BONES 骨は語る シーズン9 第7話 完璧なハネムーン The Nazi on the Honeymoon

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第7話 完璧なハネムーン The Nazi on the Honeymoon

脚本/Dave Thomas
監督/Jeannot Szwarc

【ストーリー】

アルゼンチンの首都・ブエノスアイレス、ホテル・ソルレイ。
ブースとブレナンはホテルのプールサイドで日光浴をしていた。
ブレナンは本を大量に読み、ブースは帽子を深く被ってビールを
飲んでサイドチェアでまったり。ブレナンは彼に何もしていない
のによく楽しめるわねと語ると、ここはプールサイドで天気は良いし
ハネムーンであり、愛する女性が傍にいて、手には冷たいビールが
ある。これ以上の完璧なことはあるか?と問う。
前にブエノスアイレスに来た時には忙しくしていたというブレナン。
ブースは滝のあるプールにでも行ってみたいか?と問うと野生のイノシシ
の糞で汚染されているという。前に来たときに素晴らしいものを見た
のでブースにも魅せたいという。

ブレナンが連れて行ったのは遺体の白骨化した保管庫だった。
デスアパレシードス(消えた人々)の骨だという。アルゼンチンの
「汚い戦争」の最中に政府によって拷問されて処刑された反体制派
の人たちの遺体だった。

そんな中レティシア・ペレス博士がブレナンの元にやってくる。
私たちはハネムーンでやってきたとし、10年前にもここでDr.エレーラ
の手伝いに来た事が有るというと、昨年彼は亡くなったという。
ペレスは彼に恥じないようにしたいとし、彼女は汚い戦争は恥ずべき
もので、仕事で被害者に尽くしたい事を語る。
ここにはジェファソニアンでのテクノロジーがないのが残念だとすると
機械がなくてもここで十分な成果をあげているというペレス。私だって
テクロノジー無しでも素晴らしい仕事をしているというブレナン。
ちょっぴり二人の雲行きが怪しくなった為にブースはケンカする前に
ブレナンを退避させようとするが、この骨は違う場所で発見
されたハズだという。ペレスは同じ場所で発見されたとして私は発掘
を監視したという。これは最近殺されたものだとブレナンは一歩も引か
ず。しかし30年前の遺体と重なり合っていたとし何十体もの遺体の下で
見つかった骨だというペレス。ブレナンはこの骨は後ろ側だけ焦げて
いること。他の骨は灰色と白色が均等だと語り、この骨だけは最近焼か
れたものだという。集団墓地に骨を隠したのだろうと。

ブースはブレナンに対して気がついたことを警部に話したらプール
に戻ろうというが、私はここの政府からいつでも仕事をしてくれと頼ま
れているという。オルティス副大臣に聞いてみてくれと。ブースは
ペレス博士に任せれば良いとする中、ラファエル・バレンツァ警部と
カフェテラスで逢う。バレンツァ警部はブースの姿を見て、
“アンディ・リスター捜査官”に逢えるなんてと感動する。それを
聞いてブレナンは私の本を読んでくれたのねと語ると、バレンツァ警部
はアンディは文学史に残る最高人物だという。しかしブレナンは彼は
キャシー・ライクス博士を手伝っているだけよと反論すると、それは
アンディ捜査官がそう思わせているだけで、彼は本物の男だからだ
と語る。それに異論があるブレナンはバレンツァ警部にスペイン語で
何か会話する。ブースは何を話しているのか分かるように言ってくれ
と尋ねると、ブレナン博士が親切にも事件捜査を手伝ってくれるという。
またブースも手伝ってくれるとは嬉しいという。博士は遺体安置場に
喜んでいた。

ブレナンはアンジェラにネット電話する。
ハネムーンはどうか?と問うアンジェラにセックスを満喫している
というブレナン。クリスティンのことは任せてとしマイケルと仲良く
している事を語る。そんな中アンジェラはブレナンの背後がモルグ
だと知ってどういうことなのかと問う。ブエノスアイレスの遺体安置所
で検死官が私の手伝いをしてくれているという。ブレナンが手伝う
のだと反論するペレス。アンジェラはホッジンズとカムをネットカメラ
前に呼ぶと二人も何で遺体安置所なのかという。私たち太陽の下で
ビール飲んで寝ていることに飽きたのだという。何でブースも手伝って
いるのかと問うと自慢したくはないがオレはここではヒーローだと
いう。失踪者リストがあるという警部。
被害者は老人、真性肋骨端がザルザルしているところから判断し、
被害者は90歳、梨状口が長くて狭いところから見て白人だろうと。
ジェファソニアンに遺体のサンプルなどを送ったので調べて欲しいと
のことだった。

クラークはアルゼンチンの被害者のX線からアンジェラが復顔して
いると語る。服は綺麗に梱包されていること。ブレナンが分析用に
骨のサンプルを送って来たという。

ペレスは遺体を回収した時付着している虫から死亡したのは一ヶ月
内だという。ブレナンは信用せずウチの昆虫学者に確かめるという。
自信過剰は良くないわというブレナンに対してペレスはご自分は?
と尋ねる。

ブースはバレンツァ警部とバーでラ・コル・デル・ディアブロ
(悪魔の尻尾)酒を飲む。そんなブースにスイーツから電話が鳴り
何でハネムーンでも仕事をしているのかと問われる。頼み事がある
としてブースはスイーツに自分のパソコンからラファエル警部に
ついて調べてくれという。アルゼンチンのデータベースにアクセス
して汚職に手を染めているか知りたいという。そんな人物なら
助けたくないという。彼は公務員の割に身なりが良く、カフェで
コーヒーを飲み懐中時計に高級車に乗っているとのこと。

■今回の事件と流れ

・ブースとブレナンはブエノスアイレスにハネムーンへ。
・プールサイドでビールを飲んでくつろぐだけの日々に退屈なブレナン
・ブレナンの提案でブースに見せたい場所を連れて行くとそこは集団墓地の遺骨収集場所
・地元のバレンツァ警部に逢ったブースは、小説のモデルで伝説と
化しているアンディ・リスター捜査官だと言われて気をよくして捜査協力
・ブレナンは現地の検死官・レティシア・ペレス博士とつばぜり合い
・現地の調査機器がジェファソニアンのものと違ってテクノロジー化
が遅れていることも有り、同時にペレス博士としての精査能力も疑う。
・ジェファソニアンと連携しての遺骨の調査
・アルゼンチンの貧富の差と警察官の汚職の横行を背景にした信頼性の
問題を基調としたストーリー

■ブースとブレナンはアルゼンチンへ

ハネムーンと称してブエノスアイレスへ。

色んな価値観と立場の違う人たちの意見の相違などをぶつけた感じ
のエピソード。

海外での捜査方針の違いとか法医学者としての格の違いなどのプライド
が邪魔してなかなか上手くいかないかと思ったけれど、意外にも歪な
関係の中でもスッと入り込んだところはやはりプロとして同じことを
志としているところがあるからなのか。
テクノロジーは排除した流れがあるのかと思わせつつ、結局重要な部分
はジェファソニアンがきっちりと調査してしまっているので本当の
意味でテクノロジーを排除した様な捜査ではなかった。

ブースもブレナンもアルゼンチン人の能力や人間性を信用していない。
これはある意味仕方がないところも有り、ブースは汚職の多い現地の
警察官を信用しても良いのかどうかを調査し、ブレナンはテクノロジー
が未達な部分のある現地の検死官に対して、どの程度の知識が備わって
いるのか懐疑的になるという導入部は至極真っ当な感じ。

クラーク博士は現地検死官のペレス博士との会話の中で、

「ブレナン博士は認めている相手ほどキツクあたる」

としていたし、
アンジェラもまたブレナンの暴走気味に対して「あなたはゲスト、
礼儀正しくしてね」と語るところが笑えた。
クラークの場合、自分が厳しくされているので、そう思いたい願望が
そういう言葉を発したのではないかと思う所もあるけど(笑)

ブレナンはアメリカに居るときから高飛車で部下にも手厳しい言葉
を投げかけるけれど、外国人相手でもまるで遠慮無く言いたいことを
語るという姿が有り、ちょっぴりヒヤヒヤさせる。しかしそんな高飛車
な態度を取るブレナンに対して、ブースの方がブエノスアイレスに於ける
知名度が高いという事を提示して、ちょっぴりプライドを押さえ込んだ
ところは面白く出来ていたし、それが自分の執筆した本を元にした
というところで、読書好きの国民から真意を見抜かれているという
ところでは、アルゼンチン人からの反撃と言ったところなのだろう。

そして何よりもブースとブレナンの価値観の違いというのも改めて
描かれたけれど、ブレナンは今回は自分の勝手に巻き込んだことも
有るので次はスポーツ観戦出来るところで・・と譲る姿が有るところ
など、憎めなさがあったね。

■ブレナンとラボの人たち

テクノロジーの発達によって一番恩恵を受けているのは、こういう
国境を越えたところでもやりとり出来るところなんだろうね。
過去イギリスでの捜査も有ったけど。

しかし冒頭ではアンジェラがブレナンと語り合う姿が有ったけど、
ブレナンの顔がやたらと画面に大きく映るところが有り、テクノロジー
慣れしていないのは実はブレナンじゃないのかって感じにも思える。

クリスティンのことをアンジェラとホッジンズに任せたまでは良かった
けど、一人でも大変な子供の世話が二倍になって大変な日々を送る。
ブレナンは感謝はしているけれど、そんなアンジェラの苦労をどの
程度感じているのか。

子供を持つことに対してブレナンとペレスの間で会話する姿が有り、
ペレスは子供を持つ時間がなかったことを語っていた。
自分の中に遺伝性の多指症の素因を持っていたからなのか、それとも
自分の祖父の正体を知っていたからなのか。

アンジェラとホッジンズが赤ちゃんをあやす時の取り決めに関して、
言い合う姿も微笑ましかったし、赤ちゃんの面倒を見て疲れている中
で、クリスティンとマイケルが仲良くする姿を見て癒されるという
光景は子供を持つ人ならば誰でも感じるところなのだろう。
一人っ子で良いとしていた流れも、それを見て考え改めるというところ
がまた微笑ましい。

アンジェラたちはラボに子供たちを連れてきてしまい、カムも早く
保育所に追い出せ的態度を見せていたけれど、ブレナンと交信している
ことを知って急に態度を変えるところは彼女にらしさが有ったな。

■被害者から加害者へ

ナチスの被害者だと思っていたミゲル・エドゥアルド・シルバ。
実際には加害者的立場で1945年のペロン大統領当時、ナチスの被害者
たちに発券したパスポートを使って逃げ込んできた人物だった。
現在のドイツに渡る難民騒動に於いても便乗して逃げ込んでいる
人もいるみたいだけど、そういうのを聞くのは残念な感じ。

彼はマイダネクのモンスターと呼ばれる人物でポーランドのルブリン
近くの収容所で数千人のポーランド人とユダヤ人をガス室に送っていた
戦争犯罪人だと判明する。

アルゼンチンでは難民相手に1万通のパスポートを送り市民権を
与えたとしていたけれど、日本人外交官が1945年当時、政府の意向
を無視してユダヤ人を助けたという話が取り上げられることが
あるよね。

■原爆の功罪

原爆は何と言っても自然界にはない物質をこの世にまき散らしたもの
として罪深いものとして扱われている。今回ホッジンズの計測により
地下室のワインセラーに隠されていた財宝の部屋の床からはカラマツ
という落葉性針葉樹が見つかり、そこにはセシウム134とストロンチウ
ム90が含まれていることが語られていた。1945年以降は全てのものに
存在するとしていたけれど、放射能汚染物質をこの世に出してしまった
という罪もまた感じるところ。

■アンディとキャシー

小説の中のモデルの人物をこれほどまでに賞賛するというのも
ちょっと不自然なものが有ったけど、なんだかドラマ「キャッスル」
に於けるリッキーヒートみたいな感じだね。

ラモンという金塊を購入した男に対して、小説の中でのアンディは
屋上から男を吊したとして、そのアンディのモデルがブースだと
知り恐れていたシーンは面白かった。あれってフィクションなんだ
ろうと。

■ビアンカの出身がエビータ市

マドンナが演じた映画「エビータ」を大昔みた記憶が有る。
都市の名前ではなくアルゼンチンのファーストレディ・エバ・ペロン
のことみたいだけど、ここから抜け出すためならば何でもする人が
いるってくらいにスラム化されているところがあるという現実は
切ないところだね。

■アメリカ流、アルゼンチン流

すぐに捜査だとしてカフェでくつろいでいた警部に捜査にいくこと
をそそのかした際にはアメリカ流に大きい音を立てて・・と語って
いたけれど、捜査に疲れたブースが徐々にカフェでくつろぐようになり
アルゼンチン流を満喫していた。

■バレンツァ警部

なかなか良い味を出していたのがJoaquim de Almeidaが演じる現地
警部役ではなかろうか。
偶然にもこの方が出演している90年代後期までの映画は殆ど網羅
し鑑賞した気がする。
ドラマでも結構見て居る気がするけど、「24」S3のラモン・サラザール
役、「ミッシング」のラシター役。
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/m/missing.htm

「クルーソー」のサントス・サンタナ役で出演している。

http://itawind.web.fc2.com/kaigai/etc/crusoe.htm

■使用された曲

・El Jefe and “Pereando”
Produced by Richard Wolf
・Gracias a la Vida by Mercedes Sosa

■出演者

テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、”カム”
ランス・スイーツ (John Francis Daley) FBIの心理学博士

Dr.クラーク・エディソン (Eugene Byrd) 法人類学者
Dr.レティシア・ペレス (Angela Alvarado Rosa) アルゼンチンの検死官
ビアンカ・シルバ (Lucila Sola) エビータ出身、シルバの妻
ラモン・アルバレス (Geoffrey Rivas) 金塊を購入した男
デビッド・ハル=エル (Michael Fairman) “ダビデ”、当時ミゲルを追った
ラファエル・バレンツァ (Joaquim de Almeida) 警部
— (Julia Vera) シルバ家のお手伝い
若い頃のミゲル・シルバ (Kevin Changaris)
— (David A. Garcia) Argentinian Street Vendor
マイケル・ヴィンセント・ホッジンズ (Logan Moreau) 息子
クリスティン・アンジェラ・ブース ()

Dr.エレーラ
オルティス副大臣
ミゲル・エドゥアルド・シルバ = ハーマン・ハウプト少佐 / マイダネクのモンスター
ペロン大統領

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