第24話 レプリケーターの正体 The Replicator
脚本/
監督/
【これまでのあらすじ】
モーガンは俺たちの解決した事件を再現しているのか?。
「ツークツワンク」、チェスの用語で次の一手を指せばチェック
メイトを逃れようが無くなるという局面だというリード。最初は
リードに接触したのに・・。ロッシはこれは個人ではなくチーム
全員宛だと。どちらが追いかける立場か逆になったというホッチ。
ストラウスはあなたたちは犯人のターゲットで被害者だという。
ガルシアは彼女の操作するパソコンが乗っ取られる。モニタ上
にはツークツワンクの文字で溢れる。その晩ストラウスの泊まる
ホテルに犯人が忍び寄る。
【ストーリー】
●ニューヨーク
街をふらつくストラウスは咳き込みながら夜の街を歩いていた。
ママを置いていかないで・・と訴えるストラウス。レプリケー
ターはチームが助けに来てくれるか?何もかも手に入れたか?
人生完璧か?そんな人は居ないと。酒があんたを駄目にして旦那
が頑張っても支えには鳴らなかったという。子供も気の毒に母の
出世欲の為に犠牲になった。「世界中の合いを集めても君を
救えない(ロッシ)」。そんな一連の幻視を見ていたストラウス
の元にロッシから電話が鳴るが・・
JJはレプリーターがニューヨークに居ると語る。私たちを盗撮
してガルシアのパソコンに侵入したという。ガルシアは無事
なのかと問うと現在モーガンと一緒だという。ホテルに集まる
という。
ケヴィンは取りあえずシステムをシャットダウンさせるという。
相手が上手、存在を俺たちに知られたがっている。
ケヴィンは外部からの書き換えが有りアクセス出来るのは事前に
承認を受けたハードラインだけだという。私の家に入られたんだ
とガルシアは語る。
ロッシはストラウスが電話に出ないとホッチに報告。
リードにブレイクはどうか?と問うとまだ出ないとのこと。君の
写真はベスの前だったのだから傍について居なくて良いのか?
というロッシ。警備を配備したしボクガ居ない方が寧ろ安全で
しょうと。
ロッシはストラウスの部屋にいくと、ホッチは何か様子が変だ
と語る。寝る時に彼女は窓を開ける習慣はないという。室内に
散らばるアルコールのミニボトルを見てまた酒を始めたのか?
というホッチ。しかしロッシはそれを否定し彼女は必至に頑張っ
ていたのだという。断酒一年が続き彼女がもらったメダルが
落ちていた。レプリケーターが来たんだと。モーガンに行かせる
と語る。
●ブレイクのホテル
ホッチはストラウスが居ないことを告げ、ブレイクとリードは
出入り口の防犯カメラのチェックをしてくれとし、モーガンは
屋上でロッシと合流。JJは西階段、オレは東だと語る。
しかしそんなホッチの元にストラウスの携帯を通してレプリケー
ターからの電話が鳴る。彼女は何処なのかと問うと、あんた前に
こんな電話を受けただろうとし確かジョージ・フォイエットだ
ったかと告げる。あの時は手遅れだったと。
モーガンとロッシは屋上で鉢合わせする。何が有ったのかと
尋ねるモーガンに部屋が荒れていたこと。ホントにレプリケーター
なのか?窓を開けたのはここに誘い出す為だという。ホテルの東
側ベンチ前に救急車を呼んでくれとホッチ。彼女は薬を盛られて
いると語る。病院へ行くとあなたへの伝言だとしてメッセージを
持ってくる。「家まで競争だ」と。アイツを捕まえてと。
顔は見たか?銃を突きつけられ酒を飲まされたこと。殺せとは言え
ない。アイツは家族を知っていたこと。アイツを捕まえてという。
ホッチは深呼吸してと落ち着かせる。子供に愛して居ると伝えて
と語る。息子を贔屓しているように言われたがそんな事は無い
わというストラウス。ホッチに何処に居るのかとしてストラウス
の意識は薄れていた。一人で死にたくないという彼女にボクが
居ますと語る。みんなは駆けつけるが・・
JJは目撃情報で手配したが情報が足りなさすぎるという。
ホテルやATMのカメラ映像もきえているのだという。複数のシス
テムに侵入しているというリード。ガルシアの家に忍び込んだのは
力を見せつける為だというモーガン。リスクを冒しても捕まらない
自信がある。彼女の電話でホッチにかけて生きて居る間に
発見させたとブレイク。長官は極秘に解決しろとし24時間以内
限定だというホッチ。ロッシはDCに彼女を連れて帰るという。
この街(NY)を嫌っていた。置き去りにはできないと。
ジャックは置いていくのか?安全の為にだという。ベスがいて
良かったなと。帰ったら彼女の子供たちに会うよとロッシ。
ホッチは何歳なのかと問うと、親を亡くすには早いとロッシ。
遺体には酒の臭いがしていること。尊厳を奪う為に犯人が無理に
飲ませたという。子供は信じるか。アルコールの件で彼女は
子供たちに嘘をついていたこと。苦しみ続け克服したのに・・と
ロッシは語る。
JJは犯人はフォイエットのことを知っていたのかと驚く。ブレイク
は誰なのかと問うとホッチの妻を殺した犯人だという。でも
あの事件は公開されていないというモーガン。何故知ったのかと
ブレイク。情報を知りうるのは内部の人間だからだとリード。
ロッシのオフィスの机の上にレプリケーターが封筒が置いていく。
■事件
FBI/BAUのシステムがハッキングされる中、その日の夜中に
ストラウスが宿泊しているニューヨークのホテルに侵入され、
薬物が注入される。異常が起きていることでBAUのメンバーの
無事を確かめ合う中で、ロッシはストラウスだけが連絡が通じな
いものとしてみんなに告げる。彼女の泊まるホテルの部屋は
レプリケーターが居た事を示す形跡が有り、窓が開いていた事
から犯人は屋上に行けと示唆しているものだと感じる。
モーガンとロッシで屋上を探すと、屋上から下を覗くと歩道を
ふらついているストラウスの姿を見つける。ホッチが真っ先に
駆けつけエリンを急いで救急車で運ぼうとするが、犯人もまた
計算済みでホッチらが到着する頃には亡くなるようにエキスタシー
とメタンフェタミンの合成役が注入されていたことを知る。
何よりも犯人は内部事情に詳し過ぎる為に、その情報を知り得る
立場にいた人物を中心に犯人捜しを行っていく。
■感想
いよいよレプリケーター事件が解決した。
シーズン8を支える事件の主柱だった訳だけど、シーズン8に
入るに当たり、ブレイク捜査官がBAUにやってきたり、
シーズン7ではストラウスがアルコール中毒であることが
判明して暫くリハビリの為に暫く第一線から外れて休んでいた
けれど、全てが解決した訳では無く、彼女の出世欲故に傷つけた
人が多い事が判明する。
レプリケーターとして可能性が有るのは、ストラウスかブレイク
かケヴィンかって感じだった。勿論主犯という訳では無く、
身内を脅されて言いように利用されているとか、協力者として
ストラウス自身に恨みを持っているものが加勢する形で関わって
いる可能性を考えたけれど、ある時から狙いは個人的なものでは
なくBAUというチームにあるとしていた事からもその推測には
該当しないのかなと思って見たりもした。
ただ最終的にはストラウスを殺害したことを考えれば、狙いは
彼女だったのだろうし、自分の存在を認めない組織自体に有った
のだろう。
そして何よりもBAUという組織自体に嫉妬したのかも。
チームの結束力は仕事という枠を越えて友達であり仲間であり
と、本当に良いチームとなっている。
何もない犯人に取っては彼らの幸せそうな私生活と仕事を両立
する姿に嫉妬するところが大きかったのかな。
■捜査
・レプリケーター
正直、この事件を一人で行うには相当無理が有った様に思う。
頭が良いと言ってもこのチーム全員を相手にして出し抜けるのか。
どんなに頭が良くても相当無理が有った。
特にBAUのシステムをハッキングしたこと。
更に彼の行く所全てのATMとか防犯カメラ映像が削除されている。
そして最終的には彼自身がオフィス内にやってきたり、BAUが
容疑者を特定した後に、ヘリコプターで移動しようとしていた所
を遠隔操作で操ったりしようとしている。
今回も前回使用されたエクスタシーの合成薬が使用されたことに
よる関連性が浮かび上がる。
ただし前回のような殺し方ではなく、自分の力を誇示するように
していつでも殺せるが敢えて殺さないとした態度を見せている。
結果として見るとみんなに自分のことを聞いてもらいたかったの
だろうか。構って構って病。人は死ぬ前に自分が生きた証を
残したいのだろうけど、それが犯罪でも良いのか。
屋敷に到着した時にはブレイクが連れ去られた。
不時着したヘリコプターの中に薬を投入して眠らせたという。
それもこの中年ですっかり容姿の変わってしまった
「スター・ウォーズ」のルーク・スカイウォーカー役の
Mark Hamillだ。
・プロファイル
ストラウスをこの日に何故襲ったのか。
何かの記念日なのか。それともニューヨークのその場所に意味
があるのか。
しかし本当に殺すのであれば自宅で襲う方が遙かに簡単だという
JJは遠出する意味が有るハズだという。
D.Cを拠点として各現場への時間を割り出し作業を行う。
・謎のメッセージは”8″か”∞”か・・
ストラウスの手首にそれが刻まれていた。8ならばストラウスは
8人目の被害者でもあるしBAUのメンバーの8人目のメンバーだ
としていた。
無限大の意味ならば、永遠に犯行を続けるぞという意味がある
可能性に指摘する。
その傷をつけたのはプラスチックの破片のようだった。
写真として気になるのはモーガンがイギリス大使館に着ていった
タキシードの写真。セキュリティが相当厳しいハズなのに入る
ことが出来る人物だった。
■容疑者を絞るに当たり・・
まずはBAUのチームの面々を知りすぎていてしかも全員を
ストーカーしている。行動をトレースし続けるというのも
相当な忍耐力と金がかかること。
今回はジョージ・フォイエットの件に言及してきたこと
で、公にしていないその事件に関して何故そこまで知っている
のかが疑われる。
BAUのシステムを破る為にはそれなりの手順が必要だ。
■サイレンサー事件の前
シーズンの最初の事件はサイレンサーの事件だった。
ガルシアたちはロンドンに行き、みんながシアトルに行った事件
の間の事件について調べる。ジェニーに9月上旬に有った
サイレンサーの模倣犯前の事件を送ってもらう。
ガルシアは司法省にいる36人を調べる。
2001年ニューヨークに居た職員は2人だけで、1人は10月に亡くな
り残っているのはジョン・カーティスだけとなる。
カーティスはブレイクの同期の人物で彼女は炭疽菌の事件の後に
辞めたと思っていたという。
・物静かで孤独、頭が良い。もの凄い博学で専門分野は生化学。
・18歳で家族を亡くし、妻は無くて天涯孤独。仕事が全てだった。
■その他
・ロッシの悲しみ
ストラウスの死に悲壮感漂うロッシに対して誰も声を掛けられず
に居る。そんな中で声をかけられる人物ってやっぱりホッチしか
居ないなと思わせた。みんなオフィスに入ってくるロッシに
ただ見守るしかなかったからね。
ロッシの悲しみは薬の相乗効果も有ってモーガンに向けられた。
モーガンのDNAが彼女の手首を切ったグラスから出たという。
ロッシがモーガンに銃口を向ける中、ホッチが両者に割って入り
銃を取り下げさせた。
・シーズン8の総括
シーズン8は今にして思えば涙するシーンが多かったな。
一番のショックはやはりリードとメイヴの関係。
彼女が居ればリードがどう私生活を通して今の状態が変わって
いくのか、その化学反応も見てみたかった。
そして最終的にはロッシがこの悲しみを味わうことになるけれ
ど、何よりもそれはストラウスという人物を失ったことによる
ところが大きかった。ロッシとストラウスが付き合っているって
みんな知っていたんだっけ?自分は付き合っていると知ってちょ
っと驚いた(笑)
ストラウスには3人の子供たちがいた。
(Breanne Hill)(Jordan Ledford)(Emma Marcus)。
父親の存在は明らかにされなかったけれど、解剖室でロッシは
別れた夫が来るのを待っているとしていたので存命してはいる
のだろう。仕事への出世欲が高いのに子供は多く持っていた
ことに今更ながら驚かされるけどね。
そんなストラウスに対して子供もなく両親も亡くなり、仕事も
炭疽菌事件で降格処分を受けた人物が今回の主犯だった。
アメリカのその事件は今でも覚えているけど、封筒にそれを塗り
つけて送りつけられた事件だよね。それを今回はロッシが引っか
かり思わずオフィスにやってきてモーガンを撃とうとしてしまった。
■使用された曲
・Theme from Criminal Minds
Composed by Marc Fantini and Steffan Fantini
・Ashes Like Snow by Lily Kershaw
■出演者
デビッド・ロッシ …… BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー …… リーダー
デレク・モーガン …… 爆弾処理が得意
スペンサー・リード …… ドクター
ペネロープ・ガルシア …… 解析
ジェニファー・ジャロウ …… BAU
アレックス・ブレイク …… S8新加入、大学教授
エリン・ストラウス …… BAU
ジャック・ホッチナー …… アーロンの息子
ショーン・ホッチナー …… アーロンの弟、バーテンダー
ベス・クレモンス …… アーロンの恋人、NY勤務
ケヴィン・リンチ …… FBI・IT
クレイマー …… 議員
セイン・パークス …… バー”エディンバラ”
ジョン・カーティス …… レプリケーター?ラストに登場
アンダーソン …… 捜査官
Dr.ワイス …… 検死官
…… ストラウスの子 / 長女
…… ストラウスの子 / 長男
…… ストラウスの子 / 次女・ストレート髪
…… FBI Pilot