December 12, 2006
第16話 被曝の真相 Dead Man Walking
(a.k.a 「ジヴァの恋」)
脚本/Nell Scovell
監督/Colin Bucksey
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トニーはジヴァに対して、マクギーが着ていたジャケットに
ついて幾らくらいするものなのかと問う。ラムスキンで出来た
メンズジャケット。何で私に聞くのかと問うジヴァは、私が
女だからか?それともユダヤ人からか?と問う。すると君は観察
眼が鋭いだろうという。マクギーが着ていた時に裏地を見たら
アルマーニと書かれていたという。2007年リゾートコレクション
のジャケットだとして2千ドルするものだとインターネット情報
で判明する。
そんな中NCISのオフィスにはロイ・サンダースという海軍大尉
がやってくる。ロイはギブスに話が有る事を告げると、ギブス
に対して殺人の捜査をお願いしたいという。被害者はボクだと
して髪の毛が抜けるのを見せる。
ロイを見たジヴァは何処かで見た事が有る顔だという。
モサドなのか?それとも出会い系で見たのか?というトニーに対して
あんたの事、このクリップで18通りの方法で殺すことが出来る
としてやってやろうかと問う。
ロイは放射線障害であり、自分はIAEA(国際原子力機関)の査察官
として出向している事を語る。彼はその関係でイスラエルに
行った事があるのかどうか。
マクギーはアビーから、マクギーがロイを連れてきたので放射性
物質が付着している可能性がある事を告げ洋服の全てを脱ぐよう
告げる。ジャケットも脱いでというと決してシミなどつけないで
と頼む。
ダッキーはロイを検視官台に横たわらせると血液検査などを
行う。いつもは死者に会話しながら行っているという。
これから放射線生物科のラボに血を送るとのこと。吐き気が
起きたのは2日前からだという。そして髪の毛が抜けだしたとの
こと。α線、γ線、X線と違って透過力が小さく皮膚を通らない
という。接触や体液交換を避ければ被爆することはないとの
ことだった。普段は仕事中には放射線バッヂを付けているという
ロイ。熱ルミネッセンス線量計で、最近までブラジルの発電所
で違反が有ったので査察に行ってきたという。4日前に帰国
したばかりでその時には検出はなかったとのこと。ブラジルは
ドイツの力を借りて核兵器を作ろうとしているとすると、ダッキー
はナチスドイツ時代から協力的関係に有ったという。
今から大尉をベセスダにあるAFRRI(米軍放射線生物学研究所)
へ移す手配をするという。我々には最終出口と言われている
施設だというロイ。
ジヴァは相変わらずロイを何処で見たのか考えていた。
イスラエルには10年で2回渡航しているが、私の住んでいた土地
には行っていないという。イラン、ブルガリア、パキスタン、
クウェート、クロアチア、韓国、スロベニア、カナダなどに
査察に行っている形跡が有った。トニーは通話記録や銀行口座の
記録から色々と調べているとのこと。
そんな中マクギーがオフィスにやってくると、男は服で決まる
というが、あのマクギーの服は何だというトニー。看護師
か?というジヴァに対して、青いスマーフだというトニー。
現在アビーが服の放射線を調べているので仕方が無いとするが・・
ジヴァはロイの元にいくと私と遭ったことはないかと問う。
イスラエル、協議会、バーニングマン2002ツイスターキャンプ
共にいずれも行ったことはないというジヴァ。
一方トニーとギブスは彼が働いているIAEAに話を聞きに行く。
職員として、ホリー、マーク・サドウスキー、ダイアン・ルッシ
オと働いていた。ロイが放射能に汚染されていることを告げ、
ブラジルに査察に行った時の事を尋ねる。ロイとマークと
ダイアンの三人でブラジルに行ったこと。帰国の前の晩にロイと
ダイアンは先に帰ったという。
アビーはバッジを調べると、大尉のバッジがヘンテコリンリンだ
と語る。プラスチックのでっぱりが有って赤い光線が光の放出
を邪魔してる欠陥品だという。細工されたものではないだろう
というアビーは、怒ランチギブスだとして宥める。
ダッキーからは検出された放射性物質はタリウムだったことを
聞かされるのだった。殺鼠剤で使われるもので、タリウム自体
は色も臭いも味もなく、水にも溶ける物質だという。口から摂取
された可能性が高く72時間以内だろうとのことだった。
「何故」「どうやって」「誰が」を調べる必要が有る事を語る。
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トニーはマクギーが着ている肌触りの良いジャケットを気にする
中、NCISのオフィスには自分のことを殺害しようとしているもの
の犯人を捜して欲しいとして、ロイ・サンダース海軍大尉が
やってくる。国際原子力機関・IAEAの査察官をしている彼は、
放射性物質によって体を汚染されており、放射線障害の症状が
数日前から出始めたと語る。ジヴァはそんなサンダース大尉の
姿を見て、何処かで見た事があるとするが・・・
珍しくジヴァさんの恋バナってことで、なかなか興味深い
エピソードだった。
どの時点で毒(放射性物質)を盛り込まれたのかを調べるために
日常の行動をトレースしていくと、毎朝ランニングの為に、カスティース
トレールまで3km走ってパトマック川、アーリントンメモリアル
ブリッジを通っている人物だと判明する。そこで初めてジヴァは
毎朝ランニングしてすれ違う人物であることを知る。
まるで恋愛映画の定番での出会いのワンシーンって感じの
シチュエーション。これがトニーならばすかさず映画のワンシーン
を思い出しては引用するハズだ。
毎朝見かけるという意味では、サンドラ・ブロックが演じた
映画「あなたが寝てる間に…」での改札の女と出勤する男の物語
にも思えるし、通勤中の電車で知り合う男女の映画「恋に落ちて」
のメリル・ストリープとロバート・デニーロっぽい感じもする。
スピンオフドラマ「NCIS:LA 極秘潜入捜査班」のサム・ハンナ的に
言えば、モサドならば毎日ルートを変えてトレーニングしろ!。
誰に狙われているのか分からないと言われそうだけど(笑)
ジヴァの観察眼の優れているところは冒頭でのマクギーのジャケット
のやりとりの中にも現れていて、オシャレ番長化しているマクギー
ネタの一部に組み込まれていた。
犯人はどう考えても「CSI:科学捜査班」でエクリー役を演じる
Marc Vann演じるサドウスキーだろうと思って眺めていたけど、
それだとあまりに当たり前過ぎるところも有って、最終的には
捻りを加えた流れが有った。実にちっぽけな理由で人を殺して
しまうことになるところは相当罪深い事件だな。
トニーに言わせると「チームの上級メンバーでまもなく定年する
刑事が誰かに殺害されるというのは70年代の刑事物のお約束
じゃないか」と語る姿も有り、サドウスキーがそれに該当すると
されていた。
また映画としてトニーが引用したのは、毒を盛られた男で思い
出すのは50年代のフィルムノワール「都会の牙」だと語る姿が
有った。
ジヴァの好みのタイプを見ているとそのまんまギブスって感じ。
毎日規則正しい行動をして、毎日13kmを1時間以内に走る男。
正義感も強く、「悪が勝利するのに必要なことは一つ・・善人が
何もしないことだ」として、患者に付き添うジヴァの心を少しずつ
掴んでいく姿が有った。
コーヒーの奪い合いは熱いものが有る。
カンパフを取り上げたギブスとアビーのやりとりはもちろんのこと、
マクギーとジヴァがコーヒーを先を巡って奪い合おうとしていた
時には、トニーが仲裁に入り、マクギーに対して、”モサド”、”熱い
液体”・・・ボクならば譲るぞと語る姿は面白いやりとりだった。
冒頭でジヴァをからかったトニーは、彼女から「このクリップを使っ
て18通りの殺し方でやってやる」と言われていたので、ボディブロー
のように利いていた様子。ジヴァの恋心を知って、命が尽きようとして
いるサンダース大尉と二人きりにさせてあげようとするところなど
トニーの優しさが見え隠れしたものが有った。
「死にそうなヤツに惚れたか?」「鉛のコンドームを使ってやるよ」。
二人の性格を表していそうなやりとりだったね。
ジヴァがサンダース大尉の持ち物の中からニットの帽子を掴んで
臭いを嗅ぐ姿。最後にそれを被せてあげるところなど、男は着るモノ
次第だとしていたマクギーの流れと対象的な姿が有り、その人と
なりのものがあるんだろうねって感じだった。
ジヴァさんの言葉のレッスンが残念ながらなかった。
ジヴァさんの台詞の中に「チンプンカンプンだ」と語るシーンが
有ったので普段ならこの辺の台詞でミスするものが有るんだろうな
と思っていたし、言葉という意味では、サンダース大尉と良い雰囲気
になるジヴァが、体調を崩した彼に「ベッドに行こう」とした際に、
性的意味合いはないという意味を含めて、「言葉って難しい」
と語るシーンが有ったのが面白いところだった。
・Dominic KellyのInvincible Victim
・Dominic KellyのShadow and Guardian
・Dominic KellyのBurial Ground
リロイ・ジェスロ・ギブス (Mark Harmon) 主任
アンソニー・ディノッゾ (Michael Weatherly) “トニー”
アビゲイル・シュート (Pauley Perrette) “アビー”コンピュータ
ドナルド・マラード (David McCallum) “ダッキー” 検視
ティモシー・マクギー (Sean Murray) コンピュータ
ジミー・パーマー (Brian Dietzen) ダッキーの新しい助手、検視
ジェニー・シェパード (Lauren Holly) NCIS Director
ジヴァ・ダヴィード (Cote de Pablo) モサド
ジャンヌ・ブノワ (Scottie Thompson) トニーの彼女、看護師
ミシェル・リー (Liza Lapira) 法務部
Lt.ロイ・サンダース (Matthew Marsden) IAEA、海軍大尉・被爆
マーク・サドウスキー (Marc Vann) IAEA
Dr.ティモシー・ハス (Scott Klace) AFRRIの医者
ディディ・チェスニー (Diane Delano) 射撃訓練所経営
ダイアン・ルッシオ (Kate Norby) IAEA
ホリー・ステッグマン (Erin Torpey) IAEA、チケット手配