第13話 ゲーム・オーバー Game Over
脚本/Zack Estrin
Ubah Mohamed
監督/Charles Beeson
【前回までのあらすじ】
クレアはドリルは前に来ていることを語る。1982年のこと。
トーマスはドリルは故郷が滅びそうだと仲間に信号を送る必要が有った
という。フロマーは大統領にドリルを殺す方法が見つかったとし、子供
に乗っ取ったその状態ならば倒せるのだという。ウェスはカサンドラが
ドリルに乗っ取られたとして訴える。それを受けてクレアは記者会見
の場で何かするハズだと考えて会見を辞めるよう乗り込むが、シークレ
ットサービスによって止められる。何か信号を送る気よと訴えるが・・
突然カサンドラは父の大統領が会見している前に出て咆吼する。
【ストーリー】
マスコミではついに現状が知られて報道される。
昨夜ホワイトハウスで発生した事態によって地球外生命体が人間を
乗っ取りアメリカ国内で活動している事実が明らかになったという。
異星人は中継放送の電波を利用し、何らかのメッセージを送ったと
いう。世界中で報道されていた。真に危険なのは侵略自体ではなく
恐怖に支配された人々の反応だという。依然としてホワイトハウス
からカサンドラの情報は入っていないとし、国民はカサンドラの
身を案じている一方で何が起きているのかを知りたがっているという。
フロマーは戦略会議の場で、これが異星人による襲撃なのかを話
合う。今、我々の力を結集して確認すべきは一点だという。
空軍大将はディープスペース探査衛星を使って敵の動きを監視して
いると報告。特別技官は諸外国からも協力の申し出が来ていることを
告げる。先ほどの長官への疑問への答えを持っているのはあの者
だけだというウェス。ドリルだけだと。ドリルは極秘施設に輸送中
だとし、どんなことをしても口を割らせ、侵略計画があるのかを
突き止めろという。ウェスは阻止すると語ると、フロマーは口を割る
と思うかと問うと、ウェスは信じて進むしかないと語る。
ショーンはトーマスが残したノートを見ていた。
「こうして世界は終わる」と書かれていたもの。ショーンはクレアに
何度となく電話を入れるとようやく通じる。クレアはなんとかして
止めようとしたがダメだったとショーンに語る。ショーンはもう
良いから帰ってこいというと、クレアは現在カサンドラを護送中で
これからドリルと話さないとダメなんだとし、あの信号の意味を聞き
出すと語る。ショーンは1982年にNASAの職員が傍受したドリルのもう
一つの信号が有った事を語ると、トーマスの父・ロンねと語り、
ショーンにそれを調べて欲しいと語る。ヘンリーやミンクスはどうして
いるかと問うと、上の階で遊んでいるという。クレアに一つ約束して
欲しいとし、今日が最後の日になるとしたら家族で有りたいということ。
それを聞いてクレアも必ず帰ると約束する。
ヘアリーはミンクスに対してあの時はゴメンと語りドリルじゃないと
信じてあげられなかったと語る。ミンクスはもう良いとして、
悪いのはあなたではなくドリルだという。ドリルに逢わねばママだって
生きていたのだという。元に戻せるなら聞こえなくなっても良いと
いうヘンリー。ミンクスはお願いがあるとし、手話を教えて欲しいと
いう。「誰かがドリルをやっつけてくれますように」という手話だった。
クレアはカサンドラの元にいく。
厳重に周りを檻で囲まれる中にカサンドラ/ドリルはいた。
クレアに対して何の用かというドリル。カサンドラから離れてとし、
彼女の命を助けてと語ると、乗っ取った時に既に死んでいるという。
今の姿は着ぐるみ・・抜け殻みたいなものだという。質問に答えて
もらうというと、聞けばいいとし隠すことはないというドリル。
ホワイトハウスから信号を送ったが何を意味しているのか。
「始まり」だという。クレアにも分かっていたハズだとし、ハーパー
が君と初めて逢った時に言っていただろうと。それは「支配」ねと。
ロン・ハーコートにトーマスのことで残念だというショーン。
しかしロンはトーマスを助けようとしてくれたことは聞いているとして
感謝する。信号を聞きましたよねと尋ねると、聞いたのはそれだけじゃ
なく返事も聞いたというロン。
クレアに対してドリルはまだ聞いていないことがあるという。
「ありがとう」だと。何を感謝しろというのかと問うと、夫の命と
息子の耳を治しただろうこと。今も変わらず悪者扱いしていると
いう。子供に酷いことをしたでしょというと、親が子供をしっかり見て
いれば私に入り込む好きは亡かったという。子供たちはいつも一人で
テレビやゲームをしていたと。酷いことをしたのはどっちかと。
そこにウェスがクレアに合流してくる。ウェスは国防総省を代表して
オレがお前と交渉役だという。賢いからこちらの軍事力はお見通しだ
ろうとし、被害を避ける為に協定を結ぼうという。君たちは食い止める
チャンスが有ったのに逃したのだという。停電の晩にあの少年の
命を「犠牲」にすれば私は囚われ仲間へ連絡も出来ず撃退出来たハズ
だという。あなたは仲間に会えずに死んでも良いのかと問う。
任務はまだ果たしていないとしてもう一つあるという。
「ゲームに勝ちたければ犠牲を厭わないことだ」というドリルは
突然発光する。二人がまぶしくて目を開けられずにいる中、ドリルは
爆発するのだった。
■概要
・ドリルに乗り移ろうとした子供たちを隔離施設に置く。
その現場ではレナに続いてマリア医師もヤケドで死亡したことも
有り、ドリルが居ることを予想された。
・みんながミンクスがドリルだとして指さす中、大統領は事実を
公にして封じ込めに成功したことを語ったつもりだが、ホワイトハ
ウスの会見場で大統領の娘のカサンドラが突然奇声/咆吼を発し、
電波を使って何らかのメッセージを送ったことが判明する。
・カサンドラを隔離施設に搬送し、一体何のメッセージを送った
のかを探ることになる。
・1982年にかつてNASAの職員が信号を傍受していたことを思い出し
ドリルの信号がもう一つ有ったことを思い出す。
■感想
いよいよこのドラマの最終話。
どうしてもこの手のドラマも似たような結論に至ってしまうのだろう
けど、最近のアメリカのドラマは国民を守ること以上に、まずは破壊
された状態から再生して行く中で人間の行動修正を見せるという物語
構成を演出することも多いので、もう少し長いスパンで描かれていれ
ば、宇宙人飛来しても面白かったのだろうな。
「マーズ・アタック!」みたいに手を握りつつもやっぱり攻撃されても
でも良かったし(笑)老人に乗り移り故郷に戻るという「コクーン」
パターンでも良かった。結局光に包まれて消えたところを見ると、
「コクーン」パターンみたいなものだったのか。
ドラマの中では1982年に一度宇宙から交信が有ったとされていた。
82年といえば映画「E.T」が公開された年で、この時には宇宙人は敵で
はない。
子供たちの友達的流れだったけど、このドラマに於いてはドリルは
子供たちに乗り移り、自己の利益の為に行動を起こした。
ドリルの言い訳として、大人が子供の様子を見ていれば子供に
乗り移ることなど出来なかったなど体の良い言葉を発していたけど、
結局自分たちの故郷が危ういので地球にエネルギー源を求めている
ところも有ったのかな。
問題は地球人が行った核開発の弊害とか色々と指摘すれば出てきそうだ
けどね。
しかしリーダーのようにしていたドリルはカサンドラと共に消滅した
けど、まだみんなは洗脳されてしまっているのかな。
■子供もいつかは大人になる
今回は何と言っても1982年に子供時代にドリルによって洗脳された
ものたちが現代の世界に於いて改めて行動を起こすというものだった。
マリア医師が以前脳に何かマーキングのようなものをされていると
していたけれど、それを考えれば、過去の人たちもマーキングされて
いたり、現在のドリルによってマーキングされたものたちは、いずれ
また1982年代の人のように本性が現れてしまうかも知れない。
結局宇宙人は光の下にいるものたちを回収していったけど、あれを
することに何の意味があったのか?
宇宙人が生き伸びる為に人間の姿になった為に、宇宙人は宇宙人を
回収していったということなのだろうか?
■宇宙からの電波
映画「コンタクト」でジョディ・フォスター演じるエリーが宇宙から
発せられる電波を受信して解読する作業をしていたことが有ったな。
ここでもカサンドラが発した咆吼は国内の仲間に向けたものだったの
も知れないけど、ハーコートによると発信だけでなく返信も受けた
という。ハーコート自身は現在仕事をしていないのに何で返信を受けた
ことを知ったのかは謎だけど、ハーコートは当時NASAが宇宙からの音声を
コードに翻訳し数字と文字の羅列に置き換えることをしていた。
そこには「111215」と書かれていたものだけど、ショーンの身体に
刻まれたタトゥーの数字と一致する。
ただその数字の意味は何なのか。
■侵略者の定義
これもまたドリルの体の良い言い訳にも思えるが、かつてアメリカは
入植者によって構成された大陸だ。しかし当時は侵略とは言わない
として指摘されていた。
人間側としては、先住民によりよい暮らしを教えて「進化」させたと
していたけどね。
■ドリルに導かれた場所
ニューヨーク、ロンドン、パリ、ボルドー、セビリア、アルベリヤ、
ティンドラフなど、ショーンが全部ドリルに導かれた場所だとされて
いた。これらの地域に宇宙人は現れたのだろうか??
地球側もミサイルを大気圏に突入させ、衝撃波で通信できないように
させていたみたいだけど・・
■地図にヒントが・・
印をつなぎ合わせていくといつもの渦巻きができあがる。一人ずつ
子供はその位置から回収されていくみたいだったけど、子供たちは
既にカサンドラがドリルだったようにもう身体を乗っ取られてしまい
意識は無かったのだろうか?
しかしヘンリーだけはなんとかして助けようとする。
クレアがヘンリーの変わりに光の中に入り込んでしまったけど・・
物質転送装置のようにして粒子化して何処から連れ去られたのかな。
シーズン2が有ればこのクレアがまた活躍するところだったんだろう
けどね。
■出演者
クレア・ベニガン (Lily Rabe) FBI捜査官
ウェス・ローレンス (Barry Sloane) レナの夫、国防総省の特別プロジェクト
ショーン・ベニガン (Milo Ventimiglia) クレアの夫
ジェサップ・ロリンズ (Derek Webster) FBI捜査官
ミンクス・ローレンス (Kylie Rogers) レナとウェスの子
ヘンリー・ベニング (Kyle Harrison Breitkopf) クレアの子、病気で手話
レナ・ローレンス (Kristen Connolly) ミンクスの母
ハーパー・ウェイル (Abby Ryder Fortson) 原子力規制委員長の娘
フロマー (David Andrews) 国防長官
ロン・ハーコート (John Billingsley) トーマスの父、元NASA職員
ウィンタース (Martin Cummins) 大統領
カサンドラ・ウィンータス (Kayden Magnuson) 大統領の娘
ニコラス・ブルースター (Darien Provost) 母からドアを開けて・・と
タマラ (Crystal Balint) ジェサップの妻
— (Moya O’Connell) Thin Woman
— (Patrick Roccas) Thin Man
— (Peter Bryant) 特別技官
— (Nneka Croal) ミンクスの友達
ジェーン (Maeve Dudley) 母のワイングラスの薬を入れる子
— (Lindsay Gibson) Female Friend
メグ (Ona Grauer)
— (Daryl King) FBI Agent
— (Elisa King) Reporter
— (Jennifer Lines) Red-Haired Woman
— (Michelle Martin) News Reporter
— (Michael St. John Smith) 空軍大将
— (David Stuart) Pundit
— (J.C. Williams) 警察官、ヘンリーを保護