September 27, 2012
第11話 完全なる方程式 2 Pi R
脚本/Dan Dietz
監督/Richard J. Lewis
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2010年7月、911に通報が入る。アトランティック・アベニュー駅
の地下鉄からの運転手からのもので、線路に居た少年を跳ねた
というものだった。誰かに落とされたのかも知れないが分から
ないという。
2012年。ライカーズ刑務所。
リースは捕まる中、FBI捜査官のドネリーは刑務官のハッチンスに
対して、ここに居る4人を他のものには絶対に接触させるなと
命じる。国家の安全に関わるものだという。刑務官は目の前に
いるのはテロリストなのかと問うと、スーツを来た銀行員にし
か見えないという。3人はそうかも知れないが、このウチの1人
はずっと追ってきた人物で凶悪犯罪者だという。起訴しなくても
72時間は拘束出来ることを指摘するドネリーに対して、ここは
グアンタナモではないとしながらも72時間は好きなようにして
くれと語る。
カーターもドネリーと共にその様子を見ていた。
尋問はしないのかと問うが、ドネリーはニューロシェルで採取
したDNAや燃えた車の中にある血痕、君が採取してくれていた
指紋があることを語り、それだけで証拠としては十分だと語る。
もう絶対に逃がさないという。
4人は囚人服に着せられて独房入りにさせられる。
リースは独房に入ると突然イスの下に隠されている携帯電話が
鳴り響く。電話に出るとフィンチからのものだった。君が政府
よりも上手だということは分かっていたとし、手を打ったから
時期に釈放されるハズだという。しかしその間に番号が出たら
どうするのかと問うと、番号は常に出ているとして、フィンチ
はリースに頼らず今回の案件を処理しようとしていた。
リースは今回の件は自分が深追いしすぎた事を告げ、自分で何とか
処理するというが、フィンチはこういう事態にも備えてあること
を告げ、72時間以内に釈放されると語る。
フィンチはブルックリン高校でレンサム先生の代わりに”スウィフト”
教師という名で代役を務める。レンサムは教師研修で
マウイ島でセミナーを受けて居るのだという。
フィンチは課題として出されているのが足し算の公式だという
ことに驚く。
1から100まで足すという課題だった。フィンチは方程式は知って
いるのかと問う。フィンチは今回のマシンが割り出した生徒の
一人、ケイレブ・フィップスのことを指さして公式が分かるか
と問うが分からないという。ヒントを出すというが、チャイム
が鳴ったと同時に生徒は出て行ってしまう。ケイレブは書いて
いたメモを捨てていく。
フィンチはファスコに電話する。
ブルックリン高校の理系コースの名簿を調べてケイレブの事
を調べて欲しいというもの。するとすぐにファスコからは
ケイレブは何度か警察沙汰にはなっているがいずれも些細な
理由だという。ライアンという兄がいたこと。二年前に事故死
によって線路に落ちて引かれて亡くなったとのこと。ケイレブ
は母親とは二人暮らしで母は事務補助の仕事をしていること。
フィンチはケイレブを尾行する中、ケイレブの携帯にペアリング
しようとするがダメだった。そこでケイレブが会話していた
女性・ジュリアの携帯にペアリングする。しかしあまりに
メール中毒の少女の姿に驚く。別の惑星にいるみたいだという
フィンチに対して10年経てばこの星はそいつらに乗っ取られる
と告げ、学校は昔と違って今はギャングの抗争、ドラッグの
蔓延、妊娠、など変わっている事を語る。
ドラッグに関しては日常らしいとして、フィンチは通りざま
校内で売っている二人組の売人の写真を撮影するとファスコに
二人の事を調べて欲しいと語る。
フィンチかカーターに逢う。
リースの件で呼んだのでしょというカーターに対してフィンチ
は既に手はうってあるので一線を越えることはして欲しくない
と語る。カーターはネットワーク上から指紋は消去したことを
告げる中、一線なんてとっくに越えていると語る。問題は
DNAの方だというカーター。FBIがニューヨークのラボで
厳重に管理している事を告げる。
そんな中構内ではロートン校長から校内放送で5時には閉館する
ので帰宅を促す放送が入る。校長はフィンチを呼ぶと、レンサム
の課題に関して勝手に抜け道を教えるようなことはせず゛、
ただ見守るよう忠告を受ける。そんな会話を聞いていたITクラス
の講師のクリス・ベックナーは好きにやれば良いよとして
フィンチに声を掛けてくれるのだった。
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リースが銀行の貸金庫盗難の流れで逮捕されるが幸いにして
現場で逮捕されたのはリースと似たような背格好をした4人の
人物だった為に、FBI捜査官のドネリーとしてもすぐにどの
人物が長年追いかけてきた”スーツの男”なのか判別出来なかった。
送検されるかどうかを待つ72時間の間、フィンチとしても
色々と手を回してリースを釈放させようとする中、マシンは
数字を割り出してくる。事件に関与しようとしている人物は
ブルックリン高校に通うケイレブだった。フィンチはリースの
支援がない中で、高校の臨時教師として侵入し、ファスコと
連携を図って彼に降りかかる事情を探っていく。
なんと言ってもこのドラマのメインパーソンであるリースを
欠いたままでのミッションということも有り、かなり不安な
ものが有った。それだけこのドラマに於けるリースの存在感と
いうものを感じさせるし、彼が居ないとアクションシーンが
期待出来ないところも有って、スラム街の夜道を防犯設備なし
で歩くような状況が続いている。今回のエピソードでそんな
状態も解消されるかと思ったけど、それがまた上手く行かない
ところはもどかしいところだね。
1) マシンがはじき出した番号・ケイレブ・フィップス
高校の臨時教師として潜入したフィンチだけど、数学者としての
フィンチの姿は興味深いものが有り、面白い具合に今回のターゲット
の生徒にとの関係に於いて合致するものが有った。フィンチの数学者
としての天才ぶりは言わずもがなだけど、そんな彼の言葉をどれだけの
人物が届いていくのかは未知数であり、彼の言った言葉の意味が
分かる人にとっては、ITクラスの担当教師なんかよりも多くのもの
が伝わるところなのだろうね。
そんなフィンチが監視するケイレブは天才肌の人物だった。
天才なのにその能力を発揮出来ずにいる。
先週放送分のDlifeの「ナンバーズ 天才数学者の事件」で
スポーツの統計学の中からドーピングの方程式をあみ出した
オズワルドとチャーリーの関係に似ているものが有る。
全国学力適性試験に対してマークシートを使って”時間の無駄”と
書く辺り、ある意味では天才以上のものがあるよな。
フィンチとファスコが今時の高校のことに言及する辺りは
面白いやりとりだったし、リースが居ない分、この二人が会話
するシーンも多く有って、意外な面というのも多分に見られた。
ケイレブを調べていく過程で、兄のライアンを失っていること。
その事故が何らかの陰謀めいたものを臭わせるものが有ったし、
ドラッグ関係でのトラブルにも巻き込まれている。そして彼が開発した
ファイル圧縮アルゴリズムは多額の金になるという事情も有るので
多くのもことが利権争いによる綱引きの中で生まれる危機のように
感じる。
マークシートに於ける”時間の無駄”とするメッセージの意味。
彼自身の問題は、自分の才能を活かせるかどうかの環境的素因ではなく、
死ぬことを決意していたので精気を失うような行動を取っていたこと。
母親のことを気遣う姿を見て、優しい青年の姿とは対象的に
麻薬の売人としての彼の姿。
彼が開発した画期的アルゴリズムのコードのファイル名は
17-6-21と書かれており、その意味が示すものをフィンチがすくい
取っていく。
有る人にとっては大切な意味のある言葉であり数字であるもの
が、他人にとっては何の意味もないものであること。
そんなメッセージにたどり着くかどうかということで、それに
たどり着いたフィンチは最後にケイレブにもそんな同様の課題という
ものを残したようなものを感じる。
πについての説明も興味深いものが有った。
あらゆるものがπには含まれているが、逆に言えばパターンが
ないということは、個々の人は無二の存在であるということを
示しているのだろうね。
「πとはギリシャ文字で円周率というもの。」
それは(人生の)何の役に立つのか?どんな時に使うのかとする生徒の
皮肉る質問に対して、
「3.1415926535という数字はさわりであり、終わりがないこと。同じ
パターンの二度とないもので、全ての数字の組み合わせが含まれる。
誕生日、ロッカーの暗証番号、社会保障番号なども全てこの数字の
組み合わせの中に含まれるもの。またこの数字を文字に置き換えれば
あらゆる組み合わせとして全ての言葉が含まれていること。人生の始まり
から終わりまで、円一つにこの世の無限にある可能性が含まれている」
のだと。「その情話宇を役立てるかどうか君たち次第だ」と語る。
また時代の価値感の違いというのは、ファスコとフィンチの会話
を通した高校時代の流れとしても含まれていたけど、ITクラブの
教師が語っているように、「ハッカー」に対する視線が今と昔と
では違うということが語られていた。
「依然は情報処理の限界に挑む人のことで、意味が悪くなったのは
限界を挑戦し過ぎたこと」。この流れは今のフィンチなんかにも
言えることなんだろうね。
また
「アメリカ政府が出来たばかりのネットの前身であるARPANET
を制御しようとしていた頃、システムに侵入して極秘情報を暴いた
ものがいるということ。これが元でネットが一般的なものとして
広まったこと。その人物は今でもその辺に彷徨いているかも」
として、フィンチの存在であることを臭わせていた。
自殺しようとする彼を止めるフィンチは、「金が代わりになる
と思っているのであれば君は方程式が分かっていない」として
踏みとどまらせる姿が有った。
・ケイレブを演じたLuke Kleintank
「ゴシップ・ガール」では、ゲイの弟・エリックのゲイ友・エリオット
役に出演。「BONES」では、過去犯罪を犯したが天才インターン
であるフィン・アバーナシー役。「プリティ・リトル・ライアーズ」
ではシーズン4でトラヴィス役として出演するらしい。
2) リース救出の流れ
カーター刑事にほぼ投げっぱなしのエピソードだった。
一線を越える越えないで、カーターはとっくに超えて居るという
ことを理解しての行動であり、リースの手助けをした辺りから
その「価値感」というものが変わってしまったのだろうし、
その内容を理解したが故に共感したからのこと。
二、三話くらい前に、リースはカーターに全貌を話さないのは、
人生に於ける守るべきものが有るかないかであり、カーターには
守るべき子供がいることが有ることも有って、その道に踏み入れる
ことを躊躇させていたところが有ったけど、そういうことも言って
居られない状況になったな。
指紋の改ざんはあっさりとしたものだけど、FBIが管理するシステム
でのDNAの証拠の改ざんは容易ではなかったけど、上手いこと
改ざんに成功する。カーターがここまで足を踏み入れて
“フードの女”として活動するというのも斬新だったけど、
一人の男をリースの身代わりのようにして登録してしまったと
いうことはその人の人生を壊すことに繋がらないのかな。
大義の為に一人の人生を壊すことも厭わないとするのであれば、
ドネリーを処分してしまえと小一時間な感じではある(笑)
上手く保釈されるかと思われたけど、ドネリーは
「上層部の命令で非合法戦闘員に指定された。国家に対する
脅威ではないと確証が出るまでここからは出すな」と指示する姿
が有る。
イラクで尋問を担当していたカーターのことが引き合いに出されて
拷問して吐かせろとの指示を受ける。
ジョン・リース(Jim Caviezel) 元兵士、恋人ジェシカを失う
ハロルド・フィンチ(Michael Emerson) 犯罪防止システム開発者
ジョス・カーター(Taraji P. Henson)刑事
ライオネル・ファスコ(Kevin Chapman) 腐れ刑事、情報屋
ニコラス・ドネリー (Brennan Brown) FBI捜査官、スーツの男を追う
クリス・ベックナー (Luke Kirby) ブルックリン高校、IT教師
ケイレブ・フィップス (Luke Kleintank) 17歳、数学天才少年
ウェイン・F・パーカー (Creighton James)
マーフィー (James Colby) 鉄道警察
ロリ・フィップス (Mary B. McCann) ケイレブの母
ロレンゾ (Hassan Johnson) 麻薬の売人
ロートン (Susan Blackwell) 校長
ハッチンス (John Sharian) 看守
ハワード・グレジャー (Gregory Abbey) ベンチャー企業
ジュリア・フランクリン (Stevie Steel) 生徒
リリー・ウィリアムズ (Malika Samuel) 生徒、フィンチの質問
ディエゴ・ベラスケス (Ananias Dixon) 高校生、売人の一人
— (Michael Heckler) Tall Guy
— (Jeff Woodman) FBI Tech
— (David Fierro) Stocky Guy
— (Ludovic Coutaud) High School Student Texting at the Locker
— (Brooke Kaitlyn Dawson) High School Student
チャールズ・マックアボイ (Brendan Griffin) 囚人
ブライアン・ケリー (James Knight) 囚人
フェラ (Stanley Nallem) Finch’s class
ロラー・サムス (And Palladino) Nervous Guy (Ecstasy Buyer)