キャシーのbig C ~いま私にできること~ シーズン3
The Big C (シーズン3) 2012年
第1話 新たな一歩を踏み出そう Thin Ice
脚本/Darlene Hunt
監督/Michael Engler
【STORY】
●これまでのあらすじ
この庭にプールを作る? 9か月はかかると業者に言われる。
アンドレアは両親が布教活動でガーナに引っ越すというので
キャシーは部屋を用意する。
ミックはアンドレアに結婚を求めるが、目的は永住権だろう
というポール。それを聞いたアンドレアは激怒するが、結局
ポールのいう通りになり傷心のまま両親の元に戻る。
キャシーの大学時代のルームメイトだったレベッカからは、
彼・ショーンをお願いされる。ショーンは大丈夫だという。
シャーマン医師と会うと治験を受けられることになるキャシー。
しかしキャシーは結婚指輪をしている指が治っている感覚が
出て来る。逆にファロンは治療はこれ以上続けないことを語る。
ファロンの代わりに大晦日のマラソンに出るというキャシー。
ポールに対してゴールで待っていて欲しいと頼む。
MINNEAPOLIS New Year’s MARATHON
キャシーのガン治療の保険は下りないことが分かるとポール
はクリスマスを祝う保険会社に直接乗り込み説得する。
「病気には気を付けろ」
そしてゴール前のキャシーを一同待ち受ける。
しかしポールが来ていない。その頃ポールは心臓麻痺により
救命措置を受けていた。
■バー Traditional IRISH PUB
キャシーたちはバーで飲みながら新年を迎える。
「ヤるならウィリー・ネルソンWillie Nelson。結婚するなら
ヘレナ・ボナム=カーターHelena Bonham Carter。
殺すならレディー・ガガ Lady Gaga」
女と結婚したいとは意外だというシェイ (Fredi Walker-Browne)。
「ここはロンドンパブなのにロンドン市民が少ない」(Cathy)
マティーニをお代わりする?というバーテンダーの
カービー(Lee Tergesen)。
「近くに病院があるから気絶しても平気だ」
「その病院に行ったときにここを見つけたの」
帰る支度をすると、カービーからこの店の時計は「バー時間
で動いている」と言われる。
「意図的に15分進めている。閉店時間を守るために」
「ここを出ると時間が少し戻るのね。魔法の場所だ」
シェイは黒オリーブ入りのマティーニに名前を・・と言われ
「枯れた未亡人」(How ‘bout a thirsty window?)
店主からは「ユーモアのある女性だ」として褒められる。
「喫煙できるバーもね」(Cathy)
「全てのルールには従えないからね」
「また明日ね、アレクシス」
■ジェイミソン家
帰宅するとポールからは遅いねと声をかけられる。
買い物帰りに除雪車に捕まったという言い分けするキャシー。
「煙臭い」ことを指摘されると店で焼いていた肉の試食販売
の時についたものだという。
犬のトーマスが吠えるとポールと驚く。
IUDが動くだろうとして犬を叱る。ICD(植込み型除細動器)よ。
心拍の維持はもちろん避妊にもなるかなと。
今妊娠したら困る。
ポールは記憶が鮮明なウチに記録をしておきたいとして実体験を
パソコンに書いていた。
「俺は光を見た。今や体験者の一人だ」
「幼稚園の友達が眼帯姿で現れて俺を送り返した。
パトリック・バートランドPatrick Bertrandだ。彼は去年
心臓発作heart attack で死んでいた」
水曜日はグラウンドホッグデーGroundhog day。
冬はもうたくさんだとして春になるのを待ちわびる。
・アダムも室内に戻ってくる。
プール用の穴を見て来た彼は氷を張ればホッケーの練習が出来る
とのこと。
アダムは母に明日の病院は車の運転練習がてら送っていくというが
この天候では滑るから駄目だと母は止める。
そういう時こそ教えて欲しい。
■ショーンのアパート
室内に暖房がない為、防寒着をきて便所に行くが便器の中も凍って
いた。
「冬なんかクソくらえ!」
マーリーンが残したコートを着ているとキャシーがやってくる。
「この寒さじぉ住めないわ。ヒーターは?」(Cathy)
「あれはレベッカのものだった。実用品は全てもっていかれた」(Sean)
「兄さんは変な生活をしている。でもポールか私に何かあったら
アダムの後見人になって欲しい。色々と教えてあげて。奇抜な道徳観
とか。もう子供ではないから相棒って感じで良いの。運転免許も持って
いる。ポールを病院で見た時泣きたくてたまらんいのに唇を噛んで
耐えていた」(Cathy)
「泣くな。涙が凍るぞ」(Sean)
「お金は出すからヒーターを」(Cathy)
「お前の金は使えない。ポールの発作で保険代も大変だ」(Sean)
「心臓発作なら保険会社のパーティーの日に限るわ。凄く寛大だった」(Cathy)
「ここに住み続けるなら俺も働かないとな。薬の影響でブルジョア
みたいな発言だ」(Sean)
「働くのは賛成。うちの学校で何か募集しているかも」(Cathy)
「いいけど校長になるのだけは勘弁だ」(Sean)
「ポールの担当看護師が来るから帰るわね。指導が厳しいのよ」(Cathy)
「俺もいく。トイレを貸してくれ」(Sean)
<h2>■ジェイミソン家</h2>
看護師から装置の説明を受ける。
「あなたの友達、片時も話さないように」(Nurse)
「みんなも定期的に確認してあげて」(Cathy)
「植込み型除細動器(ICD)は不整脈を感知しショックを与えて正常に
戻します。ただし不安なら自分でも確かめられます」(Nurse)
「確かめたいときはクエスチョンマークを」(Cathy)
「オスとイエスかノーが点滅します。イエスの点滅は心拍の異常を意味
します・その場合は稲妻ボタンを。ショックで心臓は正常に」(Nurse)
「圧力を感じる程度なんだろ」(Paul)
「胸を馬に蹴られる感じです。できれば横になってやること。
好きなことを考えて。猫のこととか」(Nurse)
・食器を洗う
「ショーンはアダムに対して夏はキャンプにいくか?俺と二人で
人生を語るのもいい。どの草が食えるかを教えてやる」(Sean)
「あなたの後見人をお願いしたの、何かあった場合よ」(Cathy)
「いいけど森では暮らさないよ」(Sean)
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■感想
シーズン2までの流れをすっかり忘れている。
調べてみるとNHKで放送したのは2015年4月1日にシーズン1の最初の
エピソードに始まり2015年10月07日にシーズン2の最後のエピソードが
放映された。その後シーズン3も放送されるかに思われたが
残念ながら内容的なイシューも有り他の有料放送に託された。
そのNHKの海外枠で放送してからその後続きを見ていなかったので
今更見てみる。残念ながらシーズン2までの流れをすっかり忘れて
いるけど、まぁなんとかなるでしょう。
キャシーにガンが発覚して以降、ジェイミソン家は完全に
これまでの堅実・誠実な生活とはかけ離れた生活をし始めた。
欲望が人の倫理観などぶち破っていくことだってあるだろうし
実際に多分過去のエピの中ではそれを破っていたような気もする。
「人生は一度切り」
この言葉は誰にでも当てはまる。人が何時・どこで亡くなるか
なんてのは誰にも分からない。
ポールが家族の前でも語っていた。
「どこだって危険だよ。パーティでも発作が起きた」
亡くなるまでの時間が有る程度分かれば冷静になってBucket Listを
こなしていくのかも知れないし、静かに時を過ごしていくのかも
知れない。
そんな状況の中、シーズン3ではどうなるのだろうか。
一番気になるのはガンサバイバーが居る状況の中で同様に戦って
いるものが亡くなること。また大切な人たちが問題に直面する
中で主人公も含めた周りの人たちがどのような行動に出るのか
ということ。
シーズン2の最後は相当忘れているのだが、キャシーと関係を
持っていた?男性が亡くなってしまったよね。
彼はガンサバイバーだったがフルマラソンすることを求めていた。
そしてそれが叶わない状況の中でそれを引き継ぐべくして
タスキをキャシーに渡すような流れとなった。
●シーズン3は冬の季節
さてシーズン3は冬の季節の中で描かれる。
荒木とよひささんの「四季の歌」ではないけれど、
夏が舞台のシーズン1、秋が舞台のシーズン2、そして今回は冬で
ある。ミネソタ州・ミネアポリスに在住している一家。
ミネアポリスで検索すると 【-13度から28度】とされており、
寒い季節は11月後半から3月の初めとされている。近年最低気温は
-20度を超えることもあるとか。
夏に自宅の庭に建設しようとしていたプールだが9か月はかかると
されている。掘りかけたプールの跡は水が貯まったあとに凍りか
けており、ちょっとしたスケート場のようになっている。
何より寒そうなのはキャシーの兄・ショーンの自宅。
トイレの水は凍り、水道水も凍っていて大事な時に用も足せない。
●懸念されること、期待されること
シーズン冒頭のエピソードなのでどうなっていくのかは分からない。
ただ希望と絶望が入り混じっているような内容である。
アダムの成長によってキャシーは少し誇らしくもあり困った表情を
見せる。何よりもアダムの成長を実感させるのは車の運転が出来る
ようになったことだ。
・ポールの心臓
懸念されるのはキャシーの夫・ポールが心臓発作で倒れたことだ。
体内には人工的に心拍を取り戻すための装置ICD(植込み型除細動器)
を入れられたこと。看護師のエリック (Billy Porter)から装置の
使い方の指導があり、普段は心室頻拍もしくは心室細動に伴い
自動的に感知して除細動器が作動するが自動的に押して除細動器が
発動させることも可能だ。ただし正常な時に作動させると・・
「胸を馬に蹴られる感じです。できれば横になってやること。
猫のこととか好きなことを考えて」(看護師談)
しかしポールは一度の臨死体験によって、
「俺は光を見た。今や体験者の一人だ」
「幼稚園の友達が眼帯姿で現れて俺を送り返した。
パトリック・バートランドPatrick Bertrandだ。彼は去年
心臓発作heart attack で死んでいた」
とのこと。その体験記をブログに書いて掲載している。
この時代ブログでも稼げる時代だったんだよな。
・キャシーのガン
シャーマン医師 (Alan Alda)の笑顔から伝わってくる結果
発表。
なんと治験の効果が結果として現れてくる。
ガンが縮小したり無くなったりしているという。
希望が出て来た。
●新たな関係
ポールの方は自分の体験をブログに記す為にパソコンの前で座る
ことが多くなった。趣味の一つか実務の一つか。
アンドレアがギニアから帰省した。
今回の展開を見る限りでは、「なんのために帰ってきたのか」と
思わせるものが有ったけど・・
キャシーは病院近くで見つけたアイリッシュパブでの人間関係の
繋がりを見い出す。その店のバーテンダーとのやりとりは面白い。
「飲み過ぎても近くに病院があるから大丈夫だよ」
キャシーがこの地を訪れたのは病院での検査の為に通っている為
だ。
■その他
・トーマス
機関車ではなく、飼っている犬の名前。
犬が突然吠えたりして限りなくポールを殺しにかかっているな
という感じに見えてしまう。
・心拍の維持、避妊にはなるかな
in addition to keeping my heartbeat regular.
I certainly hope it keeps me from getting pregnant
ICDを埋め込まれたポールのブラックジョーク。
・グラウンドホッグデー Groundhog day
水曜日はグラウンドホッグデーだとカレンダーを見て語る
キャシーの姿。
グラウンドホッグデーについて検索してみると、
>米国ペンシルヴァニア州の祝日。
>冬眠していたウッドチャック(Groundhog)が2月2日に穴から出て
>きて、自分の影が見えるかどうかで春の訪れを調べるという伝説。
名作映画としてよくあげられる「恋はデジャ・ブ」の原題は
(Groundhog Day (1993))
日本の桜の開花宣言を以て春を感じるみたいなものか。
・冬なんてくそくらえ!
Holy winter mother of fuck
日本だとそんなに悪口とか汚い言葉に聞こえない。
・残された生理用品
暖に使えることが判明。ショーンはそれを靴下に積めて寒さを凌ぐ。
・アダムの後見人 Adam’s Guardianに・・
ポールとキャシーは自分たちに何かあった時のためにショーンに
それを頼む。
後見人って単語が何か調べてみた。
「色々と教えてあげて欲しい。奇抜な道徳観とかを・・」
Street smarts and an above-average sense of morality
冒頭ではメリッサからショーンのことを頼むといわれたのに、
そのショーンに今度はアダムを頼むという不思議な状況に・・
・アバブー Ababuo
意味は「戻りし子」The Child who Returns
アンドレアが自分の事をそう呼んで欲しいと語る。
アダムは最初はブーブーと言ってしまうというお約束。
・ブルームボール
ほうきで球を打つ氷上競技。
バーテンダーのカービィやダンに誘われる。
「キッチンの床を掃くのに人生の一年は費やしている」
名簿にアレクシス・バートランドAlexis Bertrandと書いた。
ポールが光の中で見たというパトリック・バートランドPatrick Bertrand
の奥さんなのかな?
アダムには危険だと言っていたプールの掘った跡の氷上でそれを
試す。氷が割れて溺れかけ、助ける為に近づいたポールは
除細動装置を犬によって押されてしまって動けない。
アダムがホースを使って助ける。
■使用された曲
・Game Called Life by LEFTOVER CUTIES
・Changes by Shawn Mullins
■出演者
キャシー・ジェイミソン (Laura Linney) 43歳、妻、高校の教師
ポール・ジェイミソン (Oliver Platt) キャシーの夫
アダム・ジェイミソン (Gabriel Basso) 高校生、15歳
ショーン・トルキー (John Benjamin Hickey) キャシーの兄
アンドレア・ジャクソン (Gabourey Sidibe) 生徒、デブ
Dr.アティカス・シャーマン (Alan Alda) がん治療医師
カービィ (Lee Tergesen) IRISH PUB経営
エリック (Billy Porter) 看護師
(Roslyn Ruff) 看護師、女性、黒人
シェイ (Fredi Walker-Browne) バーの客
ダン (Jeremy Woodard) バーの常連客
(Roger Brenner) バーの客
トーマス () 犬