第7話 失われた力 Power Outage
脚本/Alison Schapker
Grainne Godfree
監督/Larry Shaw
【これまでのストーリー】
あの晩17人が死亡し大勢が負傷した。私の評判はあれ以来がた落ち
だというハリソン博士。ケイトリンは仕事場の下に凶悪な連中を
収容する間に合わせの刑務所があるなんて落ち着かないと語る。
【ストーリー】
— 10ヶ月前 —
粒子加速器の実験の日、大学生のジェイクとダリアとファルークは
その日を楽しみにしていた。特にファルークは、その光景を送電塔
に昇ってみようとしていた。ダリアは危ないので降りるよう告げ、
粒子加速器のスタートを見るんでしょと語る。するとその時、
加速器は爆発する。ファルークは何か凄い事が起きているとしてはし
ゃぐがすぐに衝撃波が来ることを知り急いで車の中に逃げろと語る。
ファルークは鉄塔で感電すると上から落ちてくる。二人はそれを心配
するが・・・
— 現在 —
ハリソン博士は隠し部屋に入ると、コンピューターのギデオンに語り
かける。バリーのログを頼むとすると、博士はバリーのことを詳細に
記録していた。雷に打たれて311日が経過。被験者はスピードに頼る
ようになってきたとし、日常の生活でもあらゆることにスピードを
使っているという。ヒーローになりたがる傾向は相変わらずだと。
能力を自慢したいようだという。
一方コーヒーを購入してS.T.A.R.ラボに向かおうとしていたバリー。
コーヒー店は新人の店員が取り扱っていた為に混雑していた。
バリーがスピードを使って処理する中、店の外に出ると突然強盗から
銃口を突きつけられる。バリーはセントラルシティには何十万人も
いるのに何で僕を強盗するのかして、君は運が悪すぎると語る。
その運の悪さでオリンピックの種目が有ればマイケル・フェルペスに
も勝てるだろうと皮肉る。3秒で金を出せと要求されるが、バリーは
敵の身ぐるみを剥いで警察官を目の前に連れてきて立ち去る。
ハリソン博士はコンピュータに向かい人助けをしたい気持ちは称賛
するがその気持ちが能力の限界まで引き出すことを妨げていると
考えていた。時間はまだあるとし、未来は約束されているという。
しかし未来の新聞(2024年4月25日付け)には「フラッシュ行方不明」
の記事が書かれていた。
ハリソン博士はシスコとケイトリンの元に行くとバリーはどうしたの
かと問うと遅刻は彼の得意技だと語る。バリーがちょうどやってくる
と、ハリソン博士はバリーに二人きりで話したいと語る。シスコは
怒られるなと脅す中、博士はバリーに我々が人助けの手伝いをする
変わりに君の能力のリサーチと開発をするという約束だと語る。
悪者を倒すのに夢中になっているというと、人だけは気分が良いという。
病気を治したり老化を止められたらもっと気分が良いだろうとして、
スピードこそ進歩の鍵だと語る。ギアをこれからはもっと上げてもらう
という。しかしそんな中殺人事件の知らせが入る。
実験は君だけの問題ではないことを忘れるなよと語る博士。
現場に行くとジョーやエディもやってくる。
被害者は焦げ焦げにされていた。1300度くらいの熱で焼かれたのだろう
というバリー。可燃物だらけで他の物は焼けていないという。
セメントが焼けて煤が残っていること。これはアークブラストが起きた
ことを意味しているという。つまり電流が待機中を流れたもので、どう
にかして感電死させられたのだという。
身元を特定しないと・・激やばなスキルが有るというバリー。
そんな中ジョーに対して何かボーっとしているけどどうしたのかと
尋ねる。ジョーは先日バリーの母の死の真相を探るのを辞めろと能力者
によって脅迫されていたのだった。
シスコが顔復元ソフトを使うという。
電気を操れるメタヒューマンがいるのか・・静電気放電だろうとし
それもかなりの量だという博士。シスコは82%の確率で復元出来た
事を告げると今度は免許証のデータと参照比較するという。
フェリシティがシステムをアップデートしてくれたんだという。
するとケイシー・ドナヒューでヒットする。
独身でピーターズバーグの変電所で働いていた人物だという。誰かが
彼のIDで現在も変電所内に入っているという。ピーターズバーグの電力
が減っているのかというカーティス。
バリーは現場へと急行する。ここは関係者以外立ち入り禁止だと語る。
しかしファルークはオレは腹が減っているのだと言うとバリーに
攻撃してくる。バリーはスピードを使って逃げるが電力攻撃によって
捕まり激しいダメージを受ける。
■感想
「うる星やつら」の電撃ラムちゃんの様なブラックアウト・ファルーク
と、時を操ることが出来るというクロック・キング・トックマン。
そして前回に続いて鋼鉄の男・ウッドワードが登場するという
異種格闘技戦の様相を呈してきたエピソード。
ファルークを通してハリソン博士の人間性を試すようなエピソード
だったけど、彼のあの未来を覗けるコンピュータールームからすると
あの時点では自分は死なないということを予期していた部分が有るの
かな。
2024年の世界では何故かフラッシュが行方不明になっており、それを
阻止する為に行動を起こしているのだろうか?
フラッシュの限界が何処までなのか分からないけど、その限界を
引き出すことによって博士が言うように医療や色んな科学的分野の
進化が見られるものなのだろうか。
■メタヒューマン同士の戦いは興味深いが・・
今回出て来た能力者に共通するのは、あの博士の実験によって大事な
人の命を奪われたり、大事な人の死に目に会えなかったりして、大事な
人を少なからず失っている寂しさというものが引き金となっている。
今回出て来たものは、正直明確な恨みの対象者が居るので、ある程度
暴走するのも限定的という感じがしたかな。
あの加速器の事故で死亡したのはファルークかと思ったら、その隣
に居た仲間たちだった。あの事故で死んだ人の基準は何なのだろうか。
冒頭でバリーは強盗に対してセントラルシティには何十万人もいる
のに何で僕を選んだのか?としていたけれど、あの事故で亡くなったと
いう人たちも単なる偶然で済ませて良いのか。
毎度スピードスターvsメタヒューマンの構図だけど、今回は鋼鉄の男
vsブラックアウトの対決は見応えがあった。
まさかウッドワードが亡くなるとは思わなかったけど、科学的に
電気と鋼鉄の戦いの強さというのを証明して欲しい気がする。
単にS.T.A.R.ラボを刑務所状態にしておくと満杯になってしまうので
トニーをブラックアウトさせたんじゃないだろうね。
それと共にバリーとブラックアウトの戦いもイマイチ何故バリーが
勝てたのか分からなかった。
そもそもなんであの電力にスピードが簡単に追いついてしまったのだ
ろうか?もっと効果的な戦い方ってあるような気がするんだけどね。
最後にバリーは博士を助けた時に電力をスローモーションでかいくぐ
って助けるシーンになったけど、それだけパワーアップしたって証なの?
■贅沢な使い方
メタヒューマンをちょっと贅沢を使いすぎているな。
二カ所で同時に登場することは今後もあると思われ、その都度フラッシュ
だけで対応させていくというのは厳しいところ。
セントラルシティ警察署に立てこもったクロック・キングを演じた
のは、「プリズン・ブレイク」のT-BAG役のRobert Knepper。
クロック・キングって「Arrow」の方でもS2-14に出演しているけど、
どんな関わり方をするのかな。
■どうも個人的にアイリスが苦手過ぎる(笑)
「Arrow」を見て居る人がローレルをウザッと思った人が居るか
どうかはともかく、「THE FLASH」に於けるアイリスの存在が
個人的に少々魅力を感じない。
その為に彼女がピンチの時にはフラッシュが助けてくれるなんて
他力本願なことをいうと途端に「カチーン」って来るところがあるん
ですよ(笑)
バリーも素直に過ぎるというか優しすぎるというか、助けに来られな
くてゴメンとか謝っていたけど彼が悪いところ何て何処にもない。
クロック・キングは妹の死に目に逢えなかったということなので、
似たような年齢に有りそうなアイリスのことを傷つけるかなと
思ったけどね。
■ジョーとクロック・キング
人質にされたので自然とこの二人が会話するシーンがある。
クロック・キングが
「君は遅れるかも知れないが時は遅れない」
とした際には
「ベンジャミン・フランクリンクか」とジョーが突っ込み、
「永遠を傷つけることなく時間は潰せない」
といった際には
「ヘンリー・デイヴィッド・ソローか」とその都度ジョーが突っ込む
姿が有った。
緊迫した場面なのにね。
■その他
・2024年4月25日
郵便局閉鎖と記事には掲載されていた。
・クロック・キングが要求する物
ヘリコプターとベジタリアン用の食事と8GRAM搭載のノートパソコンを
53分後に持ってこいという。
・人間
普通の人間も電気を出している。平均342ワットだ。
・血液採取
ファルークがフラッシュの能力を無効化したのを受けて、博士は血液を
採取していたのかな。今後それが何かの役に立つのか。
・エディにフラッシュの能力を見られる
ジョーが花瓶を落としたのをバリーが拾うという姿を見られていた。
幸いエディはハイな状態だったけど、警察官ならば覚えているかも。
■使用された曲
・The Flash Theme Song
by Blake Neely
・Diamond by Demonstrations
■出演者
バリー・アレン / フラッシュ (Grant Gustin) 警察の科学捜査官助手
アイリス・ウェスト (Candice Patton) ジョーの娘
ケイトリン・スノー (Danielle Panabaker) 生物工学の専門家
エディ・ソーン (Rick Cosnett) セントラル・シティ警察、アイリスの彼
シスコ・ラモン (Carlos Valdes) S.T.A.R.ラボ、機械工学
Dr.ハリソン・ウェルズ (Tom Cavanagh) S.T.A.R.ラボ、創設者
ジョー・ウェスト (Jesse L. Martin) アイリスの父、刑事
デビッド・シン (Patrick Sabongui) 警部
トニー・ウッドワード (Greg Finley) “鋼鉄の男”
ウィリアム・トックマン (Robert Knepper) “クロック・キング”
ファルーク・ギブラン (Michael Reventar) “ブラックアウト”
— (Steve Baran) SWAT Commander
ジェイク・ダベンポート (Alex Barima) 大学生
— (Casey Dubois) バリスタ
— (Chantele Francis) Annoyed Customer
ダリア・キム (Jacky Lai) 大学の女性
— (Christiaan Westerveld) Mugger
ギデオン (Morena Baccarin) 声
— (Ron Wear) 警察署員