第17話 完璧な一日 What Now?
脚本/K.J. Steinberg
Vera Herbert
監督/Wendey Stanzler
【これまでのあらすじ】
レベッカはジャックにもうこれ以上酒を続けたら私が許さな
いと語る。ベンはジャックの前でレベッカはオレといた頃
は結婚願望は無いと言っていたと。レベッカはツアーに出る
がほんの短期間だと語る。ベンとの付き合いは若かったから
言わなかったと。ジャックはあいつとの過去をオレに言う
必要はないと思ったのかと彼女を責める。トビーはケイトに
対してお父さんが亡くなったことを話題にしないねと語る。
封印してきたのだというケイト。ウィリアムは「車の窓は
開けろ。音楽をかけろ。ベッドは誰かに任せろ」とランダル
に語る。
【ストーリー】
— 昔 —
ウィリアムは母の看病を終え家を出る際に詩を持って出てい
く。
— 現在 —
ランダルは父の居た室内を見回す。ベスは遺品はそのままに
して置いて言いとしまだ義父さんが亡くなってから何日も経
っていないことを語る。どうしたら良いのか・・人生を称える
にはとランダルは悩む。
・似た様なベストを着るか
・エッグクリームを飲むか
・メガネのフレームを変えるか
・流行の丸メガネにするか。
ウィリアムはオシャレだったというランダル。ベスは周りの
人があなたに望んでいるのは葬式の準備だけ。参列し家族と
過ごしウィリアムを思うことだという。
そんな中ベッドには手紙が残されていた。
ケヴィンはブランドン・ノヴァク(Ken Lerner)に電話するが
なかなか繋がらずにいた。ソフィー(Alexandra Breckenridge)
に対して切られたことを語る。演劇評論家なのか?と問われ
ただの評論家ではなくタイムズの評論家で、作品が生きる
か死ぬかはブランドンの評次第だという。だから初日に
来て欲しいが、オレが穴を開けた時に来ていたからもう来ない
のだという。穴を開けた理由を言ったらどうか?という彼女に
対してそれは出来ないとしランダルは今も苦しんでいるのだ
からと。ケヴィンのそういう誠実な顔がセクシーだという。
毎年チャリティに寄付しているよというと、今度は
自慢するとセクシーではないと語るソフィー。
初日はウチの家族と一緒に座って見ないか?と問うが、暗く
なってから入り一番後ろで見てあなたがお辞儀する間に出て
いくという。特にケイトとは顔を合わせづらいと。デートの事
も言ってないんでしょと。その時に発表すれば云いという。
「元奥さんと今真剣に交際をしているんだ・・・寝るのは
まだ拒まれているけど・・」と。
拒否するのは別れた後、君の体に変なホクロが出来たせい
ではないんだろう?とケヴィン。更にオレのテクニックが落ち
ているかが心配か?とケヴィン。
仕事に行くという彼女に、ケヴィンは、「キャリアが危機の
オレと、ぬるくなったコーヒーを置き去りにするのか?」と
問うと、ソフィーは
「あなたは12年前に自分の浮気のせいで別れた妻を薄汚れた
ダイナーに呼び出して粘って口説き落としたのだから評論家
くらい口説けないと思うのか?」と言われる。
ウィリアムからアニーとテスへの手紙だとして二人の前で
読むランダル。「大好きなテスとアニーへ。今は哀しいかも
知れないが二人には笑顔に戻って欲しい。別れの会の計画
は君らに頼む。大人は哀しい保彼にするから二人で楽しい
会にしてきれ。笑顔になれることを一杯にしてパパとママに
手伝ってもらうこと。でも口出しはさせないで」と。
ベスは別れの会は明日だとしケヴィン叔父さんの舞台の前に
行うこと。花とラザニアを用意してあるというベスだが、
全部任せてというテス。ランダルは別れの言葉はパパに・・と
頼むが、”別れ”の言葉は哀しいのでだったら乾杯の挨拶を
と語る。
ベスはケータリングにキャンセルしなければと呟く。
ケータリングと花と白いハトをキャンセルしなければというと
ランダルは白いハトなのか?と問う。黒いハトなんで居ない
からというベス。
トニーはケイトに対してニューヨークは好きだけどロスに
戻って一緒に暮らしたいことを語る。ケイトは現在ウィリアム
の葬式の件で姪っ子に手伝いの為に風船を注文していた。
トビーは何とか自分たちのことを話そうとするがタイミングが
悪い。ケイトは今は姪の力になりたいのだという。
— 昔 —
レベッカが出発する日、ジャックに今日だけはお願いと語る。
ペンチ(Anthony Marciona)り退職祝いが会社で行われる。
ミゲルはジャックに5時半になったぞと語る。ペンチの定年
を祝っているんだとすると、それよりも奥さんを見送るべき
だというミゲル。ここで粘っていてもツアーには行くんだから。
元彼と二週間ホテルを5件もハシゴすること。
夜は遅くまでショー・・。そんなの馬鹿げているというミゲル
はレベッカなんだぞと。ヘザー(Megan West)はジャックに
対してパーティーの続きは”ジョーズタバーン”でやるから来て
という。
レベッカはエイミーに電話しジャックは何時に出たのか?
と問う。こんな日に帰りが遅くなるなんてとレベッカ。
しかしジャックは戻ってくる。5時半には戻ると言ったでしょ
という。子供たちのことは今夜はジョエルの家でパーティー
をしているがご両親は在宅なので安心だという。ランダルは
ロボット工学のクラスは火曜日に本校下という。ケヴィンと
ソフィーを地下室で二人にしないでとレベッカ。これはマジメ
な問題よと。覗いたらソフィーの耳を噛んでいたという。
そんな中いよいよレベッカの出発の時間。外にはベンが車の
クラクションを鳴らしていた。
行ってくるという。ケヴィンはソフィーと居たが舞台前に破
「ブレーク・ア・レッグ」と言うのだという。レベッカは
子供たちに毎日2回は電話するからねというと、一人ずつハグ
していく。みんな仲良く協力してと。ジャックも彼女とハグ
するが室内で見送り外には出なかった。
■感想
感想が遅れてすみません。
1週間以上前に見たドラマなので手短に覚えている範囲で
書いていきます。
いよいよウィリアムが亡くなってしまいました。
生前どれだけ影響力が有った人物なのか。
社会的な貢献・存在という意味ではウィリアムよりもラン
ダルの方が明らかに上回っているハズなのに、ウィリアムが
亡くなったと知るや、敬ってくれる人の多さ・声をかけて
くれる人たち、そしてそんな仲間たちの性格がそのまんま
ウィリアムの性格自体を表している感じがしたね。
金を儲けて家庭を犠牲にしても会社に貢献してきたランダルに
とっては、ウィリアムが短い間に近隣の人たちとの関係
を築いて来た事に驚きなのだろう。
ただ全てを称賛出来るものではなく言うまでもなくウィリアム
はランダルの事を捨てている。その中にはレベッカのエゴ
も含まれていて全ての責任にすることは出来ないけれど、
今回の流れは子供たちのアイデアによって、ウィリアムの
一日を体験することで彼の視線で、彼のことを思い出しなが
ら歩けただろう。
■ベスとウィリアム
ウィリアムが孫のことを可愛がるのは当たり前なんだけど、
一番面倒をみてくれていたベスに関しては、別れの言葉を
交わすことなく逝かれてしまったことでショックを受けて
いる。
クスリの棚を見れば既に亡くなる場所はメンフィスだと捉えて
出かけたこと。その分量のクスリだけが無くなっていた。
ランダルとは最後の時を多く過ごし、孫たちは置き手紙が
有って葬式を執り行うことを求めた。
「大人は哀しい別れにする。二人で楽しいお別れ会にして」
二人で出来るのかなと思ったけど、子供らしい視点で上手く
ウィリアムを思い出しながら理想的な別れを演出する。
しかしベスとウィリアムの関係はどうだったのか。
死んだ後に届く手紙というのもシャレている。
ランダルは父はセンスが光るとしていたけれどね。
■決断
決断と言えば白黒ハッキリさせると言うけれど、冒頭で面白い
やりとりが有った。
「白いハトまで用意したのに・・」
「黒いハトは居ないでしょ」
このドラマに於いては白人と黒人の人種問題は欠かせないもの
があるし、更にこのドラマを複雑化させているのは、ゲイの
問題やドラッグの問題も含まれている。
・
そして何よりも決断に於いて今回はランダルが新しいものを
求めて動き出した。
会社から亡くなった時に送られてきたのは面接の時にアナフ
ィラキシーショックを起こした梨と印刷されたメモのみ。
こういう時に怒りって爆発してしまうものだろうけど、
変に暴れたりしなくて良かったな。でも出来れば少しくらい
会社のものたちにランダルの存在の偉大さを感じさせるよう
なオチを用意して欲しかったね。
■ケヴィン
今回は先日飛ばした公演について、再度行うことになる。
影響力のあるタイムズ誌の批評家に来て欲しいと思うが、
当然ながら一度飛ばした為に容易に来てくれるとも思えない。
ただこのドラマは至る所でケヴィンの「シッター・マン」
に於けるキャリアが良い方向を向くところがある。
ロン・ハワード監督がたまたま孫と来ていて見ていたこと。
空席だった場所に求める人は居なかったけど、それを埋める
人間は沢山居た。
ケヴィンの12年前の浮気によってソフィーとの関係は終わって
いたみたいだけど、悪いのはケヴィンなのになんでソフィーは
ピアソン家に遠慮しているんでしょうかね。
それにしても舞台前に「ブレーク・ア・レッグ」というのは
本当のことなんでしょうかね。
■昔のエピ
どうしても昔のエピというと最早ジャックの死と問題しか
ない。またレベッカが何処まで夢を追いかけるのか。
怒った時にこそ本音は出るものだけど・・・
レベッカはクリーブランドから始まり、ボストン、ニュー
ヨーク、トレントン、フィラデルフィアのツアーに出ようと
していた。ベンは何でもないとしていたけれど、やはりベン
の方にはレベッカに対する意識した流れがあり、本当に嫌な
ヤツという印象だけが残った。
ジャックは何時の頃からなのか随分と酒を飲み始めたんだね。
一人で自宅で映画「他人の家」を見ていたけれど、退屈なので
会社の退社する社員のパーティーに行くことになる。
女性・ヘザーはジャックのことを狙っていたようでまさに
心の穴に入り込んでくる怖い存在だったけど、ジャックは
この状況でも上手いことその誘惑をはねのけた。
ジャックはレベッカがツアーに行く前に挨拶しなかった。
現代の世界ではウィリアムに挨拶したいのに出来なかった
人がいることを考えればまだまだやり直しは利きそうだ。
しかしやはり怖いのは酒を飲んでいる事実。ケイトは特に
両親の態度に敏感になって居た為にアドバイスをしていた
が、それが死に繋がるのかな。
■ドアを開け、フタを開け、窓を開けろ!
先日のウィリアムのエピでは古いドアは開けられないように
なっていたし、ランダルが車の窓をあけないことに一言
二言助言していた。
ケイトがこの件では過去を封じてフタをしている為にトビー
との関係が前に進んでいない。予告では父の死の件について
全てを話すとしていたが・・
■使用された曲
・We Can Always Come Back to This
Written by Siddhartha Khosla & Chris Pierce
・Compasses and Maps by Ryan Adcock
・Possum Kingdom by Toadies
・Death with Dignity by Sufjan Stevens
■出演者
ジャック・ピアソン (Milo Ventimiglia) 36歳、建設会社勤務
レベッカ・ピアソン (Mandy Moore) ジャックの妻、初出産
ランダル・ピアソン (Sterling K. Brown) 36歳、エリートビジネスマン
ケイト・ピアソン (Chrissy Metz) 36歳、ケヴィンの付き人
ケヴィン・ピアソン (Justin Hartley) 36歳、コメディドラマ俳優
ベス・ピアソン (Susan Kelechi Watson) ランダルの妻
テス・ピアソン (Eris Baker) ランダルの娘・長女
アニー・ピアソン (Faithe Herman) ランダルの娘・次女
トビー・デーモン (Chris Sullivan) 減量のためのサポートグループに参加
ウィリアム・ヒル (Ron Cephas Jones) 無職、62歳、ランダルの父
ミゲル・リヴァス (Jon Huertas) ジャックの親友
ソフィー (Alexandra Breckenridge) ケヴィンの妻
サンジェイ・ジャヒリ …… ランダルの同僚・ブルックリン
スローン・サンドバーグ …… 劇作家
ジェシー …… ウィリアムのゲイパートナー
15歳の頃のランダル ……
15歳の頃のケイト ……
15歳の頃のケヴィン ……
15歳の頃のソフィー ……
ブランドン・ノヴァク …… タイムズ誌ライター
タイラー …… ランダルの上司
ジル …… 演劇スタッフ、控え室に呼びに来る
ペンチ …… 引退した社員
ヘザー …… ミゲルといちゃつく女性社員
…… 郵便局員、ウィリアムと仲良し
本人出演 (Ron Howard) 映画監督・俳優