ホームランド Homeland シーズン4 第3話 大使館封鎖 Shalwar Kameez

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第3話 大使館封鎖 Shalwar Kameez

監督/Lesli Linka Glatter 脚本/Alexander Cary

【前回までのあらすじ】

パキスタン人レポーターはアーヤンの大学に行き、アメリカの空爆
で披露宴中に殺されたのはあなたのご親族か?と問う。その後CIA
支局長が殺されたが正義の裁きが下ったと思うのかと。
キャリーはこのままだとイスラマバードは収拾できないとし、あの
支局を私に任せて欲しいとロックハートCIA長官に頼む。しかし君は
ここに残るのだとしこの先ずっとだという。
マギーはキャリーに父さんは赤ちゃんの世話を思った程手伝ってくれ
ないとして責任を持つよう告げる。
エディと関係を持ったクイン。エディをバカにした男二人をボコボコ
にする。キャリーは留置所に入れられたクインに大丈夫かと尋ねる
と大丈夫だと思っていたが、気がつくとくだらないクズ野郎を
ぶちのめしていたという。イラニマバード支局を首になってあなたと
入れ替わりになった工作員は?ジョーダン・ハリスだという。ハリス
は私を切ったのはサンディではなくロックハートだという。
情報漏れがあると彼に報告したら即刻首になり地下室行きだという。
アーヤンに対して”ある勢力”が一切取材には応じるなと圧力をかける。
サンディは国境地帯でテロリスト情報をくれる協力者がいて代わりに
こっちの情報を流していたとキャリーはロックハートに告げ、あなた
はそれを知りつつ放置したとして実情を知りながら放置した以上、
あなたは共犯であり国家反逆罪だという。ロックハートは何が望み
なのかと問うとイスラマバード支局だと語る。
キャリーはソールに逢うと警備員を派遣して安全を守って欲しいと
頼む。
キャリーがイスラマバードに行くことを知りマギーは激怒。
キャリーは上からの命令だとするがそれはウソだと語る。

【ストーリー】

●パキスタン・イスラマバード

キャリーは到着するとディックたちによって警護され大使館へと向か
う。しかしキャリーはちょっと寄り道をするとしてファイサルを左に
行ってと語る。これは命令だとすると、現場に到着すると車を駐めて
もらう。サンディは護衛も付けずにこんな所で何をしていたのか?
と問うと、送迎・護衛はあなたにの仕事ではないのかと問う。公用
で出る以外、彼は自分で運転していくのだとし、サンディは気難しい
人だったのだという。キャリーは車から出て、サンディがリンチ
された現場を見渡す。

●ヴァージニア州CIA本部
クインは精神分析医・バイアトに逢う。久しぶりの再会、1年ぶりだ
という。またCIAを辞めたいと言っているのかと問うと、前とは違う
という。あの時は子供を撃ったが今回は?と問うととにかく辞めたい
という。そう簡単には辞められないとし、自分にも周囲にも危険でないこと

が証明出来ないとダメだという。あなたは男性客を殴り相手に63針を
縫う傷を負わせたと語ると、クインは自分は12年間自分を完璧に抑えて
来たとしキレたのは今回一度だけだという。もう二度としないと。
前回あなたはよく悪夢を見ると言っていたこと。初めて殺した相手の
頭が泥水に消えた夢を何度も見たと言っているという。
イスラマバードでの件も話を聞かなければならないという。
現地の男を2人殺害。そのことを考えているか?そしてサンディと
キャリー、自分の判断について思い返すか?と問う。前回も彼女の話が
何度も出たこと。アダルのチームを辞めたい理由の一つが彼女だろう
という。そんな取り調べのようなやりとりをアダルは聞いていた。
クインはそうかもとし、キャリーが暗殺を認めないからなのか?と
問うと彼女ではなく自分がむかついているのだという。局はあなたが
秘密を暴露するかと思っているとすると、クインは宣誓は守るという。
キャリーはどうかと問うと、貴方は彼女を選んだこと。キャリーとは
恋愛関係なのかと問う。クインは面接とは関係ない話だとすると、
ふざけるなとして出て行ってしまう。

●イスラマバード・アメリカ大使館
キャリーはセキュリティーを通って中に入る。
オフィスには誰一人として居なかった。トレーニングから戻って来た
ヘンズリーとチェイスがいただけ。キャリーは9時半から全体会議だ
と言って置いたハズだがみんなはどうしたのかと問うと、初耳だという。
すぐに集めることは可能だが、現在封鎖中で大使館を出られないので
全員館内にいるという。ジョン・レッドモンドはと問うとマーサ大使の
オフィスに居るという。

キャリーはマーサとジョンと逢う。
正直またここで逢うとは思わなかったというジョン。9時半から会議では
ないかとするが、新たに起きたことは何も無いという。キャリーは勝手
に予定を変えられては困るとし15分後に人を集めてと語る。
ジョンはマーサにデニスに今夜のことをと語る。マーサはキャリーに
彼は多分不意打ちを食らった気分になっていると語る。あなたが
サンディの後任と知ってみんな驚いているのだという。私は誰よりも
彼の死亡や空爆を無念に思っていることを語る。今、アメリカとパキス
タンの関係はビンラディン殺害以来最悪と言っても良い程だとし、
このまま持つか不安だというマーサ。でも大使館を閉鎖してそれが
変えられるのかと問う。しかしマーサは私は職員の安全を守る義務が
あるのだという。仕事をさせてくれというキャリー。大使ならば分かって
くれるかと思ったとすると、賢い女性同士話せば道を開けると思った
のかと問うと、そんなに単純じゃないと語る。

■感想

キャリーは赤ちゃんの子育てから逃れるようにしてイスラマバード
の支局長に就任する。カブールのCIA支局長時代のミスを取り戻そう
として、そのミスした原因が何だったのかを突き止めて行く事に
なるが、イスラマバード支局ではまだキャリーの中では信頼出来る
人物の見極めも出来ない状況故に、難航が予想される。
その為にこれまでに信頼関係を結んでいる確かな人物の協力を経て
新たに始動を開始しようとするが、イスラマバード・アメリカ大使館
のマーサは大使館封鎖をしている状況で、CIA工作員の自由が利かない
状況だった。なんとかしてその封鎖を解いて原因究明の為にCIAスタッフ
を動かそうとしていく。

シーズン4のメインはCIA局内の内通者探しの構図になるのかな。

今回から初めてタイトルが挿入され、シーズン3までのオープニング
とは一新されているけれど、これまでコンセプトと似た感じで、
当時のヒラリー上院議員やケリー国務長官辺りの政治的発言を挿入して
構成されている。
「裏庭に蛇を飼えば、隣人だけ噛む訳ではない」とする台詞
の引用はパキスタン当局に当時ヒラリーが予言する形で語った言葉の
ようだけど、まさに現在はその通りの状況になっており、
現在大統領選挙を行っている彼女にはドラマが良い後押しになりそう
だ。

さて一歩外に行くだけで怖い状況しかないパキスタンという地。
かつてキャリーが赴任していたアフガニスタンよりは良いのでしょう
が、それでもやはり異文化であり、なるべく欧米人であることを隠
して行動しなければならない。キャリーと言えば美しいブロンド髪が
その象徴でもある訳で、そんな姿で表を歩けばたちまち、「欧米かっ」
っと突っ込まれる事は必至だけど、幸いにもこの土地ではムスリムの
女性が外出時に被っているヒジャブが有るのでお陰で身を隠せるという
利点はある。如何にしてこの土地に浸透し自然に振る舞えるのか
は今後共に課題となりそうだ。

CIA支局では、支局長に確約されていたジョン・レッドモンドが
早速キャリーに噛みついてくる。名前だけ見るとまるで、
「メンタリスト」に出てくるニコチャンマークの人みたいだけど、
新しく赴任する場所に於いては、誰であろうとも舐められてはいけない
という第一印象が物を言う。
日本でも高校デビューという言葉があるようにして、舐められないよう
にして態度に示す人もいるけど、キャリーとしても支局長としてのメンツ
を保つ為に、「お嬢ちゃん」呼ばわりするジョンに対して、舐められない
ようにして互いに牽制し合う会話は、原語で見て居るとその意図が感じ
られてなかなか楽しい。

「Sit down, John」

そんな状況だからこそソールが表から堂々と入国してきたことへの
キャリーの憤りが感じられるし、ソールが女性に対する配慮がない
と感じているところなのかも知れないけれど、そのソールがマーサ
と婚約していたことを聞いて、ちょっぴり意識も変わった様だ。

何かにつけて今回は性別を意識する意図も感じられるのだけど、
そもそもCIAとか軍事的作戦に近いことをしているものたちにとって
は女性の存在は認められない事情があるのもまた事実であり、
男性の持つプライドと階級や上下関係に於ける駆け引きがドラマを
面倒なところに追い込んでいきそうだ。
そういう意味ではイスラム圏というのはその象徴的な場所の様にも
感じる。

さて裏チームとしてやってきたのはファラとマックスだった。
アーヤンと接触するためのチームでアーヤンが何を知っているのか
を突き止めること。前回アーヤンに接触してきた人物が一体何者なのか。
久しぶりに見たファラは垢抜けていて相当可愛くなっていた(笑)

パキスタン軍統合情報局のSウィングにこっちの情報を流していたのは
明らかだけど、アメリカ軍側は相当な恩恵を得てテロリストを攻撃した
ことに対して、逆にパキスタン軍にはどんな恩恵が有ったのかという
のは気になる。

クインの流れはキャリーに対する思いに翻弄させられるもので、
ファラはアーヤンを誘惑できなかったですけど、キャリーは
「お願~い」って調子で、「どうあってもノーとは言わせないつもり
か?」
というクインに強引に「イエスね」「大好きだって知っている
でしょ」
と確約してしまうところは女性を上手く使い分けた感じにも
思える。

またクインに接近するアダルもまた確信しつつ、彼が二度とキレない
ことを信じて挑発したのだろうけど、この行動で実質的にゴーサイン
を出した形なのかな。

おデブなアパート管理人のエディは良い人っぽい方なのでちょっと
別れは切ない。

■使用された曲

・Homeland Main Title
Performed by Sean Callery Feat. Chris Tedesco

■出演者

キャリー・マシソン (Claire Danes) CIAカブール支局長
ピーター・クイン (Rupert Friend) CIA職員・イスラマバード支局
ファラ・シェラジ (Nazanin Boniadi) CIA職員・金融
マーサ・ボイド (Laila Robins) イスラマバードの大使館員
アンドリュー・ロックハート (Tracy Letts) CIA長官
ソール・ベレンソン (Mandy Patinkin) 民間軍事請負業者
ミラ・ベレンソン (Sarita Choudhury) ソールの元妻
アーヤン・イブラヒム (Suraj Sharma) 結婚式に空爆される、学生
マギー・マシソン (Amy Hargreaves) キャリーの姉

ジョン・レッドモンド (Michael O’Keefe) CIA・イスラマバード、支局予定だった
マックス (Maury Sterling) CIA、キャリーの陰の支援
エディ (Emily Walker) アパート管理人
ディック (Terry Maratos) CIA・イスラマバード
ダール・アダル (F. Murray Abraham) CIA
Dr.ヘレン・バイアト (Fiona Ramsay) 精神分析医、クインを見る
アラン・ヘンズリー (Nick Boraine) CIA・イスラマバード
ブライアン・チェイス (Aidan Whytock) CIA・イスラマバード
トム (Lance Elliot) CIA・イスラマバード
Dr.マリック・ゴルシャーニ (Peter Butler) 神経学部・部長
ババル (Ali Mahmood Bukhari) コーヒーショップ
— (Craig Hawks) Marine Sergeant
— (Tarryn Steyn) パキスタン人
— (Vasim Vhora) Man in Car
ジャッキー・マー (Sibo Mlambo)
— (Mona Sishodia) Woman in Canteen 声のみ
パルヴェス () チームキャリー
カディール () チームキャリー
ジェイ () ソールの運転手

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