第5話 作戦続行 The Yoga Play
監督/Clark Johnson 脚本/Patrick Harbinson
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【前回までのあらすじ】
ジェシカはデイナがレオの悪影響を受けているとして心配する
中、デイナは自宅からジェシカの車に乗って居なくなる。
ミルズやサイモンなど警察にも届けるが、24時間経過しなけれ
ば、失踪人扱いには出来ないとし、取りあえずレオに関しては
脱走者として州警察に連絡してあることを聞かされる。
マイクはレオが施設にいる理由は治療の為ではなく、殺人罪と
して問われないように検察と取引していた事を知る。
ロックハート上院議員は聴聞会の席でCIA長官代理のソールに
対して今のCIAは機能不全に陥っており、自ら守れないCIAが
どのようにして国を守れるのかと問われる。ダールはキャリー
の目的が報復にあるとしたことで、ストラウス判事は一度は
施設からの退院を許可するが、国への脅威と見なされていると
して再度収監されてしまう。しかし看護師のアビーからは退院
許可が出た事を聞かされる。そこにいたのはフランクリンと
いう男性で、ベネットからの使いだった。ベネットは中東数カ国
と長年にわたって深い関係にある人物。キャリーに対して施設
から退院させるかわりに顧客の要望を聞いて欲しいと言われる。
それは最近仕事仲間を6人殺されたことの原因を知りたいという
ものだった。その顧客はイランなのかとしてキャリーは呆れる。
ファラに対してソールはジャバディがCIA本部を爆破したもの
だとして生きたまま彼を捉えたい事を語る。キャリーはベネット
に対して顧客と2人だけで逢うという条件ならば取引に応じる
事を語る。キャリーはソールの元にいくと、上手く相手が接触
してきた事を告げる。しかしキャリーはソールが病院に入れた
仕打ちに関しては、酷い事をしたとして責める。
【ストーリー】
ザリンはアメリカ国境に車で入国しようとしていた。自分は
紙製品の販売でオールバニの得意先にいくところで、滞在は
約3日だという。バーモント州の看板には「ようこそアメリカへ」
と書かれていた。ザリンの入国が許可される。
一方ミラの元にピーター・クインがやってくる。
ソールはいるかというクインに対して、彼は今から首席補佐官
たちとカモ狩りにいくところだという。上院委員会のメンバーの
半数も来るとのこと。恐らくCIA長官としての正式な指名の話に
なるのではないかとしていた。
ソールはクインに対してキャリーに張り付いて欲しい事を語る。
イラン側もキャリーのことを監視していること。キャリーはCIA
の厄介者となったので彼女ならば寝返って情報を売ると思って
近づいて来ているのだという。これはそういうシナリオで私と
キャリーの作戦だとし、クインにもこれから作戦に加わって欲しい
という。聴聞会でキャリーを貶めて入院させたのもわざとだった
のかとして驚く。芝居であり作戦の一部だと聞いて騙されたと
いうクイン。つい二日前にイランの情報省の時間がエサに食いつ
いたのだという。マジッド・ジャバディであり、キャリーは
美味いエサってことだという。
そんな中キャリーはクスリを飲まずに捨ててしまう。
ザリンはペルシャ語を語る男と接触すると、車を乗り換える。
クレジットカードと現金を受け取る中、銃は必要ないという。
デイナとレオは逃避行を続けていた。残りの金は74ドルと58セント。
もう一度給油して数日分の食料を買ったら終わりだという。
それが尽きたら餓死だなというレオに対してデイナは何処かで
暮らすという手もあるという。互いの家族が俺たちの付き合いを
認めないとし、それよりも今を楽しもうと語る。俺たち最高だろう
と。しかしレオはそんな中思わず眠りながら運転し、車と正面衝突
しそうになる。
キャリーの元にはデイナの母・ジェシカがやってくる。
デイナが居なくなったという彼女は、ここに来るのは非常識だと
分かるが他に宛がないのだという。三日前に出て行ったきり戻って
来ず、私の車で施設の子と逃げて居るのだという。あの子が
自殺を図ったことは聞いているかと問うとキャリーは知っていた。
警察には届けたのかと問うと、警察はカップルのおふざけ逃避行
としか見ていないとし、FBIは管轄が違うとして取り合ってくれない
という。レオって子が心配で、施設にいるのは殺人罪を避ける
為に措置であり、弟が父親の銃を使って死んでいるのだという。
もしもレオが異常者だったら・・と。しかしキャリーはデイナは
賢い子だとし、今野私には力は貸せないという。しかしジェシカ
は前は私を助けようとしてくれたとし、夫の警告をしてくれたの
に私は聞かなかったという。内心は変だと感じて居たのに・・。
今も不吉さを感じて居るのだというと、何が出来るか考えて見る
というキャリー。
キャリーはFBI捜査官のホールに電話するが、無条件に電話を
切られる。二度と電話するなと。キャリーはマックスに電話すると
10秒後に通常の回線で電話をかけ直すのでヨガにいく芝居を
して欲しいという。リサを使ったヨガの芝居の作戦をしたいのだ
と語る。ヨガのレッスンは10時からだからねと。
キャリーは名目上ヨガにいく振りをすると監視者もまた彼女の後ろ
を付いてきた。クインもまたキャリーのことを監視する。
クインは地下駐車場でキャリーに接触すると、作戦のことは聞いたが
何故マックスとかホールに電話するのかという。君の周りには
少なくとも監視員は2組はいるのだとし、作戦がバレたら殺される
ぞという。段取りは完璧だとし、きちんと考えていることを語る。
クインに対して居てくれて心強いこと。最悪だった時に病院に見舞い
に来てくれたことに感謝する。クインはあそこまでするとは脱帽
だと語る。
カモ撃ちの場には、ソールの友人のマイケル・ヒギンズ大統領首席
補佐官とロックハート上院議員などが参加していた。ロックハート
はソールに対して、爆破テロの報復作戦が見事だったとして絶賛
する。ロックハートは治安維持部隊で行ったコソボで味を覚えた
とするスリボビッツにハマっているのだった。
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キャリーはCIA再建の為のスケープゴートにされたかと思われて
いたが、実はソールとキャリーの二人で立てた容疑者への
接触の為の作戦だということが判明する。いざ決行する際に、
クレームをつけにソールの家にやって来たクインに事情を話すと
作戦だったことに彼自身驚く。
いざ作戦が決行されようとしている際に、突然デイナが居なくなった
としてジェシカはキャリーに助けを求めにくる。キャリーは
作戦任務中なので協力出来ないことを告げるが、真剣に懇願して
くるジェシカを無下に扱うことが出来ずに、なんとかして見ると
語る。しかしキャリーは監視されている状況の中、果たして
計画を壊すことなく行動を起こすことが出来るのか。
イマイチドラマとしてのテンションが上がらないのは、まだまだ
核心とはほど遠いところで動いているエピソードだからかな。
先週までは面白かったのだけど、今週はイマイチ面白味に欠けた。
キャリーの行動は見事だと思うけど、今回のデイナの一件は、
キャリーが圧力を掛けずとも捜査官が行動を起こしていたような感じが
するのは気のせいか。まぁどれだけ今の状況が深刻なのかどうか
は伝わっていなかったかも知れないけど、ホール捜査官と接触した際に
彼は既に北西部を捜索させていることを話していたし、幾ら
世間的な反発があろうともブロディの娘がいなくなったとなれば
問題になりそうだしね。
ホール捜査官とは相当に息が合わなかった。
FBIとCIAという水と油の関係にあるところも有るけど、過去に
於いても二人は違った立場での捜査を強いられて、イマイチ
仲が悪い。ホール捜査官が登場したのか以下の3エピソード。
Season 1, Episode 8
Season 1, Episode 9
Season 2, Episode 12
これまで理解されずに見殺しにされてきたキャリーだからこそ
助けたい思いも有ったのだろう。
リサというキャリーの影武者。後ろから見た姿は確かにキャリー
に似ているところが有ったな。
クインがチームに加わったけど、クインとしては正直キャリー
だけは信用していたのに逆に裏切られた気持ちも強くないのかな。
それよりもキャリーは病院に入れられた時までは恐らくキャリー
自身が作戦に気が付いていなかった可能性が有りそうだし、
病院に入れた件でソールの前で涙していたのは本当の感じがした。
そしてソール自身は今回自らCIA長官になれることを期待して
いたのに残念ながら、これまで散々CIAの存在を叩いてきた
ロックハート上院議員がそれに就任するということで、相当内心では
憤る姿がある。
彼はエスティースと同じで、空爆とか軍事作戦こそ今の時代に
そぐう諜報活動だと思い込んでいる人物のようで、結局まだ
恨みの連鎖しか起こさないような人物のように思う。
「機密作戦に於ける使い古された手段・あり方を見直している。
古いやり方では成果が上がらない。それは二重スパイ、挑発、
偽装亡命など・・」(上院議員)
「情報は常に人間から集める。それが諜報活動の鉄則。」(ソール)
ソールが正しいのだけど、残念ながらブロディの件で真実が
ソールにとっては不利に伝わってしまっているが為に反論出来ない
ところも苦々しい。
そんな上院議員のやり方にCIAの職員たちは付いていくのかどうか。
レオの件は弟のフィルを殺したのはレオだった。
銃を持ちだして遊んでいたら事故で死なせてしまったこと。
デイナはウソは沢山だとしていた為に、レオが本音を打ち明けなか
ったことに憤りを感じていた。帰宅したデイナは平気だとしていた
けど、一人涙する姿を見ると、本当に大丈夫なのだろうか。
いよいよ接触してきたのはナヴィドとザリンという人物。
ザリンの方が地位が高そうだ。
赤ちゃんと遊んでいた女性がファリバ・ジャバディという名前
で、ザリンはその家に入って行ったので、マジッドとはかなり
近い人物なのか。それとも彼が偽名を使っているだけなのか。
それにしても突然ソールの家には色んな人が訪れるようになったな(笑)
ミラの流れで登場するアランとは彼女に取ってはどんな存在なの
か気になる。
■使用された曲
・Sean Callery Feat. Chris TedescoのHomeland Main Title
・Sean Callery Feat. Chris TedescoのHomeland End Title
・Fitzpleasure by Alt-J
キャリー・マシソン (Claire Danes) CIA
ニコラス・ブロディ (Damian Lewis) 2003年行方不明、軍曹
ピーター・クイン (Rupert Friend) デビッドの部下、CIA職員
ジェシカ・ブロディ (Morena Baccarin) 妻、マイクと不倫
クリス・ブロディ (Jackson Pace) 息子
デイナ・ブロディ (Morgan Saylor) 娘
ミラ・ベレンソン (Sarita Choudhury) ソールの元妻
ソール・ベレンソン (Mandy Patinkin) キャリーの上司
アンドリュー・ロックハート (Tracy Letts) 上院議員
ダール・アダル (F. Murray Abraham) CIA職員
フランク・マシソン (James Rebhorn) キャリーの父
スコット・ライアン (Tim Guinee) CIA職員
ファリバ・ジャバディ (Mary Apick) 妻
マジッド・ジャバディ (Shaun Toub) 夫
ヴァージル (David Marciano) 元CIA工作員、キャリーの友達
マックス (Maury Sterling) ヴァージルの弟
レオ・カラス (Sam Underwood) デイナの彼
ホール (Billy Smith) FBI特別捜査官
アラン・ベルナルド (William Abadie) ミラがムンバイで一緒に働いていた
マイケル・ヒッギンス (William Sadler) 大統領首席補佐官
ナヴィド (Ahmed Lucan) ザリンと精通
アラム (Mehul Shah) ナヴィドの部下
— (Matthew Rimmer) Watcher
— (Thomas Clark) Watcher
— (Jessejames Locorriere) Border Guard
— (Moneer Yaqubi) イラン人エージェント
ジョスリン・カーテス (Tammy Arnold) Senator
マッケイ (Jon Stafford) 将軍、カモ狩りにて
リサ (Amy Tipton) キャリーの替え玉
— (Brandon Gregory) Clerk
— (Kristen McFann) News Anchor
— (David Waschko) Yoga Instructor