October 13, 1985
EP6(6) わが心のオルゴール Reflections of the Mind
監督/Seymour Robbie 脚本/Robert E. Swanson
——————————————————–
豪邸の女主人・フランチェスカ・ロッジはベッドで寝ていると
突然目が覚める。なんとオルゴールの蓋が開いて鳴り響いてい
た。スコットが戻ったのかと、それともシェリルなのかとして
屋敷を歩いて回る。マーガレットなのか・・
しかし確実に人の居る気配がした為に911に電話し助けを求める。
フランチェスカはクローゼットの中に隠れて助けが来るのを
待っていた。ハサミを手にして警察を待つ中、フランチェスカ
の元にはスコットが戻ってくる。一体どうしたのか?と。
ジェシカはフランチェスカからの電話で急いでシンシナティ
への飛行機に乗って現地入りする。フランチェスカはロスの
未亡人でロスとは死別して以降スコットという男性と再婚して
いた。ロスとの間に設けた一人娘のシェリルと三人で暮らして
いたのである。精神科に入院しているということでジェシカ
は病院に会いに行く。
ジェシカはまずスコットと逢うと現状を聞かされる。
フランチェスカはかなり精神的に酷い状態だという。更に
病院にはボーディン保安官が来ていた。
家宅侵入されたとの通報を受けてきたことを告げると、保安官
はスコットの手の傷を気にする。大したことはないとして怪我
の言及を避ける。フランチェスカはどうしたのかと問うと大部
参っているという。
スコットは重役会議で帰宅が遅くなり、いざ家に帰ってみると
錯乱状態でフランチェスカが戸棚に隠れていたのだという。彼女
はハサミを持って襲ってきたこと。先週は車のブレーキがダメ
で調べるとブレーキラインが切断されていたという。
しかし金ノコで切断し、ブレーキオイルに汚れた衣類が
フランチェスカの部屋に隠して有ったとのこと。しかし本人は
まるで覚えていないのだという。これから自分はシカゴで重役会
があるのだという。
ようやくジェシカはフランチェスカに逢う。
フランチェスカはジェシカは有名人になったので会いに来て
くれないかと思った事を語る。シェリルとは5年ぶりの再会。
随分と大人っぽくなったと語る。母は神経が参っているようだ
と語る。
病室には精神科医のビクター・マーチ医師がやってくる。
フランチェスカはマーチに私は何処も悪くないと告げると
マーチも帰宅の許可をしてくれるシェリルによるとマーチ
先生はとても良い先生で私も治してくれたのだという。
二年前に反抗して家出し、その際ドラッグなどにも手を染めて
いたとのこと。そしてあの病院に入れられたという。
そんな中帰り道の車の中で、スコットが運転する中突然
飛び出して来た人物を轢きそうになる。スコットはレーサー
としての経験もあるのでとても手慣れた様子で人を避けて
事なきを得る。
屋敷に帰宅すると、フランチェスカは部屋を案内してくれる。
二階にはロスの寝室が有ったが、彼が自動車事故で死んだ後
は部屋を封印している状態だという。フランチェスカは
屋敷のメイドのマーガレットにジェシカの対応を任せる。
マーガレットによると泥棒なんて聞いていないという。
ここの所奥さんは態度が変で変な所に変なものを置いたりして
いるという。この前はダイヤのブレスレットがゴミバケツの中に
捨ててあったとのこと。無くなったことさえ覚えていないの
だという。
その頃スコットは重役会議のためにでかけようとする中、
秘書を務めているブルックが一緒に行きたい事を語る。
一体いつまで二人の仲を誤魔化すのかというブルック。
スコットは今は妻の具合が悪いのだと語る。限界まで待つが
その限界は近いかも知れないと語るブルック。
ビクターはシェリルに挨拶に来る。
フランチェスカの診察のついでに寄ったとするがシェリル
はビクターに対して個人的な感情は持ち込まないでくれという。
マティーニを飲もうというスコットとフランチェスカとシェリル。
スコットは一杯飲むと仕事のために車で出ていく。
そんな中フランチェスカの元に男の人から電話だとして
マーガレットから知らせが入る。電話に出るとなんと死んだハズの
ロスの声か聞こえる。君を熱愛しているとして今夜逢うのを
楽しみにしているとのこと。ロスからの電話だというフランチェ
スカ。彼が戻ってきたのだと言った後、その場で倒れてしまう。
一方その頃車で出かけたスコットも蛇行運転をした後、崖から
車が転落して亡くなるのだった。
——————————————————–
豪邸に住むフランチェスカの周りでは人がいるような物音や
不自然な事象によって悩まされていた。
夫のロスと死別したことがその原因となっているのか。
それとも彼女が見ている錯覚なのか。フランチェスカは旧友で
あるジェシカに連絡を取り助けを求める。
パッと見どうみても精神科医が犯人だろうとか思ってしまうところ
は先入観の致すところだろうけど、意図的にミスリード的役割を
持たす故の容姿の怪しさが有ったのは事実だった。
遺産を狙っているであろう第二容疑者であるスコットもまた
車の事故で亡くなってしまうという状況の中、果たして
フランチェスカのことを脅しているのは誰なのかということ。
本当の娘によって脅されているという辺り、もの凄く切ないエピソ
ードだった。
娘は過去精神病院に入っていたとのことだけど、完璧には治って
いないのか。気になるのは父親のロスも今回のスコットと同様の
亡くなり方をしている事実だ。この件にも娘や庭師は関わっている
のだろうか。それともこの死がきっかけでおかしくなってしま
ったのか。
庭師のケビンも怪しい行動を取っていたけど、この辺は額面通り
に本当に怪しいヤツだったという。
ジェシカがベンゾジアゼピン入りマティーニを飲んで居たらまた
複雑な状況に陥っているなということも有ったけど、美味いこと
この流れの中から容疑者を絞っていたことが判明。
また屋敷内でもカナリアが亡くなったトリックなり、人が入り込んで
くるような流れを解明したり、開かずの部屋のトリックを解明して
いくところなどベタなミステリー小説にありそうな暴き方だったので
見ていて面白かった。
最終的には物証がないことと、フランチェスカと同じ恐怖を味わわ
ようとする意図が有ったのか美味いことジェシカが仕返ししつつ
犯人を割り出したね。
・Beautiful Dreamer by Stephen Foster
ジェシカ・フレッチャー (Angela Lansbury) 小説家
フランチェスカ・ロッジ (Ann Blyth) ロスと死別、スコットと再婚
スコット・ロッジ (Ben Murphy) フランチェスカの元夫
シェリル・ロッジ (Stacey Nelkin) フランチェスカとロスの娘
カール (Wings Hauser) 庭師
Dr.ヴィクター・マーチ (Steven Keats) 精神科の医師
ボーディン (Martin Milner) 保安官
マーガレット (Esther Rolle) メイド
ブルック・デボン (Janet DeMay) スコットの秘書、浮気
— (Franny Parrish) Nurse