第19話 運命の矢 後編 Special Master: Part Two
脚本/Mike Berchem
監督/Leo Geter
【ストーリー】
犯人の居るであろう空き屋へと入ると案の定女性の遺体が
殺され置かれていた。バズは室内を撮影し捜査官たちは調べて
いると突然家はガソリンが時限装置によって着火し、瞬く間
に火に包まれる。バズはギリギリまで現場を撮影する中、
何とか逃げる。
消火活動も終わり今から現場検証を行う。シャロンは現場に
来て少し離れた所から状況を見ていた。
コード187及びコード451・・・犯人は逃走中。
そんな警察無線が飛び交う中、被害者は成人女性。プロペンザ
は遺体を運ぶ様告げる。
そんな現場で撮影したVTRを確認する。バズは撮影しながら
目を疑った事を告げる。なんと発火した壁には犯人の署名とも
言えるオスのマークが浮かび出てきていた。シャロンはバズに
よく見逃さずに撮影したと褒める。放火魔は我々をハメたのかも
知れないという。サンチェスは数日前にカトラスを目撃したと
いう隣人に話を聞いたがドライバーの顔自体はみて居ないという。
被害者について何か分かった事はと尋ねるとケンダルは死因は
絞殺で暴行を受けているのでDNAが採取出来るという。
ただし前歴が有ればの話だというシャロン。タトゥーが腕にあり
クーガーのものだった。これはポン引きが話していた通りキャッ
トのものだという。サイクスは現場の床板には引きずった跡が
有ったのと被害者のかかとの擦り傷から見て殺された後に運ばれ
て来たのだろうと語る。ケンダルは死亡推定時刻は発見の
4、5時間前だという。フリンは別の場所で犯されて殺されたのだ
という。タオはデジタルタイマーが有った事を告げ日没から一
時間後に火が付くように設定されていたこと。着火タイマーを
セットしてやったのだと。サイクスは定刻通りに火災が発生した
ということになるという。
そんな中テイラーが現場前で会見を開いていると報告が入る。
一体何をしたいのかというシャロン。事をでかくしたいので
しょうというサンチェス。
テイラーはマスコミに対して犯人はゴールドのオールズモビル・
カトラス・90年代初頭のものに乗っていること。見かけた方は
ご一報をと語る。特に空き屋や性労働者が多く集まる場所の近
くでは用心が必要だという。
シャロンはあそこまで言えば放火魔は車を乗り換えてしまうと
いうが、テイラーは君の許可など必要無いという。市民をレイ
プ・放火・殺人の脅威から守るのだという。放火犯はパターン
を変えるというシャロン。そのパターンを10年以上放置してし
まったのだろうとし、最早数人の売春婦の殺人ではない。
15人もの女性が殺害されているのだという。今後も増えるだ
ろうと。特捜班も売春婦が立つ通りに見張らせているが人数が
足りないという。自衛を促せるので車の公表は正解かも知れない
というフリッツ。
アン警視は警察のヘリが捜索中だとし、事件は管轄外で起きて
いること。LA郡全域2500平方km以上の捜索が必要だという。
放火魔に警察は追われて居ると知ってしまったので車を乗り換
えてネットで売春婦をつり上げるのだろうというプロペンザ。
殺害前に空き屋を探し犯行の準備を整えている事を考えれば
手口を狙って抑えられるのではないかというテイラー。空き屋
はLA郡だけでも一万件以上有るというアン。人手が足りないと
いうシャロン。だからこそ1千万の市民に情報を与えて協力を
仰いだのだという。有益な手がかりを得られるかも知れない
という。重犯課は捜査しSOBはパトロールしてくれという。
我々はただ粛々とすべきだという。アンはシャロンに対して私
たちが把握して置くべきことはと尋ねると、息子についている
SWATの警護はこのまま残して欲しいと語る。しかし放火魔が
狙っているのは女性だと言われる。ストローはラスティとの
面会を要求しその面会中に自分とラスティの”運命”は繋がって
いると言ったのだという。放火魔が狙っているのは体を売って
いた人物なんだというシャロン。
プロペンザはシャロンに対して何か隠しているのかと問う。
ストローは何の根拠もなく3軒を予告したと思うのかと。
残す根拠は本しかないこと。ストローは宗教本を読んで神と
出会ったとでもいうのか?とプロペンザに対して、出会ったの
はマルスだというシャロン。
重犯課。
タオは独房に有ったストローの本の内、一番指紋が多いのが
この占星術用の天体暦だったという。その中でも特に多く指紋
がついていたページは1月最初の2週間を示す所だという。惑星
の軌道を見てくれというシャロン。フリンはマルスを表す
火星はオスの記号と同じだという。サンチェスはマルスは戦い
の神ですねというと、シャロンはそれと炎だという。ストロー
の犯行予告の根拠は占星術の本だというのかというプロペンザ。
天体暦では今週は何が有るのかと問うシャロン。魚座と火星と
海王星がコンジャンクションを形成する月だという。私もよく
理解していないが、この星が重なり合うことをそう言うのだろう
と。コンジャンクションが始まった翌日に最初の犠牲者が出た
こと。コンジャンクションは3日後の夜に終了するという。
ストローは天体暦を基に事件を予測したんだというシャロン。
フリンは正気なのかと問う。ストローは独房の中で一人水晶玉
を覗き込み星占いで放火魔の次の犯行を予言したというのか?と。
未来と予言でなく過去を分析したのだという。間違い無くスト
ローがよく知る人物だというと、そんな人物がいるのかという
プロペンザ。既に事件は起こっているのに星の動きを注目する
ことは無いのではないかという。しかしパターンが解決の鍵に
なるというシャロン。今回のコンジャクションは何時なのかと
問うとタオはここに掲載されているのは2014年後半と2015年だ
けだという。あらゆる可能性を捨てたくないとし占星術師に
力を借りようというシャロン。
プロペンザはラスティが泊まった取調室へ。
起こしてしまったかというプロペンザに対してラスティは4時
から起きてたという。取調室で爆睡出来る人はいないという。
プロペンザは俺は前世、幽霊、星占いは信じないタチだが、
この部屋の中は妙な気が充満しているように感じるという。
いすに座る奴の人生が変わるというプロペンザ。俺も変わった
というラスティはまた変わるかも知れないという。プロペンザ
は俺もモニター室で運命のことは聞いていたが終わるのはお前
ではなくストローだという。今日司法取引に応じればお前は
大学に戻り卒業出来るという。ジェイミーとチャドがラスティ
をジムのシャワーに連れて行っても良いかと声を掛ける。
ラスティはSWATにはどうすれば入れるのかとプロペンザに尋ねる
と、カレッジを卒業し警察学校に入り卒業し4年間みっちり柔さ
を経験し3級巡査に昇格した後にペーパーテストと体力テストを
経て・・・と語る。SWATに興味が有るのかと問われると、無い
というラスティ。しかし俺が隊員になったらストローも手出し
出来ないかと思ったという。ストローが理由でSWATに入ったら
それこそ人生を変えさせられることになるんだというプロペン
ザ。毎日ビクビク・ヒヤヒヤした後ろを振り返る人生を生きた
ければ結婚すれば良いという。ストローのことを気にしないで
生きろということなのかと問うと、ヤツを刑務所にぶち込む
までだとし連邦刑務所で死ぬまで出られない様になったらみんな
で祝おうと語る。
重犯課にはクラリッサという占星術師が来る。
タオが「正義のバッジ」の現場で知り合った人とのことだった。
■感想
シーズン3の最終話。
すんなりストローが処刑の執行に至るとは思わなかった
けど、逃走してしまうとなるとまた別の問題かな。
ラスティが幸せの軌道に乗り始めたところでまたしても試練
が訪れる。人生はまぁそんなものだと思うのだけど、
結局の所ラスティはシャロンの傍から離れられないようにする
為の措置のようにも見えてしまう。これでラスティは完全に
重犯課の飼い犬状態になってしまうのではないか。
ストローとの司法取引という癖のある展開が挿入されたこと
も有って正直現状がどうなっているのか分からなかった。
司法取引というイメージからすると相当罪が軽減される訳だか
らね。ストローの司法取引は当初は過去の自分が担当
したクライアントの殺人事件の情報開示だとしていたけど、
そもそもこの件を想定していたのだろうか。ストローはある
意味では相当引き出しが有りそうで司法取引し放題の情報量
を持って居そうな気がするぞ。
頭の切れる犯罪者は大抵用意周到に現場を下見して色んな
ケースを想定して動いている事とは思うけど、今回の放火魔
殺人とストローの流れ、そして捜査官たちが彼らを追いかける
様子は、占星術師が語っているように天体を意味していて、
その中心に居るストローを巡り、衛星のようにして彼を捕まえ
ようとして周りをグルグルと周回しているような感じ。
その中心がストローではなくラスティなのか重犯課なのかは
分からないけどね。
今回の一連の案件も狂信者がすることなので、犯罪意図は
よく分からなかったけど、ストローが弁護士としての立場と
して彼とは最初に接触しているとはいえ、その流れを察知して
犯行計画に犯行計画を重ねて逃走するストローは重犯課の
それとはかなりの頭脳戦では上に言っている感じがするな。
「射手座にいる土星サタンと魚座にいる火星マルスがスクエア
になる。」
「犯人を追う権力者がいる・・サタン・・それはあなたたち
の事。」
出来れば「ナザレのイエスを探せ」という流れから矢印の流れ
に行き着いていくけど、ここまで来ると「ナンバーズ」状態。
天体のことなら宇宙に詳しい理科大のラリー教授を連れて来て
って感じの状態だった。
■その他
・あれこれ1
重犯課のチャーリーズエンジェルの三人、エマ、サイクス、
シャロンが司法取引の場に赴き早く取引させようとして女性
を嫌がるストローの前にかり出されていた。ただこの三人が
居たにも関わらず、法律的な話になると部が悪い話をされて
言い負かされてしまうところはちょっと切ない。
シャロンは法律にも詳しいので何か反論するかと思ったんだ
けどね。
・あれこれ2
シャロンは時々スカートを履いてくるけど、彼女がそれを
履いてくるとちょっと新鮮に見える。勝負スカートなのかと
思ったけど違ったようだ。
ストローが逃げた後に、フリンがシャロンを励ますかのように
して手を握るところが何とも言えなかった。
・あれこれ3
テイラーがまた捜査情報をマスコミに話しすぎるので捜査を
妨害するものとして存在しているのかと思わせたけど、フリッツ
はテイラーに行動を支持していた。何よりも捜査官の人員が
足りないという。
・あれこれ4
・フリンはタオがまた「正義のバッジ」ネタを持ち出したので
“またかよ”と吐き捨てる言葉を発していた。
・ストローが逃げ、放火殺人も追いかけている状況の中、
重犯課としてラスティの母・シャロンとしてどちらを優先して
追いかけるのかを問われる。
・ストローの偽造IDは・・
トム・ウィリアム / カナダのバンクーバー国籍だった。
・ストローの行き先
ソルトン湖とパームスプリングスにタクシーアプリで呼び出し
て向かう予定。
ストローは逃走の準備を整えて置くよう放火魔の男にも説明
しており、多くの現金を安全な場所に隠しておけとしている
ことからも何処かに取りに行くのかな。
また彼は証人は決して生かして置くなとしていることから、
ラスティは危険にさらされる。
・今の状況
ストローが自由になりラスティがまるで署内に閉じ込められて
いる状況である。なんとも皮肉な状況だ。
・サンチェス
怒りの制御はやはり効かなかった。でも彼がそう怒る理由も
分かるし、制裁だとしても許してあげたくなるような
ことを犯人はしているよね。
・過去の事件
全く関係無いし無駄な情報だけど重犯課のホワイトボードに
書いて有ったので、過去の犯罪について抜粋してみる。
で、検索すると海外のMajor Crimes wikiなんかではしっかり
とこの辺はフォローされているところが凄い。
放火犯の被害者たち
2005/4/13 Nikki Cole
2005/4/15 Julie Nichole
2005/4/18 Cheryl Lowe
2007/3/25 Jennie Rogers
2007/3/28 Lisa Knight
2009/3/7 Tuesday Wilcox
2009/3/10 Sara Field
2011/2/20 Tara Alexander
2011/2/24 Mary King
2011/2/27 Patty Jensen
2013/2/4 Ashley Perry
2013/2/7 Alicia Wheeler
2013/2/10 Christy Boyer
2015/1/12 Skyla Brunnelle
2015/1/14 Catherine Rogers (CAT) ->前回遺体を抱えて逃げた
2015/1/16 ???
■使用された曲
・
■出演者
シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FIDから重犯課へ
ルイス・プロペンザ (G.W. Bailey) ベテラン
アンディ・フリン (Tony Denison) プロペンザの相棒
マイク・タオ (Michael Paul Chan) 分析力
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ギャング捜査に強い
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) カメラ
エイミー・サイクス (Kearran Giovanni) 特捜班から異動
ラスティ・ベック (Graham Patrick Martin) 母親が失踪中
モラレス (Jonathan Del Arco) 鑑識
ラッセル・テイラー (Robert Gossett) 新本部長
ケンダル (Ransford Doherty) 検視官
フリッツ・ハワード (Jon Tenney) 特殊作戦部(SOB)本部長補佐
エマ・リオス (Nadine Velazquez) 検事
クラリッサ (Annie Potts) 占星術師
フィリップ・ストロー (Billy Burke) 犯罪者、元弁護士
チャック・クーパー (Malcolm-Jamal Warner) 特捜班
アン・マクギニス (Laurie Holden) 特捜班・警視
グロリア・リム (Lindsay Price) ロサンゼルス市副検事
ジェレミー・ペレス (Hampton Fluker) SWAT、ラスティの護衛
チャド・スチュアート (Brock Harris) SWAT、ラスティの護衛
スティーブン・シェーファー (Tuc Watkins) 判事
マーコス・クリスタカス (Theo Alexander) 放火犯
— (Claudia Choi) SID Tech
— (Kurt Cole) 運転手
— (Billy Wirth) Stroh Target
— (Katt Balsan) Young Woman