第19話 タイムカプセル Pay It Forward
脚本/
監督/
【ストーリー】
回想(1988年)『●コロラド州ブロンソン・スプリングス
「未来の町賞・ブロンソン・スプリングス」を受賞した町で
町長のサム・ウェイクフィールド (Ryan Cutrona)は裁判所前で
スピーチする。今回我々は「未来の町」として認められたが、
それは今現在のブロンソン・スプリングスが認められたこと。
“ふるさと”という言葉が相応しいのはこの町。未来へのささや
かな贈り物を用意したとしてタイムカプセルを埋める。開ける
のは25年後。2013年にブロンソン・スプリングスをふるさと
と呼んでいる人を幸せをする栄誉有る賞に』
(現在)
ウィンターズ市長(Tammy Dahlstrom)は市民が集まる中、
25年前もここが最高の街で有ったことに変わりないとし、いよ
いよ過去からの贈り物が開けられますと語る。前任者のサムが
開けるべきだとして取りだしたカプセルの中からそれを取り出さ
せる。全部で20個あるとして1つずつ開けていく。1つ目はフロッ
ピーディスクだった。昔はこれに様々な記録を入れていたのだ
という。しかし2つ目は突然生首がゴロンと転がり出てくる。
みんなが集まる中、ガルシアは2日前にコロラド州ブロンソン・
スプリングスで起きた事件を発表する。
25年のタイムカプセルから当時23歳のウェイド・バーク
(Burt Grinstead)の首が転がり出て来たこと。動画再生は130万回
を越えたという。JJはコールドケースの協力依頼なのか?と問うと
2時間前にも新しい首切り事件が発生したという。「コールドに
事件と捜査するホットな事件」だというガルシアは今回の遺体
は緑の自然の中に有ったので遺体に首から上がないことに気が
つかなかったという。
ロッシは身元は分かっているのかと問うとチャーリー・フィグ
(62歳)(Gregg Christie)元保安官補だというホッチ。
町から50km東の路上に止められた車の傍に遺体が有ったという。
モーガンは25年ぶりの犯行かとすると被害者同士に接点は見つか
っていないという。ウェイドは優等生タイプで品行方正。大学を
出て実家のカーペット会社(バーク・カーペット)で働いていたと
いう。チャーリーに逮捕された記録もないというガルシア。
ウェイドの胴体の方は見つかっていないというホッチ。ブレイク
は同一犯と決めつけて良いのか?25年の間隔は異例だという。
リードは長いインターバルを置く犯人は結構多いとし、BTK、
ジェフリー・ダーマー、キーストーンキラーそしてゾディアック
なんかは完全に止まっているとリード。模倣犯ではないか?と
いうモーガン。同一犯であろうと無かろうと町は注目の的だと
いうJJ。犯人が味をしめただろうとしこれだけで過ぎないという
ホッチ。
そんな中ハゲの男が首を冷凍庫に入れる姿が有った。
●移動中の飛行機
歴史的に見ると首を落とすのは中世の貴族や騎士にとって名誉
ある殺され方だったというリード。良い時代ねとJJ。でも今回は
殺してから切っていること。チャーリーは胸を一発撃たれて
死んだ後首を切られているというモーガン。88年の事件ファイル
はこれだけしかないりか?とホッチ。捜査らしい捜査をしていない
わねとブレイク。事件性を疑っていなかったようだというガルシ
ア。チャーリーも洗った方が良さそうだと。リードはチャーリー
の発見場所で別の車のタイヤ痕が見つかって居るが車種の特定
も出来ていないという。殺しも首切りも屋外で、首斬りなんて
重労働なのに・・とロッシ。それを厭わない理由が有るのだろう
とモーガン。
モーガンとJJはウェイドの母・メラニー(Linda DeMetrick)と
遭う様指示、リードとロッシは88年当時カプセルに近づけた人間
の洗い出し、ブレイクとホッチはチャーリーについて調べると
いう。
●ブロンソン・スプリングス署
ボブ・コリアー署長(Bill Dawes)がホッチらを案内し会議室を
用意したという。ホワイトボードを貸して欲しいという。今、
ウチはチャーリー殺しが最優先だという。彼と一番親しい同僚は?
と問うと自分だというコリアー。新米時代から面倒をみてもらった
こと。自分にとって兄であり、父親であり親友だったこと。家族
思いの良い人だったという。遺体の見つかった町外れで何をして
いたと思うかと問うと、彼は狩り趣味だったというコリアー。
悲しみに段階があるというが「ショック」「否定」を越えて
自分は「怒り」しかないという。チャーリーを殺したヤツを捕ま
えるまではこの感情は収まらないという。
●バーク邸へ
JJとモーガンはウェイドの母・メラニーから話を聞く。3日間
電話詰めだとしこれで整理が付くだろうと。裁判所の下はちょっ
ちゅう通っていたがあの下にウェイドが居て筒に入って埋められ
ていたなんて・・と。夫は気持ちの整理が付かないまま死んだ
という。どっちが幸せなことなのか?という。
当時警察は息子さんが自ら蒸発したと見ていたというモーガン。
それを信じたか?と問うと、その前から家を出たいことは
言っていたとし変化を求めていたと。大学の成功は電気工学。
でも実家のカーペット販売を継いだのだという。夫は良い人
だが少し支配的な所があり息子を傍に起きたがっていたという
メラニー。
■事件
1988年には「未来の町賞」を受賞した程の落ち着いた町・
コロラド州のブロンソン・スプリングスで、25年後の式典で
当時の受賞時に埋めたタイムカプセルを開けると、その中から
は何と人の生首が出てくる。被害者はこの町でカーペット販売
で成功を収めているバーグ家の息子ウェイド・バーク(当時23歳)。
当時は自ら町を出ていったのではないかとされて警察の捜査も
大して行われなかった。
しかし25年の時を経て再び殺人事件が発生。殺されたのはチャー
リー・フィッグ(62歳)、元保安官補佐をしていた人物でやはり
彼も首を切られていた。二人の間に接点はない。一体殺人犯は
何故そんな長いスパンを経て再び殺人に興じ始めたのか・・
■感想
海外ドラマに於いてアメリカのガレージや地下室に設置して
有るクーラーボックスの中には死体が入っている確率が高い。
モーテルの備え付けのクーラーボックスとか見ているだけで
不潔な感じがするので安っぽいモーテルに泊まるのは流石に
怖いよね(笑)
この町は何を以て未来の町賞というものをもらったのかは分か
らないけど、犯人の男も金持ちや地元の有志ばかりが優遇される
この町に不満を募らせていたということも有るのだろう。
世界大戦当時に日系人が不当な被害に有った土地の一つでもある
けど、まぁ大戦時は何処でも今のアメリカに於けるイスラム教徒
のような扱いをされていたところも多いと思う。
88年に何が有ったのかということを改めて思い出させる為に、
そのカプセルの封印が解かれた時に、捜査官たちが真剣に調べて
くれるということを期待していたところも有るのか?
それとも自己満足による犯行だったのか。
一度付いた嘘はなかなか告白するのが難しいけれど、娘のリー
アンは自分がついたウソのせいで数々の人に被害を与えてしま
った。一番気になるのはそのリーアンの両親は一体何処まで
その事実を知っていたのかということ。
BAUが訪れた際にはリーアンの母・アーリーンは本当のことを
告げ、ウェイドの家から大金を受け取っていた。レイプされた為
に口止め料としてもらったものだけど、実際にはリーアンが
両親に怒られるのを恐れて本当のことを言えなかったから・・
そしてその会話を留置所のトーリーが耳にしてしまったからと
いうことでウソの伝達が結果として殺人者を生んでしまった。
最後にリーアンとすれ違うウェイドママが彼女を冷めた目で見て
いたのが印象的だったな。
■プロファイルの発表
・犯人は45歳から55歳の屈強な男性。偽善者と思える人を襲う。
・ウェイドは表彰される模範的学生だったがその裏で何度も法を
犯してはもみ消しが有った
・ワンダは麻薬撲滅運動に熱心だったが自宅でマリファナを
栽培していた。
・チャーリーも法の番人という立場にありながら2つの家庭を
持っていた。
・偽善者を罰しようと思ったのはきっかけがここが未来の町と
して表彰されたことからかも知れない。もてはやされるのが許せ
なかった。
・犯人は埠頭に扱いを受けたと感じ復讐している。被害者個人では
なく町全体に。
・系はズレの忍耐強さがある。カプセルが開いたのは25年ぶり。
それまで公にならないのに首を入れた。
・また犯行の前に時間をかけ入念に計画を練っている。
・根気強さと完璧主義者でもある。犯人が選びそうな仕事は
長い時間一人で作業する職人系。
・殺したい欲求は抑えていた。シリアルキラーの中には殺人衝動
をコントロール出来るものが居る。
・タイムカプセルの秘密と自分しか知らない満足感が支え。
・そしてカプセルが開けられた瞬間目覚ましのアラームが鳴った
ように殺人者として覚醒。
・この待ちをパニック状態に置いたままにしようとしている。
・首を手元に残すのは目的があるハズ。次のメッセージの準備
をしている。
・今まで大胆なもので25年も待つ気は無いだろう。
■捜査
偽善者が狙われた格好だけど、基本的にはトーリーはリーアンの
件で関わっていた人物だけをターゲットにした復讐なのかな。
被害者たちを見ると・・
1) ウェイドはリーアンをレイプしたと考えて居た。
2) チャーリーは事件を知りつつ隠蔽したと思っていた。
3) ワンダは事件簿を詳細に書く記者なのにその事件に言及せず。
4) トッドは失業中の身でミズーリから引っ越しその後M.Bファブ
リックというバークカーペット社に就職している(見て見ぬフリ?)
トーリーが本気で怒っているのであれば、問題の根はウェイドの
父親とか、金を受け取ったリーアンの父親ではないのかって感じ
もするけど・・・
結局根っことなっていたレイプ事件など存在していなかった。
ウソに未来はない。
一番信頼してまかりなりにも妻の為に行動を起こしていた夫の
トーリーは妻に25年間嘘をつかれていたということで、
どういう気持ちだったんだろうね。
■結論
今回の事件、多少被害者たちは犯罪を犯していたところは有る。
麻薬撲滅運動をしていたワンダが自宅でマリファナ栽培していた
とか、チャーリーには二つの家庭を持っていたとか・・
でも殺される程ではないような感じだしね。
そもそもトーリーの出生はどうだったのかな。
デジタル化された時代の事件かどうかは分からないけど、先日
の件ではガルシアはデジタル化されていない事件なので検索に
引っかからずに苦労していたよな。
容疑者がそんな情報を何故知っていたのか。
88年同時から建物自体の外観に変わりはないが、内部では多少
変更が有る。位置関係を調べると当時は留置場が有ったとの
ことで、その日に留置されていた人物は器物破損で逮捕された
22歳当時のトーリーだった。
トーリーは異常性ある事件だとして人間のやることではない
ので責任能力はないと告げ、釈放まで25年。それを待つくらいは
どおってことはないとしていた。
■使用された曲
・Tomorrow by Drew Holcomb and The Neighbors
・Theme from Criminal Minds
Composed by Marc Fantini and Steffan Fantini
■出演者
デビッド・ロッシ …… BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー …… リーダー
デレク・モーガン …… 爆弾処理が得意
スペンサー・リード …… ドクター
ペネロープ・ガルシア …… 解析
ジェニファー・ジャロウ …… 元国防総省
エミリー・プレンティス …… BAU
アレックス・ブレイク …… S8新加入、大学教授
トーリー・チャップマン …… 夫、家具職人
リーアン・チャップマン …… 妻
サム・ウェイクフィールド …… 88年当時市長
ボブ・コリアー …… ブロンソン・スプリングス署長
クラレンス・ティプトン …… リーアンの父
アーリーン・ティプトン …… リーアンの母
ワンダ・サリヴァン …… 地元の新聞編集長
メラニー・バーク …… ウェイドの母
リンゼイ・ウィンタース …… 市長
トッド・バッカス …… 72歳、釣り人
ウェイド・バーク …… 当時23歳、どら息子
若い頃のリーアン …… ウェードに襲われた?
チャーリー・フィグ …… 62歳、元保安官補