第14話 見失った愛 Love is Blind
脚本/John C. Kelley
監督/Tim Southam
——————————————————–
ウィルは結婚指輪を買うべきか悩んでいた。サムとステイシー
はそれならば必ず彼女は喜ぶはずだという。それを聞いてウィル
は買おうとするが、指輪さえ買わなければ自分の好きなものを
買えるとして告げる。彼は目が見えず杖を付きながら町中を
歩いていると突然頭が痛くなり我慢出来ず車道に飛び出す。
チームハウスはコンサルを行う。
ハウスは患者のウィルは糖尿病であることを告げ、高血糖高浸透圧
症候群だろうという。アダムスは血液検査では血糖値は正常で
ケトンは検出していないという。タウブは薬物検査もシロとのこと。
ハウスは電話でチームとやりとりをしていたが、突然”嘘付き野郎!!”
という。タウブはウソは付いていないとして検査結果があることを
告げると、タウブの事では無く元親友のことだという。今はもう
寝首かき野郎に成り下がってしまったとし、俺に不意打ちを食らわ
したという。ハウスは病院の二階からウィルソンが女性と一緒に
いるのを観察していたのである。
アダムスは何処に居るのか?と問う。ハウスは誰から聞かれたら
通知するので余所の州の学会に行ったと言ってくれという。
チェイスは幻聴と見当識障害は統合失調症の兆候かも知れないと
語る。タウブは精神疾患は正常だという。パクは発作は反射性
てんかんが原因ではないかという。ハウスは脳は検査をするよう
指示する。
ハウスは昨年一年間のことを誰かに聞かれたらアフリカに居たと
言えと告げ国境なく医師団に参加していたのだと。悪魔から
逃げて居るだけだというハウス。
そんな中ウィルソンは女性・ブライスと共にハウスのオフィスに
やってくる。チームハウスの面々は誰なのかと考えるが、女性
はハウスの母だと語る。
メリッサはウィルに対して点字タイピングとPCを持って来ましょ
うか?と問う。ウィルは入院は長引かないので必要ないと語る。
チェイスとパクは問診の為にウィルたちの元にやってくると、
集中力の欠如や筋肉の震えなどの症状がないかと問う。本人よりも
先に周りの人が気が付くことが多いという。パクは私は身長
157cmのアジア系だとすると、触りたければ触ってくれと盲目の
ウィルに語る。彼女が発作に気が付いていることはないかと尋ねる
と、実は私たちは5ヶ月間逢っていなかったのだという。距離を
置いていたのだというと、ウィルはドラマ「フレンズ」の
レイチェルとロスみたいなものだと語る。ウィルは見えない分、
体が発する信号には敏感だとし、発作が有れば気が付くとし、食事
をしていないので低血糖ではないかと語る。
ウィルソンに対してブライスはあの子は元気かと尋ねる。
幸せにしているのかと問うとあの子は複雑な子だからねという。
ウィルソンはブライスが腕にタグをしていることに気が付くと
入院していたのかと問う。ちょっとホクロを取っただけだとすると、
ハウスが学会から戻ったら私は3日間ホテルに泊まっているので
この名刺を渡して置いて欲しいと頼む。ウィルソンはブライスが
少し席を外した際に持ち物のバッグを見ると、彼女は
「末期がんと向き合う」という本を持っている事を知る。
アダムスとタウブは低周波音のテストをするが異常がないという。
中周波の検査をしようと。タウブは患者の恋人が凄い美人だと
語る。彼の方から距離を置こうと行ったのに違い無いとすると
アダムスは彼女からかも知れないと語る。女性が距離を置きたが
るのは別れたい為だとし、男は落ち着く前に他の女と寝たがるの
だという。そんな中患者が発作になる。周波数300hzだとするが
タウブは発作ではないという。脳波にキョク波が見られないとい
う。息をしていないとし、口の中に血が溜まっているという。落ち
着いて息をするよう告げると3本の歯が抜けて出てくる。
重金属中毒なのか。放射線被曝なのか。
彼の働くフロアには50人は居るので放射線被曝ならば他にも異変
を訴えるという。恋人が毒でも盛ったのかというパク。
ハウスならはそう読むでしょとし彼女にむかついたのだとし、
自尊心が低いのだという。他の女性と遊ばせたりはしないハズだ
という。男性は障害者だと女性は同情するんだよというハウスは
杖はエサみたいなものだと電話で語る。ハウスはドミニカと子供
と一緒に居るみたいだった。ハウスは母親は何処かに行ったか
と問うと、患者は環境要因ではなく歯周炎だという。口腔感染症で
見当識障害ではないかとすると幻聴の説明が付かないという。
糖尿病で悪化したのではないかと。タウブは細菌が体内に広がって
他の臓器を冒したのかも知れないとし脳とか・・と語る。広域抗生
物質を投与して歯周炎専門家に見せろというハウス。
ハウスはドミニクと一緒に居る中で、私と母を逢わせてはマズイ
のかと問う。子供たちに絵を描かせるハウス。
ウィルソンがやってくるとハウスに対して大事な話だという。
ハウスが子供たちに書かせていたのは、自分がアフリカにいた
という証拠の為に子供たちに感謝の絵を描いてもらうという体
でのことだった。母にウソがばれないようにするのに周到な準備
をしているという。トランスフォーマーの絵を描いた子供には
駄賃を渡さなかった。
ハウスとドミニクは移民局が押しかけて来た時のために一緒に
寝ているという。そんなハウスにウィルソンはお母さんは病気だ
とし話した方が良いという。手首に入院患者用のバンドをして
いたという。また末期がんの本を持っていたこと。グラントに泊ま
っていると言っていたとしてメモを渡す。
抗生物質を投与するパク。タウブは口のケアをした方が良いこと
を語る。十分だと思っても糖尿病の人は感染症にかかりやすい
のだという。メリッサはウィルはパジャマに着替えずに寝ること
もあるとし、歯磨きしなくても不思議ではないと語る。しかし
メリッサは自分が説教じみたことを言ったことに謝罪すると、食事
を取りに少し席を外す事を語る。
タウブとパクに対して、ウチから点字タイプとパソコンを取って
来て欲しいこと。メリッサには頼めないからだという。また
その際にこの指輪を隠して置いて欲しいとのこと。綺麗なダイヤ
だというパクに対して、目の見えない俺にとっては冷たい石で
しかなく尖っているだけでしかないという。この指輪はメリッサ
に贈るものではないとのこと。自分から別れたのではなく、
メリッサから距離を置こうと言ったこと。俺は他の子と付き合った
ことがないのでよく考えた方が良いと言ってきたのだという。
タウブはそれを聞いて驚く。
パクとタウブは二人で家に取りに行くついでに家宅捜索を行う。
タウブはパクについて彼女の自尊心が低いと言ったのは自分も
同じ経験をしているんだろうと彼女に尋ねる。すると昔彼が距離
を置こうと言って自分の友達3人と寝た挙げ句に結局私を捨てた
のだという。そんな中パクはお腹が空いたとして、冷蔵庫から
勝手に食べ物や飲み物を飲もうとすると、ノンシュガーの飲料で
あることを知る。
ハウスは母に逢うべきか悩む中ホテルの一室の前に来ていた。
思い切ってブライスを尋ねると、母の病歴を教えて欲しいと
告げる。また主治医の名前も知りたいとのこと。ベルさんだと
するが、連絡せずいきなり来た為にブライスのベッドには裸
のトーマル・ベルが寝ていた。つまり死なないんだなと語る。
こういう形で知らせたくはなかったというが、ベルと私は結婚する
のだという。あなたに一番最初に知らせたかったのだと語る。
——————————————————–
ハウスの元に母親のブライスがやってくる。
彼女から逃げて生活をしていた格好のハウスはウィルソンが
病院に連れて来たと考えて裏切りものだと呟く。ハウスの母・
ブライスはトーマス・ベルと再婚するということで知らせに来た
格好だったが、ハウスはベルの体にあるアザで自分と同じ場所
にあることを知り、自分の父親ではないかと考える。
ハウスの家庭の事情って謎過ぎるものが有るのだけど、ハウス
の父が軍人で厳しかったということは聞いたことが有り、これまで
に受け入れるまでの過程を描いてきたことも有ったけど、ハウス
の母に関しては、正直あんまりよく覚えてないな。
過去にはS2-5、S5-4に登場していて、シーズン2の時には診断中に
電話してきて”アンジェリーナ・ジョリー”から電話だと言った後
にハウスが母親からだとして、妙にキャメロン先生が怪物を生み出
したという母に興味を抱いていた姿が有ったり、シーズン5の時
には父親が誰なのかということを証明する為に該当しそうな人に
DNAを採取していたことも有る。
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/drhouse/drhouse205.htm
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/drhouse/drhouse504.htm
ハウスが疑り深い性格になったのはこの母親のせいなのか。
シラっと病気だということをウィルソンに臭わせた母親の姿は
ハウスの家系らしい人物で他人を誘導していく姿が有る。
まんまとそれに乗っかるウィルソン先生。腫瘍科医の先生だから
“末期がんと向き合う”なんて本がバッグに入るのを見たら尚更だよね。
単に結婚の報告に来たらしいこと。
このドラマにタブーはないのかとばかりに、ホントそれぞれのスタッフ
や親・家族の性生活なんかももの凄く気まずい場面にズカズカっと
入り込んでいくところが凄い。レストランでXXXを出すハウス先生も
相当なものだけど、遺伝病でない限り、アザの場所なんて親子が同じ
になるなんてことないんじゃないのか?ただハウスは12歳の時に
「犯人はヤス」的「ポートピア連続殺人事件」の如く、父親のアザの
場所を見て潜在的に覚えて居たみたいなので、それと一致したという
ことで今回は、ハウスの探し求めている父に近づいた。
シーズン5の際に”偽”の父の葬式に出たことを口にしていたので、
今度こそ「父をたずねて三千里」の如く、真実の父にたどり着ける
のか・・・ということに迫るものが有った。
会話をしているウチに、実はブライスの婚約者のトーマスはハウス
パパとは友達だったようで、愛国者で好戦主義だったハウスパパと
違って、この二人は反戦運動に参加していたらしいこと。トーマスは
60年代従軍牧師をしていたが、戦争に反対して辞めたことを語って
いた。(でも実はぼったくりの仕立て屋??)。ハウスパパが亡くなって
すぐに付き合ったみたいな感じだったので、ハウスが息子である
可能性は高かったんだけどね。ウィルソンが地味にそんなトーマスの
フォークを盗んできてDNA検査をしているというのだから侮れない。
「俺にいつまで黙って居るのか?」(H)
「サンタクロースの話はもうしたと思っていた」(Wil)
やっぱりこの二人は良い感じだね。
君の母はアバズレってことになるのかとされた際に、ハウスは寧ろ
喜んで思っていた程つまらない人間ではなかったとして喜んでいる
様子。
さて今回はタイトル通り、愛は盲目ということで、盲目の患者が
実際に登場し、自分のことを看護師とか母親の様な扱いではなく
一人の人間として見て欲しいとばかりにして仲違いしているカップル
の物語。
メリッサという彼女から結婚前に”猶予期間”みたいなものを与えら
れたのに対して、距離を置いていた5ヶ月の間にウィルは別人を見つ
けてその人との結婚を望んでいる様子。
よく分からないのはアダムスがやたらと怒っていたけれど、
こういう距離を置こうと言われることに対してタウブは男性と
女性が言うのは意味が違うことを口にしていたのに対してアダムス
は、結婚する事は前提として、別の女性と付き合いをしてみる
ことを勧めたと捉えているのだろうか?
現在放映中の「溺れる女たち ~ミストレス~」のドミニクとサヴィ
はこのパターンに陥っている状態で、その間に男性側が結局浮気を
して破断してしまう訳だけど、本音を知った後に、アダムスが
考え方を180度変えて、今度はウィル擁護の立場になっていくところ
がなんとも言えないね。
また今回は患者の病気の原因を調べる間に患者の家で飲んだ飲み物
からLSDが検出。それを飲んだパクが思いっきりラリってしまい、
チェイスとアダムスはウサギになり、タウブは妖精になり、
ハウスはハウスだとしてゲラゲラと笑う姿が有る。ラリっている
パクのことをオフィスで寝かせて上げているハウス先生は意外と
優しい。両親がラリった人物に対する接し方にやたらと長けている
姿が有ったけど、やはり60年代くらいに生きた人っていうのは、
ドラッグとか一度はハマっているということなのかな。
アダムス先生がセクシーダイナマイトなウサギでチェイスと同じ
格好をしているのは二人が付き合っていると思い込んでいるらしい
けれど、確かにアダムスとチェイスのツーショットでの検査シーン
って実はかなり多いよね。
因みにパクは、157cm。降られた時に、立ち直るまでの37kg太った
ことを口にしていた。
そんな時の彼女のあだ名は「パク肉まん」だったと語っていたけど
ちょっと滑った感じ。ドラッグでハイになった時のことを覚えて
おらずに誰かにキスしたかとか気にしている姿も有ったね。
アダムスは今回の障害者との関係を通して、障害者を診察すること
と理解することは必ずしも一致しないことを学んでいた。
目が不自由だからそれ以上問題はないだろうと思い込んでしまう
ことへの偏見。
母親はハウスが刑務所に入っていたことを知っていた。
プリンストン警察の事件記録を欠かさず読んでいるという凄い母。
実はトーマスと母はグレッグの父が死んだ二ヶ月後には結婚して
いたということを聞かされる。父さんの思い出を怪我していると
思われたくないと思って黙って居たとのこと。
いざハウスからトーマスが父親だということを指摘された際には
トーマスは思わずハウスのことを「この薬付けの反社会的人間」だ
とし、この子の人生を台無しにしたことを責めていた。
しかし母はそんなトーマスに激怒し、「この子は世界有数の医者」だ
として誇らしく思っていることを指摘。
■今回の患者
・ウィル
元々生まれつき盲目で、現在は糖尿病も患っている黒人の男性。
障害者用の信号機を使おうとしたところで突然頭に激しく鳴り響く
ものが有った。
幻聴と見当識障害・・統合失調症なのか。
反射性のてんかんが原因なのか。
脳波検査で調べることに。検査前の問診で発作が起きたことが
ないかを尋ねたが、それはないとのこと。
タウブとアダムスで脳波検査中に突然ウィルが苦しみだして、
歯が3本抜けるという恐い状況が訪れた。
重金属中毒とか放射線被曝なのか。
ハウスは環境要因ではなく歯周炎だろうと語り、広域抗生物質の
投与を指示。話を聞くと恋人はウィルは結構ズボラな感じの人だ
ったということで、それも考えられなくもなかった。
しかしパクとタウブが患者の家に行った際に、パクが食べたアイス
とグミからLSDが検出。
ハウスはドラッグの検査と同時に脳をMRIで調べる様告げ、感染症
か腫瘤かプラークがあるだろうことを告げる。
患者から話を聞いたところ、LSDをやれば色とか形とかが見えるかと
思ったという。
LSDで脳が損傷を負った可能性もあるという中、MRIに黒く写った
ものがあり目の障害や腫瘍に関わる先天性の形成異常を疑うが
ハウスは血栓だと断言。「脳静脈洞血栓症」だということ。
アダムスはこんなに大きなものは見た事がないとし、このままだと
脳浮腫を起こすという。しかし歯が抜けた説明をどうするのか。
アダムスは凝固能高進状態、SLEではないかとするが、ハウスは
ベーチェット病だという。本来ならば症状を確認出来ているが
元々患者は目が見えないのだという。目を調べてヘパリンの投与を
し、血栓除去を指示。またインターフェロンとステロイドでベーチ
ェット病の治療を指示。
チェイスは両方の眼底に瘢痕と浮腫が有り、左が出血しているという。
組織は光を感じて居るハズだが見えない状態という複雑な状態だった。
そんな状況の中、またしても血を嘔吐する。
喀血はベーチェット病の症状。治療で脳の血栓が砕けたけど、一部が
肺に流れて動脈を詰まらせたのではないかというパク。
ヘパリンを増やして血栓を防いだ方が良いという。
しかしそれをすると今度は出血が止まらなくなると語ったのはアダムス。
しかしこのままでは心臓発作か卒中を起こすのでパクの方法で
より助かる方法を選べと語る。
ウィルは目が痛いとして苦しみ出す。燃えているように暑いと。
ベーチェット病ならばあんな組織の壊死は起きないとし、化膿連鎖
球菌による感染症なのかという。しかし広域抗生物質を打って
いるので悪化するハズはないとのこと。
タウブは病変のウイルスマーカーは陰性だとすると、ハウスは
肺血栓の画像を見せろという。そこで脳からはがれた血栓では
なく、この所は感染症だという。ムコール菌症というもので
菌の胞子を吸い込んで感染症が生じて広がったこと。
糖尿病で免疫機能が低下していること。アムホテリシンBで治療
すべきだが、細菌感染だと思った時に、ゲンタマイシンを使用
していることから、アムホテリシンBを使ってムコール菌症を
治しても今度は聴覚が失われることも有るというアダムス。
そのことを患者に伝えると、現在だけでも精一杯の状態であり
治療を拒絶する。しかしそんな時にメリッサが治療の説得の為に
現れどんな時でも傍に居ることを誓う。
ウィルは結局メリッサにプロポーズし、「はい、オーケーに決まって
いる」という彼女の言葉は耳に届いた様子。でもこれから治療を
することになるので、聞こえなくなってしまう可能性はあるんだ
ろうね。
■その他
・
■使用された曲
・Every Heartbeat by Amy Grant
グレゴリー・ハウス (Hugh Laurie) 偏屈な医者
エリック・フォアマン (Omar Epps) 黒人、S8から医院長
ジェームズ・ウィルソン (Robert Sean Leonard) 腫瘍科、ハウスの親友
ロバート・チェイス (Jesse Spencer) 外科医、離婚
クリス・タウブ (Peter Jacobson) 元整形外科医、離婚歴、浮気
チ・パク (Charlyne Yi) 脳外科医、ボスを殴る
ジェシカ・アダムス (Odette Annable) ジョンズホプキンスで研修した医師
— (Bobbin Bergstrom) Nurse
ドミニカ・ハウス (Karolina Wydra) ハウスの妻
ウィル・ウェストウッド (Michael B. Jordan) 盲目
メリッサ (Margo Harshman) ウィルの恋人
ブライス・ハウス (Diane Baker) グレッグの母
トーマス・ベル (Billy Connolly) ブライスの恋人
サム (John Montana) 宝石店
ステイシー (Ryan Driscoll) 宝石店
— (Christian Ijin Link) Shocked Pedestrian
— (Shane Schoeppner) Diner