第6話 駆け引き Still Positive
監督/Lesli Linka Glatter 脚本/Alexander Cary
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【前回までのあらすじ】
クインはソールからこれはキャリーと私の作戦なので君も
加わってくれという。聴聞会で彼女を貶めて入院させたことが
わざとだったのかとして完全に騙されたという。2日前に
イラン情報省の次官がエサに食いついて来たことを語る。
しかしそんな作戦中キャリーの元にジェシカがやってくると
デイナがレオと居なくなったとして助けて欲しいと頼まれる。
またソールはCIA長官になるのも時間の問題かと思われ、猟友会
に出席する。ロックハートとの会話の中で、彼は大統領は
今の諜報活動のあり方に懸念していることを語る。ソールは
長官就任の支持を取り付ける為に持論を翻すつもりはないと
するが、長官に任命されるのは私だというロックハート上院議員。
帰宅するソールはミラが自宅にアラン・ベルナルドという男性
を連れ込んでいた事を知る。まさか帰ってくるとは思わなかった
と慌てるミラ。クインはキャリーを監視している中、キャリー
はナヴィドとアラムによって連れ去られる。クインは監視して
いたがキャリーが居なくなったとして報告。ソールは作戦は
このまま続行するとして彼女はいつも一人で行動していたのだ
と語る。キャリーの前に現れたのはザリン(偽名)だった。
【ストーリー】
キャリーはポリグラフテストの装置に繋がれていた。
クインは交通カメラ映像などを駆使して、キャリーを連れ去った
男たちの車の足取りを追う。男性3人がキャリーと共に車に
乗っていること。ダッジのゼタンに乗っていること。1時34分
にDCを出ていて、盗難車である事を告げる。
作戦室ではファラも調査をしていたが、ヴァージルの弟・マッ
クスが遅れてやってくる。タクシーで来たので遅れたと諜報員
ジョークを飛ばす中、ジョージアからの仕事が有って飛んできた
のだという。マックスに無人偵察機の映像を映してくれと頼む。
車は6分後にGWパークウェイ、14分後にベルトウェイ、270号線
をジャーマンタウンへ北上していること。ドライブインに
立ち寄っているが、そこから動きがなく、彼の姿を見失って
いた。6時間その現場から動かないことから既に居ないことは
予想出来たが、ファラは車の指紋を調べることを提案するも、
目立つ行為はキャリーを危険にさらすとしてなんとかして
探しだすよう命じるソール。
ドアの外ではペルシャ語での会話が聞こえる中、キャリーの前
にザリンがくる。周りには護衛の人物もいる中で、彼は
ジャバディ(革命防衛隊司令官)だという。警戒のためとはいえ
手荒いまねをしたことを謝罪する。これからお互い親しい関係
を結ぶ上で大切なのは信頼だという。そこで色々とポリグラフ
を使ってキャリーに質問したいと語る。
「今は3月?」「結婚は?」「私を知っているか?」
この質問にはキャリーも貴方はマジッド・ジャバディ・本国イラン
で情報省次官をしているのだろうと語る。
ミラはパソコンに向き合っているソールの元にやってくると
オハヨーと挨拶する。監視カメラでクインたちからの情報を
待っているソールはなかなかミラの顔を見て会話することも
出来ずにいた。ミラはアランのことを気にしているのではない
かと問うと、ソールはなんでフランス人と知り逢いなのかと
問う。彼とはムンバイで知り逢ったとし、警察の腐敗を調べている
というが、ソールはそれがウソだと分かり釈明はしなくて良い
と語る。ミラは私の顔を見て欲しいと告げると、悪いことを
したとは思っていないという。彼と出会ったのは別居している時
だというミラにそれは君が決めたことで私は別居を許して
いた訳では無い事を語る。しかしミラは爆破テロの後、すぐに
かけつけたこと。向こうで始めた新しい生活の全てを置いてきた
のだという。彼を愛しているのかと問うと、簡単な答えだと
いうソール。一緒だといつも笑っていられて毎日が楽しいというと
それだけ聞けば十分だという。
大統領はロックハートをCIA長官に任命した事を告げ、私は最初から
候補ではなかったのだろうと語る。私は平気だというと、家から
出て行こうとする。するとミラはあなたはいつも人ごとみたいに
超然としているとし、たまには感情を見せて怒ったらどうか
という。私に対してもそうだというと、私にはその資格がない
というソール。もう自分では分からないんだと吐露する。
ジャバディはキャリーに質問する。
「CIAの職員なのか?」「分析官か?」—諜報員です。
今は停職中だという。「私と有っていることを知っている人は?」
「CIAが扱う情報を私に提供してくれますか?」—ベネットにも
話したが、特定の領域の一部の情報に限って提供するという。
そもそも今回は2人で逢う約束だったハズだという。
ジャバディは護衛を外に出すと二人で会話する。
ジャバディはポリグラフから「君はウソを付いている」として
これ以上は必要がないという。するとキャリーはナセル・ヘジャジ
のことを話をしようと語る。
ゴールキーパーで1978年ワールドカップイラン代表。その名を隠れ
蓑にあなたは革命防衛隊から4500万ドルを着服していること。
今やイランの敵になっているという。それを聞いた彼は見事だという。
この計画にはいつ立てたものなのかと問われ、君とソールで立て
たものだろうと。テロ攻撃は12月12日、翌日朝には動き始めていた
とし、私を殺して逃げるのは無理だと語る。人も武器も劣勢だ
と語り家からは一歩も出られない事を語る。それならばどうして
逮捕しないのかと問われ、ソールが話をしたいと言っているのだ
という。ソールは何十年経っても人命を危険にさらしているんだ
なと告げる。彼には協力者が出来たと伝えてくれという。その後
一緒に出るという。しかしそんなに早く出れば不審に思われるとい
う。嘘発見器で問題が無ければ手始めに一件軽い任務をキャリー
に与えるつもりだったという。
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キャリーがCIAからスケープゴートにされて病院送りにされた
ということを知り、中東にコンタクトを持つ人物が接近して
くる。キャリーに対して、CIAの情報を売るよう要求してくる
中、キャリーは依頼人と一対一で直接逢えることと、情報の
流出にも限定したものを認めるというものだった。
クインがキャリーを監視する中、ついにキャリーは拉致されて
クインの目の届かないところに連れて行かれてしまう。
キャリーはある室内に連れて行かれるとポリグラフテストを
受けながらも中東の人物からの質問を受ける。彼はなんと
CIAが追っていたマジッド・ジャバディだということが分かる。
幾つもの流れが存在しているけれど、国内に於いても
味方であるハズのキャリーの行方を見失ってしまうという辺り
に違和感を持つものが有る。外国での諜報活動も大事だけど、
国内に於いてもこういう事態が多いのであれば、追跡する方法を
もっと開発すべきではないのかと。
驚くべきはソールとジャバディには面識が有り、かつては協力者
で有ったこと。テヘラン時代の革命前のことで、1979年5月の
ことらしい。当時諜報員だったソールは4人の協力者を雇いその
中の一人がジャバディだったこと。
サンジャール・フータン(テヘラン大・政治学科教授)
タラット・バサリ(ピアニストで従兄弟がホメイニと精通)
そしてマジッド・ジャバディだった。
もう一人の名前が分からなかったけど、その内重要になってくるの
だろうか?
政権が変わると同時に協力者を国外退去させようとする際に、
ジャバディはホメイニ政権に対して手土産に協力者を殺したこと
で今の地位についている。しかしそんな彼も革命防衛隊の金を
4500万ドルも着服しているということで、この人は地位とか金
にしか興味がないのだろうか。如何にジャバディという人物が信頼
に値しない人物なのかという感じ。
ジャバディとキャリーの会話の中でいつから作戦を決行していた
のかと問われ12月12日にテロの翌朝からだとしていたけど、
キャリーの病院入院の件は結局予定調和な流れだったのか。
しかし相手は腐っても元諜報員ということも有り、キャリーと
ソールのことをよく熟知している感じだったね。
ジャバディに対する報復の為にソールが動いているかと思えば、
既にソール自身は彼の妻子を亡命させることでその報復を済んで
いるという。しかし今度はその仕返しということでジャバディは
自らの力を誇示するようにして、自分の妻を殺してしまうのだから
もの凄い鬼畜な人物で、ソールが手刀で彼を殴る姿はちょっぴり
気が晴れるところだったか。
くだらない意地の張り合いのようでそんなことで人の命を奪って
しまう辺りがなんとも言えない。
一方デイナの件では、ブロディという名前はこれ以上使えないと
して母親ジェシカの旧姓であるラザロをつけることになる。
ジェシカとしては嬉しい申し出だったけど、この後突然、家から
出て行くとされた時には一気に崖から突き落とされた格好だろう
ね。クリスとデイナが無言のハグで別れることに。
クリスとしては男として母親を守っていく気持ちがより深まった
のかな。
そういえばキャリーが妊娠してしまった。
凄い数の妊娠検査薬。これって入院した時には分かっていなかった
のだろうか?精神科病棟ではそんな検査はしないのかな。
ソールは妻のミラとの件でも微妙な関係に有るし、CIA長官の座
を巡って、ロックハートが根回しし始める中、ダールとか
どういう行動を取るのか不気味。この一連の作戦でもダールは
関係していない訳だしね。
結局ジャバディを捕まえたのは良かったけど、どんな情報を
引き出していくのかな。
キャリーが居ない間にキャリーの室内を調べられているのではない
かと思って心配する流れも有ったけど、その辺は大丈夫だった
みたい。携帯とか隠してあるからなんか恐いんだよね。
■使用された曲
・Sean Callery Feat. Chris TedescoのHomeland Main Title
・Sean Callery Feat. Chris TedescoのHomeland End Title
・Fitzpleasure by Alt-J
キャリー・マシソン (Claire Danes) CIA
ニコラス・ブロディ (Damian Lewis) 2003年行方不明、軍曹
ピーター・クイン (Rupert Friend) デビッドの部下、CIA職員
ジェシカ・ブロディ (Morena Baccarin) 妻、マイクと不倫
クリス・ブロディ (Jackson Pace) 息子
デイナ・ブロディ (Morgan Saylor) 娘
ミラ・ベレンソン (Sarita Choudhury) ソールの元妻
ソール・ベレンソン (Mandy Patinkin) キャリーの上司
アンドリュー・ロックハート (Tracy Letts) 上院議員
ダール・アダル (F. Murray Abraham) CIA職員
フランク・マシソン (James Rebhorn) キャリーの父
スコット・ライアン (Tim Guinee) CIA職員
ファリバ・ジャバディ (Mary Apick) 妻
マジッド・ジャバディ (Shaun Toub) 夫
ヴァージル (David Marciano) 元CIA工作員、キャリーの友達
マックス (Maury Sterling) ヴァージルの弟
スーザン・ロバーツ (Emily Donahoe) ファリバのベビーシッター
— (Buzz Bovshow) Clerk
アンジェラ (Kimberley Drummond) デイナの同居人
ナヴィド (Ahmed Lucan) ザリンと精通
アラム (Mehul Shah) ナヴィドの部下
— (Matthew Rimmer) Watcher
— (Robert Priester) ドライバー
— (Evan D Anderson) 警察官
— (Kristi Booher) Truck Stop Patron
— (Bruce W Greene) Truck Stop Patron