第1話 決闘 One-Two-Three Go…
監督/Anton Cropper 脚本/Aaron Korsh
【これまでのあらすじ】
この事務所のトップ3のアソシエイトに支払った契約金の額
を調べたとレイチェルはジェシカに告げる。それで給料で
学費は払えるというレイチェル。ジェシカはとても足りないと
するがレイチェルは研修に来る若手と同じ弁護士扱いで働く
ことを告げる。ジョナサンはマイクを投資家としてスカウト
する。ドナはステファニー情報でマイクが事情聴取をされる
ことを語る。ウッドオールは薄汚い弁護士だとしてずっと
ハーヴィーのことを見張っていると語る。マイクは大事な人
をこれ以上苦しめることに疲れたのでジョナサンに連絡を
入れたという。転職することにしたと。ハーヴィーはスコット
が事務所を辞めるのを機にマイクはロースクールを出て
いないこと。オレはそれを知って雇ったと告白する。しかし
それでもスコットは私は残れない事を告げる。マイクは
ハーヴィーに辞めても良いと言ってくれと頼む。
■ストーリー
マイクはベッドに居るとレイチェルはシャワーを浴びて出て
くる。今日は学校?仕事?・・両方よとレイチェル。まだ時間が
あるか?とすると車で送るのでもう1ラウンド”朝の会議”が
始まる。
「木曜日は9時から映画(“カサブランカ”と”地獄の黙示録”)
でも見ましょう。」とベッドにメモを残して行くジェシカ。
ハーヴィーは女性(Vlada Verevko)と”朝の会議”をしていた。
繰り返し体が熱くなり延長する。
●マイクはギリス産業のウォルター・ギリス(Michael Gross)を
尋ねる。彼はマイクにジョナサン・シドウェル(Brandon Firla)
の顔を立てて会ってやるだけだとすると、答えは聞く前から
“NO”だと答える。ノーから始まる方が交渉のし甲斐があると。
ウチの配送センターの価値が分かって居ないだろうとすると
僕ならそれだけの額を払うとして金額を提示する。思った
よりもデカイ額だとギリス。しかし何を考えているか分から
ない相手に売る気は無いという。配送センターを残したまま
だとDVD販売を見切りをつけてないと見なされて狙われるのだ
という。脅しに来たのか?というギリス。各社が目をつけていて
敵対的買収で他者に乗っ取られるのも事実だという。しかし
ギリスはこんな額はウソだろうとし買った後に配送センターを
どうするつもりなのか。契約すれば5秒後に話すという。
従業員の解雇はしないこと。あなたがあの配送センターを
維持するのは無理だと。買収対策で金額も必要になってくる。
資金が無かったら相手にしなくとも乗っ取られるのだという
マイク。返事は一時間後に聞きますという。
レイチェルはジェシカにヘアジェルの事を指摘されるが
9年生の頃から使っていないという。ハーヴィーは何処なのか
と問うジェシカに”朝の会議”だというドナ。ドナはレイチェル
にも説明しようとするが、ジェシカは朝の会議のホントの
意味は分かるとし言える立場ではないからだという。昨日
もそうだったでしょとし出勤したら会いたがっていると伝えて
とジェシカ。私はムース派だった・・90年代よとドナ。
●マイクはSIG(シドウェル投資グループ)に帰社する。
秘書のエイミー(Melanie Papalia)から中華のランチを買って
来てくれたのかと問う。春巻きは2本買ってくれたのか?焼き
そばにキノコを抜いてくれたか?と細かい指摘にウンザリ。
マイクはもうクビにしようかなと語ると、フリードマン・テ
クノロジーの覚え書き、スティルマンの契約署、今夜レイチ
ェルといくダフト・パンクの最前列のチケットを買ったと
いう彼女。マイクに対してシドウェルは機嫌が悪いからと
忠告する。
マイクはシドウェルのオフィスへ。
ギリスの配送センターを買って来たというマイク。しかし
シドウェルは慈善事業じゃなく金になることをやれと指摘
される。君は従業員を守っただけだとすると、30%の金が
入るというマイク。シドウェルはウチはヘッジファンドなので
50%取れなければ意味がないという。そんなことはしない
として良い取引だという。君がここに来て3ヶ月シングルヒッ
トばかりだと。ホームランを撃てと語り目を覚ますのだという。
他人の心配などせず儲けることを考えろ。嫌ならば弁護士に
戻れと言われる。
ハーヴィーはジェシカの元へ。
あなたも”朝の会議”をしたら?と彼女に伝える。
私の心配よりもローガン・サンダースの事を心配してという。
何故?と問うと父の子会社を一つ倒産させたのか?と。
違うとし大出世だという。父が引退して彼が継いだのだとい
う。明日の朝10時に来るというと、ハーヴィーは来週に延期
してくれという。彼は自分がライオンだと思っている。主導
権を握りたいのだとし友好的な弁護士はクビになる。ライオン
なら用意された飯は食いたがらないとハーヴィー。
狩りをさせるのか?とジェシカ。頭が冴えているんだと。
■感想
マイクが投資銀行家/ヘッジファンドに転職してから三週間。
その後どのような生活をしているか気になるが、事務所と対峙
するものたちの存在が少しずつ現れ始めている。
ドラマとして一番見たくないのはマイクvsハーヴィーだけど
逆に一度見てみたいケースの対決でも有る。
弁護士の仕事も大変だけど、ハゲ鷹ヘッジファンジのマイク
の心労も相当キツイものになりそうだね。
ただ正直弁護士と投資銀行家の対決ってそう多くのケース
で顔を合わせるのかな。細かい作業はマイク任せだった所
もあるハーヴィーは誰をアソシエイトとして部下につける
のだろうか?レイチェルだったりするのかな。
ハーヴィーが彼女をマイクへの伝言に使ったことで、「昨日
みたいなやり方はしないで・・」と責めた際には「オレが悪か
った」と謝罪。その謝罪に謝らないと思われているのか?
として二人の面白いやり方が有った。
またレイチェルがハーヴィーのモノマネをして
「ゼイン、資料がオレの机の上に無いぞ。君はクビになりた
いのか?じゃ失礼。他のヤツを虐めてくる」と語り
「コーヒーは砂糖とクリームとヘーゼルナッツ入りで」
「調子に乗りすぎた?」
スコットは事務所を辞めたことでその穴を誰が埋めるのか
なと思っていると、ジェシカの恋人で証券取引委員の怪物
だとされるジェフ・マローンが事務所にやってきて下手な
駆け引きを行う。
カトリーナはクビにされたかと思ったけど、一応ルイスの
失恋の件での失態は彼の責任でもあるし、案を出したのは
レイチェルだったので見逃されたのだろうか?
マイクとしては恩人のハーヴィーとは闘いたくない意思
を持っているが、ハーヴィーの顧客には10億ドルのクライア
ントであるローガン・サンダースという男がいる。その彼が
マイクが狙う企業と同じギリス産業を敵対的買収工作を狙って
いる為にハーヴィーとしては利益相反の関係になってしまう。
マイクとしてはこれまでの3ヶ月の間、善人のようにして振る
舞って来ていたけれど、今後はそうも言っては居られなくなる
様だ。それでも今回はマイクがギリス産業のウォルターを
信用させて味方につけさせることが出来たのは、マイクの
善良な部分が現れたからであり、11歳の時に両親が亡くなった
ことを引き合いに出しては、ギリスの息子が亡くなったことに
共感していた。
■司法省に目をつけられる
相変わらず事務所としては司法省には目を着けられている
構図が有るのかな。ウッドオールは毎回出る訳では無いけど
虎視眈々とハーヴィーのことを狙っている感じ。
そして今回登場する新しいキャラクターであるジェフ・マロ
ーン (D.B. Woodside)が、ピアソン・スペクター側に付く
のかどうか。マローンは相当怪物扱いされているけれど、
ウッドオールのことも嫌っているようなので、なんとか味方に
つけられるか。
■人生に於ける選択
今回は何と言っても選択というのがテーマだった。
・ハーヴィーはマイクとの関係だったり、スコットとの恋人
関係に悩んでいたところがあったけど、結局仕事を選んだ
為にスコットは立ち去り、そしてマイクもまた常に友達で
いることは出来なさそうだ。同じ職場で恋人が働くと必ず
障害が発生するというのはこれまでの経験から誰もが熟知
している様子。
・ジェシカもまた冒頭からメモを残して居て誰かと関係を
持っていることが示唆されるものが有ったけど、なんとその
相手がマローンだったようだ。
恋人と仕事が両立しないことはこれまでにも描かれているので
ジェシカに対してどちらを取るかの選択に悩まされることに
なる。結局仕事を取ったことでマローンが事務所に在籍して
いく様だ。
・レイチェルの立場も複雑だ。
彼女の場合仕事を取るか学業/ロースクールを取るかというだけ
でも大変なのに、それに加えてマイクと対峙していかねば
ならないこと。レイチェルは父親とだって戦って来たので
大丈夫だとするけど、父と恋人ではまた変わってくるからな。
最後に凄い事を言っていた。
レイチェルが不倫していた相手はなんとあのギリスだという。
色んな複雑な要素・感情を混ぜ込み過ぎではないか・・と。
■ハーヴィ vs マイク
「ギリス産業」を巡ってハーヴィーのクライアントである
ローガンサンダースと敵対的買収を阻止するマイクの攻防と
なっていきそうだ。
当初は最初にハーヴィーがマイクの案を聞いているので
利益相反の立場から関われないのではないかと思っていたし、
下手な駆け引きを使ってハーヴィーはクライアントは”神様”
ではなく自分たちがコントロールする相手だとばかりの傲慢さ
を見せる。
またこのドラマでは意外と誰もが傲慢さを持っていて、
約束は守らないし、脅しているような駆け引きがあるのも確か
だ。
■我が道を行くルイス
秘書のカトリーナからは色々と後押しされる。ルイスは何と
してでも力を誇示してジェシカとハーヴィーに認めさせると
いうミッションがあるようだ。証券取引を得意にしている
ルイスのことを必ずマローンの件が絡む家庭でハーヴィー
たちが助けを求めに来ると思っている。
ハーヴィーたちから助け船の声がかかる間、カトリーナは
モチベーションを保とうとしてルイスの前に
「Pearson Specter Litt」と書かれた名刺を差し出していた。
ハーヴィーたちも全く違う話の中で「女の電話を待つ作戦は
大失敗」に終わったことをジェシカに言われて大慌てで
アピール作戦に出ることになる。
■その他
・映画ネタ
・マイクが居ないのでハーヴィーが映画ネタを語る相手は
ローガンとなってしまった。
ハーヴィーはローガンに対して3つのルールを教える。
「会う日は勝手に決めるなオレが決める」
「敬うことを要求するな 努力しろ」
CはAとBが出来てから教える。
「ザ・エージェント」ごっこか。
・僕は金を見せろというというローガンに今度は「クリムゾ
ン・タイド」ごっこにしようと思ったと。
過去にウィンワーズ家は1950年には大富豪だったが88年には
すっかり落ちぶれたこと。原因は金の無駄遣いではなく
「恐竜のまま」だったこと。要するに変革が必要だけど、
皮肉にもハーヴィーのやり方を非難してそのように言ったの
か。早くも年寄り扱いされてしまったのだろうか?
・スペクター大学で習ったスキル
ドナが冒頭でハーヴィーに忠告した通りの展開になった為に
ハーヴィーにそう告げていた。もう(スペクター大学)は閉鎖
すべきかも。
・アルバート・イザーザー(Albert Ezerzer)に捧ぐ
ドラマの終了時にそのようなメッセージが出て来た。
■使用された曲
・Greenback Boogie by Ima Robot
・Love Me Again by John Newman
・Thiskidsnotalright by AWOLNATION
・The Angel and the Fool by Broken Bells
・State of the Art by Gotye
■出演者
マイク・ロス (Patrick J. Adams) 記憶力が天才的、SIGへ転職
ハーヴィー・スペクター (Gabriel Macht) 弁護士、シニアパートナー
ジェシカ・ピアソン (Gina Torres) 弁護士事務所”ピアソン”経営
ルイス・リット (Rick Hoffman) 弁護士、ハーヴィーのライバル
レイチェル・ゼイン (Meghan Markle) パラリーガル
ドナ・ポールセン (Sarah Rafferty) ハーヴィーのアシスタント
カトリーナ・ベネット (Amanda Schull) アソシエイト
ジェフ・マローン (D.B. Woodside) 証券取引委員
ローガン・サンダース (Brendan Hines) ハーヴィのクライアント
エイミー (Melanie Papalia) マイクの秘書
ウォルター・ギリス (Michael Gross) ギリス産業CEO
ジョナサン・シドウェル (Brandon Firla) SIG(シドウェル投資グループ)
…… ハーヴィーと朝の会議の女性
ポール・ポーター …… クライアント?
エリック・ウッドオール …… 連邦検事/南部地区
エドナ …… SIGの秘書
マックス・サンダース …… 先代