第10話 悪魔 What Devil Do
監督/Millicent Shelton 脚本/Mike Daniels
【これまでのあらすじ】
ハーリーはミゲルから家庭内暴力を受けて居たけど一度も
訴えなかった。その代わりに陥れたことをスタールに語る。
スタールはクリスティンはミゲルの娘なのかとすると、
彼を遠ざけたかったという。ウォズの逮捕に協力すれば
この件は不問に付すという。ミゲルはパパじゃないとクリス
ティーナに告げる。ナヴァはスタールからの情報でハーリー
に対してミゲルの事件で公益を損なっていると苦情が有った
という。釈放させない為に僕に近づいたのかと問われる。
FBIのチェンは突然スタールがミゲルの件で捜査をしなくなっ
た事を受けて、これでは正義はなされないと訴える。しかし
スタールはこの件は一旦外すと語る。チェンは検察に乗り込む
と応じなくてもいずれはあなたの元に戻ってくるわとして
脅す。弁護士はミゲルに免責と引き替えに釈放する。
今夜から自由の身になれると。
ドニーは間もなく大口の不正な金を動かすことを告げる。
しかしドニーとウォズは計画の黒幕と会う予定だったが
ドニーが来られなくなる。ウォズは依頼主と顔を合わせる
約束だろうと。ホアキンと名乗るものがウォズに車を届ける。
トランクには男が押し込まれていた。一体誰なんだとして
ウォズは船にいる男はドニーの責任だとして朝までに移せ
と語る。スタールはどうしても会話を記録したいとして
ハーリーに録音機をウォズのゴミ箱の中に入れて置く。
【ストーリー】
ウォズはドニーに明日こそ直接会って詳細をきっちりと聞か
せてもらうと告げる。もう誤魔化すことはするなと。ドニー
はそんな事はしていないとし何よりも大事に思っているという。
しかしウォズは俺たちのことは関係無いと。全てオレを試した
のか?ベッドで一緒にいる為だという。ウォズはウソが嫌いだ
として出て行く。そんな会話を盗聴していたスタールと
ハーリーだが途中で彼女は聞くのを辞める。
ウォズはリンダを愛して居るのにどういうことなのか?。
捕まえるには良いが家庭を壊すことは出来ないと語る。
しかしそれは僕達の責任ではなく自分で招いたことだという
スタール。ウォズと言った顔合わせにハーリーも行けという。
拉致された男の命がかかっているのだというスタール。
ハーリーは私が船の友達に会ってくるというとウォズは
ドニーが動かしたと語る。それよりも12番街に行くとし
コインランドリー屋がホームレスを追い出したがっているそ
うだと。
車で現場に向かう中、ハーリーとウォズは話合う。
ドニーは何て言っていたのか?使い走りをさせられたとし
拉致した男がそいつの妻を操る道具。実はテストだったの
だという。手を汚す覚悟があるかどうか俺たちを試した
のだというウォズ。合格したのでしょとハーリー。
ウォズはハッキリ分かるまでは動かないとし約束通り行って
帰るだけだという。違うならば手を引くと。
コインランドリーではネイトが暴れていた。
ハーリーとウォズは武器を持っているので応援が必要だとし
て無線で要請する。
「12番街824のコインランドリーに応援を・・」
スタールはチェンが尾行しているところに行くと夕べの
様子はどうか尋ねる。男が2人現れたとし午後7時。一晩中
拉致した男と居たが、その男は昨日ウォズに車を届けた男
だという。チェンは白人の容疑者ホアキン・フォスター
(Michael Drayer)。午前4時に男を連れ出し倉庫内に
連れて行ったまま出てこないという。
トゥフォはハーリーに対して夕べの男のことでウォズが
捜していたと告げる。「誰かを殺した」として彼は発言
していること。ハーリーは”戦争体験者”ではないのかとするが
夕べやっているといっているのだという。
ウォズは取り調べの中でネイトにちゃんと話せと告げオレも
海兵隊だという。夕べ叩いていたのは洗濯機だとすると、
ネイトは夕べはウチを出る時にはブーツを履いていて履き
替えた覚えがないのだという。酔っ払うと自分は暴力を振るう
からいつも自分で自分を恐れていたこと。人から何かを奪う
のではないかと。フローシャイムの靴が盗られたという
通報がないか調べろというウォズ。ローマンは死んだ男の
靴だったら殺人ではないのではないかという。
そこに34分署のケイツ(Duane McLaughlin)がやってくる。
被害者はビルのオーナー、通報したのはコンビニの店長で
被害者の財布も車も無事。ホームレスがよく靴を巡って
殺し合うが裕福な老人から奪うとは・・と。容疑者がいる
という。
ナヴァは署にやってくるとハーリーを知らないかと尋ねる。
トゥフォは悪党を捜査中だとして伝言を聞こうか?とするが
直接話したいのだという。
FBIのベイカーはウォズと愛人の観察官(ドニー)が現金輸送
強奪を考えて居ると語る。ハリーはどうやって知ったのか?
部屋のゴミ箱の中にペンダントを捨てたのだというスタール。
特別チームを編成したいというと、ベイカーは全面的に支援
するという。ウォズを逮捕してチーム全員、ドニー、輸送車
の運転手・・その他関係者を現行犯で捕まえるのだという。
スタールに対してここまでやるとは恐れ入ったというベイ
リー。
■事件
ドニーが計画している大口の犯罪。ウォズは安心出来る
までは協力しないとしている中、同じ海兵隊仲間が殺人の
容疑者として捕まる。通報してきたランドリー屋は、ウォズ
たちがみかじめ料を取っているので、逮捕しにいく。
翌日酔いが冷めたネイトから話を聞くと、酔うと記憶が無く
なり暴力癖があると自覚していた。自分のものでは靴を
履いているとする中で、ゴミ箱から遺体が発見される。
発見された現場は隣の34分署の管轄で容易に捜査ができなか
ったが、ウォズは海兵隊仲間を見捨てることは出来ない
として捜査をする。
一方散々工作してきたハーリーの暴力夫のミゲルが釈放され
たことで問題が膨らんでいく。
■感想
なんだか嘘付きだらけですね。
そもそも潜入捜査はウソから始まるものなので気分が悪い
ものだけど、外の安全地帯から命令しているスタールら
FBI捜査官たちの傲慢さがハーリーに危険を強いていて
どうも好きになれない。
そうしている間にもチーム・ウォズら面々は刑事としての
仕事を着実にこなしているので、どうしてもこれまでは
NYPDを応援する立場で好感度が増していく訳だけど、
先日の12分署の件もそうだし、今回の34分署の件でもそう
だけどやはりどうもNYPD全体を擁護するのが難しいほどに
正義感は分署毎に違うのではないかと感じる。
何故ウォズたちだけが狙われなければならないのか。
今回はFBI捜査官同士でもスタールとチェンの間で蟠り
が発生していたし、分署同士でも問題が発生しているので
結構不確定要素が多くなって来た印象だ。
特にハーリーに至ってはスタールが裏切った訳では無いが
彼の同僚のチェンが勝手な正義感の元で計画を壊してしまい
ハーリーがそれを知った際には協力を拒むところもあるので
はないかという所もある。
■ネイトは殺人を犯したのか?
この捜査が日常捜査として取り上げられた。
ウォズが語ったことが正しいと思うのだけど、泥酔して見境
無く暴力を振るうネイトが犯人の可能性がない訳ではないが
棒で殴打した割に服には血痕が付着して居ないし、
また泥酔しているのに殺したものをゴミ箱の中に投げ込む
ようなことをするのかどうか。
殺されたものは金品が盗まれていないこととネイトが履いて
いた靴が被害者のものだったので状況証拠的には彼が第一
容疑者だとされた。
海兵隊はウォズにとっては仲間。
仲間とか家族を大切にするウォズの性格が表れたシーン
かな。
・モーゼス
現場近くを彷徨いていたホームレスの男性。
彼にハンバーガーを食べさせて目撃した人物を語らせようと
する。モーゼスの精神的状況がどうなのか。
彼は取り調べを行う中で「時の神」とか「悪魔」という言葉
を使っていたので幻覚・妄想でも見える人にも思えた。
なかなか真実を語らない為にウォズがハンバーガーを取り上
げて食べていくところが笑えたけど、正直ちょっと食べる
気がしないぞ(笑)
モーゼスはよく見る人物でB12系統の街のバスで毎日待って
見ているという。
そんな悪魔が誰なのか。テスとエスパーダが捜査することに
なるが、キングクラブというボンデージクラブの看板のこと
かに思われた。
更に詳しく調べていくウチに、被害者とこの店のオーナー
のロイスは隣り合っているビル同士の相手で普段からもめ事
があったとのこと。
ロイスに話を聞きに行くが既に行く頃には殺されていた。
あのバスを降りた時やクラブに入る時にホアキンらしき人物
が居た気がするんだけどどうなんだろう。
■ハーリーとミゲル
またまた面倒なことになってきました。
お世辞にもハーリーの娘・クリスティーナって美人のハー
リーの娘って感じがしない。ミゲルがクリスティーナに
会いに行った際に「オレに似ている」としていたけど、
まさに父親似なのかも知れないな。
ハーリーはクリスティーナに対してミゲルは父親ではないと
していた。そして危害を加える可能性に言及していた為に
厳しく約束して彼に会わないようにしていたけれど、ミゲル
が頭を使って携帯のスピーカーフォンで電話している会話
をクリスティーナに聞かせてハーリーが嘘をついていること
を証明した。
ミゲルはクリスティーナを連れて何処に行くつもりなのか?
・ハーリーは意外と・・
この人は今回の仕事で得た大金をミゲルにあげて二度と
近づかせないようにするとしていたけど、大金を与えると
ロクデナシは金の使い方を知らず豪快に使ってはまた無心
に来る。それは分かって居るだろうに・・・金で解決する
のは無理が有るよな。
接近禁止令は何か被害がないと出来ない。
■チェンの正義感
ミゲルが釈放された。スタールとしてはウォズにミゲルの
件でも罪を擦り付ける為に残して居た格好だったけど、
チェンは勝手な行動によってその計画をぶちこわした。
チェンとしてはスタールがハーリーと男女の関係になり
この件を追求しなくなると考えたのか。
ハーリーがミゲルを陥れた件についてはスタールとは口約束
で不問にすると言っただけだし、どうなるか不透明。
■いよいよ計画の全貌が明らかに?
散々これまで引っ張ってきたものだけど、ダニーは一体
何を計画しているのか。現金輸送車を襲うのかと思ったけど
どうやら計画には麻薬取締局のリンクレーターが主犯で
ドニーの親とは幼なじみ、ホアキンはドニーの甥に当たる
子だと判明する。
麻薬取締局が押収した金を政府の金として承認される前に
奪うことにする。1200万ドルの現金が輸送されるという
ことでそれを現金輸送車2台を使って奪い、パトカーに
隠して署内に補完しておくってことなのか。
当初は8.5%の100万ドルを渡すと取引されたが、実行犯で
リスクがあるのは自分たちだということでウォズは
300万ドルを要求した。
・全員賛成するのか!?
いつものように集会してこの計画を話す。流石に首謀者の
ことは隠していたけどね。今までの犯罪とは訳が違うほど
のことなのでその判断にはそれぞれに意見が分かれるのは
当然だけど意外とみんなあっさりと了承した。
ハーリーは自分だけが助かるのは忍びないということで
免責特権はウォズ以外の全員に出して欲しい事を告げる。
■使用された曲
・Heartaches and Pain by Charles Bradley & Menahan Street Band
・Money Sex Power by V. V. Brown
■出演者
ハーリー・グレース・サントス (Jennifer Lopez) NYPD
マット・ウォズニアック (Ray Liotta) NYPD・警部補
ロバート・スタール (Warren Kole) FBI
マイケル・ローマン (Dayo Okeniyi) NYPD・新人
テス・ナザリオ (Drea de Matteo) NYPD・金髪
マーカス・トゥフォ (Hampton Fluker) NYPD
カルロス・エスパーダ (Vincent Laresca) NYPD
クリスティーナ・サントス (Sarah Jeffery) ハーリーの娘・音楽学校
ドニー・ポンプ (Michael Esper) 内務観察官
モリー・チェン (Annie Chang) FBI捜査官
ジェームズ・ナヴァ (Gino Anthony Pesi) 検事補
ネイト …… 元海兵隊、殺人容疑、酔っ払い
ゲイル・ベイカー (Leslie Silva) FBI捜査官、上司
ミゲル・ゼペダ (Antonio Jaramillo) ハーリーの元夫
ホアキン・フォスター (Michael Drayer) ドニーの甥
モーゼス …… 殺人を目撃したホームレス
テレンス・リンクレーター (Stephen Lang) 麻薬取調局(DEA)
ランディ・ロイス …… ボンデージクラブ店主
ブロイヒル …… 34分署の刑事
アンドレア …… ナヴァの同僚
ケイツ …… 34分署の刑事
…… バーテンダー
…… FDNY / EMT
ロイ ……