。
ただ彼は結婚している様で、妻との取り決めで恋愛自由な夫婦関係
のようだ。しかしいざサマンサがエリオットと関係を持っていること
を行った時の妻は相当ショックを受けていた。
エリオットを演じるClaybourne Elder
「BONES」でS10からFBI捜査官・オーブリー役として活躍中の彼。
・エミリー・ディキンソン曰く
「希望は羽根を付けた生き物だ」
■使用された曲
・Word Up! by Cameo
・Concerto For 2 Violins In D Minor by Johann Sebastian Bach & Various Artists
・Hungry Like the Wolf by Duran Duran
■出演者
キャリー・ブラッドショウ (AnnaSophia Robb) 17歳、女子高生
セバスチャン・キッド (Austin Butler) キャリーの彼
サマンサ・ジョーンズ (Lindsey Gort) ドナの従姉妹
ジル・チェン (Ellen Wong) “マウス”、キャリーの親友
マギー・ランダース (Katie Findlay) キャリーの友達、ウォルトと恋愛
ドリット・ブラッドショウ (Stefania Owen) キャリーの妹
ドナ・ラドンナ (Chloe Bridges) ライバル
ラリッサ・ラフリン (Freema Agyeman) ファッション誌
トム・ブラッドショウ (Matt Letscher) キャリーの父
トーマス・ウエスト (RJ Brown) 運動部、成績優秀
ウォルト・レイノルズ (Brendan Dooling) キャリーの友達
ピート (Claybourne Elder) アメリカ陸軍
ベネット・ウィルコックス (Jake Robinson) インタビュー誌
エリオット (John Boyd) サマンサが出会う男性
ペニー (Cara Buono) リッツシーガル&コーヘン社・弁護士
ギャレット・キッド (Terry Serpico) セバスチャンの父、破産
ライル (Griffin Matthews) インタビュー誌
アメリア・ストロング (Julia Goldani Telles) シアターバレエ団
エルシー (Joy Franz) インコ”ギャレット”を探している人
サリー (Alana O’Brien) エリオットの妻
リンダ (Amelia Workman) インタビューの準備が出来たとキャリーを呼ぶ
— (Megan Hartig) Cocktail Waitress
— (Joe Fionda) Punk / Gay Club Guy
— (Cris Williams) HS Student