第7話 奇跡 Miracles
監督/Colin Bucksey 脚本/Tony Basgallop
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【前回までのあらすじ】
レイチェルが倒れるとマギーは絶対に助けるという。
レイはエレインの店で「生きている者の会」をするとして人を
集める。住民は本気で心配していること。よみがえりの犠牲に
はなりたくないのだという。カーテリスは蘇りにしか感染しない
病気であり完治はしないが症状を抑えるクスリが有るという。
ベラミーはマギーに対してワクチンではないが、症状を抑える
ものでウイルスの進行を遅らせる薬だとして手渡す。
ベラミーはマーガレットに対して、骨が工場の下にあったことは
知っている・・そして火事が起きたこともとして問い詰める。
しかし知っても過去の事だとし、そのことはそっとして置くべき
だと語る。骨はラングストン工場で起きた火事の犠牲者で、
蘇って殺されたものだという。
そんな中工場を見ていると、ブライアンという男が出資する
ということでヘンリーに近づいてくる。
【ストーリー】
レイチェルは病気の中、夢か幻覚かを見ていた。女の子の笑い
声が聞こえること。工場で火事があり閉じ込められた男たちが
助けを求める。ウィリアムは助けを求めるが・・・
そんな中マーガレットがレイチェルに話しかけてくる。妊娠
していることを知り、その子は特別な子だと語る。
そんなレイチェルはベッドで目覚める。
夢としては妙に現実感のあるものだったというレイチェル。
一方マーガレットの元にはジェイコブがやってきて眠れないと
語る。凄く生々しい夢を見たとし、レイチェルという人を知って
いるかとジェイコブに尋ねる。
レイはエレインに対して会のみんなは帰ったのかと問う。
ここで変な集まりはしないでくれとし、追いだした事を語る。
カウンターで飲んで居たカールはレイに対して一杯飲んでいか
ないかと声を於ける。レイはカールに何か変わったことはない
かと語ると、何かの病気に感染したゾンビ人間がこの街を闊歩
しているという。レイはそんな蘇りの人が何人いると思うかと
問うと保安官からは何か聞いていないのかと問う。俺たちが
数えた分では48人だというレイ。そのあとにも増えているのだろう
と問うと、また大量によみがえりが出てくるらしいというレイは
政府はそのことを知っているらしい事を語る。いつよみがえり
が増えてパニックが起きるか。来年の今頃には俺たちよりも
ヤツラの方が多くなるのだという。レイはカールに友達を紹介
するとし、この件に詳しく解決策も持っているのだという。
次の集まりに来て欲しいと語るレイ。
ベラミーは過去の記事を目にしていた。
セントルイスで1992年9月研究施設が閉鎖。1993年までにモット
基地閉鎖の記事も書かれていた。そんなベラミーの元にマギーが
やってくる。レイチェルの様子を聞いたら39度近い熱が3日間
続いているのだという。マイキー・エンダースと同じならば彼女も
2日以内に消えてしまうという。ベラミーは薬はどうしたのかと
問うとマギーは試していないという。テストしていない薬を使用
するなんて出来ないという彼女に利くことは確かだと語る。信用して
欲しいとし、本人を説得してくれと語る。
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よみがえった人々の間で流行しているインフルエンザの様な
高熱の出る病気。レイチェルやベラミーにも感染し、ベラミーは
なんとか政府の女性の力を借りて病気の症状を抑えることが
出来るが、レイチェルはどんどん悪化していた。マイキーと同じ
ならば2日もしたら彼女も消えてしまうということで、ベラミー
は自分が与えた薬を投与することをマギーに告げるが、マギー
は試したこともない薬を使用することは医師として出来ないと
言われてしまう。二人はトムに相談し、レイチェルとその薬を
使うかどうかを話合って欲しいと聞かされる。しかし肝心のレイ
チェルはお腹の中の赤ちゃんにどう影響があるか分からないので
使う事が出来ないという。
シーズン2で放送終了が決まったドラマで、そのシーズン2も
いよいよ半分のところまでやってきた。
薬を使うことの是非に関して、現実の妊婦の人たちも使うことに
抵抗を覚える人は多いだろうし、ましてや成分も分からないよう
な薬の投与をすることに懸念を示すというのも分からないでも
ないかな。自分は死んでも良いけど子供を守りたいとする信念に
関して、ジェニンはレイチェルの気持ちがわかると告げ、正しい
決断をしてくれることをただ信じて待つだけだという。
今回のドラマを見ると、「信じること」というのがテーマとなって
いるようで、最もこのドラマの中でも信用しなければならない
ベラミーとマギーの間での信頼関係の問題から始まり、
ベラミーと政府関係者の関係、
「生きてる者の会」信者とよみがえりの人との信頼関係、
ブライアンという謎の投資家とラングストン家の関係に言及され、
それぞれ信頼出来るものなのかということが描かれた。
自分と価値感の違うものを信頼して受け入れることの難しさという
のを感じさせるドラマで、特にそのボーダーが
人の生死を境にしたものに有るのか、民族的なものに有るのか、
宗教的信念にあるのかで、色々と揺れている様子は面白いところ。
一度でも信頼している人の期待を裏切ればそれを取り戻すことの
難しさを感じるところで、今回はベラミーとマギーのエピソード
を通して、ラングストン家具工場で起きた事件の顛末と発見された
骨の件での流れを通して、マギーが彼のことで信頼が揺らいで
いる状況が有り、彼が語る薬の効用をそのまま鵜呑みにして信用
しても良いのかどうかの葛藤が起きていた。
ベラミーは薬の件で先ずはマギーではなくトムに話したという辺り
も興味深いものが有り、トムは薬の件でマギーを説得する際に
効用に関しては実証済みであることを思わず話そうとするけど、
途中でそれを止めることになった。当然トムは牧師としての守秘義務
なりベラミーとの間で信頼関係の綱引きが行われた格好で、
自分の子を守る為とはいえベラミーを裏切れないとする思いが優先
されたのだろうけど、苦しい選択を強いた格好だった。
結局ジェニンがレイチェルに触れたこと。レイチェルのお腹の赤ち
ゃんに語りかけたことで、治ってしまったみたいだけど、何らかの
免疫を引き出すような働きかけをしたのか、それとも物理的に何か
行ったのかが気になるね。
またレイが感染したというのも不気味な兆候で、政府の女の話に
よると生きている人とよみがえりの人では免疫システムが違うので
薬は効かないことを語っていたけど、レイはどうなってしまう
のか。
レイの活動、レイの信念が乗り移ったかのようにしてマイキーを
見殺しにしたカールが立ち上がるという辺りがまた不気味な感じが
すると、家族とか血族の問題はこのドラマに於ける問題の核心に
繋がっていきそうなところが有るので、どういうことになっていく
のか。
何よりもラングストン家具工場で過去に起きた顛末がどうなって
いるのか。
マーガレットは今回急に自分のことをベラベラと語り始めた。
私はラングストンではなくウォーレンに嫁いだこと。
17歳の時に結婚、彼は38歳だったこと。いきなり主婦にされて
愛情はなかったこと。相手は怠惰がピッタリだという。
私は息子を2人生んだことで、跡取りも安泰となり、夫は更に飲酒
が度を超すようになり経営者となるべくしてなったことを語っていた。
今思うと、マーガレットは消されたバーバラに対して亡き夫を
重ねていた部分も有り憎しみもあったのかも。
マーガレットが過去に殺害したであろうものたちは夫に関係する
人物という感じがするけど、名前を聞いただけでは誰だか分からず
写真を見て始めて思い出したくらいだから、そんなに深い関係では
なかったのかな。
またよみがえり同士が夢で繋がったという辺りも興味深いところ
で、そのウチ、よみがえりの人たちは夢の中でコンタクトを
取り合ったりするのかな。
そして最後はいよいよ「生きてる者の会」が動き出した。
魔女狩りの如く、赤いペンキで逆さ十字をドアに書いて回る
姿が有る。自分達がマイノリティになることを恐れるが為の行動
みたいだけど、それが街全体に広がってしまうのかな。
■使用された曲
J.マーティン・ベラミー (Omar Epps) 移民関税捜査局員
ルシール・ラングストン (Frances Fisher) ジェイコブの母
フレッド・ラングストン (Matt Craven) 保安官
マギー・ラングストン (Devin Kelley) 医者、フレッドの娘
コナー・クエスタ (Nicholas Gonzalez) 保安官、マギーの彼
トム・ヘイル (Mark Hildreth) 牧師
エレイン・リチャーズ (Samaire Armstrong) レイの彼女?
ケイレブ・リチャーズ (Sam Hazeldine) エレインの父
ジェイコブ・ラングストン (Landon Gimenez) フレッドの息子
ヘンリー・ラングストン (Kurtwood Smith) フレッドの兄
レイチェル・ブレイドウッド (Kathleen Munroe) よみがえり
マーガレット・ラングストン (Michelle Fairley) ヘンリーの母
カール (Christopher Berry) 副保安官
— (Robert Walker Branchaud) Member
— (Gregory Nassif St. John) Member
— (Dexter Tillis) Member
— (Jeffery James Bucchino) Townsperson
— (Copeland Cristina) Patient
— (Jason Lee Erickson) Twains Patron
若い頃のマーガレット・アンダーソン (Faye Foley)
ケイレブ・リチャーズ (Sam Hazeldine)
マイケル・カーク (T.J. Linnard) “ウィリアム”ブライアンの祖父
— (Crystal Lo) Nurse
— (Ernest Mercer) True Living
ジョーイ (Cullen Moss) レイの友人、”生きてる者の会”
アンジェラ・フォレスター (Donna Murphy) 政府の女
ブライアン・アディソン (Kyle Secor) 不動産開発、ウィリアムの孫
ジェニン・ヘイル (Lori Beth Sikes) トムの妻
レイ・リチャーズ (Travis Young) エレインの弟、精神疾患
— (Sheila Cochran) Extra – Patron
— (Jameson Jamey Copeland) Clinic Orderly
— (Trey McGriff) Acadia Townsfolk
— (Andrew Robert Scott) Hospital Orderly