キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き Castle シーズン3 第10話 伝説のバー Last Call

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第10話 伝説のバー Last Call

脚本/Scott Williams
監督/Bryan Spicer

【ストーリー】

釣りをするアンディの元に女性がやってくる。女性はアンディ
に落ち込まないよう励ます。あの人たちが工場を辞めてコーヒ
ー店にしたからといってあなたは悪くないと。イースト川で
何か釣れるなんて事はないとすると男性の遺体をつり上げてし
まう。

リックは執筆活動のためにパソコンでキーボードを叩く。
アレクシスは小学生の頃のTシャツが着られたとしてリック
の前にやってくる。そんなピチピチでは着られたウチに入らない
というマーサ。リックは超人ハルクソックリだと語る。グレイ
シーはこの服を見たら喜ぶハズだとすると、リックはカンザス
に引っ越しした子かと問う。彼女はファッション工科大を見学
したいというのでウチに泊めることにしたとし、父にも話した
というアレクシス。グレイシーと再開するなんて久しぶりだと
いう。
そんな中グレイシーがやってくると、彼女は完全にゴス系
ファッションに身を包んでいた。昔のまま変わっていないと
硫黄とするが、ダイブ変わったとし、カンザスの子とは思えな
いという。昔はヘアバンドとニーソックスだったというリック。
そんな中ケイトからの事件の電話が鳴る。

現場に向かう中でリックはケイトに昔は可愛かったのに何が
有ったのかという。ケンケンや人形遊びしていた子が今では
眉にピアスをあけるようになり、全身黒づくめのゴス系ファッ
ションだという。あなたが幻想を抱いているだけで小学の頃
から変わらない人なんて居ないというケイト。オレの小学生の
思い出と言えば火山模型と手汗が酷かったことしか覚えていない
という。ケイトは歯の矯正だと言うと、リックはその目もくらむ
笑顔はその時のお陰かと語る。

そんな中遺体を目にすると水死体の割には状態が良いと語る。
ラニは水が冷たかったことが原因で遺体がイースト川に落ちて
から12時間程度経過しているという。身元不明40代前半、
腕には海軍のタトゥーがあると。側頭線に沿って挫減外傷が
あるので頭の傷は鈍器だろうという。
「ビーチを遊泳禁止にしろ。船の事故じゃない」というリック
は映画「ジョーズ」のブロディ署長の台詞だという。身元は
指紋で分かるかも知れないというラニは被害者がギャンブル
依存克服のメダルを持っているという。イースト川にギャンブ
ル好きということは、借金を作ってマフィアに殺されたのでは
ないかとリックは語る。ケイトは考えすぎだというが・・

エイポジートはマフィアじゃないという。指紋から被害者は
ドナルド・ヘイズ。湾岸戦争に行った元海軍兵で港で働いて
いた港湾労働者だという。ライアンは今も働いているとし、
ドニーは興味出勤して埠頭の東で作業しているという。

ドニーの元に行くと、彼の代わりに働いていたのはグラント・
ヴァイロという人物だった。グラントから詳しく話を聞くと組合
員証を金で買ったのだという。ドニーは16年も埠頭の西で
働いているのでいつか気がつかれるだろうとすると、彼は西で
働いていたからオレは東側で働いていたのだという。2万5千ドル
で譲ってくれたのだという。港湾労働者は一年でかなりの額
を荒稼ぎできるので2万5千で売るはずないというケイト。
オレは仕事でトニーは金が欲しかったのだという。

ラニの元に行くと、鈍器で一度叩かれたとし、鱗状縫合の辺りが
陥没しているという。頭蓋骨に赤いガラスの破片が埋まっていた
とのこと。死斑と水温から考えて死亡したのは今朝4時から6時
だと割り出す。腕の傷は撃たれた跡で散弾銃。弾はダブルオー
バックで撃たれたのは2・3週間前だという。病院に行った形跡は
ないとのことだった。
——————————————————–

■今回の事件

イースト川で釣りをしていた男が遺体をつり上げたことから
始まった今回のドラマ。遺体は40代男性で海軍のタトゥー。
殺害は頭をビンで殴られたことによる鈍器損傷が見つかる。
死亡推定時刻は早朝4時から6時。
指紋からドナルト・ヘイズという湾岸戦争にに従軍した元海
軍兵だった。現在は港湾労働者として働いていたが、その権利
証は2万5千ドルで他人に売っていた。
被害者には2週間前に撃たれたと思われる散弾銃の跡が有り、
致命傷になった傷跡からは、赤いガラスとアルコールが検出さ
れる。

■イーストリバーの遺体

「CSI:NY」辺りだとよく遺体が揚がる川(笑)
NYのS4-2でもイーストリバーで遺体が発見され、過去に
ニューヨークの地下鉄を人工リーフ計画と称して60年代
の鉄道車両を川に捨てて魚の住み処にしていたことから
発覚した事が有ったけど、今回のエピソードでも被害者の体
から見つかった銃弾にしてもアルコールにしてもガラスにして
も相当年季が入っているのですぐにその辺の事情に関しては
証拠として見つかっても良さそうなところは有ったな。

■人は変わる。都市も変わる。

今回はアレクシスと小学時代の友達のグレイシーとの関係を
通して見る人の心と女心と秋の空と都市の景観は変わるという
ことを表した感じだけど、移りゆくデジタル世代の中で変わら
なくても良いアナログ時代の良さもあるということを示した
いところも有ったのかも。リックが今回の舞台となるバーのこと
に精通しているなと思えば、彼はデビュー当時はここで小説を
書いていたということで、かなり事情には精通しているらしい。

しかし人々の欲心は何時の時代も変わることはない。
そんなくだらないところで殺しが発生していたというところを
見ると切ないけど、今回は都市での宝探し的要素も含まれ、
ニューヨークの歴史の一端を見るような禁酒法時代のネタ
まで含まれていたので、色んな角度から見る楽しさが含まれて
いた。

■港湾労働者許可証

許可証を取るにはかなり競争率が高いものがあるのだろうか。
「ホワイトカラー」のS4-13では、ニューヨークでタクシー運転
となるために、タクシーリムジン委員会から免許を購入するか
タクシー会社から借りるとされていたけど、免許証はとても
人気で100万ドルでオークションにかけられていたことが有った
よね。今回の労働者許可証は2万5千ドルで被害者から購入した
という男性に対して、ケイトは安いことを口にしていた。
許可証が有れば確実に働けるという保障なんかもあるのだろうか。

■価値観の違い

幼いときにはヘアバンドでニーソックスだった子が、今では
鼻ピアスにゴス系ファッションに身を包んでいたアレクシス
の友達・グレイシーに対してショックを受けていたキャッスル
家の面々。ケイトは意外とあっさり変わらないで居るなんて
のは幻想で、エゴだとして一蹴しているところも有ったけど、
デジタル世代の寵児のような少年・マクギガンが、ヘイゲン
&グラハム社(オークション会社)に出品されたジミー・ウォー
カー(あだ名はボー・ジェームズ)元NY市長時代の頃の禁酒法で
捨てられたハズの1875年産セント・ミリアムのスコッチを
を2万6千ドルで購入しルートビアに混ぜて飲んだと語り、その
価値観に唖然とさせられる。

しかしいざその商品自体の価値を知るものによって今回は殺害
が行われたということで、憤るものがあった。

価値を知らない物にとってはただのスコッチでしかないのだろう
けど、モノの価値や物価が変動するようにして、色々と事情は
変わってくることを感じさせるものがあった。

今回のドラマの興味深いところは、2万5千ドル(または2万6千
ドル)という紙幣価値が2カ所で登場していた。

港湾労働者の許可証は2万5千ドル。
スコッチは1本、2万6千ドル。

■リックの夢

バーに限らず、思い出の青春時代を過ごした店が潰れるという
のは実に切ない。アメリカでは古い建造物を残そうとする動き
も居るけどね。リックに取ってみれば、店を買うだけの価値が
あるということで買い取ったけれど、バーの不動産的価値の
15万ドルは安いのか高いのか。

■リックとケイト

ケイトは聞き込みに行く際、警察官らしくない方が良いとして
髪の毛をふわふわにしていた。リックからのリクエストで
ボタンを一つ外した方が良いとした際には、いつもならば
一蹴するところだけど、今回のケイトは黒い下着が顔を覗かせ
るほどの大胆さを持っていた。バーテンのブライアンに好意を
寄せられて色目を使われた時にはリックはちょっぴり憤怒
していたけど、深夜に一連のトリックが分かったと知った
リックがケイトに電話してバーの地下室に行く際には、ケイト
はジョシュと一緒だったことを聞いてちょっぴりショックを
受けていた様だ。
ただバーに飾られている若い頃のリックの写真を見て、昔は
可愛かったのねと言われた彼としてはちょっぴり良い気分だ
ったのか。「昔」という言葉に切なさはあるけどね。

■店を購入したリック

冒頭から店の名前は何にしようかとして妄想を繰り返してきた
リックだけど、本当に購入してしまうのだから凄い。
マーサからは「リックのカフェアメリカン」にすれば?と言われ
る。映画「カサブランカ」ネタは良いと思っていたとし、
自分は「キャッスルブランカ」しか思いつかなかったという。
他にも「ザ・キャスティリオン」とか「ザ・キャッスル」とか
名前を挙げていた。
「ザ・キャッスル」何て言うと、レトロゲーオタクの私は
ASCIIのアクションパズルゲームの同名タイトルのゲームを思い
出す。

冒頭では映画「ジョーズ」の事もネタにしていたな。
先月のテレビ東京のランチchの映画枠がジョーズ特集で
ジョーズって色んなネタにされているので驚いたけど、
リックが語ったのは元祖ジョーズネタ。

■犯罪を落札して殺人を引き当てる

変な日本語だけど、犯人はオークショナーの男でした。
落札しようとする警察官にビビっていたけど、犯人らしくない
人物が犯人って感じでしたね。

■最後はみんなで合唱

みんなでピアノマンを歌い出す辺り良かったですね。
取調室で聴取している際の男性陣の立ち位置が上手い角度で
並んでいるなとか思っていたんだけど、改めてこの歌を通して
みるチームの結束・団結力を感じるところが有ったな。
ケイトも帰ろうとしていたけど、スコッチをみんなで飲みに行
ったのではないか。
あのスコッチはただ飲むだけでなく、あの歴史有るバーが
有ってのことなんだろうね。最初は鍛冶職人の店だったが、
売春宿になり、禁酒法時代には潜りの酒場を経て、今の店に
なったと語っていた。

■使用された曲

・Castle Theme
Written by Robert Duncan
・Piano Man by Nathan Fillion, Ruben Santiago-Hudson, Seamus
Dever, Jon Huertas, Stana Katic
・Sister Kate by The Ditty Bops

■出演者

リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ロイ・モンゴメリー (Ruben Santiago-Hudson) 警部

ブライアン・エリオット (Sam Page) オールドホーント・バーテン
ウィルバー・ピトリーノ (Chris Mulkey) 不動産、オールドホーント売却
スティーブン・ハイスラー (Oliver Muirhead) ヘイゲン&グラハム社
アニー・スウィフト (Alexandra Barreto) ウェイトレス
ピート・ムチャ (Rand Holdren) “ピックアップピート”、酔っぱらい
ジェフリー・マクギガン (Guy Wilson) “マグー”、ネットゲーム長者
— (Christopher Carrington) 男
— (Michelle N. Carter) 女
グレイシー (Jillian Clare) 小学時代のアレクシスの友達
ジル (Ritu Lal) バーで働く
グラント・ヴァイロ (Nathaniel Marston) 港湾労働許可書購入
— (Steven Whitmore) Dockworker

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