July 12, 2012
第5話 問われる責任 Break Point
監督/Christopher Misiano 脚本/Ethan Drogin
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ハーヴィーはCM社製の車のボンネットの欠陥事故に関して、
敵対する弁護士・トラヴィスはハーヴィーはその事実を社内の
報告書を見て知りつつ隠蔽したとして、ピアソン・ハードマン
事務所とハーヴィー自身を訴えるという。それを聞いた
ハーヴィーはCM社の社長に詰め寄り、ボンネットに問題はない
と言ったあなたの言葉を信じたせいで被害者のランダルの名を
汚してしまったと文句を言う。
一方弁護士事務所が訴えられていることを気がつけてきたダニ
エルはハーヴィーやジェシカの元に詰め寄り、その事実をいつ
まで隠すつもりだったのかと問う。
ドナとマイクは資料室で”無いもの”は見つけていたが、なかなか
無い物はなかった。ドナはハーヴィーに対してそんな欠陥を
示す社内メモは見ていない事を告げるが、ドナは自分の朝まで
資料室を探した結果、その資料が見つかってしまったのだった。
ハーヴィーはドナに対して何気にスタッフたちの見落としがない
ことを祈るが、見落としたヤツが居れば即首にしてやると告げる。
朝のセントラルパーク。
ハーヴィーはジョギングしていると突然スポーツエージェント
のジェフリーが近づいてくる。頼みがあって来たというジェフリーは
16歳の天才テニスプレイヤーのマルコ・メンドーサとのエージェ
ント契約を結ぶ寸前なのだが、その前に協力して欲しいことが
有るという。バスケのサインボールを得ることが出来たのも
オレのお陰だろうとしてジェフリーは強引にハーヴィーに頼む。
一つだけ問題が有るのだという。
kellariという喫茶店でハーヴィーは、ジェフリーと共にやって
きたクライアントのマルコと面会する。父親から法的に独立させ
たいのだという。マルコは幼い頃からテニスをしてきて6歳の時
には高校生を打ち負かす程の天才だった。父親の何が不満なのか
と問うと、父は僕をプロに転向させることを許可してくれない
のだという。僕の目的は金ではないというマルコ。
大会の殆どはアマチュアでは出場出来ず、プロ選手にならないと
トップと戦うことは出来ないという。トップと戦わなければ
トップにはなれないと語るマルコに良いセールストークだと関心
する。しかし卒業まで2年経てば親の承諾無しでプロに転向出来る
のではないかと問うと、人によってプレイヤーとしてのピークは
様々だが、現在僕はそのピークにいる状態だと語る。
ドナはCM社の資料の中に自分の受領印が押されているのを
目にしてシュレッダーにかけようとしてジッと考えていた。
そこにマイクがやってくると、見ているだけではシュレッダーは
動かないとして声を掛ける。ドナは朝6時から何をしているのか
としてマイクが来たことを驚く。心を落ち着けてからシュレッダー
にかけようとしていたのだというと、心を落ち着ける程の資料
って何なのかとマイクは問い詰める。
ジェシカのオフィスにダニエルが連れてきたアリソンという
弁護士がやってくる。ジェシカとハーヴィーはアリソンに対して
メモの存在自体事務所にはないと言うが、隠蔽したとして疑われ
ている事を告げ手を打つべきだと語る。こちらから攻めるのだ
というアリソンに対して、ハーヴィーはそれはダメだと反論する。
訴えを取り下げてもらうべきだという。不当に裁かれたのは
オレのせいではないと説明するというハーヴィーだが、アリソン
はそんな被害者を法廷でこき下ろしたのだという。遺族にとって
はメモの隠蔽よりも傷つけた事が問題だという。
ハーヴィーはアリソンの過去の負けた案件を口にする。
プロックトン化粧品、ドレイク・コンサルティング、
ナッピー社にもそう助言したのかと問うと、よく調べたのねという
アリソンは14年間で負けたのはその3件だけだという。3件に
共通していることは何も無く、自分は同じミスを繰り返さないから
だと語る。ハーヴィーはオレは最初からミスをしない人に代理人
を頼みたいと告げると、アリソンはハーヴィーこそ2度も過去
に証拠隠滅で疑われていることを指摘する。しかし2回とも濡れ衣
だと語る。
そんなやりとりを聞いていたダニエルはハーヴィーが気に入らない
のはアリソンではなく私なのだろうとし、私は君たちを助ける
為に信じたいと語る。アリソンを連れてきたのも適任だと思った
からで、必要ならばアリソン以上の弁護士を連れて来れば良い
という。それを聞いたジェシカはアリソンと二人きりにさせて
欲しいと頼む。
ジェシカはアリソンに対して、私は信頼出来る人じゃないと雇えない
事を告げ、信頼に値するものを証明出来るかと問う。すると
アリソンはあなたは気品が有るがオフィスにその赤いドレスは
似合わないと語る。私が代理人になったら指示を出すのはジェシカ
ではなく私であり、内輪揉めしているダニエルにも口を出させない
という。それを聞いてジェシカは雇うことを決めるとハーヴィー
にもそれを伝える。服を貶されただけで信じるのかと問うと、
私も貴方の靴は大嫌いだと語る。ジェシカはそんなハーヴィーに
対して大人しくしていてくれと語る。
そんなハーヴィーはマイクからある場所の住所を受け取る。
ハーヴィーはランダルセンターという支援施設にいく。
ランダルの妻・ジェニファーに遭いに行くと、怒っていることは
承知しているが話したいことが有るという。ジェニファーは
ハーヴィーがよくもぬけぬけと来られたものだとして出て行くよう
告げる。それを聞いていたシェリーヌはジェニファーを宥める。
ハーヴィーは思い出を汚しにきた訳では無く埋め合わせをしに
きた事を告げる。これまでハーヴィーはこれまでこの施設に
匿名で何年も寄付してきたことの証明書を見せる。罪悪感では
ない事を告げる中、ご主人の責任にしたのはクライアントのこと
を信じていたもので、私にとってそれが仕事だと語る。ジェニファー
は寄付していたくらいで訴えを取り下げるなんてお断りだという。
真相を示すというが、散々侮辱してきたのは貴方だと語る。
ハロルドはルイスのオフィスでネコを持ちながらクシャミ。
その姿をマイクが見つけて声を掛ける。
ルイスのネコ”ブルーノ”で、最近食欲がないようだという。
マイクはハロルドがネコアレルギーだと知り、彼に話したのかと
問う中、オフィスにルイスがやってくる。
「アレルギーなんて弱さの象徴だ」というと、マイクは「ネコを
連れて来るのは強さの象徴か?」と問う。ハーヴィーはテニス
のクライアントの仕事を受けて居るようだが、彼にはテニスの
良さが分かっていないとして激怒するルイスの姿が有った。
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CM社製の車での事故を巡り、本当は内部でもボンネットの欠陥
の事実が周知されていて、当時のクライアントであったハーヴィー
もその事実を知り隠していたのではないかとして、代理人である
トラヴィスから訴えが有る。ハーヴィーとしては本当にメモの
存在は知らないとするが、メモが存在する以上隠蔽を疑われて
然るべきものが有った。事務所としては問題を広げないためにも
ダニエルが連れてきた優秀な弁護士・アリソンを通して、事態
の収拾を図っていこうとする。しかしそんな中、ドナは自分が
見落としていたメモの存在を資料室で見つけてしまう。
ドラマでは前回から引き続いて、CM社製の車を巡る争いを通して、
ハーヴィーや弁護士事務所に対する嫌疑に対する対応策を
描いたもの。
前回ハーヴィーがラストでしたり顔して、事件の全体像を把握して
いるような口ぶりだったので、2話で解決すると思っていたけど、
根深い流れとして存在していた。
ドラマとしては珍しくドナとかルイスが感情を露わにして取り乱す
というシーンとして描かれる。
そんな感情の矛先が不条理な形でレイチェルに向かってしまう
ところが有ったけど、何れにしても味のある流れに繋がって居る。
ルイスのエピソードは猫のブルーノが亡くなって悲しいものの
何処かホッコリさせられるエピソードだった。
ルイスの部下に対する扱いにはいつも通り非情なものがあり、
一見すると同情出来ない流れなんだけど、事情を知るといつも
のようにルイスの味というものを感じるところに繋がる。
そんなルイスの行動はハロルドの流れを見ると完全にパワハラっ
ぽさが有り、そのハロルドのお使い的クリーム入りミルクのエピソード
の流れやハーヴィーからは猫のキャリーケース・ニャンコ入れとして
揶揄される流れを見ると、益々ルイスの性格の中に偏屈さを助長させる
ものが有る。
コーヒーを飲みに来ただけのレイチェルに対して、ルイスは
「パラリーガルがコーヒーを飲みに来たので、ジュニアパートナー
は退けってことか」として皮肉られる中、レイチェルは「猫と接
している1/10くらいの優しさ」を持って欲しいことを訴えられる。
しかし一連の流れの中、ルイスが不自然な態度を見せていたのは
その猫を失った事を知る。
一方ドナの流れを通して見る不条理な感情の流れは相当深刻な
ものとして描かれていた。ドナってどんな時にも冷静で居られる
キャラクターだと思っていたのに、進退問題・キャリアの問題に
関わってくるとなるとこうなるのも致し方ないのか。
個人的にはオレ様ドナ様調で言って欲しいところがあり、
「Dr.HOUSE」のカッディとハウスの関係性以上の対等な関係を
期待するのだけどね。
ドナはハーヴィーに事情を告白しに行こうとするも、なかなか言え
ない姿が有る。「ジーっと見ていてから頼みに来るのは、ハロウィン
の休暇を頼みに来たのだろう」として「イエス」と語るハーヴィー
の姿。
メモがないという前提で動いているので知らせないとどんどん状況
は悪化するというマイクのベストなアドバイスが有ったけど、
残念ながら告白出来なかった。
アリソンが弁護士事務所全員から衝撃録取の練習をすると言われた
際に、ドナは郵送された書類に関する流れを聞かれてどのように
届くのかと問われた際には「転送ビーム」だとして、「スタートレ
ック」ギャグを喰らう時にはまだ余裕が有ったのか。それとも
ピンチの裏返しで強気に見せる姿が有り、一連の流れに於いては
ハーヴィーも「取引すれば我々が弱いと言っているようなもの」と
して一蹴する姿が有った。ルイスの流れでもアホな論理では
有るけど「アレルギーは弱さの表れだ」としてハロルドを皮肉る
姿があった。こういう発言を聞くと、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」
のギブスが部下たちに語る「謝罪は弱さの表れ」的教訓を感じ
させるね。
色んなところでドラマでは「忠誠心」とか「人となりの信用」が
問われる流れだった。
ハーヴィーとドナ、ハーヴィーとジェシカの中には無条件で
相手の性格を熟知していて、そんな行動を取らないという絶対的
信用関係が築かれる中で、今回はその関係が一部崩れていきそうな
流れが有った。
ハーヴィーが宣誓書にサインをする際に事情を知るマイクがコーヒー
をこぼしたことに対して、「弁護士ではない上にバカとわ」と呟き
映画「RONIN」のマネだろとして問い詰める姿が有る。
アリソンという優秀な弁護士がやってくる。ダニエルが連れてきた
という時点でこの弁護士自身がどれだけ信用にたる人物なのか
きな臭さが有ったけど、問題の根幹にはやはりドナのメモの流れ
が存在することも有るので全てを非難することは出来ない気がする。
しかしハーヴィーが語る様に、「君は小さく負けようとしているが
私は大きく勝ちたい。逆転を狙え」と訴える姿。
ハーヴィーは生粋の野球好きなのか、ものの例えを野球用語に
例えることが多いね。
一方テニスプレイヤー・マルコの親子関係の問題はマイクに丸投げ
となった。
弁護士でもないのに法廷に立つことは出来るのだろうかという
疑問があるのだけど、ドラマでは法廷での決着ではなく、法廷では
一定の争点を語った後に、虐待があるかどうかの流れを上手いこと
父親の行動の中から見抜いて見せた。
本当のことを話せば偽証罪に問われるであろう息子を庇う姿の中に
本当の愛情・信頼関係があること。
この調子だとハーヴィーが原告側から信頼を得るのは当分先
だろうし、「法が犯されたのだから何もしない訳にはいかない」
と称してドナが処分の対象になる。
ルイスにしてもレイチェルにしてもハーヴィーがなんとかして
くれるハズだと思っていたものたちにとっては、この流れがどう
写るのか。
個人的事情としては、ドナはコートランド出身だということが
判明。州北部としていたけど、中部に該当するらしい。
ドナも赤毛っぽいところが有るけど、今回出てきたアリソンは
より赤毛の女性だったな。
ジェシカから首にされる時のドナの服装がなかなか挑発的な
服装だったなぁ。
それに比べてジェシカは真っ赤なドレスで相当派手だけど目立ち
過ぎるところが有ったね。
・アリソン・ホルト弁護士役のDiane Neal
「LAW & ORDER : 性犯罪特捜班」でS5から正式に地方検事補として
活動するケイシー・ノバク役として出演。シーズン9の19話で
引き抜きがあり一時退席する役。
・Greenback Boogie by Ima Robot
・End Credits Theme by Christopher Tyng
・Blood Pressure by Mutemath
・That Home by The Cinematic Orchestra
・Blue in Green by Miles Davis
マイク・ロス (Patrick J. Adams) 記憶力が天才的
ハーヴィー・スペクター (Gabriel Macht) 弁護士、シニアパートナー
ジェシカ・ピアソン (Gina Torres) 弁護士事務所”ピアソンハードマン”経営
ルイス・リット (Rick Hoffman) 弁護士、ハーヴィーのライバル
レイチェル・ゼイン (Meghan Markle) パラリーガル
ドナ・ポールセン (Sarah Rafferty) 弁護士
イーディス・ロス (Rebecca Schull) マイクの祖母
ハロルド・ジャコウスキー (Max Topplin) 弁護士
ダニエル・ハードマン (David Costabile) “ピアソンハードマン”経営者
アリソン・ホルト (Diane Neal) ハーヴィーの弁護士
マルコ・メンドーザ (Julian Alcaraz) 16歳、天才テニスプレイヤー
オスカー・メンドーザ (Conrad Dunn) マルコの父
ジェフリー (Patrick Garrow) スポーツエージェント
シルヴィア・フェルドマン (Terri Catlin) 判事
ジェニファー・ランダル (Abena Malika) 車で事故死した妻
ミッチ・サントロ (Joel Rinzler) オスカー側代理ニカ
シェリーヌ・ランダル (Sandi Ross) 姉