第23話 機械の来襲 The Human Factor
脚本/
監督/
【ストーリー】
少年は無授気に飛行機を飛ばす。それが目の前に落ちた為に
拾うタナー(James Stellos)。赤いネクタイをしていたタナー
は人を待っていたが来ない為に周りを気にしながら車に乗る。
すると次の瞬間車が爆発する。その間至るところで人が彼の
車が爆発するのを監視・目撃していた。
・自宅
リックはM4シャーマン戦車のリモコンを操縦して遊ぶ。
ジオラマの上の爆薬を乗り越えて戦車は突き進むとナチス戦線を
破ったとしてスエズ運河へと向かうとするが、戦車に取り付けて
いたカメラ映像には下着姿のケイトが映った為に進路を変更。
リックはケイトに対して何を着るか悩んでいるなら今のままで
良いとしもしくわ裸だというと、ケイトは戦車にカメラが付いて
居るのを知り変態だと語る。リックは変態陸軍元帥と呼べと
いう。そんな中ケイトの携帯が鳴ると彼女はリックに電話に出て
と語る。12分署(12th PRECINCT)と書かれた相手。リックは
ベケットの事務所ですと電話に出ると車が爆破される事件が起きた
との知らせだった。
・現場(マーサー通り)へ
現場では爆破が起きたことも有り凄い警戒態勢が敷かれていた。
しかし何かがおかしいとし、エスポジートに何で車を持っていか
れるのかと問う。鑑識が先でしょ?と。しかし連邦捜査官が押収
すると言っているのだという。それ以上は何も教えてくれないと
のこと。
ゲレーロ捜査官(Jed Bernard)にケイトは接触すると、殺人事件
なんだから鑑識を待つべきでしょと。しかしあの車はこっちで
捜査するとしてゲレーロはバッジを提示するとそこには
国土安全保障省(DHS)のバッジだということが判明する。
捜査を邪魔すれば逮捕だって出来るとすると、ケイトはこれは殺人
事件でもあるのだと語る。
ライアンは変だとし二人は爆発前から監視していた事。自動車が
突然爆発したのに何も話さない連邦捜査官2人、そして黒服の男。
気になるというリックは君たちはエージェントJとエージェントK
なのかと問う。誰が乗っていたのかとケイトは尋ねる。遺体は無い
し車も調べられない。事件は解決しなければならないという。
そなに中エスポジートは被害者の身元が分かったとし財布が半ブ
ロック先に落ちていたそうだという。目撃証言の男と一致する
とし名前はデール・タナーだという。
・タナー家
デールの妻・ベス(Catherine Dent)と息子のショーン(Shane
Coffey)に話を聞く。ベスはいつかこうなると思っていたとする
と夫は危険な仕事をしていたからだという。どんな仕事なのかと
問うと夫が16歳の時に彼の父が殺人の濡れ衣で捕まったことが
有り再審の前に獄中死したのだという。夫は人生をかけて弱い人
の為に戦っていたという。ショーンは父は10年くらい前から
サイトを運営していたとし「匿名の告発者」というサイトだ
という。リックは見た事が有るとしそこでオートン・ジオ社の
水圧破砕問題を暴露していること。父は表舞台には出なかったと。
最近は何かの文章を公開しようとして神経質になっていたと
いう。夫の事務所にその書類はあると思うというベス。
DHSだけでなく色んな政府機関に尾行されていたという。アブグ
レイブ刑務所の写真をサイトにアップしてから入手先を言えと
脅されていたとのこと。夫は2ヶ月前にクイーンズに移り住んだ
とし私たちの心配もしていたとのこと。ショーンはそれで死んだ
んだと。
8時前にマーサー通りに車を駐めて8時15分まで人を待っていた
様だが何をしていたのかと問うが分からないという。あの人は仕事
の話はしないとしもっと聞いていれば・・と。仕事仲間は居た
ようだが知らないというベス。ショーンはオヤジを殺したのは政府
だとし隠蔽する気だろうとケイトたちに食ってかかる。
・12分署
ライアンはDHSは協力する気ゼロだと。タナーの仕事仲間を通話
記録から調べてというケイトだが、通話記録も口座も教えない
のだという。タナーの事務所は封鎖されパソコンも持って行かれた
という。協力無しで解決しようというケイト。動機は何か?
彼はあらゆる不正を暴いていたこと。銀行、石油会社、政治家
など。致命的情報を公開していた。企業、政府機関、個人など
30件もあるという。彼のサイトも今は非公開だというライアン。
殺され方から調べようというケイト。爆弾はタナーの車に仕掛け
たが直前には仕掛けられないという。事件前に車に近づけた人だ
という。車はガレージに駐めて有ったというエスポジートは夜中
の1時に不審なバイクが出て行くのを近所の人がみて居たという。
画像があるとするエスポジートは交通違反カメラが撮っていたと
いう。持ち主はモニカ・レイン(Amanda Tepe)、オートン・ジオ
社の警備員だと。タナーが倒産寸前まで追い込んだ会社だという。
モニカを呼び出して話を聞く。
どうしてガレージに居たのか?と問うとタナーは殺されたのだと
いう。モニカは私たちは付き合っていたのだとするがスパイして
いたんだろうというライアン。モニカは認めるとし彼のせいで
5億ドルの損をしたので私の任務は彼に情報を漏らした人物を
探ることだったという。それは奥さんだとし彼は不倫している
ことが妻にバレたから殺すと脅されてていたそうだと。
■事件
町の通りで突然警戒心を持って辺りを注視していた男・デール・
タナーの車が彼が乗った途端に爆発する。現場では爆発事件に
警戒態勢が取られ捜査権もNYPDではなく国土安保省(DHS)の捜査官
たちが奪っていく。彼らが全ての証拠を持ち去ってしまう中、
被害者の男性がデール・タナーだと判明。タナー家に行って話を
聞くと、夫は弱者を救済する「匿名の告発者」のサイトを運営し
ていて数々の企業、政府機関、個人などの致命的になる情報を
公開していたことが分かる。妻のベスによると最近も何かの文章
を公開しようとして神経質になっていたこと。家族に危険が
及ばないようにクイーンズで働いていたという。
■感想
昨日DlifeのNCIS S7-10に形は違えど殺害の動機は似ている部分
は有るな。
NCISでは兄の信念/宗教観が家族のそれとは違い理解出来ない
ものとして殺す動機に発展してしまった。
今回のドラマでは父親の持つ信念に対して、それを知ればとても
立派なことをしているが、その為に家族が犠牲になり、妻子が
被っている抑圧めいた被害というものに気がついているのか
居ないのかという感じ。
父親が不倫していたというのがちょっと解せない感じがするの
だけど、その辺は何者かによって美人局的なものが有ったのか
父親の身勝手ぶりをアピールする為につけられた設定なのか。
特に息子は親が政府機関によってマークされていることも有り
大学に通っても友達すら出来ないことに苛立ち。それに加えて
上述したように信念の元、好き勝手振る舞っているように見えて
怒り心頭といった感じだったのだろう。
ドラマとしては数々の捜査機関が関わってきたことや、無人航空機
(ドローン)に搭載されたミサイルが発射されたことが判明した
ことで、当然ながら軍関係者や国土安保省が動いてもおかしく
ない案件だなと思ったがマスコミ対応を考えれば、寧ろNYPDとは
協力して箝口令を敷くべきだったのではないのか。
そういう意味ではもの凄く皮肉な事件だ。
リックにとっては想像豊かな世界が待っていたって感じ。
そんな推論を聞いていて普段は楽しいハズなのに今回はジョーク
を言うような状況でもないのではないかと思っていただけにリック
の仮説のウザさが際だった。ついこの前にも似た様な幽霊ネタで
ウザさを発揮していたし(笑)
「軍産複合体」絡みの対立はともかく「機械の来襲説」は流石に
ちょっと聞いていてもゲンナリ。まぁその辺は小説家らしさと
いうのが有るのでしょうか。
しかし冒頭での無線戦車で遊ぶリックと戦車に搭載されたその
映像から覗くケイトの着替えの姿の光景は私生活を垣間見えて
微笑ましいけど、今回のドラマを象徴していたような感じ。
朝からあのテンションで遊ばれると、やっぱりウザそう。
男は永遠に子供っぽい所があるとされるが、それも度が過ぎると
やっぱりウザい。でもあのカメラでケイトの着替えの覗き見して
指示を出していたところは、変態と言われていたけど、なんか
エロかったし、その仕返しではないのだろうけど、夜中のベッド
でリモコン戦車を動かしてリックを驚かせるケイトの光景は
二人の親密さをより際立たせた。
■NYPD vs 司法省 / 国土安保省
捜査の管轄権争いっていうのは刑事ドラマには何度か有るけど、
大抵はFBIと市警の争いとか、12分署と他の所轄の刑事との
争いになることが殆ど。今回は政府機関が出て来たところや
軍関係が多少なりとも絡んできたのでもう少しシーズンの終盤だ
ということを考えると事件は複雑なものになっているのでは
ないかと思う所も有った。
ケイトの母親の死の真相って結局なんだっけ?ってよく覚えて
いないんだけど、今回の被害者が行おうとしていた信念は、ある
意味ではケイトの母親がしていたようなことと似た所はある
のではないか。
権力者によって覆い隠されてしまった真相。
それを暴くには力が必要だということで、今回のNYPDを強引に
黙らせようとする司法長官や機密という名でやりたい放題の軍
関係者を見ると、ケイトは今回冒頭では謎の男として登場した
スタック(Carlos Bernard)の誘いに対して受けるべきではない
かという気もする。因みにスタック役のCarlos Bernardは、
ドラマ「24」でCTU捜査官、バウワーの下に付いていたトニー・
アルメイダ役の彼だ。
■捜査
1) デールの仲間
デールは「匿名の告発者」というサイトを運営していた。
その為の協力者捜し。仲間がいるとしていたけど、それを探す
為にどのような方法論を使うべきなのか。
2) 鑑識の功績、凶器は爆弾ではなくミサイル
何とか少ない証拠から爆発の中心点を突き止めて、爆弾は普通は
エンジンルームや車の下に設置されるものだが、これは運転席
近くで爆発していること。金属片からして特殊な装置にだけついて
いるものだとし、ドローンに搭載されているミサイルだと突き止め
ていく。
3) タナーの経歴
彼はイーストボロー大学で教員の仕事をしていること。
その同僚からの情報で大学の卒業生のオマール・ディク
ソン(Hrach Titizian)が浮かび上がる。
ショーンを経由してオマールに接触すると、スタックが尾行して
いた。タナーの爆破現場、ドラモントのドローン訓練施設/基地
にも居た男。ケイトはサイレンサーを持って近づいてくる彼を
逮捕する。
4) スタックの経歴
逮捕したものの結局司法長官からの連絡で釈放を求められる。
ケイトは殺人の容疑者だとし、釈放に条件をつけた。
名前、所属、タナーとの関係、ドローンの件について何処まで
関知しているのかを探る。
するとハッキングされたとし、コントロールを失った時にニュー
ヨークの南側の何処かで暗号化された信号が送られていたことが
判明する。
ドローンのソフトを作成したのはワーバーグ(Eric Lange)という
人物で、一年前に消えたとされる。
5) ワーバーグの経歴
この人は元々強迫性障害だったようで軍用ドローンを操作する
ソフトを作る主任の設計者だった。ワーバーグの室内/オフィス
の画像を見るとある趣味が見えてくる。本棚に並ぶ本は全てが
初版本。本のコレクターであり、そういう趣味はそう簡単には
無くならないということで、彼の行動範囲から古本屋を探って
いく。
古本屋にはリックの小説「嵐の季節(STROM SEASON)」が半額で
セールされていた。このネタ前にも無かったっけ?(笑)
ワーバーグの邸宅にいくとドローンが襲ってくる。
リックとケイトが発砲してドローンを打ち落とす。ただドローン
の方は機関砲で連射してきているのだから、本気で撃ってこられた
に当たらないハズはない。空砲だったことが判明し、ワーバーグ
自身も脅しに使っているだけだとした。
結局ドローンの操縦ソフトを持っている人物は誰かということに
なり息子のショーンだということが判明。
■その他
・リックが映画名を使ったシーン
・「ミッション:インポッシブル」
偽名を使っていたスタックは、状況が分からない中では司法長官
の名前は出せない。
「当局は一切関知していない」ってヤツだ。
・「ターミネーター」
パイロットがドローンのコントロールを失った時の交信状況を
聞かされた際、「機械の来襲」だとして、ターミネーターの
スカイネットと同じで機械たちが自我に目覚めて怒りに燃えてい
るんだと語る。
・「007」
ワーバーグという人物がドローンに関係していることを知って、
この映画に出て来そうな名前だと。ネコを撫でながら世界征服を
企む悪役。
・「北北西に進路を取れ」
ワーバーグ邸に侵入した際にドローンにやって発砲を受けた際に
かけた言葉。
■使用された曲
・Castle Theme
・The Stroke by Billy Squier
・Longing to Belong performed by Eddie Vedder
・Wannamama by Pop Levi
・I Just Want You by Robert Duncan
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル …… 作家
キャサリン(ケイト)・ベケット …… NY市警12分署殺人
マーサ・ロジャーズ …… キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル …… キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート …… ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン …… ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ …… 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ …… 主任・警部
ジャレッド・スタック …… 司法省特別捜査官
サイモン・ワーバーグ …… 軍用ドローンソフト主任設計
ベス・タナー …… 妻
ショーン・タナー …… 息子
デール・タナー …… 被害者。「匿名の告発者」サイト
オマール・ディクソン …… デールのIT補佐、イーストボロー大学卒業
フォーティス …… 大佐、ドラモンド基地
ロナルド・フーパー …… ドラモンド基地/ドローン訓練施設
モニカ・レイン …… オートン・ジオ社・警備員
マイロン・メイブリー …… 古本屋の店主
ゲレーロ …… 国土安全保障省(DHS)捜査官