第9話 盗聴 Live Wire Act
監督/ Millicent Shelton 脚本/Tamara Becher
【これまでのあらすじ】
スタールは何故ミゲル・ゼペダをハメたのかと問うと、
ハーリーはミゲルと2年間付き合いその期間ずっとサンドバ
ッグにされていた事を告げる。スタールはウォズの逮捕の際
協力すればミゲルの件は一切追求しないことを語る。大きい
仕事が有ると言って居たとハリー。ドニーは間もなく大口の
不正な金を動かすとウォズに言う。ウォズはサップがモグラ
だと信じて居るとスタールに報告。しかしウォズはサップに
問い詰めるとFBIの件では仕方が無かった事を告げる。その
直後話を聞く間もなくビルから突き落とす。ハーリーは
ウォズにサップをやったのかと問う。サップは仲間で良い警官
だという。しかしサップがICUで回復している事を知り、
ウォズは倉庫からC4爆薬を持って来て病院が爆発物騒ぎの
間にサップの点滴に空気を入れて血栓を起こさせて殺害して
しまう。ハーリーが病室を訪れる頃には遅すぎるのだった。
ハーリーは夜中にスタールの部屋に行くとウォズがサップを
殺した事を告げペンダントを用意してくれという。
【ストーリー】
サップの葬式には警察官総出で制服で見送る。
11時に局内に連絡を入れる。「本部から662応答願います。
サパーステイン”サップ”警察に応答願います。全署員に
告ぐ、サップ刑事からの応答無し。現時点を持ちサップ刑事
は殉職により離任。後は我々が引き継ぎます」。
ハーリーはウォズに近づくと制服姿は久しぶりだという。
私服勤務が長くなると制服は悲劇の象徴に思えるという。
見なくても済むようにクローゼットの奥にしまい込んでいる
こと。弔辞を読まなかったが変か?というウォズにみんなは
分かってると思うという。私は分かるとし出来るのは赦し
を請うことだけだというハーリー。
ハーリーは帰宅するとスタールが待っていた。
無意味な死ほど考えさせられるものはないという。どうすれ
ば彼の身を守れたか昨日は眠れなかったというスタール。後悔
の数ならばあなたに負けないというハーリー。ペンダントは
全く同じデザインに作ったこと。ただそっちに寝返った訳では
ないという。ウォズは例の仕事について何か言っていたか?
というスタール。日程とか段取りなど・・・突くけれど
今はそんなに簡単じゃない・・滅入っているからと。これは
本心だという。ウォズを分かって居ないというと、スタール
は分かって居るという。プロファイル済みだというと、
ハーリーはサップを殺しては居たが愛して居たのも事実だと
いう。ハーリーにミゲルの件は握り潰すというと彼女は
そうやってすぐに脅そうとすると非難。夕べ約束したことを
守ってくれというスタール。もうウォズを守る気はない
としサップの為にもペンダントをつけるという。例の仕事は
必ず探るとし絶対に倒すのだという。
ドニーはウォズに明日は学校にいけそうにないという。
例の仕事は明明後日だと。先方も会いたがってたろと。爆薬
を返せと言われるかも・・とウォズ。ドニーはただの顔合わせ
であり会った時にちょっとした荷物を預かることになっている
というドニー。続きは後でとウォズ。
休むのが一番だとしサップの墓の前でウォズは寝転ぶ。
・翌日ハーリーは出社
するとDick(アホ男/スタール)からハーリーにメール。
“証明しろ”という内容だった。
ウォズがやってくるとハーリーは彼のオフィスにいく。
背中が泥だらけだとしあなたは抱え込み過ぎているという。
全部を自分で何でもしようとしなくて良いという。もうあなた
を責めないので元通りにやって行きましょうと。いつでも必要
なら行ってと言うと、ウォズは日取りが出たという。例の仕事
は明後日決行だと。チームの結束を確かめたい。夜に詳細が
分かるという。問題になればみんなに説明し考えを聞くと
いう。ハーリーはこれから行くなら私も行くとするが連れは
無しなんだという。心配だから尾行するとのこと。私は
パートナーよとハーリー。
トゥフォはサップのデスクのカップに10発入れるのが彼への
戒めだという。ローマンはどういうことなのか?と問うと
いつもカップを出しっぱなしにしていて懲りないのだという。
そんな中サップの電話に着信音が鳴る。
サップのデスクの電話だとして出ると、強盗に入られている
途中だという。911ではなくサップに連絡なのか?俺たちに内緒
で裏仕事でもしていたのか。
呼び出された現場に行くトゥフォとハーリー。
警察だとして室内に居る男に声を掛ける。彼は銃を持って
銃口を向けていた為にまずは銃を降ろして欲しいという。
アイゼイア
■事件
ウォズが保身のために爆弾騒ぎにかこつけてサップを殺害
する。その葬式が警察署員総出で行われる。
ハーリーは完全にFBIのスタールに協力する為に監視カメラを
つけることに自ら志願する。これからウォズがやろうとして
いることは何かを突き止めようとする中で、チェンは
ゼペダの件で何か関わりがあるのではないかとして疑うが
スタールは事情を話さずに目の前の仕事に集中しろと語る。
しかしチェンは自らグッドローに捜査中の不正が有ったで
あろう事を告げ、冤罪を出さない為にも救済して欲しいと
頼む。
■感想
展開はそれ程複雑には見えないけど、流れが枝葉に
分かれているので、敵にも味方にもなりえる所が有るな。
FBIの中でもチェンとスタールの間には信念の違いが有るし
そもそもその上司のベイカーとの間でも蟠りがないとは
言えない。
NYPD側でもサップの死によってバラバラになったけど、
みんなはその死の真相は知らされていない。それがバレた
時には一体どうなってしまうのか。
■それぞれに抱える罪悪感
サップに近い人間ほどにやはり気持ちの整理が難しそうだ。
実際に手を下したウォズのダメージが大きいのは勿論だけど
やはり親友だったとするトゥフォのダメージが最も大きい
ように感じる。
トゥフォはサップには色々な顔が有ったということが今に
なって少しずつ判明していく流れ。免責特権が有った為に
サップに対する悪い印象しかなかったけど、今回のアイゼ
イアという人物の登場によってサップに対するトゥフォの
気持ちはどう変わるのか。
アイゼイアの部屋から大量のドラッグが盗まれた。
結局この流れは司祭がドラッグを取り上げていたという
ものなのか?
教会に行くトゥフォが色々と会話していたけれど、スポーツ
バッグを持った人物が教会の近くで消えている。
■ウォズとハーリー
ウォズはドニーから仕事を受けて居る。
ただウォズにしてみるとドニーはもしもの時の為の逃げ道の
ように思っている様だけど、実際に手引きしているのは彼
であり、ちょっぴりドニーの行動が読めないところがある。
いざ取引の際にドニーは証言録取のためにいけないという。
ホアキンとマイルスという男が車に乗ってきて荷物を預かる
ように指示する。トランクの中には男の人質。
キースは妻・エレンを殺すと脅された為に人質にされ、
取りあえずウォズはマリーナに連れて行き”アナ・ケイト”号
に運んでいく。
・人質の捜査・ウォズ編
ドニーが来ない為にウォズは人質にされた男のことを調べる
為に行動を起こす。妻は警備会社”ファースト・ガーディアン”
に務めていて、その仲でも現金輸送車の手配をしていること。
ウォズが直接会社に調べに行くとそこに居たのは先ほど人質
を運んできたホアキンたちだった。
現金輸送車を強奪しようとしていたのだろうか?
・人質の捜査・スタール編
ジョナサン・リンチという小切手換金ショップの経営者という
ことで営業部長に会いに行く。
人質の事はハーリーと連携して情報を強要しているし、
ハーリーのペンダントの映像から車のナンバーは照合された。
しかしいざ女性営業部長と会っている際になんとウォズと
バッティングしそうになる。
■チェンの正義感
何故彼女が突然ミゲル・ゼペダの件で躍起になっているのか
分からないけど、彼女曰くグッドロー地区検事の前で
「私が求めるのは正義であり訴訟ではない」と語っていた。
もしもこの件の正しい処理をしなければマスコミに話すと
脅していた。
ミゲルにも弁護士がやってきて、ニューヨーク州を訴えない
宣誓陳述書にサインする代わりに自由を保障するという取引
をすることになった。
■その他
・ドニーとウォズの関係がハーリーに伝わる
スタールに急かされてあのオフィス内の会話を盗聴しろと
言われる。仕方なくハーリーは盗聴器をコーヒーカップの中
に入れてゴミ箱に捨てる振りして会話を聞くことに・・
1年近くこのように付き合っている二人の事情が語られる。
また直前にハーリーはウォズから黒幕はドニーであること
を聞かされている。
■使用された曲
・Don’t Let Me Be Misunderstood by Nina Simone
・Drifting Away by Claire Guerreso
・Gun In My Hand by DOROTHY
■出演者
ハーリー・グレース・サントス (Jennifer Lopez) NYPD
マット・ウォズニアック (Ray Liotta) NYPD・警部補
ロバート・スタール (Warren Kole) FBI
マイケル・ローマン (Dayo Okeniyi) NYPD・新人
テス・ナザリオ (Drea de Matteo) NYPD・金髪
マーカス・トゥフォ (Hampton Fluker) NYPD
カルロス・エスパーダ (Vincent Laresca) NYPD
クリスティーナ・サントス (Sarah Jeffery) ハーリーの娘・音楽学校
ドニー・ポンプ (Michael Esper) 内務観察官
リンダ・ウォズニアック (Lolita Davidovich) マットの妻
モリー・チェン (Annie Chang) FBI捜査官
キース・コルビー (Matthew Rauch) エレンの夫、トランクで人質
ミゲル・ゼペダ (Antonio Jaramillo) ハーリーの元夫
ホアキン・フォスター …… 拉致犯
ルーカス …… 司祭
Mrs.セパーステイン …… サップの母
Dr.アイゼイア …… 闇医者、保険の払えない人
エレン・コルビー …… キースの妻”ファーストガーディアン警備”
マイルズ …… ホアキンと共に車を運んでくる
グッドロー …… 地方検事
…… “ファーストガーディアン警備”の受付係
…… 被告側(ミゲル)弁護士、
…… FDNY / EMT
…… 警官 – 葬儀で楽器を吹く
…… 葬儀にいる警官