第8話(20) 執念の復讐者 Communication Breakdown
脚本/Jonathan E. Steinberg
監督/ Steve Boyum
【ストーリー】
マリアの夫を助けた後にイルザとチャンスは自家用機に乗って帰路に
発つ。チャンスとイルザは互いに運用方針に決定的な差があり、
チャンスは飛行機が着陸したときに関係は終わりだと語る。
イルザはあなたの変わりなど幾らでも居るとすると、チャンスは
それは無理だと語る。一週間で見つけるとし、仲間は変える必要は
ないのだという。ウィンストンは残るとすると、彼が残るハズはない
という。しかし説得する必要も無く彼は契約に署名したのだという。
そんな中、生き残ったヘクター・ロペスは弟のエラディオが殺害され
た恨みを持っていた。イルザたちが所持していたロケット砲を使い
自家用機に向けて発砲すると第一エンジンと第二エンジンが破壊された
という。チャンスはミサイルによって撃たれたのだとし、地対空ミサイ
ルでやられたのだという。なんとか平地に着陸しようと語る。
一方一足早く帰宅したエイムズとゲレロとウィンストン。
ゲレロとウィンストンはチャンスが気が変わる確率について予想
しようと語る。1/5くらいか?というゲレロだが、予想などしたくない
というウィンストン。最後にチャンスと会話した際にイルザとは決別
すると言っていたこと。エイムズは報告書を書くために屋上に行って
書くという。
そんな中チャンスに大至急逢いたいとしてハリーがやってくる。
閉店したよと語ると、君はいつも僕たちをとんでもない厄介事に
巻き込むだろうとして遠ざけようとする。彼は私立探偵をしていた。
用件は何かと尋ねると、チャンハは居ないんだとし、彼に助けてもらえる
としたら明日以降になるという。そんなるとボクは今日中に死ぬと
いうハリー。
飛行機は不時着し、機体は本体こそ形は残っていたがバラバラだった。
周りは火がついて飛行機からは燃料が漏れている。いつ引火しても
おかしくない状況だった。チャンスはパイロットの生死を確かめるが
既に息を引き取っていた。イルザの元に行くと彼女は生きて居た。
既に出口を探そうと告げ、もうすぐ爆発することを語る。何があった
のかと問われロケット砲を撃たれたのだという。
ハリーはゲレロたちにこうなった経緯を語る。
ある女に雇われたが彼女の夫はアルメニア人マフィアで夫の浮気調査
だったという。調べた結果、夫はクロたがそう伝えると矛先はボクに
向かってきたのだとし、夫はボクと夫人が浮気しているとしてきた
のだという。夫は12人の殺し屋を送り込んできたとし信じられるかと
問う。何で殺し屋が12人と分かったのかと問うと、アパートにも事務所
にも来たこと。尾行されたのではないかとするが、ハリーは仮にも
私立探偵なので尾行されれば分かるという。しかし外の防犯カメラには
自動小銃を持った男たちが大量にやってきている事を語る。ウィンストン
は出入り口を封じてエイムズに電話しろという。すぐに下りてくるよう
言うのだと。こいつを引き渡せばいいのではないかというゲレロだが
ヤツはチャンスの友人だという。チャンスが居ない今、オレとお前で
守るしかないという。チャンスが居ない今、指揮を執るのはオレだろう
としてウィンストン。気に入らないならば帰ってくれとすると、ハリー
はウィンストンがボクを心配してくれていることに感激を示す。
“バンコクのせいだぞ”とゲレロはハリーに語る。
チャンスはイルザが怪我の痛がるのを見てオレに見せてみろと語る。
2分で済むといううが大丈夫だという。
こういう時には山を下っていくものではないのかとし水の先には文明
社会があるものだという。しかしチャンスはドラッグの密輸業者が使う
水路は安全ではないという。飛行機から道が見えたので高いところから
その道を探すという。君の本能はここでは通用しないというと、
その本能とは「玉の輿に乗るために億万長女を見つける能力だ」と語る。
ドラッグ製造小屋が見つかる。中はもう使われていない状況で無線機
が置かれていた。発信は無理だが受信は出来るかもしれないこと。
中に白骨体をあるのを見て密売人だろうというと、彼らが隠し持って
いるナイフを探り手に入れる。死体から武器を奪うのかと。
エイムズに電話するも彼女はヘッドホンをしながら日光浴をしていた。
ハリーはバンコクで何があったのかとウィンストンに問うと、オレが
苛ついているのはバンコクのせいだと思っているのかと問う。関係ないと
しヨリによってこんな奴に話すとはおしゃべりなヤツだとしてゲレロ
に敵意を向ける。チャンスがいないといつもこうなるとしてウンザリ
だと語る。貨物用エレベーターを封鎖したかどうかでゲレロとウィンス
トンは再び言い合いになる。バリケードを作ろうと語る。
■感想
今回は完全に二つのパートに分かれていたシナリオ。
仲間の中でも対立する者同士が互いに窮地に立たされる中で本音で
言い争い腹の内を出して前進していくというもの。
■チャンスとイルザサイド
イルザとチャンスのパートでは、コンビ・仕事のパートナーの解消を
匂わせるやりとりが有った。
ただ正直そこまで決別する程に関係が縺れる事象は無かったので、
なんでここまで言い争っているのか前回からイマイチ理解出来ない
所もあった。
イルザとチャンスだけは自家用機で帰国しようとしたことも有り、
弟を殺されたヘクターからは執拗に狙われていくことになる。
相手の方が地の利に長けていることも有り、こちらはイルザという
女性がいることも有り色々とハンデとなるところも有ったけど、最終的
にはイルザが狙われつつも助けるシーンを演出することで、二人の
関係性を象徴するシーンとして繋げていく。
イルザの背中には9mm弾の傷が有った。
何処で傷を負ったのかと問うが、「私は億万長者を見つけるだけに
長けた女ですから・・」として覚えていないと最初はへそを曲げる。
アメリカに戻れた時にイルザからその傷について改めてチャンスに
尋ねられると、自分は紛争のまっただ中に有ったベルファストで育った
という。毎日銃撃があり逃走中に弾に当たったという。北アイルランド
の訛りがないのは、その件でロンドンに送られてそこで大学を卒業し
身を粉にして働いて成功を収めた事を語る。決して努力なくして玉の輿
に乗れたのではないと知って謝罪することになった。しかしチャンスも
まさか「君の本能は億万長者を見つけるだけ」なんて暴言を吐くとは
思わなかった。殆どヒーローものにはほど遠い主人公像だな。
毒蜘蛛の巣になっている小屋に逃げ込んでしまい、イルザはまるで
何ともないとばかりに払いのけていたけれど、チャンスはあの蜘蛛に
指されれば呼吸困難を起こすことを告げていた。
チャンスが屋根で受信出来る場所を探している最中にヘクターが入って
来てイルザが格闘になる。チャンスに手渡されていた銃を発砲すること
が出来ずピンチに陥るもなんとかチャンスに助けてもらう。
更にヘクターは生きて居て崖のところまで追いかけられる。
チャンスとヘクターが争う中、二人とも崖から落ちそうになり、ヘク
ターを墜落させてチャンスを助ける事になった。
アメリカに戻ってこれで終わりかと思えば、ヘクターはまだ生きて居て
どのようにして国境を渡ってきたのか分からないけれど、イルザを人質に
チャンスを呼び出し、そこでも格闘になって結局最後はイルザが銃で
決着をつけた。人を殺すことに関して、チャンスはイルザに
「人の命を奪えば同時に自分の中の何かを失う」
としていたけれど、結局得るものの方が多かった感じ。
ウィンストンは雇用契約をしたというのはイルザのついたウソで、
チャンスにいて欲しいという乙女心だということになる。ゲレロから
も女心を分かっていないと言われていた。
■ウィンストンとゲレロサイド
ウィンストンとゲレロは相変わらず仲が悪い。
ただ本気で仲が悪いというよりもじゃれ合っている感じだけどね。
ハリーという私立探偵からの依頼。
いつも助けているだろうとするが、ウィンストンたちはいつもトラブル
を持ち込んでくるヤツという認識があり仕事の依頼を断ろうとしていた。
既に知り合いの様だけど、ドラマとしての登場は今回が初めて。
12話の中でも登場するみたいだけど、正直そんなに気の利いたキャラク
ターではなく、ひたすらムカツク感じの人物像だった。
ウィンストンとゲレロがケンカしている要因の中には「4年前のバンコク」
のことが有るらしい。このドラマ、隠語というか彼らばかりしか
知らない過去のことが多いんだよね。
バンコクで起きたことで、ウィンストンはゲレロに助けられたので
いつも見下すようになったと思い、ゲレロは逆に思うようになった
と感じている。しかし実際には二人を助けたのはどちらでもなく
チャンスだったという誤解を今まで引き寄せていた様だ。
事務所が囲まれて絶体絶命。
自動小銃をもった男たちがあれだけビルの周りを取り囲んでいれば
誰かしら警察に通報すると思うんだよね。
エイムズは完全に視聴者サービス役。
まるで関係のないところで水着になって日光浴。
ただ正直萌え要素はほぼ無し(笑)
作戦もなんだかよく分からない。
チャンスのパートの作戦もよく分からなかったけど、飛行機の扉を
開ける為に爆発させたけど、相当なリスクの高いものがあったよな。
ゲレロたちが籠城するも室内にガスが流し込まれる。
エイムズが止めることなるけど、ガス管を捻るだけであっさりと
止まった。誰も屋上に見に来ないのか。
当て馬化されたエイムズが水着で敵の前に現れ隙を突いて煙幕を
使って敵を一掃した。
■使用された曲
・Desire by Vassy
■出演者
クリストファー・チャンス (Mark Valley) ボディガード的な
ウィンストン (Chi McBride) 元サンフランシスコ市警
ゲレロ (Jackie Earle Haley) 元ハッカー
イルザ・プッチ (Indira Varma) プッチ財団
エイムズ (Janet Montgomery) イルサから指輪を盗む
ハリー (Tony Hale) 私立探偵
ヘクター・ロペス (Jordi Caballero) 兄
— (Christian Tessier) パイロット