第13話 限界 One Last Lie
監督/Paul McCrane 脚本/Jack Orman
【これまでのあらすじ】
クリスティーンはハーリーに対して保護観察官に連絡して
いないなんて嘘だとし無実だと言われ保護観察官は居ない
と言われたと語る。ミゲルはハーリーから金を渡すと言われ
新たな再出発の為の金か?と問うが、警察の給料じゃ話に
ならないと語る。なんとかするので何処かで再出発してと。
ウォズはDEAのリンクレーターを紹介され彼が現金強奪の
黒幕だと知る。拉致した男の妻を脅して明日決行すると
いう。ローマンは銀行強奪車を追いかけ、止まった所で
通報したことを語る。トゥフォはホアキンが銃を取りだした
為によせと止めるがその時の銃弾がテスに当たる。ローマン
は全員を逮捕するというが、ハーリーは咄嗟にあなたの為だと
し、これはやらされているのだと語る。内部調査したドニーに
ウォズが脅されていたのでやらなければ私たち全員が刑務所
行きだったのだと。スタールはローマンに対して犯人を見た
だろうとするがマスクをしていて見ていないと語る。チェン
は自分が外で監視していた人質がドニーによってノドが
切り裂かれていたことを報告。ウォズたちが運んでいた金
は車をぶつけられた隙に盗まれる。リンクレーターからは
取り戻さなければ責任を取ってもらうという。スタールは
空港でリンクレーターを捕まえたというが、ハーリーはあの人
ではないと語る。キャディとハーリーは二人で金を盗んで
いた。
【ストーリー】
紙幣をまとめて束ねる。キャディに取り分を渡すが、
「金は身を滅ぼす」と語り、オレは力になりたかっただけだと
いう。ハーリーはクスリに使わず家賃や生活費に使うのだ
として金を渡す。キャディは車をひっくり返す気は無かった
と語る。気にしないでとし盗めれば良かったのだという。
FBIの待つ飛行場に少しでも届いていたらチーム全員が逮捕
されていたと。少し休んだら金は返すという。死にそうな思い
をして奪った金を返すのか?というと、これは時間稼ぎだとし
後はチームの免責を勝ち取る為だという。少し金も頂いたが
リンクレーターとドニーの身柄を渡せばそれで足りるはずだ
という。ウォズは?リンクレーターをおびき出してもらう
とし最後の嘘で・・と。
スタールはハーリーに電話するが繋がらない。
ウォズがスタールの元にやってくる。大事な金を奪われた
ばかりだとして互いにコーヒーを奢れと言い合う。大失敗だ
と言うウォズ。スタールの方は?と問うとまだ終わりではない
と語る。我々の組織力を始め数々の証拠、連邦法もあると
いう。それならば何故俺を逮捕しないのか?とすると、自供
したければ書けという。「大物を狙う時の鉄則は、近づきす
ぎないことだ」とウォズは語る。用件は?というスタールに
対して俺の部下から手を引けという。引きずり込んだのは
あんただろうと。
ナヴァの元にハーリーは金の入ったバッグを持って尋ねる。
もう会ってもらえないかと思ったというハーリー。
ミゲルの釈放の件で酷い事を言ったからだと。あなたのせい
ではないとし八つ当たりしてごめんなさいというハーリー。
・モーテル
クリスティーンはミゲルに会いに来ていた。
ミゲルの車に乗るとパパの言う通りあんなママに付き合うこ
とはないという。子供扱いにはウンザリだという。そういう
娘にママそっくりだとしてアゴに触れる。
ドニーに電話するウォズ。
いつからオレを騙していたのか?というウォズ。金さえ渡して
くれたら丸く収めるというドニー。オレへの愛は?最初から
利用していたのか?というウォズ。ドニーは全てはあんたが
どん欲なせいだというドニー。家も妻も愛人も信用も力も
あるのに満足せず僕の儲け話に肉の塊を見せられた犬みたい
に飛びついたという。
そんな中ローマンがウォズの家に行くとドニーが出てくる所
だった。ローマンと中で何をしていたのか?と問うと1200万
ドルを盗ませただろうと。現場を見たとしあんたがチームに
やらせたのだと。マクマナス警部に会う約束をしているので
もう終わりだというローマン。チームの連中にダマされて
居るぞとローマンに語るドニー。連中を調べている所だとい
う。来てくれとし見せたいものがあるという。何処まで酷い
のか見せるという。
君のボスは海兵隊の出でロマンチストの集まり。みんなが
海兵隊時代の思い出をしまっているのだという。仲間にして
忠誠心、でもその忠誠心には悪い面もあるという。ドニー
はウォズが隠している海兵隊時代の思い出箱の中に銃が
隠して有るのを知ってローマンを撃とうとする。ローマンは
気がついてそれを止めてもみ合いになる。するとドニーは
包丁をもってローマンに襲いかかる。
ウォズが帰宅すると室内の異変に気がつく。
銃を手にして用心しながら室内に入ってくる。ローマンが
キッチンでドニーを刺して血だらけで倒れていた。
「正当防衛です」
■事件
いよいよドニーやリンクレーターの計画した麻薬ディーラー
からの押収金を輸送するところを64分署のウォズのチーム
が奪い取る。ハーリーはウォズを売ることを条件にチーム
みんなの免責を求めるがなかなかFBIのベイカーたちも
「うん」とは言わず、言葉だけでなくメールしてくれと
ハーリーは求める。
そんな1200万ドルの金をハーリーとウォズで空港に運ぶ中、
突然車が横から追突してきて意識朦朧としている間に
金は奪われてしまう。リンクレーターはウォズに金を返せと
要求するが、彼はDEAの職員ではない事を知る。更に
ウォズが愛して居たダニーもまた最初からウォズたちを利用
して金を奪う計画を立てていた事を知る。
ローマンは自分のせいでダニーたちにウォズやハーリーが
脅されている事を知って・・・
■感想
スタールがハーリーだけでなくウォズとも手を組んでいる
のかと思っていたけど、違うということで良いんだよね。
結局64署内で言われていたモグラがいるという件は、
ハーリーだけだったということで良いのか?スタールが
ハーリーと手を組まされた瞬間にモグラ説が出て来たので
他にも居ると思っていたんだけど・・
ローガンが自分の中で信じて来た正義が真実の追求に有った
筈が、がこれまで抱いていた正義の幻想から離れて
「報告書こそが真実」という結論に達したことで、チーム
ウォズの仲間入りってことになるのか。
FBIも金を奪われたことや人質として監視していた男が
殺害されたことによって、火の車となっている。
チェンの中の正義感からスタールを追求してくれると思った
けど、残念ながらスタールの口車によって完全に言いくるめ
られた感じ。しかし自分としてみればチェンがスタールと
寝るシーンはまるで心情として理解出来ない。
結局ベイカーも保身の為にチェンを精神不安定として扱い
責任の全てを擦り付けてしまった。失望したチェンの今後に
期待したいところ。
■正当防衛
色々と最終話だけ有って亡くなる人も多かったな。
・ドニー
ローマンはドニーがウォズの家に入り込んでいたことを知り
問い詰めると争いになり結局殺害してしまった。
ドニーは憎たらしかったのでまぁ別に良いんですけど、
ドニーの遺体をメンデズ葬儀場で処理するのであれば、
先日の遺体もその葬儀場で処理してしまえば良かったのにね。
「グレイスランド」S3で潜入して死なせてしまった少女の
ことを捜査上継続する為に必要なのでアーロン演じる
マイク・ウォーレンが火葬してペイジに嘘をついていたシーン
を思い出すな。
ウォズはローレンに選択肢を選ばせたけど、彼自身が選んだ
道なので今後は誰の責任にすることも出来なさそうだ。
・ミゲル
娘のクリスティーナは完全にミゲルの言葉に言いくるめられて
いる。憎たらしいのはその母親。ハーリーが虐待を受けて居た
2年の間にその事実を知りながらも見て見ぬ振りをしていた。
クリスティーナは聴けば私には父親だけでなく祖母や
叔父や叔母、従姉妹もいるとしていたけれど、彼らは何故
助けなかったのか?
ミゲルには金を渡したけれど当然それで引き下がる筈も
ない。キャディが冒頭で語る様に「金は身を滅ぼす」との
ことだけどミゲルは結局ハーリーという金づるを得て、
更にはクリスティーナのことを虐待しようとしていた様だ。
トゥフォがハーリーのことをフォローする。
警察の仕事の大変さ、そしてシングルマザーの大変さ。
その両方をハーリーがやって来たこと。
クリスティーナがミゲルとは連絡を取り合い食事までとって
いた事を知って、ハーリーとしてはミゲルからの一生逃れら
れないと思ったのかも知れない。ジャージーシティのジェンマ
叔母さんに一時的に預けて迎えに行くとしていたけれど
ミゲルもそれを知っていた。
ハーリーはミゲルと格闘の末にクビの骨を折って殺害する。
■嘘を平気でつけるハーリー
ウォズは直接的で分かりやすい形の犯罪者なのでプロファイル
もしやすそうだ。しかしハーリーという人物は裏の顔が有り
嘘を平気でつくところがある。それ故に先日、ローマンが
64分署のチームウォズの不正を知り通報しようとしたところで
咄嗟に嘘をついていた。
頭の回転が良いのかどうかは分からないけど、こう簡単に
嘘がつけるというのは母性以上に猟奇性を感じて怖い人格が
ある。
■ウォズはこうなった責任を取ろうとする
金(ブラッドリー通り326)を持ち去った時にはやられたのか
と思ったけど、実際にはウォズはFBIに自首しようとして
いたのか。見張りをやとったとしていたけどキャディは
手錠で繋がれていた。
ウォズがハーリーとFBIが精通していると分かったのが
朝にウォズがスタールに会いに云った際に、FBIは金の行方
を追っていることを臭わせた為のもの。つまり直前までは
ハーリーのことを疑っていなかった。
ハーリーはFBIは金を回収したが、彼らの命令でこのまま金
を奪わせたままにしておいて大物を捕まえるという指示を
受けたことを話した。
そんな経緯も有り、ウォズが全てを知っていると分かった後、
ウォズが自ら犠牲になると知ったことでハーリーは自分が
モグラだったことを告白。
ウォズはハーリーのことを特別視していたのは彼女やその娘
のクリスティーンのことを娘だと思って見守っていたので
しょう。
ハーリーは全ての真相を語った。
この絶体絶命の状況の中ではスタールらの不利なネタを掴んで
居ない限りは切り抜ける方法は無い。
そこでもハーリーは何かを思いついたようだ。
一つはスタールがハーリーを執拗に監視していた事実もあり
そうだけどね。
■使用された曲
・U Mad (feat. Kanye West) by Vic Mensa
・Arsonist’s Lullabye by Hozier
・Bad Dream by Ruelle
・Dead Man’s Arms by Bishop Briggs
■出演者
ハーリー・グレース・サントス (Jennifer Lopez) NYPD
マット・ウォズニアック (Ray Liotta) NYPD・警部補
ロバート・スタール (Warren Kole) FBI
マイケル・ローマン (Dayo Okeniyi) NYPD・新人
テス・ナザリオ (Drea de Matteo) NYPD・金髪
マーカス・トゥフォ (Hampton Fluker) NYPD
カルロス・エスパーダ (Vincent Laresca) NYPD
クリスティーナ・サントス (Sarah Jeffery) ハーリーの娘・音楽学校
ドニー・ポンプ (Michael Esper) 内務観察官
ミゲル・ゼペダ (Antonio Jaramillo) ハーリーの元夫
ジェームズ・ナヴァ (Gino Anthony Pesi) 検事補
ゲイル・ベイカー (Leslie Silva) FBI捜査官、上司
ロレナ・ゼペダ (Olga Merediz) ミゲルの母
モリー・チェン (Annie Chang) FBI捜査官
カーティス・デヴィル (Michael Laurence) “キャディ”、元ハーリーの上官
カル (Casper Smart) リンクレーターの代わりに金をとりに来る
ジェンマ (Luciana Faulhaber) 叔母。ジャージーシティ
マクマナス警部 ……
ラウル・メンデス …… 葬儀社
ジョー …… テスの夫