第13話 愛する者へ Loved in Return
監督/Dan Attias 脚本/Nathaniel Halpern
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【前回までのあらすじ】
アンジェラは今朝何が有ったのかとしてベラミーに問う。
自分のベッドで寝ていたのに気が付くとトウェインの店の前に
いたことを語る。過去にもよみがえり現象は起きているが、
大量のよみがえりがある時は、引き金になる人がいたのだと
いう。それがまたあるだろう事を告げる。施設内でもトランス
状態になったよみがえりたちは動揺が起きた為にジェームズ
牧師が宥められるとして送り込むが、彼はみんなに毒を飲ませて
死なせる。ジェイコブはレイチェルの赤ちゃんの痛みと連動して
痛みを感じていた。ベラミーはフレッドに対して牧師はマーガ
レットがどうやってバーバラを消したのかを知りたがっていた
という。そしてレイチェルの子を悪魔の子だとして消そうとし
ている事を告げる。彼には使命があると思い込んでいるとのこと
だった。
【ストーリー】
レイチェルのことをラングストン家で匿う。
ジェイコブとジェニーとテレビアニメを見ていたが頭痛がする
という。ルシールはジェイコブが苦しんでいるのを知り、頭痛
がするということを聞く。ジェニーはどうして言わないのかと
ジェイコブに告げる。マーガレットはみんなの目を盗んでレイ
チェルの部屋に入ると、ここは私の部屋だと語る。牧師から伝言
を預かってきたとし、またトムと一緒になりたいかと問う。
ベラミーは牧師たちの仲間によって捕らわれて地下室に閉じ込め
られる。赤ん坊を殺す事が牧師のすることなのか。大量に
よみがえりを出したらこの世は滅ぶのだとしてやるしかないのだ
という。
ジョーイらよみがえりに不信感を持つものたちは店でジェームズ
牧師のことを噂していた。牧師が居る限り連中はここに居る
権利があると思っているという。俺たちがやる気を削がないと
いけないという。そんな中に牧師が現れると、ジョーイたちに
対して私のことを敵だと思っているかと問い、それでも今回は
手を結ぶべきことを語る。
ベラミーはその時、天井のパイプを抜き取ると何とかドアを壊して
脱出する。
マギーはレイチェルが鍵をあけて室内に留まっている事を知り
開けて欲しいと外から呼びかける。中ではマーガレットが鍵を
かけてレイチェルと共に閉じこもっていたのである。マギーは
すぐにフレッドにレイチェルの部屋に鍵が掛かっていることを
語ると、強引にドアをブチ開けて中に入る。マーガレットに
対して何をしているのかと叫ぶと今すぐに出て行けと語る。
私はレイチェルと話をしているだけだという。レイチェルに対して
大丈夫かと声を掛ける。マーガレットは追い出されそうになる中
ジェイコブに対してみんなに赤ん坊のことを話してと語る。
あの赤ん坊が悪さをするとみんなに言ってくれと。取り返しの付か
ないことになると。
ベラミーもラングストン家にやってくると、これから牧師率いる
出産反対派のメンバーがここに大量にくることを語る。
そうしている間にもみんながラングストン家を取り囲む。
マーガレットは牧師に対して私が何とかすると言ったでしょうと
するが、ジェイコブは僕のせいだという。牧師はレイチェルは
どうしたのかと問うと時間が無かったとしてあなたがやり遂げて
くれと語る。
牧師はラングストン家の人たちに呼びかける。
お互いに争いは避けようと。レイチェルは引き渡せば何もしない
とのこと。アンジェラに電話するベラミーだが通じなかった。
フレッドもアルカディア保安官事務所に電話するが、まるで
通じなかった。
ジョーイ・ノーランがいる事を知り、これ以上よみがえりを増やす
ことは許されないとし、彼らの身柄は拘束したという。
フレッドはラングストン家のみんなに助けが来ることはないとして
自分達でなんとかしないといけないことを語る。
マギーはレイチェルに対してマーガレットはあなたに何と
言ったのかと問う。レイチェルは混乱し現状は大丈夫じゃない
とするが、マギーは無事に生まれるように全力を尽くすとして
落ち着かせる。僕ははレイチェルの子を悪魔の子だと思っている
とし、殺してもよみがえるから出産前にレイチェルを殺したい
と思っているのだという。ヘンリーは自分が牧師と話すと告げ
彼は私の恩人でもあるという。
牧師の前にいくヘンリーはあなたは私の命を救ってくれたと告げ
でもレイチェル親子を傷つけようとしていることには理解出来ない
事を語る。あの悪魔が生まれたらもっと理解出来なくなるという
牧師。ニセの預言者が現れて大きな事や不思議なことをして人々
を惑わし騙していると告げるベラミー。昨日みんながトランスに
なったのはあの子のせいだとしまたそうなったらどうするのかと
問う。何でそう悪くとるのか。昨日は始まりに過ぎず、全ては
預言されているのだという。ベラミーは誰に言われたのかと問う
と、事の前案、人の生き死はあんたでも決められないとし、牧師の
仕事ではないと語る。目の前のことを信じないでも、あの子が
ジェイコブを苦しめている事を語る。
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レイチェルの出産を控えて、よみがえりのものたちがトランス
状態に陥ったことを受けてジェームズ牧師は、レイチェルの子
を引き金にしてよみがえりのものが爆発的に増えることに懸念
を示す。アンジェラもまた過去に、よみがえりが出てくることに
関して、誰か引き金となる人物がいたことが有ることを告げ、
これまで研究してきたよみがえりの法則的シミュレーションから
すると世界中で大規模なよみがえりの事態が発生することに懸念
していた。
牧師は信者やよみがえりに嫌悪感を持つ人、そしてマーガレット
と協力してレイチェルをこの世から消し去ろうとするが・・
よみがえりの影に一人の人物がいたってことだと、まず第一弾は
ジェイコブがよみがえりを牽引した人物ということになるのだろう
か。そして第二弾はレイチェルの子・ナサニエルということになる。
聖書にも詳しく無いし、ヘブライ語にも精通している訳では
ないけど、ジェイコブとジェームズ、そしてナサニエルという名前
自体には、それなりに意味が有り検索すれば解説なんかも詳しく
出てくる。
ナサニエルはヘブライ語で「神の賜物」を意味するものだとされて
いるけど、それぞれのキャラクターの役割に関して、その人物が
象徴的な存在であることを誇示する為の時間が足りず、どうも
言葉が先行して話がまわってしまった感じがする。
レイチェルの子に関しては、確かによみがえりの人たちをトランス
状態にしたことからも影響力は有りそうだけど、ジェームズ牧師
は本当のところ力が合ったのかどうかもよく分からない。
そしてベラミーなんかの役割についても、中途半端な状態のまま
その役割を都合良く当て込んだ感じに思えるところが失敗だった
のではないかなと思う。
よみがえりの人を巡り、ラングストン家の暗部やこの町の歴史を
掘り起こすところや、よみがえりの存在を巡って、生きている人
との間で葛藤が起きるというところまでは良かったのだけど、
最後に急旋回して一気にドラマを広げすぎたところがちょっぴり
このドラマを収拾の付かないところに追い込んだ感じがする。
ジェイコブとレイチェルの子が共鳴してしまった辺りの流れとか、
セミが急速によみがえりの象徴のような形として登場し始める
辺りの流れを見ると「アンダー・ザ・ドーム」に於ける卵の存在
とか、モナーク蝶なんかとも似ているし、ドームは「選ばれた王
を探している」という状況なんかも、なんとなくこのドラマと
類似していて、結局既視感を感じる流れになってしまった。
ドームという範囲を限定したやりとりの中で起きている事態の
方が収拾とかコントロールがつけやすかったので、このドラマの
ように少々アルカディア内で起きている不思議な状態から、
世界に目を向けてしまったという辺りは残念だけど、もはや
パンデミックと言わざるを得ない状態で、マーガレットがよみがえり
を消す方法に精通する役割をもって出てきた時には、コントロール
が出来るものかと思ったけど、流石にそれも意味のないものとして
描かれることになってしまった。
よみがえった人は人間なのかどうかと言われるとまた難しい問題
だし、そもそもよみがえりの人たちは相当な食欲が有るという
設定が有った気がすることを考えると食糧事情も気になるし、
よみがえりの人と生きている人の間で実年齢と見た目のキャップ
の逆転現象は面白かったのだけど、よみがえりの人は今後老化して
普通の人の様に自然に亡くなっていくなんてことも有るのだろうか?
意外と牧師達が強引にラングストン家に押し入ってこなかったこと
は驚いた。過去にラングストン家が火災で男たちを消失させたり、
よみがえりを消滅させていたので、因果応報とばかりにここでは
ラングストン家が同様のことを仕返しされると思ったんだけどね。
流石に主人公たちをそんな形で消滅させる形でエンディングを
迎えさせるというのは無理な話というところかな。
ベラミーは「よみがえり局」というものを設置したけど、これは
政府公認なのかどうかも気になるし、なんか町の片隅で作業して
いるようにしか見えないショボさがあったぞ(笑)
■使用された曲
J.マーティン・ベラミー (Omar Epps) 移民関税捜査局員
ルシール・ラングストン (Frances Fisher) ジェイコブの母
フレッド・ラングストン (Matt Craven) 保安官
マギー・ラングストン (Devin Kelley) 医者、フレッドの娘
トム・ヘイル (Mark Hildreth) 牧師
エレイン・リチャーズ (Samaire Armstrong) レイの彼女?
ジェイコブ・ラングストン (Landon Gimenez) フレッドの息子
ヘンリー・ラングストン (Kurtwood Smith) フレッドの兄
レイチェル・ブレイドウッド (Kathleen Munroe) よみがえり
マーガレット・ラングストン (Michelle Fairley) ヘンリーの母
ジェニー・トンプソン (Nadej k Bailey) ベラミーの姉
アンジェラ (Donna Murphy) The Elegant Woman
ジェームズ・グッドマン (Jim Parrack) 牧師、よみがえり
— (Chace Beck) Returned Citizen Preacher’s Posse
アリソン (Hillary Brant)
— (Precious Bright) 女性
— (Carlos Butler) よみがえり
— (Ken Dohse) よみがえり
— (Michael Jaegers) よみがえり
— (Matt Lewis) よみがえり
ケイレブ・リチャーズ (Sam Hazeldine) エレインの父
— (Duke Jackson) Angry Townsmen
— (Jay DeVon Johnson) ニュースアンカー
— (Ryan Lewis) Angry-Looking Man
— (Dale Liner) Returned Citizen / Preacher’s Posse
— (Larry Mainland) Camo Returned
— (Ernest Mercer) True Living
ジョーイ・ノーラン (Cullen Moss) よみがえりを嫌悪する
— (Roger Neal) Returned Arcadian
ポッセ (Scott Oakley) Preacher
ジェームズ (Jim Parrack) Preacher
— (Jimmy Ray Pickens) よみがえり
— (Eric Kshywonis) よみがえり