ハンニバル / Hannibal 第4話 ウフ Oeuf

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第4話 ウフ Oeuf

脚本/Jennifer Schuur
監督/Peter Medak
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【前回までのあらすじ】
ホッブズはキャシーを殺していないというウィルは、その非通
知の電話の相手こそ模倣犯だと確信しているというウィル。
ホッブズの娘・アビゲイルは家に帰りたいとする中で、ウィル
は現場で想像することはよくあることなのかと問うと、しょっ
ちゅうだという。そんな中アビゲイルの元にニコラスが現れる。
彼はアビゲイルが妹を殺したと訴えていたが、逆にアビゲイルの
親友のマリッサが「モズ」と同じ殺され方をしたことで、今度は
自分に容疑の視線があることを知ると無罪を訴え、アビゲイルに
近づく。怯えたアビゲイルは父に教わった鹿を捌くときの方法
を思い出しては殺害してしまう。その姿をレクターに見られ、
これは正当防衛ではなく惨殺だとして、少なくとも事実がどう
でありそのように世間に見られるという。しかしアビゲイルは
父に掛かってきた最後の電話がレクターだと知り、あなただった
のかと問うと、互いに秘密を守り合うということで、ニコラス
の遺体を処分する。

【ストーリー】
メリーランド州・ボルティモア。
ウィルはラッセルの診療所でカウンセリングを受けていた。
ウィルは時々自宅の灯りを点けたままにして外へ出て離れた所
が家を眺めるとまるで海に浮かぶ船のように見えるという。
その時だけは気が安らぐのだという。君はホッブズの家の中
で静寂の中にいたのではないかとし、彼の居た場所で何が聞こ
えたのか尋ねると、雑音の中で鮮明に彼の常軌を逸した心を感じ
ていたのか?と問う。ホッブズのことを理解しようとしたこと。
ヤツを知ろうとしたこと。鑑識のスライドを見ても、警察の調書
を見てね感じ取れるものではないとし、それは被害者の女性たち
の写真を見ても同様だというウィル。マリッサの死体を見て
何を感じたのかと問うと、ウィルは罪悪感だと語る。救えなか
ったことに対するものなのか?こうした気分になることだという。
ヤツに近づき過ぎたのだというウィル。時々ヤツと同じように
過ごしていると感じる時が有り、食事・シャワー、そして眠って
いる時もだという。彼にでもなったかのようなのかと問われる
とそれは無いと否定する。ボクはホッブズではないと。

コネティカット州スタンフォードで、親子5人家族のターナー家
で惨殺死体が発見される。

ウィルは現場を見ると幻想モードに入る。
食卓で4人が殺されているが、家族写真には5人の集合写真が写って
いた。家族が食卓を囲んでの夕食。ボクは招かれていないが
テーブルの端を陣取っていた。ターナー夫人の隣の席。
自分が主賓だという。料理は手つかずの状態での殺害。みんなが
怯えて子供たちは行儀良くしていた。ボクは自分の家族をこの家に
連れ込み、ターナー家を脅して支配。脅しが実行に移されると。
家族は一斉に処刑されたが、夫人だけは別で最後に殺されていること。

“これがボクの見立てだ。”というウィル。

バージニア州ウルフトラップ。
レクターはウィルが居ない間に犬の世話を頼まれていた為に、
食事を与えに行く。その中でレクターはウィルの家の室内を回って
彼の私生活を監察するように眺めていく。釣りに使う毛針を
作っているのを知り、レクターはそれを完成させると、針を指に
突き刺してみる。

コネティカット州スタンフォード。
ジャックら鑑識もやってきてターナー家を調べる。一家は不動産業
で成功して地域にも貢献している家庭。子供は3人だが、息子が
一人いないことに気が付く。息子のジェシーは昨年47号線で目撃さ
れたのを最後に行方不明なのだという。家出したのか誘拐された
のか。写真を見るとジェシーの行方不明のことで影を落として
どれも作り笑顔の写真だという。嘘を積み重ねても悲しげな目を
見れば分かるというウィル。悲惨な家族の肖像だという。
鑑識に対して侵入の形跡はと尋ねると、カッツは窓は割れていな
いので密室だったという。玄関から入れたのかとジャック。
弾痕が壁の上とここにあるとし検査に回したという。弾の角度
や血しぶきから見て犯人は屈んで撃ったのだろうというゼラー。
ウィルはジェシーと母親がツーショットで仲良くしている写真
を目にしていた。

メリーランド州ボルティモア、ポートヘイブン精神科病院。
アビゲイルは首のキズ痕が残っていたが、私に起きたことは
スカーフ一枚で隠せるという。しかし担当医としてアヒゲイル
を見ることになったアラーナは隠さずに痛みを共有すること
で普通に戻れるという。しかし私には無理で、異常な家庭だ
と語ると、アラーナは事件が異常なだけであなたには関係ない
と語る。ここに収容されている患者の声を聞くだけでどんな目
に有ったのか分かるというと、トラウマが声の発達を妨げる
とし無意識に被害者だと主張しているのだというアラーナ。
私は違うというアビゲイルだが被害者なのは明白だと語る。
有名だし、血の付いた服はあるかと聞かれるのだという。家に
帰りたいが、もうその家もないのだというアビゲイルに孤立
は問題だとして経験を共有出来る人を見つけないといけない
という。

アラーナはレクターの元にいくとアビゲイルのことを語りに
いく。悲しみと向き合いトラウマに介入して順調な回復だという。
でも”彼女”は気が滅入っているというと、自分を客観的に分析
して見たが中立は辛いとし、揺れている彼女を診ているだけだ
という。レクターは病院から解放する解きではないかとすると
解放して何処に彼女は身を寄せるのかと問う。悲劇を思い出す
今の生活はよくないと言うと、それよりも外に出して前に進む
自信を与えるべきだという。今の状態で放り出したら危険だと
するが、決して見捨てる訳では無いという。”親変わり”は気休め
で彼女には安全な環境にいるべきだという。そこで自分を
見つめ直せば前に薦めるハズだというアラーナ。それを聞いた
レクターはその通りだと語る。
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幸せそうな家族が夕食中に惨殺される事件が発生する。
コネチカット州のスタンフォードで発見されたターナー一家惨殺
事件を発端にして、バージニア州レストンでのフリスト家が事件
に巻き込まれる。銃弾を調べると一年前の殺人に使われた銃弾
と一致し、メーン州バンゴーでのリンカーン家が襲われた事件だ
った。どの家庭も両親に子供が3人という家庭構成であり、
一見すると幸せそうな家族の姿が有ったが、必ずどの家庭も
中間に位置する子供が家出したのか誘拐されたのか、自宅から行方
不明になっており、誰かが子供を操っていることを示唆していた。
ウィルは現場を見て、家庭に招き入れた主賓によって殺害されて
おり、最初に父親、そして子供達、最後に母親が殺害されているが
母親は何故か逃げようともせず受け入れている姿が有るという
見立てを行う。殺害現場が北から800kmずつ南下していることから
次の事件はノースカロライナ州辺りだろうとして捜査していくこと
になる。

完全にドラマとして勘違いしていたのだけど、ドラマの中で起きて
いる事件の全てにレクターが関係している内容なのかなと思って
見ていた。その為かなり勘違いしていたところが有るのだけど、
一件目の事件で8人の被害者出した事件は、ホッブズが行っていた
ということで間違いが無いのね。その上で時折レクターがその流れ
にちょっとした調味料をかけて、捜査を混乱させている感じがする。

どの事件も一貫して、犯罪者の心理に迫る内容で、極論を言うと
キーマンとなる人物たちはどの人物も殺人者としての気持ちへの
共有が存在していそうな所がある。ウィルにしてもレクターにして
も、ホッブズにしてもちょっぴり特異性を発揮する人物たちの中には
同じ意識が存在していて、殺人鬼としての先駆者たちは、犯罪予備軍
のような形で後陣のものたちに精神的なものを植え付けたり、
殺人は殺人を生むかのようにして、その精神にバトンを渡している
かのように思う。

今回の事件は子供の中でも3人兄妹に於ける子供への愛情の差異を
端にして、そんな淋しい子供の気持ちにつけ込む、幸せ家庭を夢見る
殺人鬼が、元の家族を殺害させて自分の家族を作ろうとしている
ものが有った。

そんな家庭を作ろうとしている姿を見ると、ウィルは犬を使って
家族を作ろうとしている感じがするし、レクターにしてもアビゲイル
という少女を家族として迎えようとしている感じも受ける。

まるで目立つことのない検視ラボたちの面々。
カッツは比較的人の話の腰を折る役割りで出てくるので一番認知
出来るのだけど、未だにプライスかゼラーと言われると、どちら
がどちらか認識出来ていない。

今回はこれまでの中でそんなラボの面々が最も目立つような使われ
方をしていた。
取り分け今回の事件に関連して、それぞれ自分達の家族構成を
語り合う姿が有り、

プライスは家に銃が有ったら姉と妹を撃っていたかも知れないと
して語っていたし、ゼラーは双子であることを語っていた。二人も
俺がいるんだというゼラー。プライスはウィルに対してお前は
一人ッ子だろうとして「家族との摩擦が人格を形成する」として
それがなかった故に今の彼があるとする主張を語っていた。
カッツは兄妹でも一番上なので摩擦は無かったことを告げる中、
今回の事件の心理的な状況でもあることを鑑識の面々が語っている
ところがなんとも言えなかったね。
「一人目は親も責任を持って大事に育てる。将来の成功を期待して」と。
一番下の妹は好き勝手やっているというカッツに対して、真ん中の
子は楽な立場なのではないかとするが、ウィルは寧ろ常に顔色を
うかがう立場だということを述べていた。そういう立場の人は、
「偉大な政治家になるか、卑劣になるか」だとしていたけれど、

今回の事件の真相とも言える、母親が抵抗なく殺された件で、
母親は息子が殺しに来たのを受け入れたであろうことを語っていた。

また今回はレクターとウィルの間でも何度となく会話するシーン
が有り、互いの身の上話を語っていた。取り分け今回のキーワード
となる母親の話だったけれど、レクターという人物を知る上では
意外と覚えておくべき過去の話だったのかも知れない。

レクターの両親は若い頃死んで、16歳の時に叔父に引き取られるまで
は孤児だったという。ウィルは家族の話は馴染めないとして話そう
としなかったけれどね。
アビゲイルが当時のレクターと同様になったことで、レクターが
彼女に拘る理由にも繋がっていきそうだし、ウィルもまた同様で、
どちらも父子としての気持ちが喚起されているみたいだ。

レクターとジャックとのやりとりも行われて、前回同様に食事
シーンだった。レクターとしてはジャックの家庭を分析したい
ようで妻を誘ったみたいだけど、ジャックは分析されることを
拒んで一人で食べに来ていた。今回は黒ブータンをアレンジした
食事で肉は兎だとしていたけど、やっぱりここでも人肉が入って
いたのだろうか?

また冒頭から今回ウィルは自宅を船に例えている姿が有り、ジャック
とレクターとの話の中で、ウィルには荒波に耐えるような錨が
必要であることを語っていた。

未だにジャックはアビゲイルのことを共犯者として見ているのか
気になるし、アラーナがアビゲイルとしての主治医としている
中で、レクターが勝手に連れ出したことに怒りをぶつけていた。
徐々にアビゲイルはウィルが見ているのと同じような状況になり
つつあるけど、これもレクターが与えた薬だとするシロシビン
なるものが作用してのことなのか。

■使用された曲

・Hannibal Theme by Brian Reitzell
・There Is No Christmas Like A Home Christmas by Perry Como

■被害者

ウィル・グレアム (Hugh Dancy) 犯罪プロファイラー
Dr.ハンニバル・レクター (Mads Mikkelsen) 天才法医学精神科医
Dr.アラーナ・ブルーム (Caroline Dhavernas) 元心理学教授のFBIコンサルタント
ビバリー・カッツ (Hettienne Park) FBI行動科学課の一人でジャックの部下
ジャック・クロフォード (Laurence Fishburne) FBI行動科学課のヘッド
ジミー・プライス (Scott Thompson) 鑑識
プライアン・ゼラー (Aaron Abrams) 鑑識

アビゲイル・ホッブス (Kacey Rohl) 娘
— (Molly Shannon) Kidnapper
ベラ・クロフォード (Gina Torres) ジャックの妻
ギャレット・ジェイコブ・ホッブス (Vladimir Jon Cubrt) 配管工、父
ルイーズ・ホッブス (Krista Patton) アビゲイルの母
マーシー・オハロラン (Lindsey Connell) 母親
クリストファー・オハロラン (Nicholas Bode) “クリス”、少年
Mr.オハロラン (Duncan McLeod) クリスの父
C.J.リンカーン (Austin Macdonald) 失踪した少年・リーダー格
ジェシー・ターナー (Brendan Heard) 失踪した少年
Mrs.ターナー (Sophie Holdstock) 母
— (Azeem Nathoo) Convenience Store Clerk
ターナーの子 (Sydney Cross)

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