第2話(14) 7年前の贖罪 The Wife’s Tale
脚本/Andrea Newman、Zev Borow
監督/Mimi Leder
【ストーリー】
そんな脅しに乗らない。安売りする気は無いというブルックス。
ホントに彼を始末するのかというリック。ヤツは自業自得なんだと
いわれると、リックは射殺する。
— 現在 —
チャンスは太極拳をしているとウィンストンはドネリーってヤツから
電話だと呼ばれる。ドレークの店で会うことになるが、最後に来た
のは7年前だった。ウィンストンは危険な臭いがするというが過去の話
だという。関わらない方が良いというが、話をするだけだという。
しかし悪党が集まる店にいる悪党だろうと語る。
ドネリーに逢うチャンス。頼りも電話もなかったのですっかり忘れら
れたと思ったという。チャンスは大事な用とは何だと問うと、仕事
の依頼だとしかなり厄介なものだという。これは殺しの依頼ではない
とのこと。償いしたいだろうとし、お前以外に彼女は救えないという。
それならば知っていることを話せと語るチャンス。
女は時期に殺されるとし護衛の依頼だという。
戻るチャンスはウィンストンから何故引き受けたのかと問われる。
7年前に彼の夫を殺したのだという。写真をスキャンしようとする
ウィンストンだがそのやり方が分からなかった。イルザが導入して
くれた最新式のパソコンだがそれも宝の持ち腐れだった。
マニュアルを読む中、7年前の暗殺と今回の件は関係が有るハズだ
という。オレはドネリーの指示だけで依頼主のことは聞いていない
という。結婚していたことも知らなかったのだと。
写真の相手はレベッカ・ブルックス(35歳)。西カリフォルニア大で
経済学の教授をしていて、夫のダニエルも経済学の教授だったという。
彼女はSNSと出会い系サイトに幾つか登録しているというウィンストン。
ゲレロは商売女なのかと問うと、教会だという。ゲレロがメガネを
していないことに気づいて尋ねると、ミートグラインダーでグシャっ
としてしまったという。護衛の依頼って誰からなのかと問うとドネリー
だという。ゲレロに揺さぶりをかけて来てくれという。レベッカは
出会い系の相手と会うらしいのでチャンスは相手の男性の振りをして
店から連れ出して狙われていることを話すのだという。ウィンストンは
車の中で待機して指示を出すという。ドネリーは信用出来ないヤツだ
とし、無茶はするなよと語る。
ゲレロが出発しようとしていたところ、エイムズがやってくる。
「キャデラックって最高よね」というエイムズ。何処に連いて行けば
良いのかというとブローカーに逢うのだという。殺し屋の仲介業者で
依頼人と殺し屋の間を取り持つ人物でドレイクの店にいるという。
ゲレロはエイムズに車で待っていろと告げ、連中は一流のプロだという。
ウィンストンの元にイルサがやってくる。
今週は香港ではなかったのかと問うと仕事を終えてきたという。
新しいシステムは役立っているかと問うと武器はあなたが注文して
くれという彼女。戦車はどうかと。現在護衛の仕事をしていると
いうウィンストンに対して自分も出資している手前仕事を理解する
為に実施訓練が一番だとして付いていくという。今日は人命に関わる
仕事だとして危険だというが、チャンスの護衛を監視するという彼女。
口出ししない約束ではないのかと問うと、我々の仕事はきれい事では
済まないことだという。本当に自分が耐えられると思うのかと
問うと、彼女はもちろんだと語る。
レベッカは一人で喫茶店で待っていた。男性はプロフィールによると
ケビン・ヘラー。海兵隊員で長身の人物だという。ウィンストン
の背後に女性の声がした為にチャンスはイルザも居るのかと尋ねる。
仕事をみたいと言っているのだと語る。レベッカは何故狙われている
のか・・指輪をしているのに出会い系でデートしているのか・・
離婚したのか・・・とイルザは口うるさく言葉を挟んでくる。
夫は7年前に殺されたんだという。
チャンスはケビンよりも早くレベッカに逢う。
出会い系には互いに不慣れだと語り合う。チャンスはノースバークレー
の方に行かないかと彼女を誘うが、そこにケビンが現れる。
あなたがケビンならばあなたは誰かとしてチャンスに問うと、出会い系
のプロフィールを見て君に会いたくなったという。ケビンは危険な
男なんだとし、彼は殺し屋である事を告げるが・・・
■感想
取りあえず新体制が整ってから初めてのエピソード。
エイムズはゲレロとコンビを組んでの作業。
なんだか凸凹な関係であんまりかみ合っていない感じがするけど、
エイムズはゲレロのことを多少なりとも崇拝している感じもするの
で、認められたい意識が働いているのか。
ゲレロとしてはスキルはあるけど、こそ泥の域を抜けていない彼女に
対して行動することに違和感を覚えている。しかし少しずつ認め
させるためにゲレロの周りを彷徨いてフォローしていく姿が有りそう
だ。ラストにバーに連れて行った時は何事かと思ったけど、彼は
彼女を認めたという意味で連れて行ったのかな。
もう少しゲレロがイケメンだったら色々と面白い関係になりそうな
んだけど、ゲレロって完全に裏社会の人って感じがするので、どう
もアンバランスな感じ。当初はゲレロの吹き替えが合っていない
気がしていたけど、最近ボソボソっと語る姿は意外とクセになって
きた。拷問ネタが多いけど、拷問させずに済まそうとしてエイムズ
がフォローに入るような流れも有った。
「ラップ界で言うならジェイZ、バッグでいうならルイヴィトンよ。」
またウィンストンはイルザが行動を共にしていた。
イルザは出資するけどウィンストンたちがやることに口は出さない
としていたのに、もの凄い勢いで口を挟んでくる。出資している
以上は状況を把握して置きたいとするところがあるみたいで、役に
立たないとは思っていたけど、今回のレベッカに対する「夫の死」
に関する共通した認識によって彼女の存在意義を強調した感じ。
さて今回の依頼は7年前に殺人を仲介してきたドネリーという人物。
今度は殺し屋から守るよう求める依頼だったけれど、7年前に依頼
したものが、今回守るべき相手の夫(ダニエル)を殺害した人物の妻・
レベッカだということで、そのシチュエーションの複雑な設定を
感じさせる流れが有った。
チャンスの贖罪に対して、どのように相手に気持ちを伝えるのか。
夫を殺した人物が接近してきたことで、完全に不信感を覚えて、
仲間であるはずのイルザさえもチャンスに対する不信感を唱えて
いたけれど、そんな相手に信用されるには、夫がどんな人物だった
のかということを妻が抱いている幻想とは違うということを示さな
ければならず、案の定、ダニエルは妻が考えているのとは違う裏の
顔が存在していたけれど、それを明かすことなく最後までレベッカ
はチャンスを殺し屋としての存在でしか見ることなくドラマは
幕引きを行った。
ダニエルが研究していたのは「株式市場の動向にも応用できる、市場
の仕組みを捜査する方法を解読している論文」。これを行えば銀行
制度も崩壊するのか、銀行を脅して相当な大金をケイマン諸島の口座
に隠し持っていることが判明する。夫のしていたことを話さないで
済ますということはこのケイマン諸島の口座の金も妻には渡さない
ことになるので、結局誰の金になったのかな。
結果的にドネリーが自作自演の形で、この論文を手に入れようとして
いるものだった。
しかしこの手の株式市場を壊滅させてしまうかのような論理が題材
にされることって多いね。
ダニエルがそんな論理を導き出しているのであれば、世界中の経済学者
の中にも同様の論文へと導き出せる可能性があり、株式市場の
脆弱さというものが改めて感じさせるけど、実際にはそうはなって
いない訳だしね。
■使用された曲
・Gotta Work by Ameriie
■出演者
クリストファー・チャンス (Mark Valley) ボディガード的な
ウィンストン (Chi McBride) 元サンフランシスコ市警
ゲレロ (Jackie Earle Haley) 元ハッカー
イルサ・プッチ (Indira Varma) 依頼人、マーシャルの妻
エイムズ (Janet Montgomery) イルサから指輪を盗む
レベッカ・ブルックス (Molly Parker) 西カリフォルニア大経済学教授・妻
ダニエル・ブルックス (Dino Antoniou) 西カリフォルニア大経済学教授
ドネリー (M.C. Gainey) 殺しの仲介者
— (Curtis Caravaggio) 銀行の弁護士 / ゲレロたちが拷問しようと・・
ケビン・ヘラー (Adrian Hein) 暗殺者、レベッカのデート相手
— (David Lyle) バーテンダー
— (Robert O’Donnell) バーテンダー
ハリソン (John Shaw) 西カリフォルニア大資料室警備