第4話 恋するペーキ Winning Ugly
脚本/Alfonso H. Moreno
監督/Jamie Babbit
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【ストーリー】
弁護士対判事のチャリティバスケ大会。
グレイソンがシュートを外すのを見てテリーはあんなのウチの
祖母だって外さないという。下手クソだと言うとジェーンは
グレイソンは本当はバスケが上手いはずだという。オーウェンは
上手くゴールを決める。
ジェーンとテリーは仕事の為にその場を後にし、事務所に戻る。
ジェーンが担当するのは、自殺したレネイ・メイナードの夫・
ニックからの依頼だった。ジェーンは自殺する前に撮影した
レネイのVTRを見る。レネイは人気テレビ番組「醜いアヒルの子」
に出演出来ることになった喜びを語っていた。次のクリスマス
用の家族写真には堂々と入れるという。
ホイットロー医師は番組のプロデューサー兼整形外科医。
変身番組の出演予定だったのに整形の前日になって突然医師から
「醜すぎて変身は無理だ」と言われ、その3日後に彼女は自殺
したのだという。心にない言葉が女性の命を奪ったのだという。
ホイットロー医師と共にやってきたディリンガム弁護士は、
気の毒だが医師の責任はないという。しかし裁判になるのは厄介
なので和解に応じるという。200万ドルを要求したのに彼が
提示したのは5万ドルだった。開廷は今日だとするが、ディリン
ガムは、ひの事務所が経営難であることは分かっているとし、
この事務所に債権者が居座っていると告げる。ウチと戦えるだけ
の資金はないのだろうという。相手の弁護士は雑誌が選ぶ訴訟
弁護士NO1を2年連続で取っている優秀な弁護士だとテリーに聞く。
そんな中テリーはステイシーから電話だとし、「ペーカリー的
緊急事態」だと言っているという。ジェーンは忙しくて行けない
事を告げるが、パイとケーキの合体ビジネスに投資したのは
誰なのかと問われる。ジェーンはテリーに行ってもらうことになる。
パーカーはグレイソンの元にいく。
今日は仲裁人をすることになっているというと、グレイソンは
我が事務所のトップが仲裁人をするのか?と問う。昨年仲裁を
仕事にしている女性とデートした時、気を引きたくて仲裁委員会
の手伝いをしたいと行ったのだという。
そんな中、エリックがパーカーに会いに来る。
パーカーは君とママが居なくなったのであちこち探したのだぞ
と語る。ママは何処に居るのかと問うと、ベンチュラだという。
そこからバスを乗り換えて一人で来たのだという。
ママには言ってきたのかと問うとそれを否定する。エリーサに
すぐに電話してエリックがここにいることを話すという。
パーカーはラモーナとシャノンの仲裁を行う。
エリックもパパと一緒にいたいということで、同席することになる。
二人に話を聞くと、ラモーナは彼女が夫のトレントを盗んだのだ
としてシャノンに激怒。トレントが望んだことだというシャノン。
パーカーは仲裁する為にはトレントにも話が聞きたいと語る。
するとトレントは半年前に亡くなり今はネズミとして生まれ変わった
のだと言われる。
ジェーンはテリーと共にトレイシーの店にいく。
現在ステイシーは開店の為に頑張りナーバスになっているので
テリーにネガティブなことは言わないでと語る。すると店に入って
早々、テリーは「なんじゃこりゃぁ」と野太い声で語る。
ペンキ屋、電気屋、便利屋にすっぽかされたというトレイシー
はぼったくられてナンパされたという。ディーンとデルーカも
こんなに苦労したものなのか?と問う。オープンは明日なのに
衛生局の許可証も出ていないという。延期したらどうかとするが
既に新聞には広告を出して宣伝した事を告げ、今更広告料は
戻って来ないのだという。ジェーンは今仕事で手一杯であることを
語る。テリーは午後から休みなので手伝って欲しいと語ると、
テリーはそれには一つ条件があるという。オープニングパーティーで
私に余興をさせて欲しいという。ギターを片手に歌うとのこと。
ジェーンは2万ドルもつぎ込んでいるのでくれぐれもお願いする
とテリーに語る。
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いよいよジェーンが出資し、ステイシーがアイディアを出した
新しい感覚のケーキの店「ペーキ」の店がオープンに向けて
準備をする。しかし開店前日になっても、作業員たちは経営者
が美人でモデル上がりの女性・ステイシーだということも有って
ボッたくった挙げ句に仕事もせず放棄して何処かに行ってしまう。
救済を求めてくるステイシーだが、ジェーンの元には不法死亡を
訴えるメイナード家の夫・ニックがやってくる。
ニックは妻が自殺したのは、番組のプロデューサー兼、整形外科
として活動しているホイットロー医師が、整形の前日になって
突然「醜すぎて変身は無理」だと言ったが原因だとして不法死亡
を訴えたものだった。
事務所としては経営状況の悪化から、なんとかしてこの案件を
勝ち取りたいと考えていたが・・
●TV番組「醜いアヒルの子」に出演予定の女性が自殺
・訴状・不法死亡、信義則違反
・担当・ジェーンとキム
・判事・マックスウェル
プロデューサとセント・カトリーヌの整形外科医の医者である
ホイットローが、患者に心ない言葉をかけたことによって死亡した
であろうことは明らかで、それだけ自殺したレネイの希望を奪った
ことが伝わってくるも、裁判をするウチに、色々とこの医師の
言葉だけが問題だったのかということが精査されていくというもの。
被告側の弁護士は「ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル」で
FBI捜査官・デビッド役、「CSI:科学捜査班」ではシーズン13以降
捜査官クロフォード役で出演中のAlimi Ballard。
原告の夫・ニックはジェニファー・ミラーと浮気していたこと。
自殺したレネイはウェルブトリンという抗うつ剤を一年間も服用
していたという事も有り、被告側は裁判長に対して「指示評決の
申し立て」というものを求める。原告側の主張があまりに乏しく、
裁判長から陪審員に対して被告側に有利な判決を下すように指示する
ものだという。判事もこれを受け入れ、これ以上証拠がないので
有ればそれもやむなしとのことをジェーンらに伝える。
絶体絶命の中、不法死亡での訴えは厳しいが、信義誠実の原則に
反するとする「信義則違反」には問えるとしてキムがその証拠を
語る。本来この変身テレビは、1月のクールから始まるのに9月の
クールから始まることで、時間的制約が早まり、レネイは治すのに
時間が足りないからではないかというものだった。
今回はステイシーの件でもそうだったけど、時間的制約がポイント
となっているし、グレイソンが判事との戦いに於いてわざと勝たせる
ようなマネをしたことは、「信義則違反」に反する行為だという
ことで、色々と示唆するところが多いものが有った。
また皮肉だけど、裁判中に陪審員が弁護士に接触してくるという
事態に対して適切に対処しなかったことで、本来ならばジェーンと
キム側にもペナルティが課せられるところだった。
直前には判事が「指示評決の申し立て」を受け入れようとしていた
ので、なんだかズルいなぁと思っていたし、対する原告側には
陪審員が接触してきて大したことは言っていなかったけれど、
「信義則違反」の観点からすれば、当然ながら違法であり、不利な
状況へと追い込まれていく。
今回はジェーンが被害者の女性とは同じくして容姿に関して
同情出来る部分があるからこそ、肩入れしていた部分もあるけれど、
その事をルークから指摘されて、モデル時代の自分と今のジェーン
の容姿をした自分との間で意識のズレというものを感じる流れが
有った。ルークは初登場の時から君はもうデビーではなくジェーン
としての人生を歩むべきことを言われていたので、現実をどう
受け入れていくのか。現実を受け入れていくことで、今まで奇跡の
ような形だったジェーンの中のデビーとしての記憶が消失して
しまわないかちょっぴり不安な感じにも思える。今のジェーンは
デビーの良いところとジェーンの良いところを上手く組み合わせて
構成されているようなものだしね。
●正妻と愛人の争奪選
・訴状・仲介
・担当・パーカー
・判事・
もの凄く意味不明な流れだった。
この仲裁を見守っていたエリックレベルにしては、見ていて楽しい
ものが有ったのかもしれない。ただこの流れも他人の体に別人が
乗り移るというジェーンとデビーの流れを意識し過ぎて変な役周り
になってしまった。
しかしこういう案件に関わることで、パーカーとしては女ったらし
の一面を排除して子供に対する愛情というものを見せて行くのだと
したらそれは良い事だと思う。弁護士ドラマだと時々調子づいた
弁護士に対してプロボノ案件を任せて人間の心を取り戻させるみたい
な流れが有るけど、まさにそんな感じなのかな。
しかしネズミがもの凄く大きくて驚くよな。
キムとジェーンとパーカーがネズミの生まれ変わりの件で会話
するシーンが何気に笑えた。ある男がネズミとして生まれ変わった
とする際に、ジェーンはカルマが低くてネズミにされたことを
口にしていた。しかしキムは「カルマなんて物は意志薄弱な人が
しょーもない人生に少しでも意味を持ちたいために考えた概念」
と一蹴したことに対して、ジェーンは例の裁判でのルール違反の
件を持ち出して「カルマを信じない人って良心の呵責も感じずに
倫理に反することも出来る」と語っていた。
「とにかく見かけがネズミでカリカリかじってキーキー鳴くなら
ただのネズミ。」
キムの主張の方が筋は通っているな(笑)
・その他
ペーキはどうなってしまうのか心配だったけど、取りあえず開店
出来たようで良かった。テリーはステイシーにこういう事情が
あるということを話していけば良いのにね。
「この人マイクチェックに来ただけだ」というステイシー。
実際にはちゃんと手はずを整えていたテリー。
そして最後はテリーの歌。
吹き替え版で見ているのでテリーの実の声を知らないだけに
歌が上手い辺りがまたサプライズとして写る。
・その他2
グレイソンとオーウェンのプライドの対決。
バスケでわざと負けたというグレイソンのことを知り、オーウェン
は再生を申し込む。やりとりのセリフに弁護士と判事が使う言葉
を織り交ぜるという辺りが如何にもな感じなんだけどね。
「試合には負けたが勝負には勝った」というオーウェン。
正直ジェーンはグレイソンではなくオーウェンがお似合いだと思う。
問題はあの妹か(笑)
■使用された曲
・The Pie Fell In Love With the Cake by Margaret Cho
■検索用キーワード
ジェーン・ビンガム (Brooke Elliott) 外見は冴えない、やり手弁護士
テリー・リー (Margaret Cho) ジェーンのアシスタント、友達
グレイソン・ケント (Jackson Hurst) デビーの元婚約者
キム・カズウェル (Kate Levering) ジェーンの同僚・ライバル
ステイシー・バレット (April Bowlby) 一流モデルを目指すルームメイト
ジェイ・パーカー (Josh Stamberg) 法律事務所代表
デビー・ドブキンズ (Brooke D’Orsay) 一流モデルを夢見るブロンド美人
オーウェン・フレンチ (Lex Medlin) 新人判事
ルーク・ダニエルズ (Carter MacIntyre) フレッドの後任の守護天使
エリーサ・シェイン (Brandy Norwood) パーカーの元彼女
エリック・シェイン (Jaden Harmon) パーカーとエリーサの子
シャノン・ヤードリー (Anne Ramsay) トレントの妻
ラモーナ (Ever Carradine) トレントの愛人
アビー・ハルステッド (Liza Lapira) 陪審コンサルタント
ジャック・ディリンガム (Alimi Ballard) 弁護士、ホイットローの代理人
サイラス・マックスウェル (Bruce Davison) 判事
レネイ・メイナード (Robin Anderson) 自殺した妻、
ニック・メイナード (Jamie Moore) レネイの夫
Dr.コレット・ウィリス (Donna Biscoe) 原告側証人、レネイのセラピスト
ドック (Fred Jennings) 衛生局の役人
— (Sheila Maddox) Foreman
Dr.ヴィンス・ホィットロー (Simon Needham) 醜いアヒルの子・プロデューサー
— (Vince Pisani) 3番の陪審員、キムに気が有り接触
— (Jessica Rose Smith) Parker’s Assistant
— (Kenyon Glover) Bailiff
— (Walter Hendrix III) Pakery Patron
— (Don Teems) Lawyer
トレント・ヤードリー
フランク () 電気技師
ジョー () 大工
クリフ () 塗装工