第15話 反逆罪 Blowing the Whistle
脚本/Danny Weiss
監督/Julian Higgins
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空港でジョニは娘・エバンに対してカードをちゃんと持ち上げ
てと告げる。カードには”お帰りブレント叔父さん”と書かれて
いた。父・ヘイズ大尉は嬉しくないのかとエバンに尋ねると、
元気がないのは父さんが居なくなるからだろうという。一緒に
プロレスを見た時に言ったことを覚えているかと問うと、父さん
と叔父さんはコンビであること。ここ一年は叔父さんが戦っていた
から今度は父さんの番なんだという。父がいない間は叔父さん
の言う事を聞くんだとし守ってくれるという。
しかしそんな中、やってくるブレントの様子がおかしかった。
マシューソン少佐に聞くと、上等兵は反逆罪で捕まったのだとい
う。しかし連れ去られようとする中でブレントは痙攣でその場に
倒れてしまう。
何が有ったのか報道を見て調べる。
軍は反米武装戦力だと勘違いしたみたいで、土曜日に民間人を
殺害した映像をブレントが流出させたみたいだという。映像を
AP通信が調べると34人の民間人が死傷しその内の6人は子供だ
ったという。
フォアマンは2回の出入り口に憲兵が見張りとして配備される
ことになったとすると、軍服を着た連中がカフェテリアにやっ
てくると優先されるだろうとしてハウスは文句をいう。医師
たちはIDを見える様に着用して欲しいとのこと。
ブレントは20歳男性・全身性強直間代発作だという。
軍病院で脳スキャンしたが脳波は正常だという。チェイスは
チフスを疑い、アダムスはリーシュマニア症を告げる。
パクは純粋になんで軍の病院で治療しないのかと問う。お前に
嫌がらせする為だろうというハウス。パクは患者に非難的なの
は私だけなのかと問う。国を守るハズの兵士が内部告発するの
は立派な行為、従順でいるわけではなんだからと言いたいのだ
ろうというハウス。しかし意外にもパクは彼は臆病者なんだと
いう。自分を犠牲にしたのよというアダムスに対して、セキュリ
ティで保護されたサイトから匿名でファイルをダウンロード
して保護されていないサイトにアップロードしただけで、敵地に
乗り込んだ訳でもないという。脳波が正常なのは刑務所に行く
のが嫌で病気を装っているのではないかというパク。
ハウスは偽の薬で治療して様子を見ろという。そんな中、突然
アダムスはハウスに対して返してくれという。見るとアダムス
の持ち物から薬(ピル)を取っていた。28錠もあるから良いだろう
というが・・・
アダムスはハウスの様子がどうも変だとし何かあるハズだと言う。
私がハウスのカップを持って来たのに気が付かなかったのだという。
パクはアダムスがその服を昨日も着ていることを指摘する。ハウス
が避妊ピルを出した時に焦っていたなというタウブ。彼氏は誰
なのかと問う一同。しかしアダムスは無視すると、注意力散漫
じゃない人が注意力散漫なことの何処がおかしいのかと問う。
巨大の脳腫瘍が有るか好きな昼メロが放送中止になって心
ここに非ずなのではないかというタウブ。食事が原因でレイサム病
ではないかというアダムス。パクはあなたの白いブラウスを見て
似たようものを一杯持っているなと思っただけかも知れないと
語る。セロトニン症候群は?と問うとアダムスはハウスの病気に
ついて調べた方が良いと語る。しかしチェイスは逆に辞めた方が
良いと語る。ハウスが病気と思わせているだけだという。
アダムスはブラントに対して長時間のフライトで足に血栓がある
のでこれを飲んでくれという。足の感覚がなくなれば診断は正しい
ということになるという。すると暫く入院になるとのこと。
薬が効き始めるまで話をして欲しいと告げる。
ブラントは自分は正しいことをしたのだとすると、戦場の真実
を有権者に知らせれば兵士を早く帰国させられると思ったという。
ヘイズは考えが甘いとし誓いを立てただろうと語る。政策を
変えたいのであれば政治家になれという。父は真実を暴く事は
立派なことだと言ったとし、兄は規則に従いたがるという。
父さんが死んだ時はまだ10歳だっただろうとして覚えて居ない
だろう事を告げる。ブラントはそれならばトラボラの件はどう
なるのかと語る。父は特殊部隊を指揮していた時に部下たちと
通信が途絶えそれでも任務遂行を命じられたが命令に逆らい
部下を捜しに行って見つけて命を救ったのだという。父はどんな
死を遂げたのかと問うと、車の事故で死んだというヘイズ。しかし
ブラントはそれはあくまで表向きだとして軍が事実を隠している
と思っていた。
そんな中ブラントは足の感覚がなくなったと言い出す。
するとアダムスたちはこれまで偽薬を使っていたとしてカラクリ
を語ると貴方は嘘を付いて刑務所に行くのを逃れようとしたの
だと語る。
しかしそれに待ったを掛けるのは兄だった。弟は決して嘘は
つかないという。するとブラントは腹も痛いと訴えるとアダムス
は服を脱がして腹部を診るとあざが出来ている事が分かる。
チェイスは腹部にあざだからと言っても足の麻痺を偽っていない
とは言えないのではないかという。反逆も偽っていないし、罪を
認めるのは立派じゃなく愚かなだけだというハウス。
下部食道破裂でコンパートメント症候群ではないかというアダムス。
ハウスは「立派とは何か」と問うと、国の為に死ぬ事か、
オールAを採る事か、レイプされても構わないと思ってる娘を
殺すことなのかと問う。
腹部大動脈瘤の破裂ではないかというタウブ。膵炎だろうという
チェイスは胆石で膵管が閉塞したのだという。
ハウスは一人で何が立派かは人によって違うとし解釈の問題で
議論しても答えは出ないと呟く。
超音波で閉塞を調べるというタウブ。アダムスはハウスに検査
する為にサインをしてくれと語る。
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任務を終えて一時帰国しようとしていたブラント上等兵を
待っていた兄夫婦のヘイズとジョニそしてエバン。
しかしマシューソン少佐によるとブラントは軍の機密情報を漏洩
した反逆罪で逮捕されるのだという。調べてみると彼はアメリカ
軍が反米武装勢力だとして攻撃したが、勘違いで34人の民間人
を死傷させたというものだった。その時の動画を流出させたこと
が罪とされるものだった。密告することが組織としては正しい
ことなのか。しかしそんなブラントは突空港で倒れてしまう。
今回のエピはなんだかよく分からなかった。
特に何故ハウスがわざわざ手の込んだことをして信用出来る人
を探したのかどうか。チェイスが語る様に何れ後継者を任せる
人を捜していたものなのか。
アダムス先生が親身になりハウスのことを心配していて、チェイス
は寧ろハウスの策略だと突き放している姿が有った。
アダムスには恋人が居るであろうことを臭わせ、服が昨日と同じ
であることから病院内の誰かと関係を結んでいることが分かるが、
チェイスかと思ったら違うのね。パクはずっとアダムスの相手の
ことを気にしていた。
タウブはハウスにゲームで勝利して相当喜んでいたけど、その後
のトイレでの便入手作戦の方が上手かった。
ウィルソンとハウスのやりとりは相変わらず面白いね。
ハウスは密告したのはウィルソンしかいないと感じて居たけど、
密告云々って何のことを言っているのか正直集中力がなくて最後の
方の流れはよく分からなかったな。
■今回の患者
・ブラント・マックリン
20歳の兵士で、ヘイズの弟。
ヘイズは従順な兵士で功績を挙げて将校にもなっている人物。
互いに名誉を重んじていることは明らかで、父親の教えという
ものに対して弟の方は、父を英雄と考えていて兄との父親への
思いの違いというものを感じて行く。
痙攣で倒れたけど、フォアマンによると全身性強直間代発作。
脳スキャンしたけど脳波に異常はない。
パクはブラントに対して敵視していて、嘘を付いて刑務所にいく
ことを拒んでいるのではないかと疑う。ハウスもそれを採用し、
取りあえず偽薬でどういう反応を示すか試す。
案の上、偽薬だと知らずに症状が出たと主張したことで、アダムス
とパクはしたり顔で退院し刑務所行きだとしていたけど、足だけ
でなく腹部が痛いと主張する。
しかしここでも腹部の痛みと足の麻痺は関係なく足の麻痺を偽って
いるのではないかとする疑い深い医師達の姿が有った。
腹部が痛みを調べる。下部食道破裂でコンパートメント症候群(AD)
なのか。腹部大動脈が破裂したのか(TA)。膵炎だ(CH)と様々な
意見で出た。取りあえずハウスがまるで別のことを考えているので
チェイスの意見を採用して、超音波で胆石での閉塞がないか調べる
ことになる。アダムスはハウスに検査同意のサインを求める。
側面像に問題はない。
検査中に色々と話をする中、色々と被害妄想があるのではないか
という感じの会話も見て取れるとしてそれも症状なのか疑う。
脾臓が腫大しているというパクは生検すべきだという。また
血尿も出始め、体の至る所から出血。脾臓が血小板をため込んでいる
というチェイスはすぐに手術して血小板を絞りだすという。
その際脾臓に触れるとゴツゴツしていることに気が付く。
出血は止まったが脾臓に結節が出来ていた。
ハウスとタウブはゲームしながらハウスはタウブに色々と病名を
上げさせていた。結核なのか、ブルセラ症なのか。リンパ腫は
どうか。脾臓の結節は肉芽腫だったので患者はサルコイドーシス
だというハウス。ストロイドで治療せよと命じる。
しかしブラントは注射は拒否する。
不整脈で死ぬかも知れないとタウブが訴えるが、少佐に記者会見
を生中継してくれるまでは治療は受けないとして取引しようと
する。
治療を拒むのは精神疾患のせいだと裁判所に訴えれば後見人が
治療の決定権が出来るとして兄のヘイズに語る。自己愛性人格障害
者ということにすること。ヘイズは勲章を授与された将校なので
それを裁判所に訴えれば認められるハズだという。しかしヘイズも
また弟のことだけでなく自分が後見人になる事自体名誉の為に拒む
としていた。
治療をせざるを得ない理由を与えれば治療に応じるだろうというハウス。
会見よりも魅力な条件として父親の本当の軍歴を公開すると少佐
に約束させる。2日後に届くというので、それまでは生きていなければ
ならないということで、治療を受けることになる。
しかし治療を開始すると足の痛みを訴えチアノーゼを起こした。
サルコイドーシスじゃないというアダムス。
ハウスの元に集合し、新たに症状を考える。
ヘモグロビン血症なのか。軍で既に検査済みだとする。
血栓が融解したせいで血管れん縮が起きたのではないかと。
DICはベルナールスーリエ症候群によって起きたのではないかと
いうパク。パクが正しいとしてヘパリンの投与で治療しろとの
こと。
ヘパリン治療には2時間かかるのでそれまでにハウスが患者と話を
する。正義を果たすことに対して、正義を果たしてもらったとする
側は理解しているのかどうか。
犠牲者の顔を見ていたら眠れなくなったとし、三日で白髪になった
ので髪の毛を剃ったという。
髪の毛の色素が無くなるのは自己免疫疾患だとし、恐らくバセドー病
だという。甲状腺機能高進症で血液凝固能が高進して血栓を
引き起こしたのだろうこと。抗甲状腺焼薬を投与しろという。
しかしアダムスはその意見に反対する。
バセドー病ではなくストレスで白髪になったのではないかという。
しかし退役軍人が脱色素異常が多いという論文を見たことはない
として、ハウスはオレが”肝性脳症”のせいだからかと嫌みを語る。
ハウスはあくまでバゼドー病だと言って聞かなかった。
しかし一同ハウスは間違っているとして、治療は辞めようと語る。
そんな中患者は寒いと言いだし1、2時間前からそう言い出したという。
40度の熱が有り、ベルナールスーリエではないというチォイス。
ハウスに相談に行く。
先生の判断力を信じなかったとしてそのことを話す。
ただ血液検査からバセドー病とも違うという。
入院時に除外したレジオネラ症なのか。マラリアなのか。
ハウスは抗マラリア薬は10年の間で耐性を持ってしまったのではないか
と主張。
突然兄が後見人になると言い出したことで不自然に感じる。
自分の信条に反する決断を下したのは何故なのか。
本当は軍から父親の情報は届いていて兄が隠していると見破る。
弟に見せたくないことが書かれているとし、父は酔って運転して
歩行者一人を死なせていたことが分かる。今までずっと信じていた
が、父親はアルコール中毒だったこと。
しかしブラント本人の熱は相変わらず下がらず、ハウスが自分の
病気が嘘だと語る中で、髪の毛のシラミの件を指摘する。
現地にネズミシラミがいて、そのイスに座ったことでチフスに
なったこと。
・ハウス
アダムスはハウスの異変を唱える。
自分の荷物からピルを服用しているのをバラされた反撃として
コップを盗んだけど、いつものハウスならば気が付くハズなのに
気が付かないこと。注意力散漫になっているのではないかという
アダムス。チェイスは最後まで先生が試しているんだとして疑って
いたけどね。レフサム病かセロトニン症候群なのか。
アダムスはハウスに検査同意のサインを求めたが、半年前の雇用契約
書のサインとは違うとしてアダムスはウィルソンに相談に行く。
ハウスのサインを見ると手が震えていること。バイコディンの乱用
で肝性脳症ではないかとし、忘れっぽいし注意力がないことを語る。
ウィルソンはドミニカの開発したクニッシュのせいとか睡眠不足と
か震えはカフェインの大量摂取によるものだろうと考えるが、
アダムスから私が正しければ肝機能が低下し放って置くと命とり
だと言われる。
ウィルソンはハウスの下で働いていると誰でも疑り深くなるとしなが
らも、確かに反応の遅さ(投げた薬を取れず)、忘れっぽさ(ランチの
約束を忘れ)が有り検査をさせるよう告げる。
ハウスとタウブがゲームしていてハウスがゲームで負けていたこと
を気にするアダムス。微細運動機能の低下と注意力散漫と手の震え
からだとするが、タウブは
1) 私がゲームで勝つのは普通の事。
2) 例えハウスが病気でも医学的には判断力が低下しているとは
いえない。
タウブがハウスに元に合流する際にトイレから来たと語るが、
別のところから来たとしてハウスが疑う。下のトイレは壊れていたの
で上のトイレに行っていただけだという。ハウスはそれを調べに
行きトイレの故障中の貼り紙を確認するが、便をしていく。
それをタウブが後に回収していく。
便から検査し、胆汁の沈殿物が不正形なので肝機能障害を起こして
いることは明らかだという。認知障害が悪化していくのではないか
とのこと。
アダムスはハウスに治療すべき事を語る。
コレステロール塞栓症だというハウスに対して塞栓症じゃないと
いう。先生も治療を始めてバイコディンを辞めるべきだとすると、
ハウスからは「ありがとうの反対語・・・「し」で始まり「ね」で
終わる」という言葉を投げかけられる。
正確率99.5%の検査で3回も擬陽性が出たこと。800万分の1の確率
だという。検査は正確だが診断はそうではないという。
オレのサンプルは肝酵素が食べ物と作用して異常が出たんだと主張。
パクは先生も病気だとするが、黄疸とか腹水とか肝性口臭が出て
いないだろうという。バイコディン以上にミントを食べているから
だと。先生が育て上げた4人が意見一致して肝性脳症だと言って
いるのだとしてチェイスはハウスに唱える姿。
フォアマンに相談すべきではないか。
ハウスは90%の状態でも100%の状態の医者よりも優秀だというタウブ。
でもハウスは今60%の状態なのかもしれないという。
ウィルソンが肝機能検査を予約したぞと語る。
人のことは僅かな異変でも気が付くのに自分のことは何で気が付かない
んだというウィルソン。
結局ハウスは騙していたことをチェイスが突き止めた。
セントジョーンズワートを飲んで肝臓の代謝機能をいつもと変えた
というハウス。仕上げにNアセチルシステインを飲んだという。
誰が信頼出来るか知る為に我々を振れ回したものなのか。
■その他
・ヘイズ役のSharif Atkins
「ホワイトカラー」で、ジョーンズ捜査官役、「ER」ではS8-S12まで
グラント医師役として出演していた。
■使用された曲
・Leave it All to Me by Adam Cagley
グレゴリー・ハウス (Hugh Laurie) 偏屈な医者
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ジェームズ・ウィルソン (Robert Sean Leonard) 腫瘍科、ハウスの親友
ロバート・チェイス (Jesse Spencer) 外科医、離婚
クリス・タウブ (Peter Jacobson) 元整形外科医、離婚歴、浮気
チ・パク (Charlyne Yi) 脳外科医、ボスを殴る
ジェシカ・アダムス (Odette Annable) ジョンズホプキンスで研修した医師
— (Bobbin Bergstrom) Nurse
ブラント・マックリン (Arlen Escarpeta) 上等兵、次男、ヘイズの弟
ヘイズ・マックリン (Sharif Atkins) 大尉、長男
グロリア (Lindsay Zappala) メルとデート
メル (Steve Nevil) グロリアとデート、強迫性神経症、鼻ほじりで感染
ジェイソン (Adam Cagley) 目の霞み、タートラジン不耐症、グリーンビール
ジョニ (Kristy Johnson) エバンの母、ヘイズの妻
エバン (Sayeed Shahidi) ジョニの娘
ダリア (Dava Krause)
マシューソン (Albert Owens) 少佐
— (Tom Riordan) MP
リタ (Alex Alexander)
— (Stephen Janousek) Airplane Passenger