February 8, 2012
第22話 カルマ Homecoming
脚本/Christopher Barbour、Larry Mitchell
監督/Alec Smight
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ラッセルの元には娘のマヤと孫娘のケイティが来ていた。
これからラッセルは妻・バーバラと共にリストン保安官再選の
為のパーティに出席する為に早く戻ったら一緒に湖に行ったり
人形劇や美術館を見に行こうと語る。
パーティー会場では、リストン保安官再選を指示するものたち
が集まっていた。中でもジャック・アリーナはリストンを一番
指示していた。この街に私が来た時にはポケットに5ドル札と
夢だけだった。多くの人はギャンブルに興じてこの街を去るが
私はこの砂漠の地に根を下ろしたのだという。結婚をして子供
を持ちまた結婚したとして笑いを取る。
ラッセルは妻のバーバラと出席する中、副保安官のコンラッド
はホッジスの母・オリビアと出席。モーガンはホッジスと共に
テーブルにいた。バーバラはコンラッドを見ると、あなたは
ラッセルとコンビだったのではないかとするが、関係を疑われ
始めたとしてジョークを飛ばす。コンラッドは壇上でスピーチ
しているギルモアの姿を見て、彼は大物企業を気取って居るが
元はマフィアのスポーツ賭博を仕切って財を成した男だという。
そんなジャックはスピーチを終えるとデビッド・ウィノック
という金庫番とやってくる。ギルモアが監督をしているホッケ
ーチーム”ラスベガス・シルヴァーストライクス”の新アリーナ
建設の資金面を準備中だという。ロマーノ市議会議員も賛同
してくれているとのこと。コンラッドはまだ何も決まっていない
というが・・
リストン保安官は壇上でスピーチする。
4年前に私が保安官になってからというもの、犯罪は激減して
いるという。具体的に数字にも表れているとして、売春は32%減、
麻薬犯罪は40%減、殺人は28%減、暴力事件は35%減、レイプ事件は
48%減っていると語る。そして私にまた4年下さいと語る。
ラッセルたちはスピーチを聞く中、三重殺人が発生したとして
パーティーを切り上げ現場に向かう。
ゴールデンPALOMINOで事件は起きていた。
現場で潜入捜査をしていたモレノ刑事と相棒のマイク・クレンショ
ー刑事は現状を報告する。被害者は麻薬ディーラーのドニー・
プライス。ここで取引する予定だったが、用心棒と共に頭を撃た
れて死亡し、ドニーの女も殺されたという。そして現場から
ドラッグが盗まれていることを聞くとモーガンはよくある取引現場
の襲撃事件だろうと語る。
亡くなった女性はヴェロニカ・ギルモアだとして、リストン保安官
の支持者であるジャック・ギルモアの妻だと分かる。
モーガンはドレスを脱ぎ作業着に着替えて現場でニックと合流する。
用心棒の名前はアロンゾ・シール。銃を抜いた形跡もなく、押し入
った跡もないことから顔見知りによる犯行だろうとのこと。
プライスはズボンを脱いだところを殺されているという。犯人は
その後麻薬を盗んで窓から逃げていた。クツ跡は不明瞭で特定は
難しく、ニックはクツカバーを使っていると語る。計画性のある
事件だが、バスルームの目撃者は想定外だったのではないかという
もの。
デビッドとフィンはヴェロニカの遺体を調べる。
デビッドは肝臓の温度を測り死亡推定時刻を探そうとするが、
肝心の肝臓がないとして測れないことを語る。フィンは二人の
殺された男性に比べて女性の方は妙に念入りに手間をかけて
殺していると指摘する。遺体の傍に落ちていた携帯を見ると
午後9時7分にジャックに電話していることが分かる。
フィンとラッセルはリストンと共にいるジャックから話を聞きに行く。
ヴェロニカとは前の妻と離婚調停中に知り合ったという。
しかし彼女は飲み過ぎでパーティー三昧の女性だったとし、昨年
なんとか辞めさせようとしたのだという。
しかしドニーとは4ヶ月前から一緒に住み始めたのだという。
最後に会話したのは一週間前だというがフィンはウソだとして、
事件現場に落ちていた妻の電話からは貴方に電話した形跡があると
語る。妻は酔って電話してくることが有ったとするが、フィンは
貴方が送った殺し屋から”殺した”との報告の電話が入ったのでは
ないかと告げる。それを聞くとそこにいたリストン、ジャック
そしてラッセルもそれ以上の憶測は辞める様告げる。
アルとサラとグレッグはモルグで遺体を検死解剖する。
殺害に使用されたのは9mm弾、火薬輪で付着しているので近射
だという。プライスは膝にも銃創があるとし、頭蓋骨には骨折が
見られる事から鈍器で殴られたのだろうと告げる。
ヴェロニカに至っては内出血が激しく何度も殴打されたことで
内臓が破壊されたのだという。皮膚には布きれが付着。合成繊維
のようだとして、現在検査に回しているとのこと。
ホッジスとモーガンは検査しながら話をする。
君の父とウチのママの関係をどう思うかと問う。モーガンは
もうデートに付き添うのは辞めたいと語る。ホッジスはもしか
すると僕たちは「愉快なブレディー家」みたいに兄妹になるかも
知れないと語る。「私たちが付き合えば阻止出来る」という
モーガンに対して、「それは出来ない」というホッジス。
モーガンはムスっとしながらジョークで言っただけだとするが
何で駄目なのかと尋ねる。ボクの人生観はイタリアに言って
変わったのだという。
そんな中、遺体に付着していた物質が、ポリパウフェニレンテレク
アルアミド、ケプラー、アルミとカーボンの合成だという。
つまりアルミのバッドのようなもので殴ったのだろうとのこと。
それを聞いたラッセルは映画「グッドフェローズ」的古い手だ
と語る。
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リストン保安官の再選を訴えるパーティーに於いて、ラスベガ
ス市の有力な支持層がパーティーで出席する中で、突然
三重殺人が発生したとの連絡を受ける。
現場に行くと麻薬ディーラーのドニー・プライス、用心棒の
アロンゾ・シール、そしてドニーの女でジャックの妻だった
ヴェロニカが遺体として発見される。フィンたちは現場での
状況証拠を元にしてリストン再選指示のパーティーに出席して
いたジャックが犯人だと想定し、証拠を固めていくが、調べる
程に事件はジャックが犯人だという事を示しすぎており、
一番ジャックに対して憤りを感じていたフィン自身が彼が
犯人とみるには無理が有るとして捜査を継続していく。
タイトルがホームカミングというだけ有って、ラッセルの元に
娘が孫を引き連れてやってきた。ようやくラッセルが常々
口にしている妻のバーバラと初対面。申し訳ないけど、ラッセル
の妻って既に他界していて、他界している妻に向かって毎回
携帯で話しかけている男なのかと思っていた。
バーバラ役のPeri Gilpinは「跳べ!ロックガールズ ~メダル
への誓い」で一番実力が高くてマジメだったペイソンの母親
役で出演していた。
家族を連れてくることまでは良かったけど、忘れかけていた
ウォリック殺害で終身刑を言い渡されたマッキーン元副保安官
が再登場。
ウォリックといえばシーズン1の頃からニックとライバル関係
に有り、当時の主任のギルはウォリックのことを相当買って
いて信頼関係を築いていたけど、一番出世レースでも競っていた
のはニックであって今回その彼を殺害したマッキーンに対して
彼は相当強い念で憤り感を露わにする姿が有った。
気がつくとシーズン1の頃からメインを張っているメンバーは
次々とラスベガス署から居なくなっており、当初から居るのは
ニックとグレッグとエクリーくらいかも。そんなニックが
今回ラストで、まるで変わらない現状に憂いて「辞める!」と
言い出すわ、モーガンが父親に対して珍しく優しく接している
背景には死のフラッグ感が漂い始めていたけど、S14現在
ピンピンしているので、なんとか助かるようだ。
そして辞める!と思わず発したニックもまたS14現在現役が
頑張っているので少しネタバレにはなるけど、今回の件は
如何にもシーズンラストを飾る見せかけっぽい流れなのかな
という感じ。
面白かったのは、やはりモーガンとホッジスの流れかも。
上述したようにエクリーやモーガンにとっては真っ青な展開だったけど、
ホッジスはモーガンのジョークとはいえ、「私たちが付き合えば・・」
という流れに自らNOをたたき付けた中には、どんなイタリアナイズド
されたホッジスの人生の価値感が含まれていたのだろうか。
親同士が付き合い、子供同士の付き合いが阻害されるといえば
「ゴシップガール」のセリーナとダンの関係そのものだけどね。
また今回はなんといっても上述した様にラッセル家の家族構成が
明らかにされたことと、ラッセルとフィンとの間に起きたシアトル
時代での顛末が描かれた。フィンによるとシカゴ時代に、
「大物ベンチャー企業トム・クーリーという元で働いていた女性
ジャネット・ウォレンが殺害され、現場から毛髪・カーペットの繊維
精液が検出され、クーリーのDNAサンプルを採取する為にグラス
を強引に持ち帰り、その結果くだらないルールに引っかかり、
権力者に守られてしまった」とのことで、ラッセルからは、
「勘じゃなくて証明が全てだ」と言われていたこと。
そんな流れが有る中で、勘で捜査しようとしていたフィンが今回
でも同様の機会が訪れた際に、今度は冷静になって第一容疑者
であるジャックの犯行を否定していくところが良かったね。
今回のドラマのテーマの中には、「ラスベガスの悲劇の歴史、犯罪
の歴史に”変わるものがない”」とするような主張が有る中で、
フィンの変わった一面は一つの励ましにもなるのかも。
ドラマとしては、麻薬ディーラー・マフィアたちの激しい抗争が
描かれた。
ルウ・ゲッダやウォリック、マッキーン元副保安官のことについて
は自分のホームページの本家のところでもS8-17にでも書いたけど
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/csi/csi_k817.htm
久しぶりに掘り返されることで、今一度警察署にも息の掛かる
マフィアの影の存在が明らかにされた。アメリカのドラマの定番
みたいなもので、聖域なき構造改革を迫られた格好だったけど、
皮肉にもCSIのラボの構図だけはシーズン11から12の流れの中で
変更されたばかりだったのに、警察全体を見直すとまだまだ多くの
チェックが必要なようだ。
それにしても刑務所からでも外の世界のことを把握して力を
誇示したいと思うものなんですかね。家族の生活を守る為みたいな
ことを口にしているけど、マッキーンが不正に儲けていた金は
没収ーとされてしまったのか。
■その他
・ジャック・ギルモア役のCraig Sheffe。
「One Tree Hill」で、ダンの弟・キース役としてルーカスとカレンを影で助ける役を
演じている。
・The WhoのWho Are You
D.B.ラッセル (Ted Danson) CSI主任・S12より
ジュリー・フィンレイ (Elisabeth Shue) CSI・S12 #14より
ニック・ストークス (George Eads) CSI ・ S12・昆虫学
サラ・サイドル (Jorja Fox) s10で復帰
グレッグ・サンダース (Eric Szmanda) CSI研究員
アル・ロビンス (Robert David Hall) CSI検死官
デビッド・ホッジス (Wallace Langham) CSI
デビッド・フィリップス (David Berman) CSI (眼鏡の方) 検死
モーガン・ブロディ (Elisabeth Harnois) L.A市警、SID、エクリー 娘
ジム・ブラス (Paul Guilfoyle) 刑事、警部
コンラッド・エクリー (Marc Vann) CSI上司
ミッチェル (Larry Mitchell) 刑事
ヘンリー・アンドリュース (Jon Wellner) DNA
マンディ・ウェブスター (Sheeri Rappaport) 指紋
シオマラ・ガルシア (Monique Gabriela Curnen) 銃器ラボ
サム・ベガ (Geoffrey Rivas) 捜査官
バルタン (Alex Carter) 捜査官
アンディ・エイカーズ (Larry Sullivan) 捜査官
オリビア・ホッジス (Jaclyn Smith) デビッドの母
ジャック・ギルモア (Craig Sheffer) 元スポーツ賭博の仕切り
ドミニク・ブルーノ (Mike Starr) 元ルゥゲッタの手下、現ジャックの手下
マヤ (Brooke Nevin) D.Bの娘
ポール・キンボール (Peter Onorati) 捜査官
マイケル・クレンショウ (Billy Magnussen) 捜査官
ジェフリー・マッキーン (Conor O’Farrell) 元副保安官、警官殺し終身刑中
シェリー・リストン (Barbara Eve Harris) 保安官
バーバラ・ラッセル (Peri Gilpin) D.Bの妻
カルロス・モレノ (Enrique Murciano) 捜査官
デビッド・ウィノック (Jeremy Glazer) ジャックの金庫番
ケイトリン (Mia Hays) マヤの娘、D.Bの孫
キンブル () 風紀課
ウォリック ()
ピーター・ガニエ ()
ルゥ・ゲッタ
アロンゾ・シール ()
ヴェロニカ・ギルモア ()
ジャネット・ウォレン ()
トム・クーリー ()