ハンニバル / Hannibal 第5話 コキーユ Coquilles

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第5話 コキーユ Coquilles

脚本/Scott Nimerfro
監督/Guillermo Navarro
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【前回までのあらすじ】
嘘を積み重ねても目を見れば分かるというウィル。マリッサの
死体を見て何を感じたのか?と問うレクターに対してウィルは
罪悪感だという。殺した気分になったと語る。ジャックはウィル
のことが心配だとレクターに相談。彼の悪夢は図り知れない事
を語る。ウィルは家の灯りを点けたままにして外に出て眺める
と家がまるで海に浮かぶ船に見えると語る。その時だけは心が
安らぐのだと。彼は思い返していること。FBIに入るずっと前の
自分のことを・・とし、錨が必要だとレクターは語る。ウィル
は家に帰りたいと語る。

【ストーリー】
ウィルは寒い夜中、裸足のまま公道を歩いていた。
後ろからは鹿が付いてくる光景。しかし目の前からは警察の車両
がやってきて2人の警官に声を掛けられる。ここがどこだか
分かるのか。名前は何か。家は何処に有るのか。名前はウィル。
自宅はウルフトラップに有る事を告げると、近いので家まで
送るという。ドラッグとか、薬、酒などをしているのかと問われ、
寝る前に少しウィスキーを飲んだと語る。夢遊病が有るのかと
問うと、今も夢うつつだと語る。

メリーランド州・ボルチモア。
ウィルは早朝からレクターのオフィスを尋ねる。
彼は寝ぼけた頭で診断出来るか分からないことを告げるが、早朝
であれキッチンへの来客を歓迎するという。ウィルは夕べ起きた
ことを相談すると、大人での夢遊病の発症は珍しいとされると
一種の発作なのかと問う。発作と言うよりもPTSDだろうとし、ジャ
ックが現場に連れて行くことを指摘。しかし無理矢理ではない
ことを語るが、ジャックに言葉巧みに操られていることを語る。
辛い現状を否定するのはトラウマが酷いからだという。君の
経験が身体を制御する力を奪っているという。そのせいで身体が
勝手に動き回っているというのか?というウィル。夢遊病者は
攻撃的になりやすいとし自覚は有るかと聞かれる。特別な客用の
カップとジャックはボクを例えたが、古いマグカップの気分だと
いう。悪魔と契約した代償だというレクターに、ジャックは悪魔
なのかと問うと、目的の為には君を追い込むとし、聖者ではない
事を語る。

氷のボックスからそれをすくっている中、モーテルの客を見る
エリオッド・ブディッシュ(35歳)。何故かエリオットにはアンダ
ーソン夫婦の顔が炎に包まれているように見えていた。

ニュージャージー州・トレントン。
部屋を借りたのはジョン・スミスという男性だとするが、現金で
支払っているし偽名だろうという。このモーテルには防犯カメラ
がないというジャック。被害者はジョンではなく、アンダーソン
夫妻である事を告げ、遺体が飾られているのだという。犯人は
「チェサピークの切り裂き魔」ではないとすると、ジャックは
ウィルに見る覚悟をしてくれと語る。
元々あまり寝て無くてねとすると、見れば目が覚めるぞという。
モーテルの部屋にはベッドを向きにして、背中の皮が剥がされて
天井から吊されていた。釣り糸で身体を固定されているもので、
背中の皮はまるで翼のようになっていた。犯人は漁師ねという
カッツに対して、ゼラーはバイキングたちだという。ヤツラは
キリスト教徒の肋骨を折り肺を引っかけて翼に見せたのだという。
「血の鷲」だと。信仰心をバカにしたのかというウィルに対して
ジャックはこの犯人もバカにしたのかと問う。バカにはしていない
が変身させたのだという。カッツは犯人はここで寝ていたみたい
だとし、毛髪と汗がシーツに付着しているという。ウィルは自分
も同様のことをしてみるのでシーツにシートをかけてくれと
すると、犯人がしてみたように自分もベッドに寝そべってみる。
乱れる心を静めたんだとすると、プライスは犯人はここで吐いて
いることを語る。自分でこんな仕打ちをしたのに吐いたのかと
するとジャックは小心者なのではないかという。しかしウィルは
それを否定すると、自分に酔ったのだという。2人のことをこう
して高められたからだという。

シーツの上に寝るウィルは犯人と意識の共有を図る。
本来は翼などないとし、ボクからの贈り物。君たちを天使にして
やるとし、これでボクは眠りにつけると呟く。

ジャックと妻・ベラ(フィリス)はレクターの家のディナーに呼ば
れる。フォアグラのオトルションだという。ベラとはイザベラ
からなのか?というレクターに対して私の本名はフィリスだという。
ケンカの時だけ彼は本名を使うのだという。ベラ(美しい)とは
奥さんにピッタリだという。ジャックはNATOの職員だった妻は
イタリアで男性からベラと呼ばれていたのだとし、今は私だけ
のベラだという。ジャックはフォアグラが冷たいがイチジクが
温かくて絶妙だと語る。ベラは食べないと失礼かと問うと、残酷
だと語る。動物虐待は反社会的人間への第一歩だとするが、
ジャックは料理は例外だと語る。道徳的な精肉業社から購入して
いることを告げる。そんなレクターは感情は祖先からの贈り物
だが残虐性は人間が自分に与えたものだと語る。
レクターはワインをベラに注ぐ中、彼女の香水の匂いに気が付く。
素敵な香水だとし、稲妻が光った後の痴情の香り・・ジャールか?
と問うと、若い頃から臭いには敏感だという。臭いで教師の
胃がんに気が付いたという。次の料理はポークだけど、傲慢な
ブタを使ったから・・と語る。
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ウィルの中では夢遊病の症状が出て心の病気が具現化されていく
中、レクターに相談する。君の経験が身体を制御する力を奪って
いるのではないかとして、これ以上捜査に加わるべきではない
ことを示唆される。
そんな中、ニュージャージー州トレントンのモーテルでアンダー
ソン夫婦が殺害されて発見される。ジャックと共に現場入りする
ウィル。被害者の殺され方が異常で、背中の皮を剥ぎ取り、
まるで天使の翼のように見立てて壁からつり下げ、その部屋で
容疑者は一晩寝ていたというのである。宗教的な意味合いがある
のかどうかを問われる中、幻覚で見えた映像を分析した結果、被害
者のことを犯人は「変身させ、天使にした」のだという。
その頃、ジャックとベラの夫婦の間でも何処か蟠りがあり、
最近会話が少なくなっていることに懸念を示して、ジャックはベラ
と共にレクター家のディナーへと足を運ぶ。ベラはレクターが
作る豪華な料理を目の前にしながらも、何処か食事を敬遠する姿
が有った。

今回は腫瘍や病気を抱える人にとって、その先に有る死に対する
感情というものを、それぞれ違った形として取り上げるエピソード
だった。

どうもイマイチ思っていた程にはドラマが盛り上がらないのは、
今回はアラーナとアビゲイルが出てこなかったこともある
からだろうか。
ドラマでは色んな幻視が見える人で溢れているので、今更、人の顔が
炎に見えても別に良いのだけど、あまり描写が過ぎると
「スーパーナチュラル」にしか見えなくなってくるし、
段々とウィルの能力の使い方が雑というか、不思議世界が
多くなりすぎているのもちょっぴりドラマが胡散臭くなり始めてる(笑)

脳に腫瘍を抱えた人物は、犯罪者の姿が見えるようになる。
その犯罪者は顔が炎に包まれているというもので、それが彼に
とって幼少期に火事から助かったことによる授かった
能力なのか、脳腫瘍によって人知の及ばぬところの能力が開発され
たのかは分からないけれど、とにかく悪いことをしている人物が
分かると、犯人の男性は自ら死ぬ前にその犯罪者に制裁を与えては、
悪人を天使のように変えていく。

犯人の痕跡から、ベンロニウム(筋弛緩剤)、デキサメタゾン(抗炎症
薬)、ケプラ(抗痙攣薬)、放射線ガンマ4(放射線療法)が検出され、
犯人が脳腫瘍であることを掴む。

犯人が行っていることは、一人になることを恐れること。
それに加えて一人で睡眠中に亡くなることを恐れている為で、
天使に見守らせているのだという。

腫瘍といえば、前回初めて登場したジャックの妻・ベラも本格的
にドラマに参入し、彼女が抱えている問題が夫とのすれ違いの生活
だというよりも、寧ろ腫瘍が発覚したことにより、夫とどう接して
良いのか分からなくなっている状況の様だ。
まだ症状としては表れていないのかも知れないけれど、今回の
奇行を繰り返していた犯人の家庭の事情と比較すると同じ部分
と正反対の状況として描かれているね。

色々と会話を通して真理を語り合うのだけど、思想と現実を交えて
語り合う姿はそれなりに興味深いのだけど、よく聞くと当たり前の
ことを語っているんだよね。

「最後は同じで、ただ終わる。」
「君も犯人も心の平穏を求めている。無限の安らぎに身を委ねたい
と思っている。」
「君は選べる。犯人は病気に蝕まれて自滅するが君は違う。」

更に今回はウィルの状態も悪化し、夢遊病のような形で二度に渡る
危ないシーンが描かれた。夢遊病患者は攻撃的になりやすいとして
いたけれど、その傾向はジャックとのやりとりの中でちょっぴり
感情的になる姿の中で見え隠れしていた。この辺は病気でストレス
を感じているベラがジャックに対して怒りにも近いものをぶつけて
いるところと似ているのかな。

冒頭でレクターがジャックのことをウィルにとっての悪魔に例えて
いたところが有るので、レクターがこの二人の関係を引き離そうと
しているところも有るのかな。レクターの犯罪性というのがまるで
見えてこない状況でもあるし、基本的にドラマ版ではレクター自身
が殺害している場面というのは見られないものなのか。

今回ジャックが妻のことで悩んでいる事情もわかるけど、ウィルが
体調悪化を機にして少し現場から離れたい旨を話したところ、
ジャックはウィルに対してまるで相手のことを考えておらず、
講師に戻り、助けられる命を見捨てても良いのかみたいに告げていた
けど、これだけ貢献しているウィルに対するリスペクト感がまるで
ないんですよね。
で、途中でウィルはジャックに対して、あんたがBAUのリーダーなんだ
からたまには自分で考えろと憤る姿を見せれば、ジャックは逆ギレ
状態だし、カッツはジャックに対してなんて言葉を使うのかみたい
に語るけど、なんだかこの辺の関係があまりかみ合っていない。

ただ何とか観察官も存在感を出そうとして必死な感じ。
未だにブライスとゼラーはどっちかどっちなのかよく分からない
ところも有るんだけど(笑)

レクター医師は、臭いを嗅ぐことでの能力がある様子。
ベラの臭いだけでなく、ウィルの臭いを嗅いでいた。
「今俺の臭いを嗅ぎました?」みたいなウィルの態度がなんか滑稽
だったけど、彼の安いローションを変えれば多少はよくなるのか?

■使用された曲

・Hannibal Theme by Brian Reitzell
・Adagio: from Concerto for Clarinet & Orchestra in a Major K622
Written by Wolfgang Amadeus Mozart

■被害者

ウィル・グレアム (Hugh Dancy) 犯罪プロファイラー
Dr.ハンニバル・レクター (Mads Mikkelsen) 天才法医学精神科医
Dr.アラーナ・ブルーム (Caroline Dhavernas) 元心理学教授のFBIコンサルタント
ビバリー・カッツ (Hettienne Park) FBI行動科学課の一人でジャックの部下
ジャック・クロフォード (Laurence Fishburne) FBI行動科学課のヘッド
ジミー・プライス (Scott Thompson) 鑑識、ベテラン
プライアン・ゼラー (Aaron Abrams) 鑑識、ヒゲ

フィリス(ベラ)・クロフォード (Gina Torres) ジャックの妻
エリオット・ブディッシュ (Seann Gallagher) 35歳、運転手、腫瘍
エマ・ブディッシュ (Cynthia Preston) 妻、夫から離れた
— (Billy Parrott) Police Officer
— (Al Vrkljan) Security Guard
ロジャー・ブレナー (Mark Munro) 犯罪者
ミシェル・ブレナー (Elana McMurtry) 犯罪者
— (Craig Thomas) 警察官

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