第15話 心を開く時 Padre
監督/Millicent Shelton 脚本/Tamara P. Carter
——————————————————–
【前回までのあらすじ】
リーナに妊娠を希望するならば妊娠用のサプリメントを処方す
ると医者から言われ頼む。ステフはジュードに対してキャリー
が養子縁組を断ったらどうするかと尋ねる。キャリーは一人
暮らしを希望していること。ブランドンと同棲するのではない
かとしてリーナはステフに語る。同性愛は罪だと責める牧師に
私を引き渡されたとして、ステフは父・フランクとケンカして
いた。正しい方向に導きのが親の勤めだという。
【ストーリー】
ステフはリーナに言われフランクと話合う為に父の家を訪ねる。
アメフトを観戦中の父はソファーで静かにしていた。ステフは
父親にコーヒーを淹れると、シカゴに試合を見に行った時のこと
を覚えて居ないかと問われる。アウェイゲームは初めてだった
というステフは雪が降った日のことだという。フランクによると
ステフは雪を初めて見たので埃が降っていると言ったので
母さんと大笑いしたのだという。お前は何がおかしいのよ!と
怒ったとすると、懐かしい思い出だという。あの頃はまだややこ
しくはなかったなと。
マリアナは洗面所で涙していた。
ジュードが入ってくると、マリアナは葬式は初めてだと語る。
ジュードに対してお母さんの時はどうだったと尋ねると、悲しか
ったが、みんなが母さんは今、素晴らしい場所に行ったのだと
語ったという。ジョードはマリアナに「天国は信じるか?」と
尋ねると僕らのことを空の上から見守ってくれていると思いたい
のだと語る。
リーナはステフに対してキツイでしょと声を掛けると何でも
話してと語る。しかしステフはこれが人生で後悔はしていない
という。バーボンのカクテルを用意するというとビターズは足りる
か?という。苦み(ビター)が居るならば・・と語る。話をした
ければ私のママに昔話をさせると良いわよというリーナ。子供たち
を見てくれるという。
ステフはそれよりもキャリーのことはどうしたら良いのか?と
問う。ブランドンとの同棲は無いわよねと告げると、彼は
“忘れる”と言ったのだという。養護後施設に居る間はデートは
禁止されるが、気を付けて見守っていこうと語るリーナ。
ステフはリーナが洗面所から出て行った後、マスカラを探す為
に引き出しを開けると奧から妊娠用サプリがあるのを見つけて
しまう。
フランクの葬式の日。
キャリーはジュードの傍に居たいとしてやってくる。リーナの
母・デーナは夫は来られなかったが、宜しく言っていたと語る。
リーナの元にロバーツ署長がやってくると、マイクはここに
やってくるのかと問い、ステフは新聞を読んだのかと問うと、
今日は彼女に読ませないよう告げる。
キャリーによく来てくれたとして挨拶する中、ステフの母・
シャロンもやってくる。思っていたよりもキイツことだという
シャロン。キャリーはジュードと手を繋いでいた。
そんなキャリーは葬式に向かう際に、コリーン・ジェイコブの
死のことを思い出していた。
ジュードはリーナをママと呼びコナーも呼んで良いかと尋ねる。
リーナはもちろん良いとしながらもジュードがママと呼んで
くれたことにキュンと来る。
ブランドンはキャリーを呼ぶと、リーナはその姿を目撃していた。
ブランドンは家族写真をキャリーに見せる。
お爺ちゃんは写っていないけどあの日のことは忘れないという。
キャリーはどの日のことかボヤっとしていたが、ママたちの
結婚式に僕たちが初めてキスした日のことだよと語る。キャリー
の中では家族への思いと、母親の葬式の日の時のことを思い出し
それどころではなかった。みんなのことを手伝ってくるとして
ブランドンの元から離れる。
マイクもフォスター家にやってくる。
フランクの為にと、帽子をかぶってくる。ステフの様子はどうか
としてリーナに尋ねると、思った以上に気丈に振る舞っている
事を告げる。マイクに対して記事に掲載されたのでしょとして
大丈夫かと尋ねると、デタラメな記事だと語る。あの発砲事件に
ついてマスコミがかき立てているのだという。
マリアナはキャリーと台所で仕事をしながら話をする。
二人はとても仲良く話をする中でマリアナの口からキャリーに
姉妹になりたかったと言われ心が揺れる。キャリーはこれからも
逢えるとして遠くに行く訳ではないことを語る。しかしマリアナ
はキャリーに家族無しで生きていくのは恐くないかと問うと、キャ
リーはジュードとこれまで二人でやってきたという。ジュードは
12歳で2度目のお葬式なんて・・と語る。ママの時のジュード
はショックで荒れてしまったと語る。
ジュードが当時室内に置いて有った人形を切り裂き部屋を滅茶苦茶に
している光景を思い出す。
今日は平気だと良いとキャリーは告げる。
そんな中ブランドンはキャリーに話せるかとして部屋につれて行く。
リーナはそんな光景を再び目にする。
教会での葬式が終わり、フォスター家ではフランクの仲間が寄せ
集まり、ポーカー大会をしたり飲み明かす光景が有る。
良い葬式だったとして牧師の言葉が響いたことをリーナは語るが
ステフはあの牧師は同性愛を罪だとして私を責め立てた人だと
語る。パパの牧師なので呼んだが、彼に取ってはよく呪われた家
に来られたものだと語る。
ブライアンはキャリーに対して僕たちが付き合っていることを
みんなに話そうと語る。もう隠す必要はないこと。養子縁組を
キャリーは望まないのだし良いだろというブライアン。しかし
その件で心が揺れているキャリーとしては、今日はそんな時じゃ
ないとし、お爺ちゃんの葬式だと語る。リーナはブランドンを
呼ぶとさりげなくキャリーと引き離させる。
キャリーは一人、母・ニコールが亡くなった日のことを思い出して
いた。夜になって両親の二人で遊びに出かけて言ってしまった
こと。母はキャリーとハグしようとするが、彼女は両親が出かける
ことに反発してそれを拒否する。
——————————————————–
ステフは父親と話合いを持とうとしてフランクの自宅を訪ねる
とソファーの上で静かにテレビを見ながら亡くなっていること
を知る。前日にフランクがステフと和解しようとしてTOYOTAの
車をプレゼントしに来たがそれを断っていたことも有り、その
一部始終を知るリーナとしては気になるところだが、ステフは
これもまた人生だとして父とは結局分かり会えなかったことを
語る。一方葬式に来たキャリーは、多くの人に囲まれている姿。
そして悲しむ人たちが寄り添って生きている姿の中に、家族と
しての絆を求め始める。里親を拒否して一人暮らしすれば、
ブランドンとの恋愛は出来ることになるが、それは今、目の前
にしている幸せを掴むチャンスを手放すということを意味して
いて、ブランドンとの恋と里親になることの間で揺れ動く姿が
有った。
キャリーが母親が亡くなった時の事を思い出す流れが有り、
それが現代のフランクの葬式の流れにフラッシュバックする
形で挿入していたので、一瞬フランクは助かったのかと思った。
しかし残念ながらやはり亡くなっていたのはフランクだった。
父親も自分の死期を悟って娘に対して歩み寄ったのだろうか。
最後の砦がトヨタのハイブリッド車ということになったけど、
人は変わるということを信用出来ず、ステフの意固地なまでの
態度はちょっとここでは人生を損にしているだけの感じに見える。
勿論これまでの人生でステフにとっては自分自身を否定され続けて
来た流れが有ってのことなので、彼女を非難することは誰にも
出来ないのだろうけどね。
最後に車を受け取ったステフ。
フランクは信仰心なり自らの信条に縛られながらもステフに
歩み寄ろうとして努力していた事を知る。牧師本人もまた
立場上なかなか認めるのは難しいところだけど、この手の宗教的
概念が現代に於いて当時の価値感で作られた矛盾多き聖書にだけ
縛られている現状に対して異議を唱える流れって時々あるよな。
フランクの死は大好きなテレビ/スポーツを見ながらの死だった。
娘とは和解出来なかったけど一人暮らしの人物の死としては
ある程度は幸せだったのかも。サイドテーブルにクスリが結構
並んでいたので病気だったのだろうけど、まさか亡くなるとは
思っていなかったのだろうね。一人暮らしの男性の食事が不摂生
になってしまうところは有るので気に掛けてくれる人がいなくなる
と途端にこうなってしまうのだろうな。
キャリーは母・コリーン・ジェイコブの死に関して後悔を抱えて
いた。ステフの流れと同様に後悔を引きずる流れだけど、キャリー
は当時の記憶を一部ねじ曲げて覚えて居たところが有った。
それでも母親の残したネックレスだけは大事にしている様で、
相変わらずドローンとしているブランドンはキャリーが大切にして
いるネックレスを見つけてくれたり、キャリーの気持ちなり現在彼女
が置かれている状況なりをようやく察して、恋愛よりも家族として
迎えることを容認していく。しかしまぁ言葉で言うのは易しって
ことで、一度ついた恋愛の炎がそう簡単に消せるとも思えない。
ブランドンはこのドラマの中でも一番恵まれた立場にいる為に、
キャリーの気持ちというものにはたどり着かないところが有りそう。
リーナの妊娠を巡る流れに関しては複雑なものが有りそうだ。
ステフとしてはそんなリーナのことをどう捉えていくのか。
リーナの母は本当に産みたいと思っているならばとっくに産んでいる
ハズだとしていたし、閉経前のリミット的な問題で焦っているの
ではないかとする心理を語っていたけど、実際のところはどうなん
だろうか。産みたい気持ちと現実に育てられるのかという流れは
必ずしも一致しないところが有るからね。
ジュードはコナーと共にウィジャボード。
マリアナも加わり彼氏は出来ますか?とすると、ボードはZを示した。
ザックではないかとされるけど、チェイスの毒牙をふりほどくこと
は出来るのか。どう考えてもチェイスって信用出来ないし。
マイクの問題は解決したかに思われたけど、一気にここに来てまた
面倒なことになっている感じ。マリアナたちの母親が邪魔している
格好だろうけど、やっぱり幸せを妬んでいるのだろうか。
アナのジャンキーの彼が聖人扱いにされているという辺りの設定が
よく分からないのだけど、法廷に持ち込まれたらステフは本当の
ことを語るのか。
ステフとしてはマイクを警察に戻して、別の道を模索していく流れ
なんかも有るのかも。
ヘスースを巡りエマとレクシの流れも何気に熱い。
エマってヘスースに対して本当に好意を寄せているのだろうか?
レクシとは違ってエマはイタズラっ子のような感じがするので、
どうもその意図は計りかねる。しかしまぁ少しずつエマに惹かれて
いることも確かな様だ。エマの家はユダヤ教徒のようで、
添加物も着色料も無いヌードルクーゲルをもってやってきた。
そういえば誰だか分からないけど、フランクが好きだったパドレス
のものではなくドジャースのカップケーキを持ってきた人物が
いた。皮肉を込めて持ってきたのか、外観は嫌っていても、中身
は変わらないということを示唆している感じで、色々と深い意味の
有りそうなカップケーキの挿入の仕方だった(笑)
■キーワード
・
■使用された曲
・It’s Your Sweet Love by Mark Cook
・Death By Proxy by Rare Monk
・You’ll Find a Way by Danny Brooks
・Shelter by Adrianne Gonzalez
・Come Back To You by Andrew Combs & Shannon Wright
・Sons and Daughters (feat. Liz Lawrence) by Allman Brown
・Hymn for the Departed by Dave Thomas Junior
・Can’t Go Back by Rosi Golan
・Shelter You by AG
ステファニー・アダムス・フォスター (Teri Polo) 警察官、”ステフ”、ゲイ
マリアナ・アダムス・フォスター (Cierra Ramirez) 双子
ヘスース・アダムス・フォスター (Jake T. Austin) 双子
ブランドン・フォスター (David Lambert) ステフとマイクの息子
マイク・フォスター (Danny Nucci) 警察官
リーナ・アダムス (Sherri Saum) アンカービーチスクール副校長
ジュード・ジェイコブ (Hayden Byerly) 弟
キャリー・ジェイコブ (Maia Mitchell) 姉、更正施設
レクシ・リベラ (Bianca A. Santos) ヘスースと仲良くなる生徒
リタ・ヘンドリックス (Rosie O’Donnell) “ガールドユナイテッド”
シャロン・エルキン (Annie Potts) フランクの元妻、ステフの母
フランク・クーパー (Sam McMurray) ステフの父
ロバーツ (April Parker-Jones) 署長
デーナ・アダムス (Lorraine Toussaint) リーナの母
ミシェル (Angela Elayne Gibbs) “ガールドユナイテッド”
ダン・ニコルズ (Dougald Park) 牧師
— (Annie LaRussa) CPS Worker
10歳の頃のキャリー (Nikki Hahn)
コリーン・ジェイコブズ (Sadie Alexandru) キャリーとジュードの母
6歳の頃のジュード (Kaidin Michael Stein)
エマ (Amanda Leighton) レスリングの生徒、ヘスースに好意
コナー (Gavin MacIntosh) ジュードの友達