ヒューマン・ターゲット HUMAN TARGET 第10話 孤島の秘薬 Tanarak

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第10話 孤島の秘薬 Tanarak

脚本/Michael Ostrowski
監督/Kevin Hooks

【ストーリー】

アラスカ・タナラック島。
ジェシカ・ショー医師は母に電話する。今は一人だけで妨害を受けて
逃げる場所もないという。やるしかなかったとし、人知れず終わりを
迎えそうだという。島を出るのは無理だとし追っ手が迫っていること。
助けを呼んで欲しいと。

ジェシカの母・リタはシムズ刑事からの紹介でウィンストンたちを
尋ねて来ていた。娘からの以上の電話のメッセージが有った後に
電話も繋がらなくなったという。保安官は信用出来ないんだと言って
いるのだという。

ジェシカが車で運転していると保安官が車を止める。本土で患者が
出たので行こうとしていたという。

リタはジェシカは小さい頃から困っている人を見ると放って置けない
性格でシカゴのERに勤めた後、国境なき医師団で東アフリカ、カブール
コソボなどにいき、そしてアラスカに行ったという。ウィンストンは
自分たちもアラスカの仕事は初めてだと告げる。シムズ刑事によると
あなたたちが一番頼りになると言ってたのだという。

ジェシカの車のトランクが調べられると中にはハンク・ベンソンの
遺体が入っていた。

リタは問い合わせた際行方不明だと言われたがジェシカは必ず生き
延びているハズだという。
そのジェシカは崖から車ごと追突されて転落してしまう。リーダーの
デュークは部下たちに遺体を探して二人とも回収する様告げる。

ゲレロたちはタナラック島について調べると、アグリオス・インダス
トリーという年商162億ドルの会社が開発に携わっていた。
産業素材、農業関係、バイオテクノロジーの他、タナラック島で鉱山
業をしているという。ジェシカの留守電から3時間後に大規模な
爆破を実施すると発表されているとし、アグリオスは島に繋がる
橋の通行制限を行っているという。しかし何で大企業が一介の医者を
拉致するのか。鉱山の現場監督が死んだらしいことが判明しており、
会社はジェシカに検視させたくない何かがあるのだろうと。ウィンス
トンは検視報告では死因は心臓発作となっていて犯罪の臭いはしない
という。島は森林が鉱山を取り囲んでいるとし、本土に繋がる唯一の橋
は閉鎖されているという。入り込むには関係者になり済ます必要が
あるというチャンス。ゲレロが現在手配中だという。部外者では無理だ
とし、内部の人間を探ったらポール・ウッドルーというアラスカ
土地鉱山管理局の職員が長期休暇を取っているので48時間彼の名前を
借りたというゲレロ。IDと書類は現地で手に入れてくれという。
チャンスはちょっと行ってくるというが、ウィンストンは余計なこと
をして目立つなよと語る。「オレだぞ」とチャンス。

チャンスは橋の検問所にいく。
保安官にチャンスはポール・ウッドルーだと語る。粉じんが収まるま
では閉鎖しているのだという。しかしチャンスは手違いで連絡が
届いていないとして通してもらうという。デュークはポールという
鉱山管理局の職員ということを聞いて、ビッグマイクに連れてこさせろ
と語る。こっちの車でエスコートするとして島の内部に会社の車で
連れて行かれる。
マイクは山で700mのイチに煙が上がっていることに気がつくるその
ことをデュークに報告する。
昨日行方不明の関係者だろうとして、探すよう指示。チャンスに対して
車で待っていろというが、彼は銃を手にして更に詠春拳の黒帯保持者
だという。しかしチャンスはあっさりと倒すと銃を奪って煙の方向へ
いく。

煙の方向へと林の中をかけていくチャンスの前に荷物が散乱してある
ことに気がつく。それを調べようとしたところ、殺気を感じてすぐに
後ろから襲ってくる女性を倒して形勢逆転する。彼女は注射器を手に
してチャンスにモルヒネを打とうとしていた。オレは君のお母さん
からの使いで来たんだとすると、注射器を使うなら頸静脈に空気を
入れれば良いと語る。君を島から出して欲しいと頼まれたとすると
つまり傭兵なのねという。道に戻ればキーのついた車があるので追っ
手に気づかれる前に逃げようと語る。

追われて居る理由は何なのか。ハンク・ベンソンという鉱山の現場監督
が前回島に来た際に呼吸困難と発疹を訴えていたのだという。アレル
ギーと思い抗ヒスタミン剤を出したが、先週亡くなったのだという。
それが肺塞栓でだという。検視の手配をしたが次の日にはアグリオス
の人たちが検視は会社に任せろと言ったのだという。患者には妻が
いて子供が3人もいること。遺族に説明出来ないまま人には任せられ
なかったのだという。アグリオスの人が私を追いかけ、ハンクの死因
を明かされたくないのだろうとし、それを絶対に暴きたいという。
そんなジェシカはチャンスに私のことをバカだと思っているでしょと
語ると、君は命を繋ぐスペシャリストだと語る。どうやって島に入って
来たのかと問うと橋は閉鎖していたでしょと語る。

デュークはカヒルとトンプソンにジェシカを探すよう指示する。

■感想

ドラマとしては一番このドラマに於いてはスタンダードなタイプの
エピソード。脱出出来ない場所から女性をチャンスが助け出し、
巨大な産業が隠している悪事をゲレロたちが連携して暴いていくという
もの。

企業が開発して5、6年前に特許を取ったプロパライドという薬品は
体の健康を害するものだということが発覚。それを使って被害を出した
という証拠が必要なのだが、何故鉱山で使われているのかよく分から
ないし、証拠と称してあの緑色の如何にも怪しい物質を採取していく
だけで企業の悪事を暴けるのかも疑問。寧ろその毒性から考えて、どの
ようにして持ち帰るのかとか、一度鉱山に閉じ込められることになるけど、
その中で一酸化炭素を密閉された場所に流されるシーンが有ったし、
プロパライドは触れなければ害がないのか、周囲の空気を吸い込む
だけで害するのかもよく分からなかった。

助ける女性のジェシカ・ショーは、世界各地で医療従事して人助けを
している人物。シカゴのERに居たときにホゼ・オルテガという急性
肝不全の患者が居たが病院側としては高額医療になることを恐れて
安く済ませる方法を考えろと要求してきたことで、患者のことを考えて
いない医療に辟易して、僻地医療に携わるようになった様子。

数々の戦地にも赴いているので金さえ出せば汚いことでも平気で仕事
する傭兵を嫌っているところが有ったが、助けに来たチャンスの体には
サラエボでの傷やマサイのヌグールブレードで傷ついた傷だとして、
傭兵にも色々なタイプがいることが判明し、彼らなりに人を助ける為
に自分と同じように体を張っていることがいることに好感を覚えて
いくというもののようだ。

滝から飛び降りたり崖から飛び降りるという二度にわたるシーン。
かつての香港映画でも女優さんにこういうスタントをさせていたこと
が有るけれど、その結果、寒いアラスカの土地で肌を寄せ合うシーン
など、ちょっぴり視聴者サービスがあるのかと思ったけど、
あまり肌見せシーンが無かったのは残念。

ゲレロは毎回淡々としていて凄い仕事をやってのけるな。
少しずつ癖になっていくキャラクターな感じ。チャンスよりもウィン
ストンと一緒に居る分、二人の関係に於けるやりとりが面白かったり
するんだけどね。今回は互いにそれぞれの見せ場を用意したのかな。

作業車で銃撃戦するシーンが凄いのかどうかよく分からなかった
し、爆薬が多いエピソード程シナリオが安っぽくなるというB級映画
の法則と同様のものが多少ないことも無かったけど、チャンスと
ショー医師の関係は良い感じに思われただけに、彼女がダカールに
行くとした辺りはちょっと切なかったね。

ショー医師を演じているのはMoon Bloodgood。
どんだけ名前の中に「o」の文字が入っているのかと小一時間だけど、
「フォーリング スカイズ」ではアン・グラス役でレギュラー出演
しているみたいだ。「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」では
S3でマイアミ署の刑事・パクソン役で出演していたけれど覚えてないな。

■使用された曲

・Ain’t We Famous by Brendan McCreary

■出演者

クリストファー・チャンス (Mark Valley)
ウィンストン (Chi McBride) 元サンフランシスコ市警
ゲレロ (Jackie Earle Haley) 元ハッカー

Dr.ジェシカ・ショー (Moon Bloodgood) 使命感に燃える医者
リタ・ショー (Kyra Harper) ジェシカの母
ジョン・デューク (Ty Olsson) アグリオスインダストリー警備
シムズ (Vincent Gale) 捜査官
ビル (Daniel Bacon) ハックしてるゲレロにケーキを持ってくる
マイク (Hector Johnson) 警備
— (Rik Kiviaho) Patrol Guard
— (Steve Makaj) Sheriff
ジョン・タガート (Angelo Renai) クリーナー
デヴィット・パテル (Craig Veroni) 研究開発部長
ジェイソン・バンネカー (Peter Yunker) アグリオスインダストリーCEO
— (Charles Zuckermann) Thug / デュークの部下・ハゲ
カヒル
トンプソン
グラディス・ウォン
ハラ

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